SIer志望動機の書き方と例文|文系・未経験などパターン別で紹介

だからこそ、まずはSIerという業界や仕事内容を正しく理解し、その上で企業が求める人物像に沿った志望動機を考えることが重要です。本記事では、SIerの特徴や種類、業務内容を分かりやすく整理したうえで、後半では合格につながる志望動機の書き方を具体例とともに解説します。読み終えたころには、自信を持って志望動機を作成できるはずです。
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1. Slerとは
Slerの選考に通過する志望理由にするためには、まずSlerの仕事内容などについて詳しく知っておく必要があります。
ここでは、Slerの具体的な仕事内容や3つの経営パターンなどについて詳しく解説します。
Slerの仕事内容
SIerのエンジニアは、主に下記のような業務を担当します。
-
・システム化企画/提案
-
・要件定義
-
・基本設計
このほか、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)としてプロジェクトのマネジメントも行います。特に構築やテストの工程では、大勢の下請けエンジニアをまとめ上げるマネジメント業務が大きなウェイトを占めます。品質の良いシステムを作り上げるためです。
SIerには、受託開発の他にSES(System Engineering Service:エンジニア派遣・客先常駐での技術提供)を行う企業もあります。
どのSIerでも、新卒のエンジニアが最初から上流工程を任されることは少ないでしょう。まずは仕様書に基づくテストや軽微なバグ修正といった簡単な業務からスタートし、徐々にステップアップしていくのが一般的です。
関連記事:SIerの志望理由の書き方|SIer企業から求められる志望理由を書くには?
SlerとSEの違い
SIerとSEはどちらもシステム開発に関わる用語であり、名前が似ていることから混同されがちですが、両者は明確に異なります。SEはシステム開発をする技術職であるのに対し、SIerはシステム開発に関する業務を引き受ける企業を指すのがポイントです。
SE(システムエンジニア)とは、システムの開発をする技術職のことです。開発工程の中では主に上流工程を担当しますが、業務範囲は企業により変わってきます。
技術職にはSE以外にも、プログラマーやインフラエンジニアやテストエンジニアなどの職種があります。こうした技術職を抱え、企業や自治体のシステム開発を請け負う会社をSIerといいます。
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Slerの分類
SIerは、出身母体によって大きく以下の3つに分類できます。
-
・ユーザー系SIer
-
・メーカー系SIer
-
・独立系SIer
それぞれのSlerによって業界での立ち位置や業務内容が異なるので、志望理由を考えるときには、志望先がどの系統なのか把握しておくことが大切です。
ユーザー系SIer
ユーザー系SIerは、通信・金融・交通などさまざまな業界の企業が親会社となっているSIerです。親会社のシステムに関わるだけでなく、ほかの業界向けに幅広くシステム開発を手がけています。
主に親会社からの案件を進めていくため、予算や納期を調整しやすい点が特徴です。また、福利厚生なども親会社のものが適用されるため、働きやすさから人気なSlerといえるでしょう。
志望動機では、業界における親会社の立ち位置や強み、サービスについて含めて書くようにします。大規模な開発案件も請け負っているため、「社会インフラを支えたい」といった気持ちをエピソードとともに伝えることもおすすめです。
関連記事:ユーザー系SIerのメリットとは?種類ごとの違いや就活対策も詳しく解説
メーカー系SIer
メーカー系SIerとは、主にコンピューターメーカーのIT事業部門が子会社化したSIerのことです。官公庁や金融など、大規模かつ公共性の高いシステムを手がけることが多い傾向にあります。
親会社の開発したハードウェアとタッグを組みSler案件を推進するため、提案力やサポート体制に強みがある点が特徴です。ユーザー系Slerと同じく、福利厚生が整っていることが多いため働きやすいでしょう。
志望動機では、親会社が開発している製品やその役割について把握しておくことが大切です。メーカー系Slerでは、親会社のハードウェアと抱き合わせで販売していくため、扱っているハードウェアについての知識があるとより熱意や説得力のある志望動機となります。
独立系SIer
独立系SIerは、特定の親会社を持たず、独自の経営方針を持ってシステム開発に携わるSIerです。ユーザー系やメーカー系SIerの下請けとなって、下流工程に携わることもあります。
ユーザー系やメーカー系とは違い、案件獲得は自社で進めていくこと、客先常駐であることが多いです。また、親会社のルールや規定に縛られないので、自由な思考や行動が受け入れられやすいでしょう。
志望動機では、挑戦した経験やコミュニケーション面で自身の強みを伝えることをおすすめします。独立系Slerでは、案件獲得やプロジェクトごとにステークホルダーが変わるため、積極的な姿勢や柔軟性をアピールすると良いでしょう。
外資系SIer
外資系SIerとは、海外に本社を持ち、日本法人を通じて国内企業や官公庁にITサービスを提供するSIerのことです。グローバルで培われた最先端の技術やフレームワークを活用し、大規模かつ複雑なシステムの導入・運用を担うケースが多い傾向にあります。
外資系ならではの特徴として、成果主義やスピード感のある意思決定が挙げられます。語学力や異文化理解が求められる一方で、成果を出せば若いうちから大きな裁量や報酬を得られる点が魅力です。また、世界的なベンダーとの連携やグローバル案件に携われるため、最新技術に触れる機会も豊富にあります。
志望動機では、グローバル環境で挑戦したい意欲や、語学力・異文化コミュニケーション能力をアピールすることが有効です。加えて、外資系企業特有の成果主義に対応できる主体性や自己成長意欲を示すことで、説得力のある志望動機につながるでしょう。
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2. 新卒SIerで見られるスキルや素養
新卒SIerでみられるスキルや素養を紹介します。選考を突破しやすい志望動機にするために、ここで紹介する内容にあらかじめ目を通しておきましょう。
Slerに求められる人物像
SIerは要件定義から運用保守まで一貫して携わり、顧客の課題解決につながる最適なシステムを提供する必要があります。そのため、SIerには下記のような資質が求められるでしょう。
-
・マネジメント能力がある
-
・仕事を最後までやり遂げる責任感がある
-
・情報や技術をキャッチアップし続ける学習意欲がある
-
・周囲との合意形成を図りながら業務を遂行できる
志望動機を作成する際は、上記の資質を証明できる経験やアピールポイントがあれば、積極的に盛り込んでいくことをおすすめします。
各Sler企業の募集要項には、求める人物像について記載されていることが多いです。志望動機を練るときには、必ず募集要項を確認し、どのような人材を求めているのか把握しておきましょう。
Slerに求められるスキル
SIerにはさまざまなスキルが求められます。まず、技術スキルとしては、プログラミングやシステム設計の知識が必要です。SIerは顧客企業のニーズに合わせてシステムを構築するため、要件定義から設計、開発、運用まで一貫して携わることが多く、幅広い技術力が求められます。ただしこれは理系学生でないと経験していないことがほとんどですので、経験がない場合は書かなくても問題ありません。
次に重要なのが、コミュニケーションスキルです。SIerの業務は、顧客との打ち合わせやチーム内での連携が不可欠です。特に、顧客の要望を正確にヒアリングし、技術的な解決策を提案する力が求められます。複数の関係者との調整や交渉が必要な場面も多いため、柔軟な対応力も必要です。チームとして何か行った経験があれば、コミュニケーションスキルを活かして問題かいけつをおこなった事例を伝えられると良いでしょう。
さらに、プロジェクトマネジメントスキルも重要です。SIerは大規模プロジェクトに関わることが多く、進捗管理やリスクマネジメント、コスト管理といったマネジメント能力が評価されます。学生のうちに数人まとめてリーダーシップをとった経験があると記載すると良いでしょう。
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3. SIerの志望動機を書く際のポイント
SIerの志望理由を魅力的に書くには、企業理解と自己分析を徹底的に行い、伝わりやすい文章で志望理由を書く必要があります。企業に合わせて自分のエピソードなどを盛ったり嘘をついたりするのはもちろんNGですが、ある程度企業に魅力的に伝わりやすいような書き方、評価ポイントを理解しておくことは大事になります。この記事では、SIeの志望理由を書く際のポイントを以下に沿って解説していきますので、興味のある部分からぜひ参考にしてみてください。
関連記事:SIerとは?業務内容・将来性など就活生が知りたいポイントを解説
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4. 【企業種類別】SIer志望動機の例文
続いて、志望する企業種類別に志望動機の例文を紹介します。
ユーザー系SIer向け志望動機
ユーザー系は元請けとして大規模なシステム開発の受託開発を担うことが多いため、下記のような志望動機が効果的です。
「貴社を志望したのは、社会全体の基盤を支える大規模なシステム開発に携わることで、ITを通じて人々の暮らしをより良くしていきたいと考えたからです。
私は学生時代、学内プロジェクトの一環でデータ処理の自動化をテーマに取り組んだ経験があります。Excelとスクリプト言語を用いて煩雑な作業を自動化したところ、想像以上に作業効率が上がり、関係者にとても喜ばれたことがありました。この経験を通じて、「ITで仕組みを作ることで、人の負担を軽減できる」ということに強く魅力を感じました。
SIerの中でも貴社は、元請けとしてプロジェクトの上流から関わり、多くの人が使う公共性の高いシステムを手がけている点に魅力を感じております。
また、貴社のように安定した基盤の中で、長期的な視野で社会貢献性の高い仕事に挑戦できる環境は、私が目指すエンジニア像と合致しています。
貴社の一員として、確かな技術と責任感をもって、よりよい社会づくりに貢献していきたいと考え、志望いたしました。」
メーカー系SIer向け志望動機
メーカー系SIerは、親会社や関連会社が持つハードウェアや機器を活かしつつSIerとして価値提供している点が魅力です。
「貴社を志望した理由は、親会社の強みであるハードウェアと連携し、公共性の高い大規模システムを構築することで社会を支えられる点に魅力を感じたためです。
私は大学時代、研究室で交通データを活用したシステム分析に取り組みました。その中で、ハードウェアのセンサーとソフトウェアの解析基盤が一体となることで、初めて人々の生活を便利にできることを実感しました。この経験から、ITは単なるソフト開発にとどまらず、ハードと組み合わせることでより大きな価値を生み出せると学びました。
メーカー系SIerである貴社は、親会社の製品力を活かし、金融・公共インフラなど生活に直結する分野で数多くの実績を築いています。貴社の一員として、ハードとソフトを融合させた大規模システム開発に携わり、人々の暮らしを根底から支えるエンジニアとして成長していきたいと考え、志望いたしました。」
独立系SIer向け志望動機
独立系SIerは、親会社や関連会社の影響を受けずフラットにクライアントの支援ができる点が魅力です。その独立性を魅力に感じた点が伝わるような志望動機にするようにしましょう。
「貴社を志望した理由は、特定の業界や製品にとらわれず、多様な企業の課題解決に携われる独立系SIerとしての強みと、幅広い技術力を身につけながら成長できる環境に魅力を感じたからです。
私は大学で情報処理を学びながら、実際に自分で簡単なアプリケーションを開発し、アルゴリズムや業務効率化の仕組みに触れる中で、ITの面白さを実感しました。将来的には、お客様の業務に深く関わりながら、課題解決を技術で実現できるエンジニアを目指したいと考えています。
独立系SIerである貴社では、業界にとらわれずさまざまなシステム開発に携わることができる点に強く惹かれました。特に、要件定義や設計といった上流工程から関わり、顧客との距離が近い環境で経験を積めることは、エンジニアとして大きな成長につながると感じています。
貴社で多様なプロジェクトに挑戦しながら、技術力と課題解決力の両面を高めていきたいと考え、志望いたしました。」
外資系SIer向け志望動機
外資系SIerの志望動機を書く際は、グローバルな案件への魅力や成果主義・実力主義でやりたい背景などを記載できると魅力的です。
「貴社を志望した理由は、グローバルに展開する先進的なソリューションを用いて、日本企業の課題解決に貢献できる点に魅力を感じたためです。
私は大学時代に英語での国際プロジェクトに参加し、海外の学生と協力してAIを活用したデータ分析に取り組みました。言語や文化の違いを乗り越えて成果を出した経験から、多様な価値観の中で働くことの面白さと、自ら主体的に学び成果を示す姿勢の大切さを学びました。
外資系SIerである貴社は、世界で培われた最新の技術やフレームワークを活用し、日本市場に新しい価値を届けています。成果主義の環境で挑戦を続けながら、語学力と技術力を磨き、グローバルに通用するエンジニアとして成長していきたいと考え、志望いたしました。」
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5. 【文系・理系別】SIer志望動機の例
続いて、文系・理系それぞれの学生がSIerを目指す際の志望動機の例を記載します。大学で勉強している内容に合わせて押し出すべき強みは異なりますので、参考にしてみてください。
文系出身者向け志望動機
文系出身者で、独学でITに関する勉強をしたりそういった経験がある方は、そのエピソードを中心に書くようにしましょう。
「大学では文学部に在籍し、論文執筆や資料調査を通じて、情報を整理・構造化して相手にわかりやすく伝える力を培いました。一方で、学内の活動として学生団体のWebサイト運営に携わり、HTMLやCSSを用いた更新作業や、簡単な予約フォームの改善を行いました。利用者から「使いやすくなった」と反応をいただいた経験は、ITを通じて直接的に価値を提供できる喜びを実感するきっかけとなりました。
貴社は幅広い業界に対してシステム開発を展開しており、文系出身者でもITスキルを着実に高められる教育制度が整っていると伺いました。文系で培った課題発見力やコミュニケーション力に加え、既に触れてきた基礎的な開発経験を土台に、早期から現場で貢献できると考えております。
今後は、技術を磨きながらお客様の業務を深く理解し、ITの力で課題を解決できるエンジニアとして成長していきたいと考えております。その第一歩を、ぜひ貴社で踏み出したいと思い、志望いたしました。」
文系出身・IT未経験者向け志望動機
文系出身者でIT技術に関する実績や経験がない場合は「学ぶ意欲」「論理的思考力」「コミュニケーション力」など、文系の強みとIT職の親和性を押さえることで、十分に説得力のある志望動機になります。
「私は文系学部出身ではありますが、IT技術を活用して人々の生活や業務を支える仕事に大きな魅力を感じ、システムエンジニア職を志望しております。
大学では経済学を専攻し、データ分析や仮説検証を通じて論理的に物事を考える力を身につけました。また、ゼミ活動ではチームでの調査・発表を多く経験し、メンバーとの円滑なコミュニケーションの大切さも学びました。こうした経験は、ITプロジェクトにおける要件整理や、顧客との対話にも通じる部分があると考えています。
貴社は幅広い業界のシステム開発に携わっており、文系出身者でも研修やOJTを通じてエンジニアとして成長できる環境が整っていると伺いました。実際にIT未経験から活躍されている先輩社員の声を拝見し、安心感と同時に大きなやりがいを感じました。
今後は、学ぶ姿勢を大切にしながら技術力を身につけ、お客様の課題を的確に捉えてITで解決できるエンジニアを目指したいと考えております。その第一歩として、貴社で経験を積みたいと強く思い、志望いたしました。」
理系・情報系学部生向け志望動機
理系・情報系学部生の方は、大学や大学院時代の研究や実績に触れながらアピールすることが大切です。
「私は情報系学部で学んできた専門知識を社会に活かし、人々の生活や企業活動を支えるシステムづくりに携わりたいと考え、SIerを志望しております。
大学ではプログラミングやデータベース、ネットワークなど幅広い分野を体系的に学びました。特に卒業研究ではクラウド環境上でのデータ分析基盤の構築に取り組み、要件整理から設計・実装・テストまで一連の工程を経験しました。その過程で、技術的な知識に加え、メンバーと役割を分担しながら課題を解決する力の重要性を実感しました。
貴社は大規模かつ多様な案件に携わり、社会インフラを支えるプロジェクトにも強みを持っていると伺いました。情報系で培った専門性を土台に、現場で必要とされる応用力をさらに磨きながら、お客様に価値を届けられるエンジニアを目指したいと考えております。その第一歩として、ぜひ貴社で経験を積みたいと強く思い、志望いたしました。」
理系・非情報系学部生向け志望動機
非情報系学部の理系出身の学生でも、大学や大学院時代の経験や実績を具体的に書くことがポイントになります。エンジニアやSIerと親和性のある内容が多いと思いますので、実績をアピールするようにしましょう。
「私は理系で培った分析力や論理的思考力を活かし、ITの力で社会や企業の課題を解決する仕事に挑戦したいと考え、システムエンジニア職を志望しております。
大学では機械工学を専攻し、研究活動では大量の実験データを整理・解析して仮説を検証する力を養いました。また、研究を進める中で簡易的なプログラムを自作してデータ処理を自動化した経験から、ITの可能性に強く惹かれるようになりました。この経験をきっかけに独学でPythonを学び、研究だけでなく課外活動でも活用するようになりました。
貴社は幅広い業界のシステム開発を手掛けており、理系出身者が持つ論理性や課題解決力を生かせる環境が整っていると伺いました。私はITの基礎知識をさらに深め、技術者としてのスキルを高めながら、お客様の期待に応えられるエンジニアへと成長していきたいと考えております。その実現の場として、貴社を強く志望いたしました。」
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6. 【志望理由別】SIer志望動機の例
最後に、志望理由別のSIerの志望動機の例文を紹介します。
多業界を横断できる経験値を求める場合
幅広い業界のシステムに携わることで、業界ごとの課題解決に触れられる点を強調しましょう。特定分野に縛られず、汎用的な課題解決力や柔軟性を身につけたいという意欲を伝えると効果的です。
「私は多様な業界に関わることで、幅広い課題解決の経験を積みたいと考え、貴社を志望いたしました。大学ではマーケティングゼミに所属し、業界ごとのデータを比較分析する過程で、分野によって求められる解決策が大きく異なることを学びました。貴社のように金融・製造・流通など多様な案件を手掛ける環境であれば、業界横断的な知見を積み重ね、柔軟な発想で様々な課題を抱えたお客様の期待に応えられるエンジニアへと成長できると考えております。」
大規模システム開発で専門性を磨きたい場合
公共や金融など大規模かつ社会的影響の大きいシステムに携わることで、責任感や高度な専門性を高めたい姿勢を示すとよいです。長期プロジェクトを通じた粘り強さや専門性習得への意欲もアピールポイントになります。
「私は社会インフラとなる大規模システム開発に携わり、専門性を高めたいと考え、貴社を志望いたしました。
大学時代の研究活動では長期的にデータ収集と改善を繰り返すプロセスに取り組み、粘り強く課題解決に向き合う姿勢を養いました。貴社は金融や公共といった重要領域で多くの実績を持ち、高度な専門知識を培える環境が整っていると伺いました。その中で責任ある仕事を担い、社会を支えるエンジニアとして成長していきたいと考えております。」
上流工程から携わり、企画力を高めたい場合
要件定義や顧客折衝など、システム開発の上流に携わりたい理由を明確にしましょう。分析力や論理的思考に加え、将来的に企画や提案をリードしたい意欲を示すと説得力が増します。
「私は顧客の課題を深く理解し、上流工程から企画提案に携われるエンジニアを目指し、貴社を志望いたしました。大学ではゼミで企業の事例研究を行い、問題の背景を整理し改善策を立案する経験を積みました。その際、相手の要望を正しく捉え、論理的に提案する力の重要性を実感しました。幅広い顧客と直接対話しながら上流から関われる貴社の環境で、企画力を磨きつつ、最適なシステムを形にできるエンジニアを目指したいと考えております。」
幅広い技術に触れて成長したい場合
クラウドやAI、セキュリティなど新しい技術を学び吸収したい姿勢を示すと良いです。学ぶ意欲や柔軟さを強調し、成長志向の高さをアピールすることが大切です。
「私は常に新しい技術に触れ、知識とスキルを広げながら成長していきたいと考え、貴社を志望いたしました。学生時代には授業をきっかけにPythonを独学し、データ分析や簡単な機械学習モデルを作成した経験があります。新しい技術を学ぶ過程で、自ら調べて吸収し、成果につなげる力を培いました。多様なプロジェクトに携われる貴社であれば、クラウドやAIといった先端分野にも挑戦できると考え、幅広い技術を習得しながら価値を提供できるエンジニアを目指していきたいと思います。」
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7. Slerの志望動機の書き方①:Slerに惹かれる理由を言語化する
Slerについての業界・企業研究後は「なぜSlerを志望するのか」について言語化しましょう。この部分は、志望動機のなかでも核となります。
Slerにおける主な志望理由として、主に下記の3つがあげられるでしょう。
-
・業界でのリーダーシップとビジョンへの共感
-
・テクノロジーへの関心
-
・挑戦と成長への意欲
明確な志望動機がない場合には、こちらの3つを基にして考えていくことをおすすめします。
例えば、Sler企業のなかでもトップシェアの企業である場合は、「社会に広く浸透している貴社のサービスが生み出す価値の提供に携わりたい」、「貴社の○○というビジョンは、私の△△という体験と通じているため志望しました」といった流れで考えるとよいでしょう。
また、Slerの最新テクノロジーを駆使して革新的なサービスを提供しています。「変化の激しいなかでも、挑戦を恐れず社会に大きなインパクトを与える経験を通じて成長したい」といった志望動機も、ポテンシャルを感じてもらいやすいです。
ただし、志望動機は自身のエピソードとセットで考えて伝える必要があります。なぜその志望動機に至った理由について、実体験やスキルに基づいて説明できるようにしましょう。エピソードの重要性については、次章で詳しく解説します。
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8. Slerの志望動機の書き方②:その企業に惹かれる理由を言語化する
SIer業界に惹かれる理由だけでなく、その企業を志望する理由も盛り込むようにしましょう。漠然とSIer業界を受けたいといっても、企業によって雰囲気やカルチャーはさまざまです。SIer業界の志望理由がある程度かけた後は、次にその企業を志望する理由を書くようにしましょう。
-
・どのような点に惹かれたのか、それはなぜか
-
・他のSIer企業と違ってなぜその企業なのか
といった点が盛り込まれていると良いでしょう。特に2つめの「他のSI企業と違ってなぜその企業なのか」はさまざまな企業で聞かれる質問です。ここに回答するためには、きちんと企業のことを理解しておく必要があるので、あらかじめ企業理解を深めておきましょう。
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9. Slerの志望動機の書き方③:求められる人物像と経験をリンクする
志望動機を考えたら、次にそのSler企業で求めらえる人物像と経験をリンクさせます。企業によって求めらえる人物像は異なりますが、共通している部分も多いです。
上で紹介した人物像や素養を参考にしながら、企業に求められるようにリンクさせつつ書くようにしましょう。
自分とSlerをリンクさせるためのポイント
Slerに求められる資質を把握したら、自分の経験やスキルなどのエピソードからリンクさせられないかを考えます。
まずは、Slerに求められる資質を調べた上で、自分の経験と重なる部分はないか整理しましょう。先ほど挙げた人物像のなかで、“マネジメント能力がある”を例にあげると、下記のような形になります。
「長期インターンでは、メンバーがコトに向き合えるような仕組み作りに尽力しました。マネジメントにより業務改善をした経験は、貴社でも活かせると考えます。」
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10. Slerの志望動機の書き方④:他者と差別化する内容を盛り込む
志望理由を書く際は、他の人と差別化できる内容を盛り込んでおくようにしましょう。ポイントは、企業のホームページなどから調べて分かることだけを述べるのではなく、+αで自分の経験や意見を伝えることが重要です。
Sler業界(企業)と自分の実体験をリンクさせ、志望理由に納得感を出すというのが目的です。例えば具体的には、
-
・小さいころから工作やパソコンが好きで、中学生の頃からプログラミングでゲームを作るなど、いつもITは身近な存在でした。これからは、誰かの悩みをテクノロジーを活用して解決していきたいと思い、Sler業界のエンジニアを志望します。
-
・カフェでアルバイトをしているのですが、一つ一つの作業がアナログで社員さんが残業をしているのを目のあたりにしていました。より多くの人に貢献するために、Sler業界のコンサルタントとしてテクノロジーを活用した課題解決が出来る人材になっていきたいと思っています。
といった経験、そしてその経験から感じることを書いていれば、あなたの志望理由がどのくらいしっかりしたものなのかが相手に伝わりやすくなります。
調べてわかる内容を元に志望理由を書いても、受け取り手に熱意が伝わりません。あなたならではの経験や意見を盛り込んでSler志望理由を完成させ、しっかりと熱意をアピールしていきましょう。
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11. Slerの志望動機の書き方⑤:入社後の活躍を伝える
志望動機の後半では、入社後に活躍できるということをアピールしておくことをおすすめします。前半で伝えたエピソードなどを踏まえ、活躍できることをプッシュしておきましょう。
ここでは、入社後の活躍を伝える際に意識すると良い2つのポイントについて詳しく説明します。
業務内容から自分の強みが活きる部分を伝える
入社後の活躍を伝えるためには、自分の強みと業務内容との関連性を明確に示す必要があります。
例えば、過去の経験やスキルを通じて、どのように業務に貢献できるか具体的に述べることが重要です。また、その強みが会社やチームの成果にどのように影響を与えるかも具体的に示すことで、入社後の期待される活躍をアピールすることができるでしょう。
内容としては、Slerの志望理由の書き方④にて解説した部分と似ています。志望動機のまとめとして、改めて簡潔に活躍をアピールすることも有効です。
将来的に実現したいことを伝える
入社後の活躍だけでなく、将来的にどのようなキャリアや成長を目指しているかも伝えることが大切です。
自分の志望するポジションや役割、または業界全体での目標やビジョンを明確に伝えることで、意欲や意志をアピールすることができます。新卒採用においては、ポテンシャルをみられる部分が大きいです。そのため、将来の話も含めて記載すると、活躍する姿がイメージされやすいというメリットがあります。
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12. Slerの志望動機の書き方⑥:伝わりやすい文章を書く技術を意識する
Slerは人気職種であるため、多くの方が志望動機や書類選考の段階で選考落ちします。この書類選考のタイミングを突破するためには、まず相手に伝わりやすい文章や伝え方を心がけることが大切になります。ここではわかりやすく相手に伝えるための4つのポイントを紹介しますので、参考にしてみてください。
結論から書く
企業への入社理由だけでなく、ビジネスの場においては結論ファーストでコミュニケーションを取ることが求められます。志望動機を書く際にもこの点を意識して
-
・「テクノロジーを活用して、企業の課題解決を担うコンサルタントになっていきたいと思っているため、Sler業界を志望します。理由は~」
-
・「最新の技術を駆使したシステム開発を通じて、様々な業界にイノベーションを起こし貢献していきたいと思っているため、Sler業界を志望します。なぜならば~」
といった結論ファーストで書くことを意識してみましょう。
話が長く結論が中々分からないと、面接官は「顧客の前でも分かりにくい説明をしそうだな」と感じてしまいますし、こちらが伝えたいことが相手に理解されにくくなってしまいます。
そのため、伝えたいことが沢山あっても、一度抽象化し、「ざっくり言うと何なのか」をまずは伝えるように意識することが大切です。
PREP法を意識する
次に意識したいのは、PREP法という話法です。
PREP法とは、「結論(P)」「理由(R)」「具体例(E)」「結論(P)」の4つのステップからなる文章構成法で、PREP法を使うと伝えたい内容を論理的に相手に伝えることが出来るというメリットがあります。
-
・結論(P):テクノロジーを活用して、企業の課題解決を担うコンサルタントになっていきたいため、Sler業界を志望します。
-
・理由(R):なぜならば、昨今少子高齢化により労働生産人口が低下している中、各企業が生産性を担保しつつ競争力を挙げていくためには、ITを活用した効率的な方法が求められるからです。
-
・具体例(E):具体的には、オペレーショナルな業務プロセスをITに置き換えることによって、人が人でしかできない業務を行い、より戦略的に売上を伸ばしていけると思っています。
-
・結論(P):つまり、ITという技術で顧客へ貢献する・IT業界の中でもよりコンサルティング力が求められるSler業界を志望します。
このPREP法を意識することで、相手が受け取りやすい文章を作ることができます。
200〜300文字くらいで書く
結論ファースト・PREP法を用いて、どのくらいの文量を意識すべきかというと、200~300文字程度がおすすめです。
文量が少なすぎると伝えたいことが伝わりきらなかったり、熱意が無いと思われてしまいます。逆に文量が多すぎると冗長的で相手をイライラさせてしまい印象ダウンとなってしまうため、要点を絞った上で、簡潔に分かりやすく伝えられるように意識をして下さい。
締めくくりはまとめ上げる
締めくくりはまとめ上げた上で文章を締めるようにしましょう。先ほど紹介したPREP法を使うなら、結論、理由の2点を抽象化し、一番最初に述べた結論にやや補足を付け足すようなイメージです。
結論を言わないと、理由と具体例で話が広がり、読み手や受け取り手としては「結局何が言いたいのだろうか?」と受け取られてしまいます。そのため、文章の締めくくりは結論を再度書いて締めるようにしましょう。
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13. 志望動機の注意点|マイナスポイントになる志望動機
ここでは、志望動機を履歴書やエントリーシートに書いたり面接で伝えたりする際の注意点をご紹介します。
どこの企業でも使える内容になっている
どこの企業でも使える内容の志望動機は、その会社でなくても良いのだと判断されるためNGです。
「ここで働きたい」という強い意志を示すために、その企業にしかない強みや特徴を志望動機にすることを意識しましょう。その企業にしかない強みや特徴は、企業のホームページや会社説明会、過去の実績などから把握できます。
多くの要素を詰め込みすぎる
企業を選んだ理由や過去の経験など、多くの要素を詰め込みすぎるのもマイナス評価になる恐れがあります。要素が多すぎると、伝えたい内容があやふやになりやすいためです。伝えたい内容をしぼりこみ、簡潔に説明することを心がけてください。
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14. 志望動機に書ければ強みになるアピールポイント
志望動機に面接官の心をひくことを書けると大きなアピールになります。ここからは、志望動機に書くと強みになるアピールポイントをご紹介します。
プログラミングの学習経験
プログラミングの学習経験がある場合は、積極的にその経験を志望動機に書きましょう。プログラミングの知識があるというアピールになるからです。
システム開発では、プログラミングの知識が必要不可欠です。目指す技術職によっては、プログラミング学習の経験が武器になることもあるでしょう。具体的な学習内容もあわせて伝えられるとベターです。
IT関連の資格を取得した経験
IT関連の資格を取得した経験もアピールポイントになるでしょう。IT業界は実力で評価される風潮が強いため、ただ資格があるだけで内定が取れるということはあまり多くありませんが、資格は客観的なスキルの証明になります。加えて、試験に合格するために計画的に学習を進めたという点を説明できれば、学習意欲や主体性の評価につながる可能性もあります。
IT関連の資格として、初心者はまずITパスポートを受験することをおすすめします。プログラミングに触れ始めた後は、基本情報技術者や応用情報技術者などの資格を取得しましょう。特定のプログラミング言語に特化した資格もあるので、自分が勉強しているプログラミング言語に対応する資格がないか、一度調べてみましょう。
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インターンシップへの参加経験
インターンシップへの参加経験も、志望動機において大きなアピールになります。インターンシップとは、興味のある企業で就労体験をする制度です。企業で実際に働いて得る業務経験は具体性が高く、志望動機の説得力を高めるでしょう。
どんな企業であれ、「インターンシップに参加した」という意欲は評価につながる可能性があります。加えて、SIerでのインターンシップ経験があれば業務の実態が理解できているとみなされ、良い印象を与えやすいと考えられます。具体的にどのような体験をし、何を学んだかを伝えられると望ましいです。
関連記事:プログラミングインターンの探し方と参加方法|求められるスキルを理解してインターンに参加しよう
周囲の人物と協力した経験
SIerでは、技術的なスキルだけではなく、コミュニケーション能力も求められます。そのため、周囲の人物と協力した経験も、SIerの志望動機で好印象を与えるポイントとなります。
SIerは複数の技術者とともにシステムを作り上げ、運用する会社です。そのため、コミュニケーション能力をアピールできる経験があれば、スムーズに仕事ができると判断されやすいでしょう。
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15. まとめ
SIerを志望する上で、その志望理由は必ず言語化しておきましょう。エントリーシートや面接でよく聞かれる質問の一つでもあるため、事前に考えておくことが大切です。
志望理由は、本記事でご紹介したような4つのステップで考えることができます。業界研究や自己分析などを経て、一貫性のある志望理由を作成しておきましょう。
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