
しかし近年では、IT業界全体の人手不足を背景として、文系出身であってもプログラミングスキルが身についている方やエンジニアのアルバイト・インターン経験がある方向けに、新卒採用を実施している企業が多くなっています。
本記事では、文系からIT業界はやめとけと言われる7つの理由とともに、文系出身でもITエンジニアとして活躍できる理由や、IT業界に向いている人の特徴などを解説します。
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- 1.文系からIT業界はやめとけと言われる7つの理由
- 2.文系出身でもITエンジニアとして活躍できる理由
- 3.文系出身でITエンジニアに向いている人の特徴
- 4.文系からIT業界を目指すために実践したい就活対策
- 5.まとめ
1.文系からIT業界はやめとけと言われる7つの理由
文系からIT業界を目指すのはやめとけと言われる理由として、以下の7つが挙げられます。
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・情報系・理系のライバルが手強いから
・プログラミングは向き不向きが激しいから
・未経験・文系を大量募集するブラック企業が多いから
・キャリアアップに時間を要するから
・長時間労働に陥りやすいから
・IT系職種の理解が不十分だから
・業界研究が不足しているから
一つ一つ詳しくご紹介しますので、文系からIT業界を目指すかどうかを決める参考にしてみてください。
情報系・理系のライバルが手強いから
文系からIT業界はやめとけと言われる理由として、情報系・理系のライバルが手強いことが挙げられます。学生時代にプログラミングやIT技術について学んだライバルとの競争になるIT業界は、文系にとって厳しい戦いになることが多いです。情報系・理系出身の学生と比べると、大手IT企業や人気のメガベンチャーなどに受かりにくくなる傾向もあります。その結果、就活で後悔してしまう可能性が高いことから、文系からのIT業界はやめとけと言われることが多くなるのです。
独学でプログラミング学習に取り組んだり、プログラミングスクールに通ったりすることで強力なライバルとの差を縮めることは可能ですが、これまでの選考を活かせる情報系・理系との激しい競争に打ち勝つ必要がある点は、覚えておく必要があります。
プログラミングは向き不向きが激しいから
文系からIT業界を目指すことをやめとけと言われる理由の一つに、プログラミングには向き不向きが激しいことが挙げられます。IT業界の将来性や働き方に魅力を感じて就職したものの、プログラミング学習が苦痛に感じてミスマッチを起こしてしまう文系出身の方は珍しくありません。
特に、過去に独学やスクールでプログラミング学習に取り組んでおらず、プログラミングへの適性が分からない状態でIT業界に入ってしまうと、入社後のミスマッチが発生する可能性が高くなります。その結果、文系からIT業界を目指すのはやめとけと言われやすくなるのです。
未経験・文系を大量募集するブラック企業が多いから
文系や初心者からでも入社できるIT企業の中には、若手の人材を大量募集して使い捨てにするようなブラック企業が多いことも、やめとけと言われる一因となっています。IT業界では今でもブラック体質な企業が存在しており、就職先としてブラック企業を選んでしまうと、その後のキャリア形成にも悪影響を及ぼします。
文系からでも就職しやすいIT企業の中には、大手企業からの下請けの開発案件ばかりを手掛ける企業も珍しくありません。そうした企業でも新卒での大量募集を行っているため、内定を獲得するハードルは低いです。しかしエンジニアとしてのキャリアアップに効果的な上流工程の業務を経験するのが難しく、自分にとって理想のキャリアアップを果たすチャンスも減ってしまいます。こうしたブラック企業や下請け企業で消耗してしまうことを防ぐためにも、文系からIT企業に入るのはやめとけとアドバイスされることが多いのです。
キャリアアップに時間を要するから
文系からIT業界はやめとけと言われる背景には、就職後のキャリアアップに時間を要することも挙げられます。文系からIT業界に就職した場合、まずはプログラミングスキルや基礎的なIT知識の習得からスタートする必要があります。情報系や理系出身で業務に必要な知識が身についている方と比べると、キャリアアップに時間がかかる傾向があります。
生成AIや機械学習といった先端分野で働くエンジニアを選んだ場合、数学・統計学などの専門知識を身につける必要も出てきます。エンジニアとしての日々の業務に加えて、これらの専門知識を学習する時間が必要になるなど、将来のキャリアアップで不利になりやすいことが、文系からIT業界はやめとけと言われる理由の一つです。
長時間労働に陥りやすいから
IT業界で働くエンジニアやプログラマーは、残業・休日出勤などの長時間労働に陥りやすいことも、文系から就職するのはやめとけと言われる一因となっています。特に受託開発に取り組む現場では、クライアント企業に仕様・納期が指定されているため、プロジェクトの進行中にスケジュールの遅れが出てしまうと、納期直前に徹夜で作業を進めるなど、長時間労働が発生しやすくなる性質があります。
人手不足が続いている現場や下請け案件ばかりを手掛ける現場では、特に残業・休日出勤が発生しやすく、心身の調子を崩してしまいやすくなります。ワークライフバランスやプライベートの充実など、働きやすい環境を求める方にとっては相性が悪いため、文系・理系を問わずIT業界を目指すのはやめとけと言われることがあります。
IT系職種の理解が不十分だから
IT系の職種への理解が不十分なまま、文系から就活に取り組もうとする方に対しては、IT業界はやめとけと言われやすくなるでしょう。IT業界で活躍するエンジニアにもさまざまな種類が存在しており、Webエンジニアやアプリケーションエンジニアなどの仕事内容がイメージしやすい職種以外にも、サーバーエンジニア・ネットワークエンジニアなどのインフラエンジニア、セキュリティエンジニアや社内SEといった職種も存在します。
こうした職種ごとの仕事内容・役割の違いや必要なプログラミングスキルを理解しないままIT業界を目指そうとする方に対しては、就職はやめとけと厳しくアドバイスされることが多いのです。IT業界の職種について十分な知識がないまま就活に取り組んでしまうと、入社後のミスマッチを起こす原因にもなるので、まずはIT系の職種についての職種研究からスタートしてみると良いでしょう。
業界研究が不足しているから
文系からIT業界はやめとけと言われてしまうのは、IT業界の業界研究が不足していることが原因かもしれません。IT業界には今でも多重下請け構造が残っており、元請け企業と孫請け企業では、仕事内容や年収水準が大きく異なります。SIerやSES企業、自社開発企業など業種によってエンジニアの働き方も多種多様です。
こうしたIT業界の知識を持たないまま就職先を選んでしまうと、入社後になって「思っていた仕事と違う…」と感じてしまい、就活のやり直しが必要になってしまう可能性もあります。そうした事態を避けるためにも、安易な気持ちで文系からIT業界を目指そうとするのはやめとけと言われやすいのです。
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2.文系出身でもITエンジニアとして活躍できる理由
文系出身からIT業界を目指すのはやめとけと言われることがある一方で、文系ならではの強みを活かしてITエンジニアとして活躍することも十分に可能です。ここでは文系出身の方がITエンジニアとの相性が良い理由について、3つご紹介します。
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・コミュニケーションスキルが重視されるため
・文理を問わず新卒採用するIT企業が多いため
・文書作成スキルを活かせるため
一つずつ解説しますので、業界研究や職種研究の参考にしてみてください。
コミュニケーションスキルが重視されるため
文系出身でもITエンジニアとして活躍できる理由として、IT企業での業務でコミュニケーションスキルが重視されることが挙げられます。システムエンジニアやITコンサルタントなど、クライアント企業とのやり取りが多く発生する職種では、特に相手の立場になって提案・ヒアリングができるコミュニケーションスキルが重視されます。こうした強みを持つ文系出身の学生は、システム開発の現場やプログラミングが未経験であっても内定獲得できるチャンスがあるのです。
IT業界のエンジニアやプログラマーといった職種では、コミュニケーションスキルが不要であるというイメージを持たれがちであり、コミュニケーションスキルを強みとして就活に取り組むライバルが少ないことも、文系出身の方にとって有利に働きます。エントリーシートや面接では、高いコミュニケーションスキルをアピールできるエピソードを中心に盛り込んでみると良いでしょう
文理を問わず新卒採用するIT企業が多いため
近年のIT業界では、深刻な人手不足を背景として文理を問わず新卒採用を積極的に実施している企業が多いことも、文系出身の方がITエンジニアとして活躍できるチャンスにつながっています。これまでの専攻やプログラミング経験を問わず、人柄・人物面を重視したポテンシャル採用を実施するIT企業が増えていることから、文系出身のIT業界志望者にとっては追い風となっています。
ただし文系からでもIT業界に採用されやすいのはライバルも同じです。人手不足で売り手市場だからといって、十分な就活対策に取り組まないまま選考を受けても、内定を獲得できる可能性は低いでしょう。あくまでも業界研究・企業研究、必要なスキル・資格の取得など、十分な就活対策に取り組んだ上でIT業界を目指すようにしましょう。
文書作成スキルを活かせるため
文系出身でもITエンジニアとして活躍できる理由として、文系学部で培った文書作成スキルを活かせることが挙げられます。ITエンジニアとしての業務の中には、仕様書や設計書などのドキュメント作成の仕事内容も含まれます。こうしたドキュメントにおいては、読み手にとって伝わりやすい文章を書くスキルが重視されるため、論理的思考力や文章力を持った文系出身の方が高く評価される傾向にあるのです。
クライアント企業に接する機会の多いシステムエンジニアなどの職種では、プレゼンスキルや提案書の作成スキルも重宝されます。こうした文系出身ならではの強みを活かすことで、ITエンジニアとしての市場価値を高めることができるのです。
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3.文系出身でITエンジニアに向いている人の特徴
ここからは、文系出身であってもITエンジニアへの適性がある人の特徴についてご紹介します。
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・IT技術やITニュースに興味がある人
・独学でプログラミング学習に取り組める人
・体力・精神力に自信がある人
これら3つのポイントをご紹介しますので、自分自身がITエンジニアに向いているのかどうかをチェックする参考にしてみてください。
IT技術やITニュースに興味がある人
文系出身でITエンジニアに向いている人の特徴として、IT技術やITニュースに興味・関心があることが挙げられます。IT業界は変化の激しい世界であり、最新の技術や業界のトレンドにキャッチアップしながら働き続ける必要があります。そのためIT技術やITニュースにあまり興味が持てない方にとってはキャリアアップが難しく、ITエンジニアとしての適性が低いと判断されることもあります。
実際にITエンジニアの面接では、最近気になっているIT系のニュースについて質問されるなど、最新のIT技術に対する関心度合いが評価されることも多いです。プライベートの時間でも自主的にITニュースをチェックする習慣があるなど、IT業界への興味がある方はITエンジニアとして活躍できる資質は十分です。
独学でプログラミング学習に取り組める人
誰かに教わったり強制されたりせずに、独学でプログラミング学習に取り組める人も、ITエンジニアへの適性が高いと判断できます。プログラミング学習を楽しみながら取り組めるというだけで、プログラミングに対してアレルギー反応が出てしまう文系の方と比べて、ITエンジニアとの相性が良いと言えます。
企業の選考でも、これまで独学でプログラミング言語を身につけてきたことは強力なアピール材料となります。身につけたプログラミングスキルを活かして個人開発に取り組むなど、豊富なプログラミング経験があると即戦力の人物として評価されるチャンスもあるので、ぜひ挑戦してみてください。
体力・精神力に自信がある人
体力や精神力に自信があり、大変な作業でもコツコツと続けられる力を持っている方も、ITエンジニアへの適性が高いです。未経験からプログラミング学習に取り組む時には、高い忍耐力が必要になることも多く、タフな心身を持つ方のほうがITエンジニアの仕事が続きやすい傾向にあります。
また受託開発の現場で働くITエンジニアは、納期前の残業・休日出勤が発生するなど、忙しい日々に直面することも珍しくありません。こうした状況でもうまく疲労・ストレスを解消しながら仕事に取り組める方なら、文系出身であってもITエンジニアとしての資質が高いと判断されます。
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4.文系からIT業界を目指すために実践したい就活対策
最後に、文系からIT業界を目指すにあたって実践したい、3つの就活対策をご紹介しましょう。
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・プログラミングへの適性をチェックしておく
・国家資格を取得しながら基礎的なIT知識を身につける
・アルバイト・インターンで実務を経験する
これらのポイントを踏まえて、これからの就活に臨んでみてください。
プログラミングへの適性をチェックしておく
文系からIT業界を目指すなら、早めにプログラミングへの適性をチェックしておくことをおすすめします。独学でプログラミング学習に取り組む、またはプログラミングスクールに通って学ぶなど、一度プログラミングに触れる機会を設けると良いでしょう。プログラミング作業を体験してみることで、自分にとってITエンジニアの働き方がマッチしているのかどうかを判断しやすくなるからです。志望業界に入社後に役立つプログラミング言語であれば、選考でのアピール材料にもなりますのでぜひ試してみてください。
国家資格を取得しながら基礎的なIT知識を身につける
文系からIT業界を目指すなら、IT系の国家資格を取得しながら基礎的なIT知識を身につけるのがおすすめです。「ITパスポート試験」や「基本情報技術者試験」などITエンジニアを目指す方向けの国家資格は充実しており、試験に合格できれば就活でのアピールにつながるほか、資格対策を通じて基礎的なIT知識を習得することが可能です。長期的な学習スケジュールを決めて資格対策に取り組む姿勢は、IT業界への高い志望意欲を持っていることのアピールにもつながるので。ぜひ取り組んでみてください。
アルバイト・インターンで実務を経験する
文系からIT業界の内定獲得を目指すために、IT企業のアルバイト・インターンで実務を経験しておくのも有効です。システム開発の現場で実際に働いた経験を持つ方なら、これまでの学歴を問わず、経験者採用の枠で評価されるきっかけになり、ライバルと大きく差別化しながら選考を有利に進めることもできるからです。
また、ITエンジニアとしての実務を経験することで、具体的な仕事内容をイメージすることに役立ち、入社後のミスマッチを減らせるメリットもあります。IT業界のインターンでは、就活解禁より前に内定が決まる早期選考を実施している企業も多いため、今後の就活を有利に進めるためにも気になる企業の就活イベントは必ずチェックしておきましょう。
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5.まとめ
文系からIT業界に就職するのはやめとけと言われる理由について、本記事では以下の7つをご紹介してきました。
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・情報系・理系のライバルが手強いから
・プログラミングは向き不向きが激しいから
・未経験・文系を大量募集するブラック企業が多いから
・キャリアアップに時間を要するから
・長時間労働に陥りやすいから
・IT系職種の理解が不十分だから
・業界研究が不足しているから
情報系や理系出身の方と比べると、文系出身の方がIT業界の就活で不利になることは事実ですが、一方でコミュニケーションスキルを活かして就活を有利に進めることも可能です。IT技術やITニュースに興味がある人や、独学でプログラミング学習に取り組める人なら、ITエンジニアとしての適性が高く選考でも高く評価されるでしょう。
本記事で解説してきたIT業界に就職するための就活対策も参考にしながら、理想の企業からの内定獲得を目指しましょう。
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