
- 1.SE(システムエンジニア)とは?
- 2.SEの仕事内容
- 3.SEと他の職種の違い
- 4.SEの初任給・平均年収
- 5.未経験からSEになるために必要なスキル
- 6.SEに向いている人の特徴
- 7.SEの仕事に役立つ資格
- 8.まとめ
1.SE(システムエンジニア)とは?

SE(システムエンジニア)は、IT企業において最もメジャーな職種の一つです。プログラマーが集まる開発チームと、システム・アプリ開発を依頼したいクライアント企業との橋渡し役となり、スムーズな開発のためにプロジェクト全体をマネジメントするのが役目です。プログラマー出身のSEの場合、プログラマーと一緒に開発の現場に入り、プログラミング言語を活用してコードを書くこともあります。
SEとして開発チームやクライアント企業とスムーズにやり取りするために、開発についての知識やプログラミングスキルがある方が望ましいですが、実際の現場ではプログラミング言語がわからないSEも少なくありません。プログラマーとしての技術力よりも、営業職のようなコミュニケーション能力が重視される職種なので、情報系出身ではない文系学生にも人気の職種となっています。
関連記事:SEの10種類を職種ごとに解説!職業選びに役立つシステムエンジニアの分類
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2.SEの仕事内容

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・要件分析・要件定義
・基本設計・詳細設計
・プログラミング
・テスト・デバッグ
・運用・保守
それぞれ順番に解説していきます。
要件分析・要件定義
SEがシステム開発に携わる時には、まずはクライアント企業がどのような仕様のシステムを求めているのかをヒアリングする「要件分析」と、それをもとにシステム全体の概要をまとめる「要件定義」からスタートします。クライアント企業の求めるシステムをしっかりと把握し、予算や納期をもとに何を優先するかを定めることが重要となります。クライアント企業の意図を汲み取るコミュニケーション力や、開発チームに的確に指示を出すスキルが求められる工程です。
基本設計・詳細設計
事前にまとめた要件定義をもとに、開発するシステムの「基本設計」で大枠の方針を決め、「詳細設計」により開発チーム向けの細かな仕様を固めます。基本設計はクライアント企業との打ち合わせで使用し、詳細設計は社内のプログラマーに共有するために使用する違いがあります。クライアント企業へのプレゼン力や、開発チームが効率的に開発を行うための技術力が求められる工程であり、高度な設計スキルを持ったSEは高く評価されやすくなります。
プログラミング
詳細設計で作成した仕様書をもとに、プログラマーに対して「プログラミング」を依頼します。SEがプログラマーを兼ねている企業の場合には、自分でもプログラマーとして開発業務に取り組むことも多いです。プログラマーとして現場に入る場合にも、進捗管理や一人ひとりのプログラマーへの指示出しなど、マネージャー的な役割を務めます。
テスト・デバッグ
プログラミングが完了したら、システムに不具合・バグがないかを「テスト・デバッグ」してチェックします。問題が見つかればクライアント企業に納品する前にプログラマーへ修正を依頼します。SE自身がテスト・デバッグを行うこともあれば、テスター・デバッガーと呼ばれる専門のエンジニアが担当することもあります。
運用・保守
テスト・デバッグによりシステムに問題がないことを確認できたら、クライアント企業に納品して完了です。プロジェクトによっては、システムの稼働開始後の「運用・保守」にも携わることがあります。運用・保守の段階では、システムのトラブルや不具合を未然に防ぎつつ、問題が発生した時には素早く対処して復旧させるスキルが求められます。
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3.SEと他の職種の違い
IT業界にはさまざまな職種がありますが、中でも「SE(システムエンジニア)」と「PG(プログラマー)」、「社内SE」は混同されがちです。どの職種もシステムの開発に関わる仕事ですが、それぞれ役割や仕事内容が異なります。
ここでは、SEと他の職種の違いについて解説していきます。
SEとPG(プログラマー)の違い
SEとともにIT企業の求人で募集されることが多いのが、PG(プログラマー)です。プログラマーは、SEのようにクライアント企業とのやり取りを担当することは少なく、プログラミングスキルを用いた現場での開発業務に携わります。SEがクライアント企業との打ち合わせを重ねて作成した仕様書にもとづいて、プログラマーがシステム・アプリの開発を行います。
ベンチャー企業など、人手が少なくSEがプログラマーを兼任する企業の場合には、SEとプログラマーを明確に区別せず、「SE・PG」の募集を行っていることもあります。そうした求人に応募する時には、入社後はクライアント企業とのやり取り・マネジメントを主に担当するのか、それとも現場での開発を担当するのかをしっかりと確認しておく必要があります。
関連記事:IT業界志望の学生必見!プログラマーの種類と仕事内容について
関連記事:プログラマーに未経験・新卒から就職する方法は?適性や必要な準備を解説
SEと社内SEの違い
SEを募集する企業の中には、「社内SE」を採用しているところもあります。社内SEとは、IT業界以外の企業における自社のシステム関連を担当する情報システム部門(情シス)で働くシステムエンジニアのことを指します。主に自社の社員からの問い合わせに対応するのが仕事で、パソコンの使い方やトラブル対応などの役割が求められます。
社内SEでは、SE経験が豊富な人材が求められることが多く、新卒採用で募集することは少ないです。しかし社内SEには、企業の情報システム部門を担うやりがいがあり、バックオフィスから一般社員を支える充実感が得られるメリットがあります。そのため将来のキャリアプランとして、興味のある業界や企業の社内SEを目指してみるのも良いでしょう。
関連記事:社内SEは新卒でもなれる?社内SEの仕事内容や年収について詳しく解説
関連記事:社内SEに向いている人の7つの特徴!仕事内容・やりがいと未経験から就職するコツ
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4.SEの初任給・平均年収

SEの初任給は、おおよそ20~25万円程度が一般的です。企業や勤務地によって差はありますが、他の業界と比べても平均的な水準といえます。特に大手IT企業や外資系企業では、初任給が30万円を超えるケースもあります。未経験からでもスキルを身につけることで年収アップが期待できる職種であるため、入社後に資格を取得したり、プログラミングや設計のスキルを磨いたりすることで、短期間で昇給する可能性があります。
また、SEの平均年収は約500〜600万円前後とされています。日本の平均年収と比較すると高い傾向ですが、経験年数やスキル、勤務先の規模によっても大きく異なります。一般的には、未経験から数年の間は年収300〜400万円程度で、経験を積むことで500万円以上に上がることも珍しくありません。特に、プロジェクトリーダーやマネージャー職に昇進すると、700万円以上の年収を得ることも可能です。
関連記事:SEの初任給は月給21万円が目安!初年度の年収や収入アップのコツを解説
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5.未経験からSEになるために必要なスキル
続いて、未経験からSEとして採用されるために欠かせないスキルについて、以下の35つを解説していきます。
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・コミュニケーション力
・マネジメントスキル
・プログラミング・コーディングスキル
・論理的思考力
・基本的なビジネススキル
それぞれどのような場面で必要になるのかを合わせてご紹介しますので、就活の参考にしてみてください。
コミュニケーション力
SEで最も求められるスキルとして、コミュニケーション力やヒアリング力が挙げられます。SEは現場で黙々とプログラミングするというよりも、クライアントとの打ち合わせを重ねてシステム開発をリードしていく存在です。そのためクライアント企業にとっての悩みや課題をしっかりと汲み取り、システム開発を通じた解決策を的確に提案できるSEほど、高く評価されやすくなります。
また、SEはクライアント企業とのやり取りだけではなく、プログラマーへの指示出しや進捗管理など、開発チームとのやり取りも多く発生します。時にはクライアント企業とプログラマーとの間で板挟みになることもあり、日頃から周囲とコミュニケーションをとって信頼関係を築くスキルが求められます。
マネジメントスキル
システム開発が進むにつれて、プロジェクト全体をマネジメントするスキルが求められるのがSEの仕事です。開発のスケジュール調整やトラブルへの対処、プロジェクトメンバーへの配慮なども求められる立場です。クライアント企業の要望に応えるのはもちろんですが、プログラマーに対して大きな負担をかけてしまわないように調整し、プロジェクトのリーダー役・まとめ役としての役割に徹する必要があるのです。
そのため学生時代のエピソードを取り上げながら、マネジメント経験についてアピールできるとSEとしてのポテンシャルが見込まれて内定を勝ち取りやすくなるでしょう。
プログラミング・コーディングスキル
SEはプログラマーを兼ねて現場に入ることもあるので、プログラミング・コーディングのスキルがあると選考でも有利となります。企業の適性検査によっては、SEではなくプログラマーとして入社することになるケースも多いです。SEとして働く分には高度なプログラミングスキルは不要ではありますが、プログラマーとしての知識もあるとクライアント企業への提案もしやすくなります。
学生時代にプログラミングを独学しておくと、SEはもちろんプログラマーの募集にも受かりやすくなるので、学習しておいて損はありません。
論理的思考力
SEの仕事では、システムの構造を考えたり、プログラムのエラーを特定したりする場面が多くあります。そのため、「なぜこの問題が発生しているのか」「どうすれば解決できるのか」を筋道立てて考える論理的思考力が欠かせません。
論理的思考力を鍛えるには、物事を「原因」と「結果」に分けて考える習慣をつけることが大切です。たとえば、「アプリが動かない」という問題が発生した場合、原因を特定し、どの部分を修正すれば解決できるのかを冷静に分析する必要があります。また、プログラムを書く際にも、処理の流れを整理しながら組み立てることで、効率的でミスの少ないコードを書くことができます。
関連記事:ロジカルシンキングとは?鍛え方や手法・フレームワークを紹介
基本的なビジネススキル
SEは技術職ですが、チームでの開発やクライアントとの打ち合わせなど、ビジネススキルも求められる仕事です。特に、報告・連絡・相談(ホウレンソウ) や メールの書き方、スケジュール管理 などの基本的なビジネスマナーは、どの職場でも必要になります。また、未経験者の中には「SEは一人で黙々とプログラムを書く仕事」というイメージを持つ人もいますが、実際には、チームのメンバーや他部署、クライアントと協力しながらシステムを作り上げる場面が多くあります。そのため、技術力だけでなく、円滑にコミュニケーションを取るスキルも求められます。
ビジネススキルは、IT企業以外の仕事でも通用するスキルなので、未経験からSEを目指す人は早めに身につけておくとよいでしょう。特に、アルバイトや学校生活の中で「期限を守る」「相手の意図を正しく伝える」といったことを意識するだけでも、大きな成長につながります。
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6.SEに向いている人の特徴
最後に、SEの募集で評価されやすく、SEに向いている人の特徴についてもご紹介しましょう。
・相手の立場になって考えられる人
・論理的思考が得意な人
・成長意欲が高い人
SEの求人では、これらの要素をアピールしながら選考に進むと効果的です。それぞれ詳しく解説します。
関連記事:新卒必見!SEに向いている人、向いていない人の特徴を徹底解説
相手の立場になって考えられる人
SEはシステム開発において、クライアント企業、そして開発チームのプログラマーと、さまざまな立場の人と関わりながら働く職種です。そのため相手の立場になって考えられる人ほど、SEに適性が高く向いている人物と評価されます。クライアント企業がシステム開発を依頼する理由・背景について思いを巡らせて打ち合わせしたり、プログラマーの負担を考慮しながら仕事を割り振ったりと、高い調整能力がある人もSEに向いています。
論理的思考が得意な人
クライアント企業が抱える悩み・課題に対して、論理的な解決策を提案するためにも、SEは論理的思考力が求められる職種です。また、システム開発では携わる人員の数が多いため、論理的な仕様書や設計をまとめて誰にとっても作業が進めやすい環境を整えることも重要です。企業を選考を受ける時にも、「なぜSEを目指すのか?」「なぜ自社を選んだのか?」といった問いに対し、明確な根拠とともに論理的に回答できると評価が高まるでしょう。
成長意欲が高い人
IT業界は変化の激しい世界であり、日進月歩で新たな技術が生み出されています。そうした変化にも柔軟に対応し、最新トレンドをキャッチしながら働いてくれるSEは、どんな企業からも評価されやすくなります。スキマ時間を使って独学で勉強したり、常にアンテナを張って業界のトレンドを学んでいる姿勢をアピールできると、選考を有利に進められるでしょう。
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7.SEの仕事に役立つ資格

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ITパスポート
ITパスポートとは、ITに関する基本的な知識を証明できる国家資格です。IT業界に関する基礎知識や、経営・法律に関する知識も問われるため、IT初心者におすすめです。 ITの基礎知識を幅広く学べるため、IT業界未経験でも取得しやすく、SEだけでなくITに関わる幅広い職種で役立ちます。SEに興味はある人はもちろん、ITの知識がほとんどない人や、まずは基礎知識を身につけてからIT業界の仕事について理解したいという人は、ぜひ取得することをおすすめします。
関連記事:【初心者向け】ITパスポート試験の勉強方法は?独学で合格するためのコツ
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての基礎力を証明できる資格であり、SEを目指すなら取得しておきたい資格の一つです。この試験では、プログラミングやアルゴリズム、データベース、ネットワークといった技術的な内容が問われるため、SEに必要な知識を幅広く学べます。
また、多くのIT企業が新入社員に取得を推奨している資格でもあります。試験は午前と午後に分かれ、午後試験ではアルゴリズムやプログラミングの問題が出題されるため、実際にコードを書く練習も必要です。SEとしての基礎を身につけるためにも、挑戦する価値のある資格です。
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応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格であり、SEとしてより高度な知識を身につけたい人に向いています。この試験では、IT技術だけでなく、システム設計やプロジェクト管理、情報セキュリティなど、実務に直結する内容が問われます。
応用情報技術者試験に合格すると、ITの基礎知識だけでなく、業務に応用できるスキルを持っていることを証明できます。そのため、将来的にSEとしてキャリアアップを目指す人には非常に有益な資格です。特に、プロジェクトリーダーやITコンサルタントを目指す場合、この資格の取得が大きな強みとなるでしょう。
関連記事:応用情報技術者試験は就職に有利になる?取得のメリットや難易度について
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験は、システムの設計や要件定義など、上流工程に関わるSE向けの資格です。この試験では、システム全体の設計や仕様策定、プロジェクトの計画立案など、より高度な知識が問われます。SEとして経験を積み、将来的にシステム設計やプロジェクト管理を担当したい人にとっては、非常に価値のある資格です。また、クライアントとの要件定義やシステムの全体構造を考える仕事に興味がある場合、この資格を取得することで専門性を高めることができます。システムの大枠を考え、設計の仕事をしたい人におすすめです。
ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験は、システムの通信やセキュリティに関する専門知識を問う資格です。ITシステムを支えるネットワークの設計・構築・運用に関するスキルが求められるため、ネットワークエンジニアやインフラ系のSEを目指す人におすすめです。
試験では、ネットワークの仕組みやプロトコル、セキュリティ対策、障害対応など、専門性の高い内容が出題されます。ネットワーク関連の業務を担当するSEには特に有益であり、システムの安全性や安定性を確保するための知識を深めることができます。ネットワーク分野に興味がある人は、ぜひ挑戦してみましょう。
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8.まとめ
SEとは「システムエンジニア」の略語で、システム開発のリーダー役・まとめ役としてクライアント企業やプログラマーとのやり取りを担当する職種です。現場での開発業務が中心のプログラマーとは異なり、SEは営業職のように多くの人と関わるのが特徴です。新卒では未経験でも採用されやすい職種であり、企業によってSEがプログラマーを兼ねていることもあります。
未経験からSEとしてIT業界に入ることにより、PMやフルスタックエンジニアなどの上位職にステップアップできるほか、モノづくりの楽しさを実感しやすいメリットがあります。ただし、業界全体が人手不足とはいっても受け身の姿勢では内定は難しくなるため、SEに求められる役割やスキルをしっかりと押さえてから、就活に臨むようにしましょう。
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