新卒向け|「なぜIT業界を選んだのか」の答え方を例文つきで解説!

新卒向け|「なぜIT業界を選んだのか」の答え方を例文つきで解説!
「なぜIT業界を志望したのですか?」 この質問に、あなたは自信を持って答えられるでしょうか?

IT業界は将来性・成長性が高く、多くの学生から人気を集める分野です。しかしその分、志望動機に深みや具体性がなければ、他の就活生に埋もれてしまうリスクも高いのが現実です。

本記事では、自己分析や業界研究の方法から、効果的な志望動機の構成、文系・未経験でも使える例文、さらにはNG例まで、面接でしっかり伝わる答え方を徹底解説します。

「IT業界を選んだ理由」を、自分の言葉で語れるようになるために。 これからの就活を一歩前に進めたいあなたへ、ぜひ最後までご覧ください。
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 1. なぜ面接で「IT業界を選んだ理由」が問われるのか

IT業界に限らず、企業の面接官が「なぜこの業界を選んだのか」と質問するのには明確な理由があります。特に新卒採用では、学生の価値観や将来の展望を見極めるための重要な質問です。

志望度の高さを確認する

企業側は、その学生が本気でIT業界を志望しているかを確認したいと考えています。数ある業界の中でなぜITなのか、その理由が曖昧であれば「他の業界にも興味があるのでは?」と受け取られてしまいます。明確な理由と一貫性のあるストーリーを持つことが、志望度の高さを証明する第一歩となります。

業界への理解度を測る

「IT業界を志望している」と言っても、その実態を理解していなければ現場とのギャップが生じます。面接官は学生が業界全体の仕組み、トレンド、求められるスキルをどれだけ理解しているかを見ています。特にIT業界は日進月歩で技術が進化するため、情報のキャッチアップも重要です。

入社後のミスマッチを防ぐ

早期離職は企業にとって大きな損失です。そのため、学生が本当にIT業界に適性があるのか、価値観に合っているのかを判断するためにも、この質問は有効です。面接を通じて本人の志向と企業・業界の特性が一致しているかどうかを見極めます。

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2. 志望動機を作る前にIT業界について知ろう

説得力のある志望動機を作成するには、まず業界への理解が不可欠です。特にIT業界は幅広い領域が存在し、職種や企業によって求められるものも異なります。ここでは、志望動機のベースとなる知識を整理します。

IT業界で求められるスキル・人物像

IT業界では、技術力だけでなく課題解決力やコミュニケーション能力も重視されます。たとえば、以下のような人物像が好まれる傾向にあります。
 

  • ・技術や知識の習得に前向きである

  • ・チームで協働しながら開発や改善ができる

  • ・ロジカルに物事を考え、粘り強く対応できる


また、未経験からスタートする場合でも、「学ぶ意欲」「問題解決に取り組む姿勢」「柔軟性」などをアピールすることで十分に評価されます。

回答の軸になるIT業界の魅力

志望動機を構成する上で、IT業界ならではの魅力を自分の価値観と照らし合わせておくことが重要です。

社会に大きな価値・インパクトを生み出すことができる

ITは医療・教育・行政など多岐にわたる社会課題を解決します。デジタル技術を活用することで、より良い社会の実現に直接貢献できます。社会貢献性の高さは、就職活動でも大きなアピールポイントになります。

幅広い領域の問題解決に携われる

IT業界は製造業・物流・金融など、他産業との接点が多く、広い視野と学びが得られます。自分の関心やスキルに合わせて多様な分野にチャレンジ可能です。たとえば、AIやクラウド、IoTなど技術の進化とともに関われる領域も広がっており、成長機会も豊富です。

アイデアを形にできる

新しいアプリやWebサービスなど、自分のアイデアをプロダクトとして形にし、ユーザーに届けることが可能です。ものづくりの喜びを感じたい人にはぴったりの環境です。UI/UXの設計や機能改善の提案など、創造性が発揮されるシーンも多くあります。

専門スキルを習得しキャリアを築ける

エンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーなど、専門職種においてスキルアップしやすい環境が整っています。キャリアパスも多様で、自分の成長を実感しやすい点が魅力です。また、スキルが身につけば転職やフリーランスとしての独立も視野に入ります。

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3. 「なぜIT業界を選んだのか」への回答を見つけるステップ

説得力のある志望動機を語るためには、自分自身と業界・企業との接点を丁寧に探っていく必要があります。ここでは、そのための具体的なステップを紹介します。

自己分析で自分の強みや方向性を洗い出す

就活の第一歩は自己分析です。自分がどのような価値観を持ち、どのような仕事にやりがいを感じるのかを明確にしましょう。特にIT業界に関しては、次のような視点が自己分析の中で重要になります。
 

  • ・どんな課題を解決したいか(社会貢献・業務効率化など)

  • ・チームで協力することが得意か

  • ・モノづくりに対して興味があるか

  • ・論理的な思考を用いるのが好きか


モチベーショングラフや過去の経験を振り返るワークを活用すると、自分の行動原理や強みが明確になっていきます。

業界研究で目指す業界を絞る

自己分析で自分の特性や志向をつかんだら、次は業界研究を通して自分に合う業界を選定していきます。IT業界と一口に言っても、Webサービス・SIer・通信インフラ・ハードウェア・AI・ゲームなど多様な業種があります。それぞれの業界の特徴、事業構造、働き方の違いを知ることが志望動機の土台を強固にします。

また、今後の市場拡大や技術革新の動向も把握しておくと、「なぜこれからの時代にIT業界なのか」という説得力のあるメッセージにつながります。

企業分析で自分に合った会社を選ぶ

最終的に志望する企業を決定するには、業界内での企業ごとの特色を理解することが必要です。同じIT業界でも、企業のビジョン・文化・製品・技術スタック・研修制度などは大きく異なります。たとえば、
 

  • ・グローバル展開を重視しているか

  • ・若手にどれだけ裁量があるか

  • ・働き方(リモート・フレックス)に柔軟性があるか


企業分析を丁寧に行うことで、「なぜこの企業でなければならないのか」という論理的かつ納得感のある志望動機が完成します。

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4. 「なぜIT業界を選んだのか」への答え方

実際の面接では、短時間で分かりやすく、かつ印象に残るように志望動機を伝える必要があります。以下の4ステップに沿って構成すると、説得力のある回答になります。

①志望動機を簡潔に伝える

まず最初に、「なぜIT業界を志望しているのか」の結論を簡潔に述べます。最も伝えたいキーワードを先に出すことで、面接官の印象にも残りやすくなります。

例:「私は、自分のアイデアを形にし、多くの人に届けることができる環境に魅力を感じ、IT業界を志望しています。」

②具体的な理由を伝える

次に、なぜそう考えるのかを、自身の体験や価値観に結びつけて説明します。ここで自己分析や業界研究の結果を活かすと良いでしょう。

例:「学生時代にWebアプリ開発のサークル活動に参加した際、自分の作ったサービスが実際に使われた経験から、ITの持つ影響力に感動しました。」

③その企業を選んだ理由を伝える

業界全体ではなく、「なぜこの企業なのか」を具体的に述べることで、志望度の高さを示します。企業のビジョン、製品、制度、社風などと自分の価値観が合致している点を強調しましょう。

例:「貴社は若手の挑戦を後押しする風土があり、実際に1年目からプロジェクトリーダーを務める社員の話に共感しました。」

④入社後の将来像を伝える

最後に、入社後どのように活躍したいかを明示します。成長意欲やキャリアビジョンを伝えることで、長期的に活躍できる人材であることをアピールできます。

例:「まずは開発現場でスキルを磨き、将来的には新規プロダクトの企画から携わり、社会に新しい価値を提供できるエンジニアを目指したいです。」

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5. 文系・未経験でも使える!「なぜIT業界を選んだのか」への回答例文

IT業界は理系出身者が多い印象がありますが、実際には文系出身の社員も多く活躍しています。特に新卒では「未経験でもポテンシャル採用」が基本なので、文系・未経験でも十分に評価される志望動機を作ることが可能です。

ここでは、文系・未経験者が使いやすく、かつ企業に響く回答例を3パターン紹介します。

成長性や将来性に魅力を感じた場合の例文

「私はIT業界の成長性と社会に与える影響の大きさに魅力を感じ、志望しました。大学時代に地域創生をテーマにしたゼミで活動していた際、デジタルツールの導入によって地方の商店街の集客が大きく改善した事例に触れ、ITの力で社会を変える可能性を感じました。特に貴社は中小企業向けのIT導入支援を行っており、現場に寄り添った支援を通じて多くの人の役に立てる点に共感しています。入社後は、まず業務知識と技術的な基礎を身につけ、現場で信頼されるITコンサルタントとして成長していきたいです。」

この例文の強みは、自分の原体験とIT業界の社会的意義をリンクさせている点です。特に「地域創生のゼミ活動」→「ITによる課題解決事例」→「その影響を受けた志望理由」という流れが自然で、読み手に納得感を与えます。

また、「貴社の支援対象である中小企業」という具体的な企業特徴に触れていることで、業界理解と企業理解の両面をしっかり示せています。

さらに、将来像として「ITコンサルタントを目指す」というキャリアの方向性を示しており、受け身ではなく能動的な成長意欲が伝わります。

技術への探求心をアピールする場合の例文

「私は大学時代、全くの初心者ながらも独学でプログラミングを学び、簡単なWebアプリを制作しました。その過程で、自分の手でサービスを形にできるITの面白さに魅了され、IT業界を志望するようになりました。特に貴社は新しい技術の導入に積極的で、エンジニアの育成にも注力されている点に惹かれました。将来的にはフロントエンドとバックエンドの両方を理解し、ユーザーにとって価値のあるサービスを提供できるエンジニアを目指して努力したいです。」

この例文では、「未経験でも自分で学び、何かを作り上げた」という能動的な姿勢と行動力が強調されています。独学でWebアプリを制作した経験は、専門外の分野でも学びに挑戦する意欲を持っていることを明確に示しています。

また、「具体的なプロダクトを作った」という事実があるため、単なる関心・興味だけではない、行動に移した証拠(=実績)として評価されやすくなります。

企業選びの理由に「技術導入への積極性」や「育成制度」など、自分の学びたい環境にマッチしていることを盛り込むことで、「なぜこの企業か」という問いにも自然に答えられています。

さらに、「ユーザーに価値を届けるエンジニアになりたい」という視点は、単なる開発作業者ではなく、目的志向のエンジニア像を描いており、将来像も具体的です。

ITによる社会貢献を軸にする場合の例文

「私がIT業界を志望する理由は、テクノロジーの力で社会課題を解決したいという思いからです。大学では教育格差について研究しており、オンライン教育の普及により、地域や家庭環境に左右されない学習機会が広がっていることを知りました。ITには、場所や時間を問わず多くの人に恩恵を届ける力があると実感しました。貴社は教育分野へのDX支援に強みがあり、私の想いと非常に一致していると感じています。社会に貢献できるサービス開発の一員として、着実に成長していきたいと考えています。」

この例では、「社会問題(教育格差)への関心」と「その解決策としてのIT技術」を自然に結びつけています。社会貢献を軸にした志望動機は非常に共感を呼びやすく、人間味のある熱意が伝わる点が大きな強みです。

特に、教育の分野におけるテクノロジーの役割に焦点を当てたことで、「IT=収益」ではなく「IT=社会的意義」として捉えていることが明確になっています。

さらに、「貴社が教育分野に強い」という企業研究を交えた表現により、業界理解と企業選定の理由づけの両方を達成しています。

また、「着実に成長していきたい」という表現からは、地に足のついた前向きな姿勢が伝わり、未経験でも誠実な意欲が評価されやすくなります。

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6. IT業界の志望動機を書く際に押さえるべきポイント

ここまでで「なぜIT業界を選んだのか」を答えるための準備や例文を紹介してきましたが、実際に志望動機を文章化する段階では“押さえておくべきポイント”があります。これを無視してしまうと、どんなに良いエピソードがあっても印象に残らなかったり、説得力に欠けたりする危険性があります。

この章では、採用担当者がチェックしている視点に合わせて、具体的に注意すべきポイントを解説していきます。

なぜIT業界を選んだのかを伝える

まず第一に必要なのは、志望動機の中に「なぜIT業界なのか?」という軸を明確にすることです。

多くの学生が「技術が発展しているから」「将来性があるから」などの表面的な表現にとどまりがちですが、それでは印象に残りません。重要なのは、「なぜ、あなたがその将来性に魅力を感じたのか」「その業界で何を成し遂げたいのか」を語ることです。

たとえば、以下のようなアプローチが効果的です。
 

  • ・ITを使って「○○」という社会課題を解決したい

  • ・自分の「○○な性格/経験」がIT業界と合っている

  • ・成長できる環境としてIT業界が最適だと感じた理由


採用担当者は、学生の価値観と業界の特性がマッチしているかを重視して見ています。単に「すごそう」ではなく、「自分にとってなぜ必要なのか」を伝えましょう。

企業を選んだ理由を伝える

次に、IT業界の中でも「なぜこの企業なのか」という視点をしっかり盛り込む必要があります。IT業界は数多くの企業が存在しており、採用担当者は「ウチを本当に選んでくれているのか?」を見極めたいと考えています。

このときに有効なのが、以下のようなリサーチ結果を活かす方法です。
 

  • ・企業理念やミッションに共感した点

  • ・サービスやプロダクトに触れて感銘を受けた経験

  • ・社員インタビューやOB訪問から感じた社風との相性

  • ・技術領域や育成制度の方向性が自分の目標と合致していた点


「この会社じゃないとダメなんです」という志望度の高さと納得感のある根拠がセットになっていると、面接官の心に刺さる動機になります。

意欲を伝える

最後に大切なのが、「私はこの業界・この会社で活躍したい!」という意欲を前向きな言葉で表現することです。

企業は新卒に即戦力を求めているわけではありません。むしろ、今のスキルよりも「入社後にどれだけ成長するか」を重視しています。したがって、経験が浅くても、学ぶ姿勢・貢献したいという気持ち・主体性が伝われば、高い評価につながります。

たとえば、次のような表現が使えます。
 

  • ・「○○の技術を吸収し、将来的にはチームリーダーとして活躍したい」

  • ・「ユーザー目線を大切にしたサービスづくりに貢献したい」

  • ・「未経験ではあるが、自学習を継続しており、現場でも早期に貢献したい」


これらの言葉からは、「伸びしろ」と「熱意」が伝わります。採用担当者に“育てたくなる学生”と思わせることが成功のカギです。

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7. IT業界のNGな志望動機のポイント5つ

せっかく努力して志望動機を作っても、「伝え方」や「内容の選び方」ひとつで大きなマイナス印象を与えてしまうケースがあります。これはとくに就活初期の学生にありがちで、本人はまじめに書いているつもりでも、企業側には「この人はうちでは通用しないな」と思われてしまいます。

ここでは、IT業界の面接やエントリーシートでよくあるNGパターン5つと、その理由、どう直せばよいかを詳しく解説します。

志望理由が抽象的で入社意欲が伝わらない

✕「将来性があると感じたから志望しました」
✕「これからの時代はITだと思ったからです」


このような表現はあまりにも漠然としており、どの会社にも言える言葉になってしまいます。確かにIT業界は成長性が高いですが、企業側が知りたいのは「なぜあなたが、その将来性に惹かれたのか」「その中でもなぜウチを選んだのか」です。

抽象的な言葉だけでは、「とりあえずITを選んだ」「なんとなく人気だから応募した」と誤解されてしまうリスクがあります。

改善するためには、自分自身の経験や価値観に基づいて、具体的なエピソードをセットで語ることが必要です。

◎「地域の教育支援活動を通じてITの重要性を実感し、特に教育分野に強い御社に魅力を感じました」

このように背景を加えることで、説得力のある志望動機になります。

受け身な姿勢が目立つ

✕「IT業界で学ばせていただきたい」
✕「御社の研修制度で教えてもらいながら成長したい」


一見まじめに見えますが、“教えてもらう前提”の姿勢は新卒でもマイナス評価につながりがちです。IT業界は自ら学び続けることが求められる環境です。受け身のままでは、成長スピードも評価されづらくなります。

また、企業は“自ら課題を見つけて、解決に動ける人材”を求めています。したがって、他力本願に見える表現は避けた方が無難です。

改善するためには、たとえば「研修制度に魅力を感じた」という気持ちを持っていたとしても、それを“自ら活用したい”という表現に言い換えると好印象です。

◎「御社の研修制度を活用しながら、自発的に技術力を高め、早期に戦力になれるよう努力したいと考えています」

このように、能動的な言葉に変えるだけで印象が大きく変わります。

給与や待遇にばかり着目している

✕「リモート勤務が可能だから」
✕「IT業界は年収が高いと聞いたので」
✕「フレックス制度が魅力的だった」


給与・待遇面を志望動機の中心にしてしまうと、「この人は環境が良ければどこでもいいのでは?」と見られてしまいます。さらに言えば、そういった条件面だけに注目する姿勢は“入社後も不満を持ちやすい人材”と捉えられやすく、信頼を得にくくなります。

改善するためには、制度や福利厚生に魅力を感じたとしても、それはあくまで補足的な要素にとどめ、本質的な動機(共感・使命感・成長意欲など)をメインに据えるべきです。

◎「働き方の柔軟性と合わせて、成果を重視する文化に共感しました。自ら主体的に価値を提供することで、チームに貢献したいと考えています」

このように価値観の共有を軸にすれば、制度面に触れても自然です。

自分に過度な自信を持っている

✕「自分は未経験でも誰よりも成長できます」
✕「将来的には社長になりたいと思ってます」


自信を持つこと自体は悪くありませんが、根拠のない断定や誇張表現は逆効果です。企業は現実的に物事を見て、着実に成長できる人材を求めています。過度な自己評価は「謙虚さがない」「チームプレイができなそう」と捉えられてしまう可能性があります。

改善するためには、意欲や目標は前向きに伝えつつも、そのために努力していくという姿勢や学びの意欲を添えることが大切です。

◎「未経験からのスタートですが、日々の学習を継続し、周囲と協力しながら技術を磨いていきたいと考えています」

このように、謙虚さと成長意欲を両立させた表現が評価されやすいです。

辞めることを前提にしている

✕「将来は独立を考えています」
✕「起業のためにITスキルを学びたいです」


キャリアビジョンの一環として独立を目指すこと自体は問題ありませんが、それを“入社前から強調”してしまうと、企業からすると「すぐ辞めそう」「育て損になるのでは」と不安を抱かせてしまいます。

特に新卒採用では、長く一緒に成長していける人材かどうかが重視されるため、このような将来像はタイミングや伝え方が重要です。

改善するためには、もし将来的に起業や独立を考えているとしても、それを「まずは企業の中で経験を積みたい」という姿勢に変換して伝えると印象が良くなります。

◎「将来的に幅広い分野で活躍したいという思いがあり、まずは御社でしっかりと実務経験と基礎スキルを身につけたいと考えています」

このように表現すれば、“今はこの会社で力を尽くしたい”という前提が明確になり、好意的に受け取ってもらえます。

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8. 【業種別】IT業界を志望する理由の例文4つ

IT業界は一枚岩ではなく、業種ごとに事業内容・提供価値・働き方・求められる人物像が大きく異なります。そのため、志望動機も「IT業界全体」を語るのではなく、「自分がどの業種に興味を持ち、なぜそこを選んだのか」を言語化することが重要です。

この章では、主な4業種に分けて、それぞれに特化した志望動機の例文と解説を紹介します。

①インターネット業界の志望動機

「私は、日常生活のあらゆる場面で人々の利便性を高められるサービスに魅力を感じ、インターネット業界を志望しています。大学時代、就活支援のWebサービスを利用した際に、自分の行動や希望に合わせてコンテンツが表示された体験に感動しました。特に御社の○○サービスは、UI/UXの観点からも高く評価されており、多くのユーザーに支持されている点に共感しています。入社後はユーザーの課題を的確に把握し、それに応える機能開発に挑戦したいと考えています。」

インターネット業界(Webサービス・プラットフォーム企業など)を志望する場合は、ユーザーとの接点・日常への浸透度・体験価値に着目するのが有効です。

この例文では、自分が感動した“Web体験”をベースに志望動機を構築しており、「ただの便利なツール」ではなく、感情や気づきを伴う原体験から動機へとつなげています。

また、企業の具体的なサービス名を出し、評価ポイント(UI/UX)にも触れることで、「ちゃんと調べているな」と感じさせる企業研究の深さもアピールできています。

②通信業界の志望動機

「私は、インフラとして人々の生活を支える通信業界に大きな魅力を感じ、志望しています。大学時代、災害時の通信遮断が社会全体に与える影響を知ったことがきっかけで、安定した情報インフラの重要性を強く実感しました。御社は地域に根ざした通信網の整備を進めており、単なる技術提供にとどまらず、防災や教育支援にも力を入れている点に共感しています。将来的には、多様な現場に最適な通信インフラを提供するプロジェクトを担い、社会に貢献したいです。」

通信業界(携帯キャリア、光回線、データセンターなど)は、社会インフラを支える存在であることが大きな特徴です。

この例文は、「災害」や「情報格差」といった社会的課題にフォーカスし、通信が果たす“目立たないけれど欠かせない役割”に気づいたことを動機の起点にしています。

企業研究の部分では、「地域密着型」「社会貢献活動」などの特色を取り上げており、志望企業との接点を自然に作っています。インフラ系は安定志向だけに見られがちなので、「主体的にプロジェクトを担う意欲」も最後に加えている点も評価ポイントです。

③ソフトウェア業界の志望動機

「私は、ビジネスの課題をソフトウェアで解決するというアプローチに魅力を感じ、ソフトウェア業界を志望しています。大学でマーケティングを学ぶ中で、業務の効率化やデータ活用の重要性を感じ、実際にSaaSツールを使った経験から、ツール1つで組織の生産性が大きく向上することに驚きました。御社のプロダクトは業界内でも高いシェアを誇り、導入事例からも現場での効果が明確です。私は、課題を的確に捉え、使いやすいプロダクトを提案できる人材を目指したいと考えています。」

ソフトウェア業界(SaaS、業務支援ツール、BtoBプロダクトなど)に応募する際は、「課題解決志向」「機能性とユーザビリティの両立」が重要なキーワードになります。

この例文では、マーケティングの視点から“課題”に気づき、それをソフトウェアで解決できた体験に結びつけています。ここがしっかりしているため、単なる憧れや興味で終わらない、実務に直結するような動機形成になっています。

企業に対しても「導入事例」や「シェア」などの具体的データに触れており、説得力のある企業理解を示せています。最後の一文で、将来的な役割も明示しており、総合的に完成度の高い志望動機です。

④ハードウェア業界の志望動機

「私は、形ある製品を通じて社会に役立つ技術を届けたいと考え、ハードウェア業界を志望しています。大学では人間工学を学び、使いやすさと機能性を両立する製品設計に強い関心を持つようになりました。御社は医療機器や産業用機器など、人命や社会インフラを支える製品を開発しており、自分の知見を活かして価値のある製品づくりに貢献したいと思っています。将来的には、ユーザー視点を持った開発職として、社会の安全・安心に寄与する製品を設計していきたいです。」

ハードウェア業界(医療機器、半導体、IoTデバイスなど)では、「手触りのある技術で人の役に立ちたい」という想いを軸にすると伝わりやすくなります。

この例文は、「人間工学」という自分の学問分野と「製品づくり」の接点を描き、“知識がどう貢献できるか”という視点からの志望動機になっています。

「人命やインフラを支える製品」という表現により、ハードウェアの責任の重さや影響力への理解も伝わります。将来的なビジョンも具体的で、現場で活躍する自分の姿をイメージさせる良い構成です。

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9. まとめ

IT業界は日々進化を続け、社会やビジネスのあらゆる側面に深く関わる、今もっとも注目される業界のひとつです。就活生にとっても、成長性・将来性・多様な働き方・社会貢献性など、魅力にあふれた業界であることは間違いありません。

しかし、その一方で「なぜIT業界なのか?」という問いにしっかり答えられるかどうかが、内定を左右する重要な分かれ目になります。

この記事では、
 

  • ・なぜその質問が面接で問われるのか

  • ・どのような情報を元に志望動機を組み立てればよいか

  • ・自己分析・業界研究・企業分析の具体的なステップ

  • ・志望動機の作り方と答え方の構成

  • ・文系・未経験でも使える例文とその解説

  • ・志望動機を作成するうえでの注意点

  • ・NGパターンの回避方法

  • ・業種別の志望動機例文


といった幅広いトピックを網羅し、就活生の皆さんが「IT業界を志望する理由」を言語化できるようにサポートしてきました。

どんなに上手な例文を参考にしても、最後に評価されるのはあなた自身の経験・価値観・想いがこもった“オリジナルの志望動機”です。
 

  • ・どんな経験をして

  • ・何に感動して

  • ・どんな未来を描いているのか


これらを自分の言葉で語れる人は、たとえ未経験であっても、文系であっても、必ず面接官の心に響きます。

この記事を通して、その第一歩を踏み出していただけたなら幸いです。
ぜひ、ここで学んだことをもとに、あなただけの“IT業界を志望する理由”を、しっかりと自分の中で育てていってください。

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