
企業のDX化推進やリモートワークの普及、ビッグデータやセキュリティ、AIなどのITインフラの需要が年々高まる中、IT業界は就職や転職において人気の業界の一つです。また、IT業界へは理系卒でなくても就職が可能です。
本記事では、IT業界に興味のある人に向けて、業界の基礎知識や魅力、さらにはIT業界に就職する方法について詳しく説明します。
- 1.IT業界の魅力とは?まずは業界を知ろう!
- 2.IT業界の魅力5つ
- 3.魅力的なIT業界で働くエンジニアの種類
- 4.魅力的なIT業界の将来性とトレンド
- 5.IT業界に向いている人の4つの特徴
- 6.IT業界へは理系卒じゃなくても就職可能!
- 7.IT業界に就職する方法
1. IT業界の魅力とは?まずは業界を知ろう!

まず、IT業界とはどのような業界なのかを整理しましょう。ここでは、以下の5つの分野に分けて紹介します。
それぞれの業界について詳しく見ていきます。
インターネット/Web業界
インターネット/Web業界は、インターネットを介して世の中が便利になるサービスを提供する業界です。たとえば、気になる物事を検索して調べるためのWebブラウザ、友人とグループチャットで会話できるSNSアプリなどが挙げられます。
以下は、主なサービスを分類して表にしたものです。
SNS | インターネットを使用した人との交流を促進するサービス |
ソーシャルゲーム | SNSをプラットフォームとするゲーム |
ポータル | GoogleやYahoo!などのインターネット利用の入口となるWebサービス全般 |
web広告 | ブログやSNSなどのインターネット上の媒体に掲載される広告サービス |
eコマース | インターネットを通して売買や契約を行う取引形態 |
キュレーション | インターネット上の情報を収集・選別・編集して提供するWebサービス |
eラーニング | PCやスマートフォンを利用して学ぶ学習形態を提供しているWebサービス |
電子書籍 | インターネットを通して、スマートフォンやタブレットで書籍を購読できるWebサービス |
通信業界
通信業界は、電話回線やインターネット回線・光ファイバーなどの通信インフラを提供する業界です。大きく以下の3つに分類されます。
インターネットプロバイダ | インターネットサービスを提供する企業 |
電話回線販売 | 固定電話回線を取り扱う企業 |
移動体通信事業者(MNO) | スマホやタブレット端末など移動体通信を取り扱う企業 |
ソフトウェア業界
WindowsやMacなどのOSやスマートフォンで使用するアプリケーションの設計や開発を行う業界です。
ソフトウェアの例としては、PCにインストールして使用する文字入力ソフトや図表作成ソフト、法人向けの経営管理ソフトなどが挙げられます。ユーザーのニーズに合わせた機能や役割を持つ、多種多様なソフトウェアを開発します。
ハードウェア業界
ハードウェア業界は、PCやキーボード・スマートフォン・ゲーム機器・家電などのハード製品の企画や販売などを行います。
ハードウェア業界には、組み込み系エンジニアというハードウェアを制御するシステムを専門的に開発する職種があります。ソフトウェア業界とは異なる開発言語を使うのが特徴です。
関連記事:組み込みエンジニアに新卒で就職するには?仕事内容や年収も紹介
情報処理サービス業界
情報処理サービス業界は、クライアント企業が利用する情報システムの企画・開発・運用・設計を行う業界です。情報処理サービスを提供する企業を総称して、システムインテグレーター(SIer)と呼びます。
担当する領域が広いのが情報処理サービス業界の特徴です。金融機関や自治体などが運営する社会インフラを担う大規模なシステムから、各企業が事業運営に利用する業務系システムまで扱います。
関連記事:SIerとは?業務内容・将来性など就活生が知りたいポイントを解説
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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2.IT業界の魅力5つ

続いて、IT業界の5つの魅力について紹介します。ここで解説する内容はあくまで一般論ですが、以下のポイントを魅力的に感じた人はIT業界に入ってもイメージとのギャップが小さくなるでしょう。
専門的知識が身に付く
ITの専門的知識を身に付ければ、会社や国を選ばずに仕事ができるようになります。将来のキャリアの選択肢が増えるでしょう。
英語も使えれば更に多くの知識を身に付けることが可能
プログラミングに加えて、英語も使えればさらに多くの知識を身につけることができ、働く場所の幅が広がります。なぜなら、ITの本場は海外であり、海外の最新の技術を取り入れる為には英語力が必要になるからです。
日本でもITが普及し始めていますが、海外は日本よりも遥かに普及しており、海外の最新技術を身につけるためには英語力が必要不可欠です。そのため、プログラミングと共に英語も学習すると、より専門的なスキルを身につけられるでしょう。
プログラミングは多くの分野で活かせるスキル
専門知識の一例として、プログラミング言語が挙げられます。プログラミング言語には複数の種類があり、それぞれ活躍できる分野が異なります。そのため、働きたい場所や分野に特化したプログラミングスキルを身につけることが大切です。
実力次第で給料が上がる
IT業界は、性別や年齢に関係なく活躍できる業界です。本人の努力と実力重視で評価されることが多く、自分のスキルが給料に直結する点が魅力の1つです。
実力がついて任される仕事の幅が広がる→実績を多く積み上げることで大きな仕事を任される→必然的に給料が上がる、という流れが出来上がります。
IT業界は転職による給与アップも狙いやすい
IT業界は需要に対してまだ人材が少ないため、実績を積んでから他の企業に転職すれば、給与がアップしやすい傾向にあります。新卒で入社した企業でマネジメントや上流工程を経験すれば、大きな強みとなりキャリアアップも目指せるでしょう。
外資系は特に能力が給与に反映されやすい
IT業界の中でも、外資系企業は特に能力が給与に反映されやすい傾向にあります。
日本は年功序列の意識が高く、能力よりも勤務年数を重視する企業がまだ多くあります。一方で、外資系企業は成果主義が一般的な考え方のため、エンジニアの能力に応じて給与が上がりやすいのが特徴です。
努力を続けて能力アップを続ければ、その結果が給与に反映されやすいため、やりがいが感じられるでしょう。
チームで仕事ができる
IT業界ではプロジェクト単位で仕事を行うことが多いため、個人ではなくチームで働ける点も魅力の1つです。
一体感を感じる機会が豊富な場合が多く、同僚や上司とスキルを高めながら働くことができるでしょう。さらに、他の企業のメンバーと協力して仕事を進める機会もあるため、多くの刺激を感じられます。
近年はテレワークで働く機会も増えましたが、その場合でもチームワークを重視することは大切です。メールやチャットツールなどでメンバー同士綿密にコミュニケーションをとり、開発がスムーズに進むよう心掛けます。
社会に新しい価値を提供できる
IT業界で扱うシステムは身近なものも多く、社会全体における利便性の向上を目指しています。自分が携わったサービス/システムが使われることによって、社内の何らかのフローが便利になったり、社会的に良い影響を及ぼしたりする可能性も大いにありえます。そういった点に魅力を感じる人も少なくないでしょう。
最先端の技術に実際に触れる事が出来る
最先端の技術に実際に触れられる点もIT業界の魅力です。IT業界に就職すれば必ず最先端の技術に触れられる…というわけではないものの、企業によっては最先端技術に触れることも可能でしょう。
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3.魅力的なIT業界で働くエンジニアの種類

エンジニアと言っても種類は様々です。ここではエンジニアの種類について紹介します。
開発系エンジニア
開発エンジニアは「システムエンジニア」「プログラマー」などを指します。
システムエンジニアは、システム開発において「クライアントからのヒアリング」「要件定義」「設計書の作成」などの上流工程を主に行う職種です。ただし、実際のプログラミングも行うこともあるため、企業によって定義は異なります。
プログラマーとは、主にシステムエンジニアが作成した設計書を元に実際のプログラミング作業を行う職種です。
web系エンジニア
Webエンジニアとは、WebアプリケーションやWebサイトの設計、開発、運用、保守を行う職種です。
エンジニアは専門的なスキルが求められますが、Webエンジニアは、その中でもWebに特化した専門知識が求められます。
インフラ系エンジニア
インフラエンジニアは「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」「データベースエンジニア」を指します。
ネットワークエンジニアとは、ITインフラにおけるネットワークシステムの設計や構築、運用、保守を行います。
サーバーエンジニアとは、サーバーの設計、構築、運用、保守などを行う職種です。
クライアントの要望に合わせてサーバーの構成を決め、サーバーアプリケーションやOSの設定、ネットワークケーブルの配線などを行います。
データベースエンジニアとは、データベースの設計、開発、運用をする職種です。
企業が管理するデータ量は膨大で、ルールに基づいて管理されています。このルールに基づいてデータを保管するのがデータベースです。
セールスエンジニア
セールスエンジニアとは、技術者としてのエンジニアと営業の両方を担当する職種です。クライアントに対して技術的な提案や交渉を行うことに加え、商品導入後のフォローも行います。
ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、IT技術を用いて企業の経営課題を解決する専門家です。
クライアントの経営者から業務内容や経営戦略などをヒアリングし、それらを分析することで企業の課題を洗い出します。
ITコンサルタントには、IT知識やスキルはもちろんのこと、他業種の業務内容を把握できる能力を必要とします。
そのため、ITコンサルタントは未経験での採用は難しく、キャリア採用が一般的です。
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4.魅力的なIT業界の将来性とトレンド
IT業界に就職したいと考えているなら、業界の将来性とトレンドについても押さえておきましょう。近年では経済社会のデジタル化が進んでおり、それに伴ってIT業界の市場規模も拡大し続けています。最近では特に、以下の分野が注目を浴びているようです。
-
・インターネット・Web業界
・通信業界
・ソフトウェア業界
・ハードウェア業界
・情報処理サービス業界
他にも、DX(デジタルトランスフォーメーション)の流れが一気に加速しています。
DXとは、既存のアナログな部分をデジタルと融合させ、業務の効率化や生産性の向上、ビジネスモデルの変革を図ることです。たとえば、動画レンタルサービスをサブスクリプションで動画配信することや、書類で管理していたことをクラウド上での管理に変えることです。
人材不足の補填や業務効率化、ライバル企業との差をつけるために、DX化に力を入れている企業が増えてきています。
大企業から中小企業まで浸透しつつある取り組みのため、システムやサービスを提供するIT業界はますます需要が高まることが予想されます。IT業界全体の将来性は高いと言えるでしょう。
関連記事:DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?定義や必要性について徹底解説
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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5.IT業界に向いている人の4つの特徴
最後に、IT業界に向いている人の特徴を4つ紹介します。
チームプレーが得意
前述した通り、IT業界では、個人よりもチームで1つのプロジェクトに取り組むことが多いです。
プロジェクトの成果はチームとして評価されるため、個人の業務よりもチームプレーが優先されます。
チームのメンバーを尊重して、集団の中で自分の役割をきちんと果たせる人材、チームプレーが楽しめる人材が向いているでしょう。
チームで円滑に仕事を進めるためには、自分の能力が活かせるポジションを正確に把握することが大切です。まずは大まかに、「上流工程」「下流工程」のどちらに適性があるかを考えてみましょう。
上流工程では、プロジェクトの方針を決定したり、ソフトウェアの設計を担当したりします。下流工程はプログラミングやテストなどがメインです。
どの工程(業務)を担うかで、必要なスキルは変わります。自分の適性を活かせるポジションを目指せば、自分の能力を最大限に発揮できるでしょう(※ただし、一般的に入社後すぐは下流工程の担当になる傾向にあります)。
コミュニケーション力が高い
コミュニケーション力が高い方も、チームプレー重視のIT業界に向いています。文系出身者やIT業界が未経験の方でも、コミュニケーション力を活かして活躍できる可能性があるでしょう。
何事においてもコツコツ努力できる
IT業界は、業界自体の変化のスピードが早く、常に成長し続けています。そのため、就職後も継続的に専門知識を習得する必要があります。分からない単語が出てきたらすぐに調べられる人、コツコツと努力ができる人は、IT業界で重宝されるはずです。
IT業界の知識は書籍だけでなく、インターネット上にも多数掲載されています。最初から書籍を買うと、情報量の多さと難しさで挫折してしまう方も少なくありません。まずは気軽に閲覧できるインターネット上の情報を見て、基礎知識を自分のペースで覚える勉強法がオススメです。
なお、IT系の資格は実践的なスキルを身につけたり、自分のIT業界への適性を確かめたりするのに役立ちます。IT関連の資格には、以下のようなものがあります。
資格は自身のスキルを客観的に証明する手段にもなるのがメリットです。
関連記事:新卒の就職にはプログラミング資格取得がおすすめ!メリット&選び方を解説
物事を論理的に考えられる
システムやアプリケーションは、プログラムによって論理的に構築されています。設計を理解してシステムを組むためには、物事を論理的に考える力が必要です。
また、クライアントの問題と要望を解析し、適切な解決手段を提案するためにも論理的思考は不可欠でしょう。
論理的思考力も他のスキルと同様、鍛えることが可能です。具体的な方法としては、考えを言語化する、自分の思考の癖を把握する、本質的な問いを押さえる、主張と根拠の骨格を作るなどが挙げられます。
日常の何気ない会話で、抽象的な言葉を具体的な言葉に変えたり、どのような課題を解決するために目の前の仕事をするのか、といったことを考える意識を持ちましょう。
プログラミングの練習も、実践的な論理的思考力を身につけるトレーニングになります。プログラミングの勉強が出来るサイトではプログラミングスキルと論理的思考力を同時に習得できるため、有効に活用しましょう。
その他、IT企業に就職するための方法やポイントについて詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
関連記事:IT企業の仕事内容は?主な職種や向いている人の特徴を解説
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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6.IT業界へは理系卒じゃなくても就職可能!

IT業界への就職は理系卒でなくでもできます。エンジニアの場合は学歴よりも経験が重視されます。ただし、企業によっては「大学卒」などの条件を設けている場合があります。
エンジニアと学歴の関係性について、レバテック株式会社は2023年11月2日~2023年11月10日の期間にIT人材2342名を対象に「エンジニアの新卒就活に関する調査」のアンケートを実施。
結果によると新卒でエンジニアになった人のうち最も多いのは「大学卒(理系)28.61%」でした。次いで2番目に多いのが「大学卒「文系)24.69%」でした。
最も多い理系卒と2番目に多い文系卒とでは3%ほどの違いしかありません。よって、理系卒でなくてもエンジニアになれる可能性は十分にあるといえます。
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7.IT業界に就職する方法
IT業界は、経験が重視される業界です。よって、業界の基本的な知識を習得することは就活前に最低限やっておきたいことです。
また、IT専用の就活(転職)サイトに登録することも手段の一つです。おすすめは「レバテックルーキー」です。
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ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
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