ビッグデータに代表される新技術の台頭を背景に、デジタル化を推進できる若い人材へのニーズが急増情報処理サービス業の仕事とは?市場規模や将来性を解説

最終更新日:2021年6月4日

情報処理サービス業は、顧客企業が求めるシステムの設計・開発・運用を担う業態です。AIやIoTといった新技術の登場もあり、その市場は堅調に推移してきました。この業界には、システムエンジニアに代表されるように、さまざまな職種が存在します。今後も、デジタル・トランスフォーメーションを推進できる高度技能IT人材に対するニーズは増え続けると予想されており、新卒で情報処理サービス業へ就職することは有意義であると言えるでしょう。
本記事では、情報処理サービス業の概要・職種・規模と将来性・最新動向について解説します。

1. 情報処理業界とは?

情報処理サービス業は、顧客企業の課題を解決するシステム導入を担当する仕事です。銀行の決済システムや製造業の生産管理システムに代表されるように、あらゆる業界で情報システムは用いられています。情報処理サービス業を営む企業は、これらの顧客企業に対し、企画から構築・保守・管理といったサービスを提供しています。

具体的には、NTTデータ、富士通、日本IBMなどの企業が代表例です。これらの情報処理サービス業界は、システム開発に携わる求人を出しています。さらに、大手企業から一部の開発業務を他の企業に委託し、開発されるケースもあり、こちらの企業も新卒の募集をかけています。

なお、情報処理サービス業は、一般的にWeb業界やソフトウェア、ハードウェア業界とは区別されています。Web業界はECサイトやソーシャルメディアなど、自社運営のインターネットサービスを開発しているのが特徴です。また、ソフトウェア業界は表計算ソフトのようなアプリケーションを、ハードウェア業界は家電やゲーム機に搭載されるシステムを担当します。

2. 情報処理業にかかわる職種

情報処理サービス業には、さまざまな職種があります。新卒で就職したあと、スキルをつけて上位職へ移るケースもあり、柔軟なキャリア設計が可能です。本章では、情報処理サービス業における代表的な職種と仕事内容を紹介します。

システムエンジニア

システムの要件定義・設計・開発・テストなどを担当する仕事です。新卒の募集も比較的多く、文系・理系のどちら出身でも活躍できる職種と言われています。幅広いIT知識を有していることはもちろん、顧客とのやり取りが多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。

プログラマー

主にプログラミングやテストを担当する職種です。学生の間にプログラミングを学習して、プログラマーとして新卒で就職する人が多く見られます。開発やテストの経験を積んだ後、他の職種へ移る場合もあります。

インフラエンジニア

サーバー・ストレージ・ネットワークの設定や、それに関連する開発・運用を担当する仕事です。システムが稼働する環境を整備し、安定した運用を支援します。インフラストラクチャーに関わるスキルに加え、近年はクラウド技術への理解が求められるようになりました。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトの進行管理や課題管理・品質管理・リスク管理などを行い、プロジェクト全体の責任を負う仕事です。顧客と交渉し、納期・予算・品質を担保する役目も担います。システムエンジニアや開発チームリーダーとして数年の経験を積んだ後に目指す職種と言えます。

ITコンサルタント

顧客の要望を聞き、業務プロセスの分析やIT戦略の立案を支援する仕事です。ITコンサルティングの解決案に基づき、その後のシステム開発につなげる流れになっています。IT知識に加え、顧客や業界に関する知識、さらには分析・提案のスキルが求められます。

データサイエンティスト

近年、注目が高まっているデータ分析の専門家がデータサイエンティストです。膨大なデータの中から、その傾向を抽出し、ビジネスに役立つ知見を見出します。分析作業を行う上で、分析ツールの設計・構築・分析などを担当するため、プログラミングや統計の知識が求められます。

3. 情報処理業界の規模と将来性

情報処理業界の市場は、新たな技術の登場もあり、堅調に推移していると言われています。本章では、その市場規模と、人材に対する需要と供給について解説します。

情報サービス業の市場規模

経済産業省の調査(※)では、情報サービス業の2018年度売上高は、18兆5,334億円(前年度比5.8%増)となり、調査開始以来過去最高の水準となりました。既存の顧客企業における情報システムが引き続き利用されているのに加え、新技術の発展により、さらに情報サービスの市場が拡大する傾向にあります。

※参考:経済産業省「2019年情報通信業基本調査-2018年度実績-」p.49より

拡大する需要と、不足する人材

AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)、ビッグデータなどの先端IT技術の利活用に向け、情報サービスに対する需要は増大していく見込みがあります。これまで収集できなかったセンサーデータやスマートフォンの情報を取り込めるようになった点、人手では集計できないような膨大なデータでも人工知能によって分析が可能になった点などから、情報サービスが求められる場面が拡大しているのです。

需要の拡大が見込まれる一方、それを実現する人材は不足しているという予測があります。みずほ情報総研株式会社の調査(※1)では、2030年時点のIT人材の需給ギャップは16万人~79万人になると試算されました。また、2020年に行われたIPA(情報処理推進機構)の調査(※2)では、IT人材の“質”に対する不足感の高まりが指摘されています。進歩する技術に追随するのが難しいため、IT人材では質と量の双方に課題が見られます。

※参考1:みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査」p.20より
※参考2:IPA 「IT人材白書2020概要」p.40, 41より

4. 新卒向け | 追っておくべき情報処理業界の最新動向

情報処理業界は、新たな技術の登場もあり、今後大きく変化していくと予測されています。今後のキャリアを考える学生は、その変化に適応する態度が求められるでしょう。本章では、特に注目されている情報処理業界の最新動向を紹介します。

デジタル・トランスフォーメーション(DX)

紙をベースにしていた既存業務を電子化する流れは、今後も続くと見られています。電子データとしてやり取りすることで、業務の効率化を目指します。さらに、これまでリアル・アナログでしかできないとされていた業務もデジタル化する傾向があります。FinTech(金融)、HealthTech(健康)、AgriTech(農業)など、あらゆる業界にテクノロジーが進出していくのが特徴です。

コロナ禍の影響

人の接触が制限された中でも利用できるサービスや業界が拡大する見込みがあります。たとえば、Eコマースやデジタルサービスは世界的に利用が増加してきました。さらに、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)技術を業務利用するといった動きもあります。

セキュリティ

サイバー攻撃や、意図しない情報漏えいなど、セキュリティ事故の報道は後を絶ちません。悪意のある攻撃者は年々、より高度で複雑な手法を用いるようになっているので、セキュリティを高める技術や、それを担保する業務プロセスには高い需要が見られます。

5Gの利用

高速通信を実現する5Gの商用化が待たれています。消費者向けサービスだけではなく、産業用途においても、センサーデータの活用などで業務の効率化や新サービスの開発が期待される分野です。

5. まとめ

情報処理サービス業の市場規模は好調に推移しており、ビッグデータやAIなどの新技術の台頭によって、今後も拡大が続く見込みです。日本ではIT人材の不足が長らく叫ばれていますが、中でも特に、高度IT人材や特定の技能を持った人材に対する需要が高いです。今後は、DXに代表されるように、デジタル化を推進できる人材が求められるでしょう。

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