プロジェクトマネジメントとは?IT職種における必要性を解説

プロジェクトマネジメントとは?IT職種における必要性を解説
システム開発について調べていると、プロジェクトマネジメントという言葉をよく目にすると思います。プロジェクトマネジメントは、チームでの業務を遂行する上で非常に重要なものですが、「具体的にはどんなことをするの?」「必要なスキルは?」など、詳しくはわからない人も多いでしょう。 本記事では、IT業界を目指す学生向けに、プロジェクトマネジメントの定義や手法、必要なスキル、プロジェクトマネジメントを行う職種について解説します。

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1.  プロジェクトマネジメントとは

まず、プロジェクトの定義と、プロジェクトマネジメントの概要と必要性について解説します。

プロジェクトとは

プロジェクトとは、明確な開始と終了が決められている「有期性」を持ち、そこで作り出される成果物が唯一無二のものであるという「独自性」を持つ業務のことを指します。例えば、IT業界では、納期までに企業向けに独自のシステムを開発し納品する業務を「システム開発プロジェクト」と呼びます。

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトの目的を達成できるよう「やりくり」をしていくことを指します。プロジェクトの計画を立て、さまざまな管理手法やコミュニケーションによってコントロールします。プロジェクト達成にはQCD(品質・コスト・納期)の達成が必要ですが、そのために、スコープ(作業範囲)やリスク、ステークホルダー(プロジェクトに関わる人材)など、さまざまな要素を把握してコントロールする必要があります。

プロジェクトマネジメントの必要性

プロジェクトマネジメントは、プロジェクトを取り巻く多くの要素を把握しコントロールする取り組みです。プロジェクトマネジメントを行わないと、想定外のリスクが顕在化し、プロジェクトが失敗に終わるおそれがあります。

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2.  プロジェクトマネジメントのノウハウと手法

プロジェクトマネジメントを適切に行うために、プロジェクトマネジメントの知識・ノウハウの世界標準であるPMBOK(Project Management Body of Knowledge)と、代表的なプロジェクト管理手法を紹介します。

プロジェクトマネジメントのノウハウ

プロジェクトマネジメントには国際標準(ISO21500)があり、その内容を包括したガイドラインとしてPMBOKがあります。PMBOKは米国のPMIがまとめたプロジェクトマネジメントの知識・ノウハウを体系化したもので、プロジェクト達成のために「10の知識エリア」と呼ばれる管理プロセス(※1)が定義されています。

PMBOKは基本的に大規模プロジェクト向けのため、小規模プロジェクトではかえって非効率になることもあります。プロジェクトの規模と特性に合わせて、PMBOKの適用範囲を定める必要があります。
なお、現在の最新版はPMBOK第6版ですが、2021/8に最新版の第7版がリリースされ、アジャイルへの適用、プロセス重視から原則重視など、大幅に内容が刷新される予定となっています。

※1参考:PMBOK®ガイド 第5版 紹介シリーズ 第2回 ISO 21500について

プロジェクトマネジメントの手法

PMBOKで規定されている知識エリアの中で、特に重要なQCD達成のための管理プロセスにおいて用いられる管理手法を紹介します。

品質管理(Q)

品質管理とは、開発するシステムの品質を一定の水準に保つための管理手法です。品質管理手法として「QC7つ道具」があります。開発するシステムにおける品質の分析や改善をサポートする考え方・フレームワークで、パレート図やヒストグラム、特性要因図などを使って定量的に品質分析と評価を行うことができます。

コスト管理(C)

コスト管理とは、プロジェクトの状況をコスト面から把握・管理することで、コスト管理の手法としてEVM(Earned Value Management)があります。プロジェクトを 時間ではなく、費用と工数などのコストで進捗管理を行うための手法です。EVMを取り入れることで、進捗遅れなどの問題発生時に、あとどの程度コストをかけられるかが把握できるようになります。

タスク管理/スケジュール管理(D)

タスク管理・スケジュール管理手法としてWBS、ガントチャートがあります。WBSは、プロジェクトのタスクを細分化して表形式にまとめたもので、ガントチャートは、WBSをスケジュール表として期間を棒グラフで表したものです。WBSとガントチャートにより、プロジェクトのスケジュールを可視化できるようになります。

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3.  プロジェクトマネジメントに必要なスキル

プロジェクトマネジメントを滞りなく遂行するために必要なスキルについて説明します。

マネジメントスキル

マネジメントスキルとは、プロジェクトマネジメントの管理手法を熟知し、滞りなく遂行するスキルを指します。プロジェクトでは想定外のトラブルなども多いため、リスクを事前に予測・評価し、事前に手を打つリスクマネジメントは特に重要です。

コミュニケーションスキル

プロジェクトマネジメントは、顧客やメンバー、ベンダーなど多くのステークホルダーとの円滑なコミュニケーションが必要です。課題や問題への対応を行う際は、それに関わる多くのステークホルダー間の調整や交渉を行い、全員が納得する形で解決していく必要があります。

リーダーシップ

プロジェクトマネジメントには、多くのメンバーをひとつの目標に向かわせるためのリーダーシップが必要です。また、課題や問題に突き当たったときに決断力を発揮することも重要です。プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトのリーダーとしての役割も担っていることを覚えておきましょう。

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4.  プロジェクトマネジメントが必要な職種

最後に、IT業界において、プロジェクトマネジメントスキルが必要となる職種を紹介します。

プロジェクトマネージャー/プロジェクトリーダー

プロジェクトマネージャーはプロジェクトの総責任者です。QCDに責任を持ち、顧客やメンバー、ベンダー等多くの人とコミュニケーションを取りながら、目標達成のためにプロジェクト全体をまとめる役割を担います。

プロジェクトリーダーは、プロジェクトマネージャーのサポート役です。プロジェクトマネージャーが管理能力を重視されることに対して、プロジェクトリーダーは課題や問題を解決し、プロジェクトを成功に導くための指導力が求められるケースが多いです。

PMO(Project Management Office)

PMOとは、組織内におけるさまざまなプロジェクトを横断的に支援する役割を担う職種です。プロジェクトマネージャーが個々のプロジェクトの責任者であることに対して、PMOは、複数のプロジェクトを横断的に統制します。プロジェクトマネジメント手法の支援や、コストやリスク、開発リソースに関する管理・調整などの実務面で活躍する職種と言えます。

なお、プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー、PMOは、新卒からいきなりなれる職種ではなく、まずはプロジェクトメンバーとして経験を積み、実力をつけてからチャレンジできる職種と言えるでしょう。

システムエンジニア

システムエンジニアは、プロジェクトメンバーとして開発や保守の実務を担います。しかし、チームリーダーや、顧客とコミュニケーションを行う上流工程を担う場合は、開発を進めるためにプロジェクトマネジメントの知識や手法に関する理解と実践が必要です。

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5.  まとめ

プロジェクトマネジメントとは、品質や進捗などの管理手法やコミュニケーションなどを用いて成功に導くための「やりくり」を指します。プロジェクトマネジメントのノウハウは、「PMBOK」という世界標準のガイドラインがあり、そのガイドラインを実践するための管理手法が存在する。それらのノウハウ・管理手法を適切なコミュニケーションとリーダーシップを持って発揮することでプロジェクトを成功に導くことができるのです。

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