
本記事では、IT業界で活躍する21の職業について、それぞれの仕事内容や働く魅力、向いている人の特徴などをご紹介します。自分に合った職種選びのコツについても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。 関連記事:IT業界とは?将来性や5つの業界、活躍する職種を紹介!
1.IT業界の代表的な職業10選
まずはIT業界において知名度が高く、求人を出している企業も多い代表的な職業を10種類ご紹介します。
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・システムエンジニア
・プログラマー
・Webエンジニア
・アプリケーションエンジニア
・インフラエンジニア
・組み込み系エンジニア
・社内SE
・プロジェクトマネージャー
・ITコンサルタント
それぞれの職種で任される仕事内容や役割をチェックしてみましょう。
関連記事:IT業界の仕事とは?職種&メリットとデメリットを紹介
システムエンジニア
システムエンジニアは、IT業界では最も代表的な職業であり、主にシステム開発における上流工程を担当します。システム開発を依頼する企業にとって必要なシステムの機能・要件は何か、どのくらいのコスト・期間で導入したいのかを明確にした上で設計書・仕様書にまとめ、開発チームに引き継ぎを行います。
システム開発の専門家として、技術的な質問にも応えられるようなプログラミングスキル・IT知識が必要な職種ですが、プログラミング作業に従事することは多くありません。選考ではコミュニケーションスキルが重視される傾向にあるため、プログラミングスキルに加えてヒアリング力・傾聴力をアピールするのも有効です。
システムエンジニアとしてのキャリアは、今後IT系のさまざまな職業へのステップアップを目指す際に有利に働くので、IT業界に入る第一歩として最適な仕事となっています。
関連記事:SEとは?システムエンジニアの仕事内容・年収と必要なスキルを解説
プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアが作成する設計書・仕様書をもとに、プログラミング作業・コーディング作業に従事する職業です。専門的なプログラミングスキルを駆使して、システム開発の現場で活躍するのが特徴です。扱うプログラミング言語は開発するシステム・アプリによって大きく異なり、基幹システム・業務アプリ・スマホアプリなど、種類に応じたスキルが必要とされます。
IT業界におけるものづくりの現場の最前線で働く職業なので、プログラミングの仕事に興味がある方、プログラミング言語を学ぶのが楽しく、プログラマーへの適性が高い方にも向いています。クライアント企業とのミーティングなどに参加する機会は少ないですが、チーム内での連携や意思疎通のためにコミュニケーションスキルが評価されやすい職種でもあります。
Webエンジニア
Webエンジニアとは、WebサイトやWebアプリなどのWebサービスの開発を専門に手掛ける職業です。プログラミング初心者向けの言語とされるHTML/CSSやJavaScriptを扱うのもWebエンジニアです。就職先としては、メルカリ・楽天・LINEヤフーなど、業界での知名度が高い自社開発企業が中心であり、倍率が高く就職難易度が高めとなる傾向にあります。
Webエンジニアは、フロントエンドエンジニア・サーバーサイドエンジニアの2種類の職業に分類され、未経験からであればフロントエンドエンジニアを目指す方が多いです。より専門性の高いスキルが求められるサーバーサイドエンジニアへのキャリアアップを果たすことができると、IT業界で長く活躍できるエンジニアになれるでしょう。
関連記事:WEBエンジニアとは?仕事内容ややりがい、向いている人の特徴を解説
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアは、スマホアプリをはじめとするアプリ開発に携わる職業を指します。iPhone向けのアプリ開発ではiOSエンジニア、Android向けではAndroidエンジニアと呼び区別されることもあります。また、業務アプリやWebアプリの開発を担当するエンジニアのことも、アプリケーションエンジニアに含まれるため注意が必要です。
iOSエンジニアとして活躍するならSwift、AndroidエンジニアならKotlinなど、開発するアプリに応じて必要なプログラミング言語を習得することで、内定を獲得しやすくなるでしょう。近年では「Flutter」をはじめとするクロスプラットフォーム開発を実現する開発ツールも登場しているため、アプリ開発の現場で用いられるツールの扱いを習得しておくと、より活躍の幅を広げることができるでしょう。
インフラエンジニア
インフラエンジニアとは、ITシステムやアプリを動かすために欠かせないIT基盤を手掛ける職業を指します。データを保管するサーバーやデータの通り道となるネットワークの設計・構築・メンテナンスを担当し、IT業界のライフラインを支える使命を担っています。インフラエンジニアの業務ではプログラミングスキルは必須ではなく、ITインフラについての深い知識が求められるのが特徴です。
インフラエンジニアは、AIを動かすためのデータセンターやDXを推進する官公庁・教育機関などからの需要が高く、今後も高い将来性が見込まれる職種となっています。プログラミングに苦手意識を持っている方でも、IT業界で着実にキャリアを積むことができるでしょう。
関連記事:インフラエンジニアの仕事とは?必要な資格や向いている人についても解説
組み込み系エンジニア
組み込み系エンジニアとは、自動車・家電・IoT機器などを制御する組み込みシステムの開発を手掛ける職業です。ハードウェア・ソフトウェア両方を扱う知識とスキルが求められるのが特徴で、使用する言語にはC言語・Javaなどの習得難易度が高めの言語が挙げられます。そのため組み込み系エンジニアになるためのハードルはやや高めですが、自動運転技術やIoTといった先端分野で活躍できる将来性に期待されています。
組み込み系エンジニアはIT企業以外にも、自動車メーカーや家電メーカーなどのさまざまな就職先を選べるのも魅力の一つです。ハードウェアを扱う機会が多いので在宅勤務・リモートワークとの相性はやや悪いですが、将来性を重視して職業選びに取り組みたい方におすすめです。
関連記事:組み込みエンジニアの仕事内容とは?必要資格・スキルと新卒入社するコツ
社内SE
社内SEとは、社内システムの開発・運用、ヘルプデスク業務などを担当する職業です。時には社内の「IT系の何でも屋さん」として、自社の社員からの問い合わせやパソコントラブルなどに対応することもあります。システムエンジニアやプログラマーとは異なり、社内SEはクライアント企業ではなく自社に対してサービスを提供する職業なので、無理な仕様変更や厳しい納期を求められることが少なく、働きやすい職場環境が多いことが特徴です。
社内SEとして活躍するためには、システム開発についての専門的な知識に加えて、サーバー・ネットワークなどのITインフラを扱う知識、パソコントラブルに困っている相手に対して適切な解決策を伝えるための問題解決力などが必要とされます。IT系では特に人気の職業として注目を集める一方で、企業の採用枠があまり多くないため、競争率が激しいポジションでもあります。
関連記事:社内SEは新卒でもなれる?社内SEの仕事内容や年収について詳しく解説
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーとは、システム開発プロジェクトの責任者として、コスト管理・スケジュール管理・品質管理などを手掛ける職種です。現場での豊富な開発経験やマネジメント経験を活かし、担当するプロジェクトを成功に導くための幅広い業務を担当します。IT系の職業に就職した後、最終的なキャリアパスとして挙げる方が多く、高収入・好待遇のポジションとしても人気があります。
プロジェクトマネージャーになるためには、システムエンジニアやプログラマーとして豊富な開発経験を積んだ後、プロジェクトリーダーとしてチームのマネジメントを経験し、社内でのキャリアアップや転職を目指す必要があります。将来プロジェクトマネージャーとして活躍したいと考えている方は、まずは現場での開発経験を積むところからスタートすると良いでしょう。
関連記事:プロジェクトマネージャーとは?仕事内容・必要スキルと未経験から目指す方法
ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、クライアント企業が抱える経営課題に対して、ITシステムの専門家としての立場から対処・解決のアドバイスをする職業です。たとえば売上不振や人件費増大といった課題を抱えるクライアント企業に対して、ITシステムの導入によるコストカットを提案することで、業績アップに向けた支援を行います。
ITコンサルタントは、企業の経営層と近い立場でコンサルティング業務に従事するため、プログラミングやITに関する知見に加えて、企業経営についての深い知識が求められる傾向にあります。高収入・好待遇が狙える人気の職種ですが、周囲からの信頼を獲得できるITコンサルタントになるためには多大な努力を必要とすることに注意しましょう。
関連記事:新卒でITコンサルタントになるために知っておくべきこと7選
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2.IT業界のWeb系の職種3選
ここからはIT業界でWeb系に分類される以下3つの職業について解説します。
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・Webマーケター
・Webデザイナー
・Webディレクター
自由な社風と華やかな働き方に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
Webマーケター
Webマーケターは、自社サイトやクライアント企業のサイトにユーザー・訪問者を増やすための施策を考える職業です。SEO対策やセールスライティング、コンテンツマーケティングなどを手掛ける仕事であり、ECサイトの売上向上や、自社製品への問い合わせ増加を目指すのが特徴です。Web開発についての深い知見に加えて、Webマーケティングに関する知識・経験が求められる立場でもあります。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、Webサイト・Webアプリの見た目の実装を担当する職種です。フロントエンドエンジニアと仕事内容が近く、HTML/CSSなどを用いてユーザーが増えるデザイン、売上に直結するデザインを開発します。ユーザーの操作画面やユーザー体験に特化したUI/UXデザイナーとして活躍することも可能で、Web業界では将来性のある職業の一つです。
Webディレクター
Webディレクターは、Web開発におけるマネージャーやリーダーの立場として、開発プロジェクトを主導する職業です。クライアント企業へのヒアリング内容をもとにプロジェクトの全体像を描き、スケジュール管理や品質管理にも携わります。Web開発についての専門知識・スキルのほか、高いコミュニケーションスキルが要求されるポジションです。
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3.IT業界のマーケティング系の職業3選
次に、IT業界におけるマーケティング系の3つの職業についても深掘りしてご紹介します。
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・データサイエンティスト
・データアナリスト
・データエンジニア
数学・統計学やIT知識を活用し、企業の経営戦略に関わる仕事に挑戦したい方は、ぜひ目指してみてください。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、数学・統計学や機械学習についての専門知識を活かし、過去のデータをもとに未来予測を提供する職業です。データサイエンティストの分析が企業の意思決定に影響を与え、自社が抱える課題とその解決をサポートする役目を負います。昨今ではIT業界以外でもビッグデータを扱う企業が増えているため、年々活躍の場が広がり続けているのも特徴です。
関連記事:新卒がデータサイエンティストとして就職するには?方法や必要な準備を解説
データアナリスト
データアナリストもデータ分析の専門家であり、ビッグデータを活用して企業の業績アップや経営課題の解決を目指す職業です。データアナリストは、データベースの扱いやデータ分析の高度なスキルが要求されるのが特徴で、実績豊富なデータアナリストは年収1,000万円以上の報酬を手にすることも珍しくありません。
関連記事:新卒でもデータアナリストになれる?適正や就職に近づくための方法
データエンジニア
データエンジニアは、データサイエンティストやデータアナリストがデータ分析を行うためのデータを収集・整理・管理する職業です。データベースの構築や運用などの仕事内容も担当しており、データ分析の現場では欠かせないエンジニアです。データエンジニアになるためには、プログラミングスキルよりもデータベースの扱いやクラウドサービスの操作に長けていることが有利に働きます。
関連記事:データエンジニアの仕事内容とは?就活に役立つスキル・資格とキャリアパス
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4.IT業界で自分に合った職業を選ぶコツ
本記事の最後に、IT業界で自分に合った職業を選ぶためのコツとして、下記の3つをご紹介します。
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・開発したい製品から選ぶ
・将来なりたいエンジニア像で選ぶ
・BtoBとBtoCの違いを踏まえて選ぶ
これらのポイントを踏まえ、就活を見据えた職種選びに取り組んでみてください。
開発したい製品から選ぶ
IT業界で自分に合った職業を選ぶなら、開発したい製品から仕事を選ぶのがおすすめです。スマホアプリ開発に挑戦したいならアプリケーションエンジニア、自動車や家電に搭載されるシステム開発に関わりたいなら組み込み系エンジニアが適しています。Webサイト・Webアプリの開発に携わるためにWebエンジニアを目指すのも良いでしょう。
自分にとって興味が持てる製品開発に携わる職業なら、就活に必要なスキル・知識を身につけやすく、明確な志望動機を作成しやすくなるメリットもあります。まずは職業選びの第一歩として、エンジニアとして開発してみたい製品・サービスを探してみることをおすすめします。
将来なりたいエンジニア像で選ぶ
自分に合った職種を見つけるためのコツとして、将来なりたいエンジニア像から選ぶのも効果的です。たとえば、将来はフリーランスエンジニアのような自由度の高い働き方を実現したいと考えるなら、Webエンジニアやアプリケーションエンジニアなど、リモートワークと相性が良い職業がマッチしていると判断できます。
将来はITコンサルタントとして企業経営にも携わりたいと考えるなら、ITコンサルティング事業も手掛けるIT企業でシステムエンジニア・プログラマーの求人に応募するという選択肢もあります。将来のゴールや目標が明確に決まっていると、自分に必要なスキル・キャリアが定まり、職業選びにも役立つでしょう。
BtoBとBtoCの違いを踏まえて選ぶ
自分に合ったIT系の職業を選ぶために、BtoBとBtoCの違いを踏まえて選ぶのもおすすめです。BtoBとは企業・法人がお客様となるビジネスモデル、BtoCは個人ユーザーがお客様となるビジネスモデルを指します。BtoBは一般に知られている知名度の高い企業・製品は少ないですが、大規模なプロジェクトが多く、高額な予算によりエンジニアとしての待遇も向上する傾向にあります。
一方でBtoCの場合、知名度の高い企業・製品に携われるやりがいがある一方で、就職先としての人気が高いので就職のハードルが高く、磨けるスキルも限定的になるという側面もあります。こうしたビジネスモデルの違いも踏まえつつ、興味のある職業・企業がBtoBとBtoCのどちらの事業に力を入れているのかをリサーチして就活に臨んでみましょう。
関連記事:BtoC企業とは? BtoBとの違いや特徴を徹底解説
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5.まとめ
IT業界の代表的な職業として、本記事では以下の9職種を中心にご紹介してきました。
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・システムエンジニア
・プログラマー
・Webエンジニア
・アプリケーションエンジニア
・インフラエンジニア
・組み込み系エンジニア
・社内SE
・プロジェクトマネージャー
・ITコンサルタント
それぞれの職種にも細かな分類があり、Web系やマーケティング系は就職先としての人気も高いです。これらの職業の違いや役割を踏まえた上で就活に取り組むと、後悔のない就職先選びにつながるでしょう。
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