Webアプリを開発できる言語は？エンジニア志望の就活生必見！

• 1. Webアプリの基礎知識
• 2. Webアプリケーションを構成する3つの要素
• 3. Webアプリ開発に使用される主流な言語
• 4. 初めてのWebアプリケーション開発でやるべきこと
• 5. 初心者におすすめの開発ツール
• 6. Webアプリの開発言語を学んで就職活動でアピール

1. Webアプリの基礎知識

まずは、Webアプリの特徴やメリット・デメリットなどの基礎知識について解説します。

Webアプリの特徴

Webアプリケーションとは、その名の通りWebブラウザ上で使用することができるアプリケーションソフトウェアのことです。

有名なWebアプリケーションには、グルメ情報サイトの「食べログ」やWebメールサービスの「Gmail」、動画共有サービスの「YouTube」などがあります。
Webアプリケーションを使用しているという意識はなくとも、今あげた中のサービスを普段から使用しているという方も多いでしょう。

Webアプリケーションはアプリのインストールをしなくても、ネットワークを経由してWebサーバーと通信を行い、ブラウザで操作することが可能です。

Webアプリのメリット

Webアプリケーションは端末とアカウントさえあれば、インターネットを経由していつでもどこからでもアクセスが可能な手軽さがメリットです。

Webアプリケーションの場合は、アップデートもサーバー側で一元管理されているのでアプリの管理も簡単で、ユーザー側もプログラムをアップデートするだけですぐに最新版を利用することができます。

そして、アプリケーションを端末にインストールする必要がないため、端末の容量を気にせず利用できるところも手軽さの要素の一つです。

Webアプリのデメリット

Webアプリケーションはインターネット接続があればいつからどこでも利用できるのが大きな魅力ですが、逆に言うと、インターネットに接続できない環境では一切利用することができません。

また、利用する端末のスペックに関わらず、Webアプリが作動している環境によって動作速度が左右されるため、動作が遅くなることもあります。

さらに、常にインターネットを経由して利用するため、ウイルスなどの脅威に晒されやすいという面もデメリットと言えます。特に、画像やドキュメントをオンラインで保存できるようなWebアプリは、保存していたデータが流出するなどの事故もあるので注意が必要です。

2. Webアプリケーションを構成する3つの要素

Webアプリケーションを構成するフロントエンド・サーバーサイド・データベースの3つの要素と関係性について解説します。

フロントエンド

フロントエンドとは、簡単にいえばユーザーの目に触れる部分のことです。サイト自体のデザインや見た目、再生や停止などユーザーが直接操作できる部分を指します。そして、このフロント部分を開発するエンジニアのことをフロントエンドエンジニアと呼びます。

関連記事：新卒でフロントエンドエンジニアに！方法や仕事内容を徹底解説

サーバーサイド

フロントエンドがユーザーの目に触れる部分なのに対して、ユーザーからは見えない部分がサーバーサイドです。バックエンドと呼ぶこともあります。
ユーザーが操作・入力した内容に対して、データを処理して結果を返したり、データベースへの保存や情報を受け渡したりするのが役割です。

関連記事：フロントエンド・バックエンドの違いとは？仕事内容などを解説

データベース

データベースとは、大量のデータを管理・再利用しやすいように保存する場所のことです。
Webアプリケーションがユーザーの要求に応じてデータベースへ情報を記録したり、反対に取り出して表示したりします。
フロントエンドとサーバーサイドからデータベースに対する処理を通じて適切な情報を表示します。

データベースにもさまざまな種類がありますが、オープンソースとして公開されており無料で利用ができるMySQLがよく知られています。このデータベースを操作する際に使用されるデータベース言語をSQLといいます。

関連記事：MySQLとは？特徴・利用方法や学生向けの学習方法を解説

3. Webアプリ開発に使用される主流な言語

Webアプリ開発に使用される主流な言語を、フロントエンドとサーバーサイドに分けて紹介します。

フロンドエンド言語

フロントエンドで使用されるプログラミング言語には、主にHTML/CSS、JavaScriptがあります。

HTML/CSS

Webブラウザから利用できるWebアプリケーションの開発をするには、Webサイト作成に必須の言語を学習する必要があります。その言語がHTML/CSSです。

HTMLはWebページを構成するために開発された言語です。ホームページを作成する際には、コンピューターに対してHTMLを使用して、文章の構成の指示を出します。
Webページを作成する、またはWebアプリを開発する際には必須の言語です。

CSSは、HTMLで支持した文章構成の装飾を施すことが役割となる言語です。文章の色や大きさなど、文章の見栄えを形成するために使用され、こちらもWeb系の開発では必須です。

関連記事：HTML・CSSを本で勉強したい学生へ！おすすめの本と選び方

JavaScript

Webページを作るためにはHTMLとCSSが最低限必要ですが、最近のWebページは文章とデザインだけではなく、ページに動きがあるものが多いです。そのWebページに動きをつけることができる言語がJavaScriptです。
また、サーバーサイドの開発言語としても使用でき、JavaScriptのみでWebアプリやゲームなどの開発も可能です。
OS依存がなく、開発環境の準備が不要なため、初心者でも気軽に学習を始めやすいでしょう。

サーバーサイド言語

サーバーサイドの開発に用いられるプログラミング言語には、主にRuby、PHP、Python、Go、Javaがあります。

Ruby

RubyはECサイトやSNSなどのWebアプリケーション開発に適している言語です。
Webアプリケーションを開発するために必要なログイン認証・メール送信・ファイルのアップロード機能などをインストールすることで使用でき、スピーディな開発が可能です。

短く直感的にコードを記述することができるため、これからプログラミング言語の学習を始める初心者の人におすすめです。

関連記事：学生向けRubyの入門方法！環境構築や基本構文を紹介

PHP

「WordPress」というブログやサイトの作成ができるコンテンツ管理システム（CMS）をご存知でしょうか。
世界のWebサイトのうち40%以上（※）がWordPressを使用して作成されています。
PHPは、Webアプリケーション開発を行うための機能が豊富に盛り込まれている言語で、WordPressはこのPHPによって構成されています。

もともとWebページに動きをつけるために開発された言語のため、Web開発に特化しており、WebアプリだけではなくWebサービスの開発にも採用されることが多いです。

また、よく似ている言語にRubyがあります。Rubyとの違いは、言語の設計の思想が異なる点です。Rubyは「ストレスなくプログラミングを楽しむこと」、PHPは「動的なWebページを簡単に迅速に開発すること」を目的として開発された言語と覚えておくとよいでしょう。

※参考：Q-Success「コンテンツ管理システムの使用統計」

Python

Pythonは、機械学習などのAI分野のシステム開発や統計データ解析などで活躍している最先端技術を扱う言語です。

AIの需要が高まっていることから、近年非常に人気が高まっています。最先端の技術を身につけたいと考えているならPythonを選択するべきでしょう。

AI分野だけではなく、PythonはWebアプリケーションを開発することも可能です。Pythonで開発された代表的なWebアプリケーションには、「YouTube」やSNSアプリの「Instagram」などがあります。

関連記事：【学生向け】Pythonは何ができるの？就活には有利になる？

Go

Goは、2009年に開発された比較的新しい言語です。並行処理ができるのが特徴で、これまで並行処理が苦手なPHPで利用されてきたWebサービスの開発に、Go言語が利用されるケースが増えてきています。シンプルかつ高速な処理が可能な点も大きなメリットです。

関連記事：Go言語とはどんなプログラミング言語？活かせる職種も解説

Java

Javaは、圧倒的な求人数をもち、将来性も高いと言われている言語です。汎用性の高さと求人数の多さで選ぶならJavaがおすすめです。
コンピューターOSに依存しないのが特徴で、Webアプリの他にもWebシステムやAndroidアプリを開発することができます。

また、プログラミングの概念の1つであるオブジェクト指向を採用している言語で、習得難易度は決して低くありませんが、Javaを習得することができれば他の言語の習得も容易になるでしょう。

関連記事：学生向け｜Javaとは？就職で役立つ特徴や活用事例をチェック

4. 初めてのWebアプリケーション開発でやるべきこと

これからWebアプリを開発したいと考えている人へ向けて、Webアプリ開発でやるべきことについて解説します。

Webアプリケーションの仕組みを学ぶ

まずは、Webアプリの仕組みを理解しておきましょう。2章で紹介した「Webアプリケーションを構成する3つの要素」の内容をしっかりと頭の中に入れておいてください。

使用するプログラミング言語を選ぶ

次に、使用するプログラミング言語を選びましょう。言語によって役割や特徴、初心者には大事な学びやすさが異なります。またフロントエンドの開発をするのか、サーバーサイドの開発をするのかによっても、選ぶべき言語が変わってきます。
初心者の人は、挫折しないように比較的学びやすいRubyやJavaScriptの習得がおすすめです。

フレームワークと開発ツールを選ぶ

フレームワークとは、よく使用される汎用的な機能をまとめて提供しているプログラムの骨組みです。フレームワークが用意した骨組みに従いながら、フレームワークの機能をプログラムに取り込むことで、スムーズに開発ができるようになります。

Webアプリケーションを開発する際は、Webフレームワークが使われます。このWebフレームワークはプログラミング言語ごとに異なり、代表的なWebフレームワークには以下のようなものがあります。
 

• ・PHPを使用する場合：Laravel

  ・Rubyを使用する場合：Ruby on Rails

  ・Pythonを使用する場合：Django

  ・JavaScriptを使用する場合：React.js

プログラミング言語と使用するフレームワークの選定ができたら、開発するための開発環境を整えましょう。開発環境を整えるには、開発ツールを選定する必要があります。
このツールの使いこなし方によっても開発の効率が変わるため、自分に合う開発ツールを選ぶことが重要です。

5. 初心者におすすめの開発ツール

Webアプリの設計段階から使用できる、ツールやエディタを紹介します。

設計ツール

開発を始める前の、Webアプリの設計時に役立つツールです。

Cacoo

Cacooは、仕様をどんな風にするのか、画面遷移はどのようにするのかといった、Webアプリケーションの設計をサポートしてくれるツールです。

大きな特徴は、リアルタイムでの共同編集ができることです。もし、誰かと共同で編集を行う場合、チームメンバーにURLを共有するだけでオンラインでの作図が可能です。
そして、豊富な図形やテンプレートがあるため、フローチャート、ワイヤーフレーム、ネットワーク構成図などが初心者でも簡単に作成することができます。

エディタ

実際にコーディングをするために必要なエディタを紹介します。

VS Code

VS Codeは、オープンソースのテキストエディタで、誰でも無料で使用可能です。初心者からも玄人からも人気が高く、Windows,Mac,LinuxのすべてのOSで機能します。
インストールした初期状態から機能が充実しているので、すぐに開発を始めることができるでしょう。
また、さまざまな言語に対応しており、これからいろいろな言語を習得したいと考えている人には特におすすめです。

Atom

Atomも、無料で使用できるオープンソースのテキストエディタです。VS Codeと同様にすべてのOSで機能します。Atomは拡張性の高さが魅力的です。自分が使いやすいようにカスタマイズができ、使えば使うほど自分好みの開発ツールにすることができます。
カスタマイズは、予測変換やショートカットの設定など、Web開発に役立つ便利な機能を追加できます。

ソースコード管理

チームで開発を行う際にも役立つ、ソースコード管理のツールを紹介します。

Git

分散型のバージョン管理システムです。複数人で修正した部分を1つに統合したり、編集した履歴を複数人で共有したりすることができる優秀なツールです。
テキストデータや画像データなども管理することができます。

Sourcetree

Gitを効率的に扱うことができるGUIがSourcetreeです。日本語に対応していること、直感的に操作できること、全体の作業を可視化できることがメリットです。
ソースコード管理にGitを使用する場合は、Sourcetreeの導入も検討してみることをおすすめします。

6. Webアプリの開発言語を学んで就職活動でアピール

Web系の開発言語のスキルを、どのように就職活動でアピールできるのかを解説します。

プログラミングスキルの明確な証拠となる

就職活動を始める前に自発的にプログラミングの学習に打ち込んだという経験は、面接の際の大きなアピールポイントになるでしょう。経験があるのとないのとでは、明らかにエンジニアのスタートラインが違うからです。初心者でも学びやすい言語もありますが、プログラミングスキルの習得は決して容易ではありません。何度もエラーに遭遇してその度に解決するための案を考えたという経験は、これからエンジニアとして活躍する上で大きな財産となるはずです。

「Webアプリ開発の仕事をしたくてRubyを習得し、こんなサービスを作りました」というように、ポートフォリオを見せることができると、一人称でアプリ開発ができる明確な証拠となり、即戦力として期待される可能性があります。

自発的に学習ができること

Webの業界は特に情報の移り変わりが激しく、エンジニアは常にトレンドをキャッチすることが求められます。つまり、エンジニアとして企業に採用された後も、新しい技術やサービスについて興味を持ち、積極的に学習する姿勢が重要です。

そのため、学生時代のうちに自発的に学習に取り組んだことがアピールできれば、何事にも意欲的で常に新しいことに挑戦する、行動力のある人材として好印象を持ってもらえるでしょう。

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