文系からSIerへの就職を成功させる方法|どんな人なら就職できる?

文系からSIerへの就職を成功させる方法|どんな人なら就職できる?
IT企業への就職を検討している文系学生の方の中には、SIerを志望している方も多いのではないでしょうか。情報系の勉強をしている学生や数学の勉強をしている学生でなく、ITとは縁遠い勉強をしてきた文系学生の方でもSIerに就職するための方法や志望動機の書き方、就活のコツについて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

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1.SIerとは?文系学生向けにわかりやすく解説

SIer(エスアイヤー)は「System Integrator(システムインテグレーター)」の略で、企業向けの情報システムにおいて開発から構築・運用までの全工程を請け負う会社のことです。
まずは、SIerの仕事内容や企業分類について簡単に説明します。

SIerの仕事内容

SIerの仕事は、企業向けの情報システムを作り上げることです。業務範囲は幅広く、クライアントのヒアリングから設計・開発・検証・運用までの一連の工程を担当します。

大規模なシステムを構築するプロジェクトでは工期が数年にわたるケースもあり、数百人規模のエンジニアが必要になります。その場合1社では賄いきれないため、下請け企業に開発の一部を発注します。

このように、Sler業界は建設業界のようにピラミッド構造になっており、大手SIerを頂点として下請け企業、孫請け企業が支え合い、成り立っています。
なお、ピラミッド構造の頂点に当たる企業を「一次請け企業」「元請け企業」、下請け企業を「二次請け企業」、孫請け企業を「三次請け企業」と呼ぶこともあります。

SIerとSEの違い

未経験の文系学生が「SIer」と混同しやすい言葉として「SE」があります。SEとは、システムエンジニアというITエンジニア職の一つです。Slerは企業の種類、SEは職種を指し、「Sler企業の中にSEとして働く人もいる」と考えるとわかりやすいでしょう。

システムエンジニアは、クライアントからヒアリングを行い、要望に合ったシステムの仕様書を作成します。実際に担当する業務範囲は企業により異なり、システムを開発する際のプログラミングや出来上がったシステムのテスト、完成後の運用のほか、チームをまとめる役割も担うこともありますが、があります。

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SIerの企業分類

SIerはその成り立ちや分野により大きく以下の4つに分類され、各分類の中でも経営規模が大きい企業は「大手Sler」と呼ばれます。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて、詳しく見ていきましょう。

ユーザー系

ユーザー系SIerは、金融・保険・鉄道などの大手企業から情報システム部門を分社化した企業のことです。
対象のクライアントは親会社やグループ会社がほとんどです。そのため、同業他社と営業活動で競合することが少なく経営も安定しています。
デメリットとしては、親会社は歴史ある老舗企業が大半なため、年功序列な面が給与体系に見られるケースが多いという点です。

メーカー系

メーカー系SIerは、コンピューターやハードウェアの大手企業の系列企業や、それらの大手企業から分社化した企業のことです。
企業規模が大きく人材や技術力の面で優れていることが大きな特徴で、親会社やグループ会社に加えて、公官庁や公共機関からの大規模な案件を得意とするSIerもあります。
また、システム開発に使うハードウェアは自社のものを活用できるため、安価かつ短期間で納品できることもメーカー系の強みです。

しかし、大規模な案件が多いため、開発業務を子会社などに委託することが多いです。そのため、自社の社員は管理業務が中心になり、エンジニアとしてのスキル向上が望めなくなってしまうというデメリットもあります。

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独立系

独立系SIerは文字通り、どこの系列にも属さないシステム開発企業のことです。
親会社を持たず、多種多様な広い分野でシステム開発を行っています。
制約が少ない環境で業務を進めることができるため、最新技術を取り入れやすく、スキルアップがしやすいというメリットがあります。また、実力主義が徹底しており、能力があれば若手でも抜擢されて活躍できます。
一方で、自ら営業して案件を一から獲得する必要があるため、独自性がないと経営が安定しないことがデメリットと言えるでしょう。そのため、離職率も他の系列と比べて高い傾向にあります。

外資系

外資系SIerは、日本でも事業を展開している海外資本のSIerのことです。多くは国内市場だけでなく、グローバル市場で活躍する企業なので、世界規模の案件に携われるというメリットがあります。社内ルールは海外基準で設定されており、原則実力主義の企業がほとんどで、高いスキルや語学力があれば、年齢に関係なく国際的に活躍することが可能です。

しかし、それは裏を返せば、競争が激しいということ。成果を挙げられなければ高い報酬を得られなかったり、最悪の場合は解雇されてしまったりする可能性もあります。また、基本的には海外本社に権限が集中しており、日本法人だけで経営方針を決定できない点もデメリットとして挙げられるでしょう。

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各分類の主なSIer企業一覧

前述した分類ごとに、主なSIer企業を紹介します。

ユーザー系SIer
  • ・株式会社NTTデータ

    ・伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

    ・SCSK株式会社

    ・株式会社野村総合研究所

メーカー系SIer
  • ・富士通株式会社

    ・株式会社日立製作所

    ・NEC(日本電気株式会社)

    ・都築電気株式会社

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独立系SIer
  • ・株式会社大塚商会

    ・ISID(株式会社電通国際情報サービス)

    ・BIPROGY株式会社(2022年4月に日本ユニシス株式会社から社名変更)

    ・TIS株式会社

外資系SIer
  • ・日本IBM(日本アイ・ビー・エム株式会社)

    ・日本オラクル株式会社

    ・アクセンチュア株式会社

    ・SAPジャパン株式会社


どの分類においても、社会で広く名前が知られている企業や、大規模な売上をもつ大手企業があることがわかります。それぞれに得意とする分野や社風などは異なるので、企業研究を念入りに行い、自分の希望とマッチする企業を選びましょう。

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2.「文系からSIerに就職するのはやめとけ」は本当?

一部では、文系からSIerに就職するのは「きつい」「やめとけ」といったネガティブな意見を言う人もいます。そういった意見を目にしたり、耳にしたりして不安を感じる文系学生もいるでしょう。

確かに、情報系学部で学生時代からプログラミングに触れ、専門的な知識を学んできた人と比べると、就職後に覚えなければならないことも多く、慣れるまで苦労する可能性は考えられます。しかし、どのような仕事にも向き・不向きがあるので、一概に「文系だから」という理由で「SIerはやめとけ」とは言い切れません。

就活において何よりも大切なのは、自分がその企業で「何をしたいのか」「どう成長したいのか」です。多くのSIer企業もそういった点を重視して、新卒に対してはポテンシャル採用を行っており、プログラミング未経験の文系出身者でも活躍できるよう手厚い研修制度も用意しています。

また、就職先が大手SIerの場合、文系・未経験でも規模の大きな案件に携われるので、多くの経験を積むことができます。基本的に、独立系以外の多くのSIerは、親会社から継続的に案件を獲得できるので、安定した経営環境のなかで成長していくことが可能です。

上記のとおり、文系・未経験からSIerへ就職するからこそ得られるメリットも数多くあります。自分の特性や目指す将来像をしっかりと理解して、周囲のネガティブな声に惑わされずに就活を進めていくことが重要です。

文系からSIerに就職するのは不安だけど大丈夫?

文系からSIerに就職するのは大丈夫?と不安に思われる方が多いですが、結論から言うと全然問題ありません。その理由は以下のとおりです。

  • ・文系と理系で担当領域が異なることが多い

    ・研修体制が充実している

    ・補佐から初めて徐々に責任範囲を広げていくことが多い


まず、SIerといえばがっつり開発を進めていくと考える方も多いですが、必ずしもそうではありません。開発の得意な方は開発まで携わっても良いですが、苦手な方は得意な方に任せて他の部分を担当するというケースも多くあります。もちろん、多少の開発の知識はつけておく必要がありますが、一から十まで開発知識が必要かと言われるとそうではありません。そのため、得意な方は開発をしつつ、苦手な方は他の業務で価値を発揮するという働き方が可能です。

また、SIerという職種は学生の方にとっては馴染みがそれほどなく、いきなり全ての開発責任を持って進めるのは難しい場合がほとんどです。そのため、少しずつ業務の一部を責任者から任されて経験しつつ、少しずつ影響範囲を広げてできることを広げていきます。特に大手のSIer企業だと、様々な案件を受けて新人を育成するカリキュラムも豊富に整っているため、研修体制がしっかり整えられており研修を通じてスキルをつけていくことができます。そのため、文系理系問わず研修をしっかり進めていくことで、SIerとしての知識と経験を積んでいくことが可能になります。

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3.文系学生や未経験者でもSIerに採用される理由

「文系でもSIer企業に就職できる?」「未経験でITエンジニア職に採用されるのは難しいのでは…」と悩む学生もいるでしょう。

しかし、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行した「IT人材白書2020」p190では、企業で活躍するIT人材のうち約30.2%が、IT・情報系以外の文系出身者であるという注目のデータが発表されています。つまり、文系学生やプログラミング未経験者でも、SIerに就職してシステムエンジニアをはじめとするITエンジニア職で活躍できるチャンスがあるということです。

SIerに勤務する採用担当者の多くは、選考において専攻学部を重視しない理由として以下の2点を挙げています。

SEの仕事は開発だけでなく多様な役割がある

大手SIerでは、担当業務が細分化されています。たとえシステムエンジニアであってもシステム開発業務に専念する訳ではありません。

特に大規模なプロジェクトを手掛けることが多いメーカー系SIerでは、数々の協力会社を取りまとめる管理業務に携わる機会が多く、人とのやり取りが必要不可欠です。プロジェクトの進捗状況を適宜確認しながら円滑に業務を進めるためにも、高いコミュニケーション能力や文章作成能力が重要となります。そのため、新卒採用においては、出身学部や技術力よりもこういったスキルがより重視される傾向があります。

入社後の研修でSEになるための基礎教育がある

新卒の場合、プログラミング未経験でも心配する必要はありません。多くのSIerでは、新入社員研修として3カ月〜半年程度の基礎教育があります。この業界では社員の技術力が企業の財産となるため、教育・育成に力を入れていることが多く、研修で一人前のシステムエンジニアになるためのスキルを獲得することが可能です。したがって、採用選考の時点では、プログラミングのスキルや経験よりもポテンシャルや学習意欲が重視される傾向にあります。

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4.文系がSIerに就職するメリット

ここでは、文系の方がSIer企業に就職するメリットを解説していきます。文系だからこそ活かせることやポイントもありますので、SIerを目指そうとしている方はここで紹介するメリットを活かせるような働き方をするよう意識してみてはいかがでしょうか。

コミュニケーション力を活かすシーンが多い

SIerはコミュニケーション力を問われるシーンが多くあります。周りの開発担当者と議論して要件を決めたり、クライアントと開発物の調整をしたりなど、さまざまなステークホルダーとコミュニケーションを取りつつ利害を調整し、開発物を仕上げていくというシーンが数多くあります。むしろ、こういったコミュニケーション力を問われるシーンの方が多く、開発経験やスキルは後から学べばなんとかつけられるものです。文系科目にはディスカッションやディベートを通じて学びを深める科目が多いため、こういった経験はSIerになってからも活かすことが十分可能です。

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さまざまな業界・業種の知識を求められる

文系で、特に社会科学を勉強している方は、様々な業界や構造、経済全体の洞察の深い方が多いです。SIerとしてさまざまな企業の受託開発を請け負うとなると、多種多様な業界・業種の方と仕事を進めていくことになります。SIerとして良い開発をするうえで、その業界の構造や動向、環境を理解することは必要不可欠になります。その点文系の方だと、業界や構造に関する知識が豊富に備わっていることが多いため、業界に関する勉強にそこまで時間をかけず、開発の要件作成に時間をかけることができ、良い開発物を作るために使える時間が多くなるという利点があります。

フラットに学習し、仕事に活かせる

理系学生と異なり、文系の方はプログラミングの経験がそこまでないため一から入社後勉強していくことになります。その際、文系学生はこれまでの知識や経験がないがゆえに、一からフラットに学んで知識にすることができます。理系学生だとすでに経験した言語との違いに苦しんで学習が進みづらくなるといったこともありますが、文系の方は一から学習を進めていくことができるため、その企業で活かせる知識をそのまま学んでいくことができます。

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5.文系学生からSIerに就職した方の例

ここでは、文系の学生でもSIerに就職した例を紹介します。レバテックルーキーの利用者の方で、文系学部在学中から少しずつプログラミングを学習し、SIer企業からの内定を獲得した例になります。実際に就職した際のインタビュー記事も載せていますので、ぜひ参考にしてみてください。
 

  • ・<就活データ>

    ・学歴:大東文化大学 経済学部 社会経済学科

    ・レバテックカレッジを受講していた時期:2021年2月~2021年3月

    ・レバテックルーキーを利用して就活を始めた時期:2021年4月

    ・内定時期:2021年5月

    ・内定先:創業40年超の老舗独立系SIer


Tさんは、大学3年生の夏頃、元々別業界を志望していた中でたまたま見つけたIT企業に惹かれ、プログラミングを学習することになりました。レバテックカレッジを利用してプログラミングの勉強を進めつつ、大学3年生の12月ごろからオファー型の就活サービスを利用してIT企業を中心に就活を始めました。最初の方は一次面接、書類選考で落ちることも多かったものの、レバテックルーキーも利用し、4社エントリーして第一希望の1社から内定を獲得しました。

Tさんが語る、文系学生のSIer就職のポイント

Tさんは就活を振り返った際にこう語っています。
「その頃はまだエンジニア職一本で行くことも決めきれないまま、手当たり次第に面接を受けていたので、それが人事の方にも伝わっていたのかもしれません。」
元々は書類選考落ちが多かったTさんですが、エンジニア職一本に絞って企業選び〜選考対策をし始めてから就職活動が上手くいくようになったようです。
SIer企業といっても、プロジェクトマネジメントからエンジニアなど、さまざまな職種・業務があります。漠然と「SIer企業にいきたい」という理由で就活を進めてしまうと、志望動機が浅いとみなされて選考に落とされてしまうことが多くなってしまいます。そのため、SIerという漠然とした企業選びではなく、ある程度業務内容や職種を絞って就職活動を初めておくことが大切になります。

関連記事:未経験からプログラミングスクールに入校!余裕を持って就活を終えられた秘訣とは

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6.文系学生からSIerに就職した方の特徴

ここでは、数多くのSIer内定獲得学生を排出したレバテックルーキーだからこそわかる、文系学生でもSIer企業に就職する方の特徴を紹介します。

早くから計画的に就職活動をしている

SIerの就活に限ったことではありませんが、内定を多く取る学生のほとんどは早くから計画的に就職活動をしています。3年生の3月〜4年生の4月から焦って就活をするのではなく、3年生の夏や早い方だと2年生の冬くらいから就活を意識してインターン・選考に参加しています。焦って就職活動をする方に比べて、早くから就活を進めている方は時間に余裕がありますので、インターンや選考、面談に参加できるチャンスが多くなります。また、早くから就活をしていると、途中で志望業界を変えたいとなった場合でも修正しやすくなります。そのため、納得のいく就職活動をしたいという方は、早いうちから計画的に就活を意識した学生生活を過ごすようにしましょう。

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志望動機を具体的にしている

SIerは人気職種でもあるため、競争倍率が高いです。そのため企業側はより良い学生を選び、活躍してもらおうとします。そんな中で、「SIerがかっこいい」「大手企業だから安心」といった漠然とした理由で就職活動を進めてしまうと、人事担当者にとっては本当にその企業で活躍してくれるのかイメージがわかず、内定を出しづらくなってしまいます。上で紹介したTさんも途中でエンジニア職に絞ったという話があったように、SIer企業の中でどこに惹かれているのか、どうしてその職種で働きたいのか、を具体的にすることが大切です。漠然とSIerがかっこいいと思う気持ち自体は大切にしつつ、「どうしてそう思うのか」「他の職種じゃなくてSIerがかっこいい理由は何か」といった点を明らかにしつつ、自分の経験と合わせて語れるようにしておくことが大切です。

就職活動と同時にITに関する勉強もしている

上で紹介したTさんは、就職活動を進めると同時にプログラミングスクール「レバテックカレッジ」に通ってITに関する知見も深めていました。このように、SIerに内定を取っている文系学生の方の中にはITに関する勉強を同時にしている方が多くいらっしゃいます。SIerはIT系企業である以上、文系学生は理系学生に比べて知識・経験で多少劣ってしまいます。そこを埋めるために勉強を進めておくことで、内定時の差が小さくなりより活躍できる確率が高まります。また、SIerになるために勉強をしているということを人事担当者に伝えることで本気度が伝わり、選考段階の評価も高まる可能性もあります。ただ、勉強しているだけだと誰でも言えることではあるので、面接のタイミングには「こういった開発物を作った」「こんな経験をした」といったような、実際に開発した経験を一緒に語れるようにしておくことが大切です。

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7.文系学生でもSIerに合格可能!志望動機の考え方

いざSlerの選考に応募しようと思っても、「文系でITのスキルもないのに、どんな志望動機を書けばいいの?」と悩んでしまう方もいるでしょう。目指したきっかけや将来の目標があっても、それを志望動機として文章にまとめるのは難しいものです。

しかし、志望動機を明確にしてしっかりとアピールすることができれば、未経験でも内定を得られる可能性は大いにあります。まずは、「自分に何ができるのか・なぜその仕事がしたいのか」を考えてみましょう。志望動機を考えることは、自分の将来を見つめなおす貴重なチャンスにもなります。

ここでは、魅力的な志望動機を書くための3つのポイントをご紹介します。

なぜSIerに就職したいのかを考える

まずは、自分がIT業界やITエンジニアの道を目指す理由を考えましょう。前述したように、文系でもSEとして就職することはできます。しかし、一般的に文系の学部で学んだ内容やスキルはIT業界では活かしにくいのも事実です。それでも志望する理由を、自身の経験などを踏まえて明確に説明できると説得力のある志望動機になります。

「SEに興味を持ったきっかけ」や「将来SEとしてやりたいこと」など、まずは思い浮かんだことをノートに記入してみましょう。最初はメモ程度で構いません。思いつくままにひと通り書き終えたら、次はメモした内容の共通点探しや気になるものの深掘りをしていきましょう。この作業を行うことで、徐々に「なぜSIerに就職したいのか」がはっきりと見えてくるはずです。

考えがまとまったら、「なぜ数あるSIer企業のなかでもその企業を選ぶのか」についても明確にしていきましょう。これは、採用選考で企業から必ずと言っていいほど聞かれる質問です。企業研究で企業の特徴や事業内容などを詳しく調べたうえで、また少し視点を変えて上述したメモの作業を繰り返してみると良いでしょう。

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過去の体験を振り返る

学生時代の成功体験も大きなアピールポイントになります。過去の経験を振り返り、いくつかピックアップしたなかから、自身の特性のアピールに繋がりそうなものを選び文章にまとめてみましょう。ポイントは、ただ経験や実績を伝えるだけではなく、「その体験から何を学んだのか」「どのように仕事に活かせるのか」まで伝えることです。また、志望先企業ならではの特徴と絡めた内容にすると、その企業への情熱や意欲をアピールでき、採用担当者から高評価を得やすくなります。

自己の将来像を考える

自分がなりたい将来像を考えることで、自信を持って志望動機を語れるようになります。
すぐに思い浮かばない場合は、まずは自分に何ができて何が得意なのかを具現化してみるという自己分析から始めるとよいでしょう。自分の価値観や得意分野の延長線上に、自己の将来像を見つけることができるはずです。

関連記事:学生必見!SIer就職に向けた志望動機のポイントについて徹底解説

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8.文系学生がSIerに就職するためにやるべきこと

最後に、プログラミング未経験の文系学生が、SIerへの就職を成功させるためにやっておくべき4つのことを紹介します。

プログラミングスクールで学ぶ

学校で学習する機会がなかったとしても、事前にプログラミングに触れておくことをおすすめします。プログラミングは独学でも習得可能ですが、文系や未経験の学生にはスクールに通って学ぶことをおすすめします。スクールの魅力は、プロのエンジニアからの指導を受けながら学習を進められ、不明点があればすぐに質問できるということです。挫折しにくい環境が整えられており、まったく知識がない状態からでもしっかりとモチベーションを維持しながら、着実にスキルを身に付けていくことができます。

近年は、通学する以外にも、自宅でオンライン受講できるスクールもあります。また、スクールの期間は3カ月から半年程度、費用は約30万円から約50万円程度と、スクールごとにサービス内容や期間、費用には違いがあります。通うことを検討する方は、複数のスクールを調べて自分に最適なところを選ぶと良いでしょう。

レバテックでは、大学生・大学院生向けに月額29,800円(税込)でプログラミングを学べるレバテックカレッジを運営しています。現場で活躍するエンジニアが考案した「確実に成長できる」オリジナルカリキュラムで、文系・未経験の学生でも3カ月でWebサービスの開発に必要なスキルを身に付けることが可能です。

また、教室には成長するベンチャー企業のエンジニア内定者を中心としたメンターが常駐しており、わからないことをいつでも気軽に相談できます。さらに、オンラインでは、Zoomでの相談会を開催しているほか、Slack上でもメンターに質問することができます。
リーズナブルな価格で、一生もののスキルを身に付けたい方におすすめのプログラミングスクールです。

IT資格を取得する

SIerに就職するために必須の資格は特にありません。しかし、資格を持っていることで、一定のスキルがあることや、仕事に対する意欲をアピールすることができます。

文系の未経験者には、情報処理系の入門資格である「ITパスポート」や、ITエンジニアとして働くうえで必要なIT関連全般の知識があることを証明できる国家資格「基本情報技術者試験」がおすすめです。どちらも難易度は比較的易しく、独学でも十分に取得を目指すことができます。

そのほか、プログラミング言語の資格も取得していると、プラス評価を得やすくなります。プログラミング言語の種類は数多くありますが、文系・未経験の学生は、学びやすいとされる「PHP技術者認定試験」や「Ruby技術者認定試験」などの取得から目指してみると良いでしょう。プログラミング言語の試験は多くの場合、レベル別に分かれているので挑戦しやすくおすすめです。

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就活エージェントを活用する

就活エージェントは、就活支援サービスを提供する会社です。登録することで、専任のアドバイザーが最適な就職先を紹介してくれるほか、履歴書の書き方や面接指導など、内定獲得までのサポートもしてくれます。就活中不安なときや困ったことがあれば気軽に相談することもできるので、学生にとっては大きな支えとなるでしょう。基本的に、費用は企業側から得ているため、就活生はこれらのサポートをすべて無料で受けることができます。

ただし、就活エージェントによって業界の得手・不得手があります。文系からSIerへの就職を目指す学生は、評判や実績なども参考にして、IT業界に特化した新卒向けの就活エージェントを利用すると良いでしょう。

理系大学・理系大学院に進学する手もあり

文系でもSIerになることは可能ですが、実際問題、理系学部や理系大学院生を対象とした求人が数多くあるのも事実です。特に大手企業になるほどこの傾向は強くなってしまいます。というのも、理系学部や理系大学院だと、ITや機械に関する専門的な知識を学ぶことができ、その知識を活かして仕事につなげることができるためです。つまり、大手企業になるほど仕事内容が複雑で専門性を問われるものになる傾向があるので、大学の知識を活かすシーンが増えてくるのです。
そのため、ITに関する知識をつけるために理系大学に入り直したり、理系大学院に進学するという手もあります。実際、文系大学から理系学部の大学院に進学するという方も多くいらっしゃいます。そのため、理系大学院や理系学部への進学、転学も視野に入れておくと良いでしょう。

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9.まとめ

文系学生であっても、SIerに就職することは可能です。新卒採用を積極的に行っているSIerの場合は、入社後の研修制度や教育制度が整っている場合も多く、プログラミング経験がなくても着実にスキルを磨いていくことができます。

就職活動を行う際には、的確な志望動機を作成することが大切です。また、資格を取得したり、自ら基本的なプログラミングスキルを学んだりするなどの準備もしっかりと行い、企業に意欲をアピールしましょう。

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