インフラエンジニアの仕事内容を徹底解説!種類ごとの担当業務や必要スキルも紹介

インフラエンジニアの仕事内容を徹底解説!種類ごとの担当業務や必要スキルも紹介
インフラエンジニアは、ITサービスを動かすために欠かせないサーバー・ネットワークなどのITインフラを手掛ける職種です。インフラエンジニアの仕事内容には、サーバーやネットワークの設計・構築のほか、ハードウェアの配線・設置、ミドルウェアのインストールなども含まれます。 近年ではクラウドを活用してITインフラを運用するケースが増えているほか、情報セキュリティへの意識の高まりによって、インフラエンジニアの仕事内容はさらに幅広いものとなっています。 本記事では、インフラエンジニアの仕事内容について、職種ごとの違いや必要なスキル、入社後に役立つIT資格などを解説します。 おすすめ記事:エンジニアの就活はこれでバッチリ!スケジュールや準備事項をマルっと解説
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1.インフラエンジニアとは?

インフラエンジニアが手掛ける「インフラ」とは、私たちの日常生活における電気・ガス・水道といった社会インフラと同じように、ITサービスに欠かせない土台のことを指します。システムやアプリを動かすために必要なサーバー・ネットワークなどがITインフラに含まれ、これらのITインフラの設計・構築・保守に携わるのがインフラエンジニアの役割です。

IT業界においてインフラエンジニアは、ほかの職種と比べて入社後にミスマッチを起こしやすい職種でもあります。Webエンジニアやアプリケーションエンジニアなどとは異なり、インフラエンジニアはプログラミングスキルを使って何か新しいものを作るという仕事ではありません。むしろ既存のITインフラを守るために、監視業務・保守業務に携わることが中心の、縁の下の力持ち的な存在です。

プログラミングで新しいサービスを生み出す仕事に携わりたいと考える方が、「エンジニア」と名前につくからとインフラエンジニアとして入社してしまうと、入社後の仕事内容にミスマッチを感じて早期退職に至ってしまうケースが多いのです。就活のミスマッチを防ぐためには、インフラエンジニアに求められる役割や仕事内容について、理解を深めておくことが重要です。

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2.インフラエンジニアの仕事の流れ

IT企業に入社するインフラエンジニアは、主に受託開発の現場で働くことになります。クライアント企業からの依頼を受けて開発に取り組む受託開発のインフラエンジニアの仕事は、次のような流れで進みます。
 

  • ・要件定義

    ・基本設計・詳細設計

    ・構築

    ・保守・運用


「要件定義」とは、クライアント企業に対してどのような構成・スペックのITインフラを必要とするのかをヒアリングする工程です。明確に要件定義を行わなかった場合、開発フェーズに入った後に仕様変更が発生し、構築作業のやり直しが発生する可能性があるため、最も重要な仕事内容となっています。

その後、クライアントに提示するための「基本設計」を作成した後、開発チーム向けの「詳細設計」を作成します。この設計書をもとに、インフラエンジニアの開発チームがITインフラの構築作業に取り組みます。依頼されたITインフラを「構築」した後も、サーバーダウンやネットワークエラーといったトラブルに対処し、メンテナンスを実施するための「保守・運用」の仕事内容に携わります。

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3.インフラエンジニアの仕事内容

続いて、インフラエンジニアの具体的な仕事内容について、以下の5つの業務に分類しながらご紹介します。
 

  • ・サーバーの設計・構築・保守

    ・ネットワークの設計・構築・保守

    ・ハードウェアの選定・配線・設置

    ・ミドルウェアのインストール・初期設定

    ・ITインフラに関する障害対応


一つひとつ詳しく解説していきましょう。

サーバーの設計・構築・保守

インフラエンジニアの代表的な仕事内容として、サーバーの設計・構築・保守が挙げられます。Webサーバー、メールサーバー、データベースサーバーなどの設計・構築を担当し、企業がITサービスを提供するために必要な、データの「保管庫」を構築します。

サーバーの管理では、Windows ServerやLinuxといったサーバーOSが用いられるため、これらのOSをインストールして操作するスキルが求められます。従来では冷房を効かせたサーバールームに常駐する必要があったため、「職場が寒くてきつい」というイメージがありました。しかし近年ではクラウド化してサーバーを運用する企業が増えており、労働環境も改善されています。

ネットワークの設計・構築・保守

インフラエンジニアの仕事内容には、ネットワークの設計・構築・保守も含まれます。サーバーがデータの保管庫だとすれば、ネットワークはデータの「通り道」を担うITインフラと言えます。クライアント企業へのヒアリングを通じて必要なネットワークのスペックを計算し、それをもとに最適なネットワーク環境を設計・構築します。

ネットワークの構築のためには、ルーター・スイッチの設置やパソコンとのLANケーブル接続など、ハードウェアを扱う場面も多く存在します。ネットワークエラーが発生した際には、現場に急行して障害対応を行います。

ハードウェアの選定・配線・設置

物理的なサーバー機器・ネットワーク機器を使用しているオンプレミス環境で活躍するインフラエンジニアは、ハードウェアを扱う機会も多く、使用するインフラ機器の選定からLANケーブルなどの配線、サーバールーム内での設置作業などの仕事内容を担当します。

近年ではクラウド環境でのITインフラ構築が主流となっており、物理的なインフラ機器を設置してITインフラを構築するケースは少なくなっています。しかしオンプレミス環境からクラウド環境へ移行する仕事内容を任せられるケースもあるため、ハードウェアの扱いについてのスキルを身につけておくことは大切です。

ミドルウェアのインストール・初期設定

インフラエンジニアの仕事内容では、ミドルウェアのインストールや初期設定が含まれます。ミドルウェアとは、OSとアプリケーションの中間に位置するソフトウェアのことを指し、Webサーバーやデータベースサーバー、アプリケーションサーバーなどが挙げられます。

クライアント企業の希望・目的に合わせてミドルウェアを導入し、システムのバックアップ・監視を実施します。クラウド環境でITインフラを構築する場合にもミドルウェアを扱う仕事内容が含まれるため、スキル・知識を身につけておくと良いでしょう。

ITインフラに関する障害対応

インフラエンジニアは、ITインフラに関する障害時の対応も担当する職種です。サーバーダウンやネットワークエラーといった不具合が発生した際に、ITインフラの専門家としてトラブルの対処にあたるのも大切な仕事内容の一つです。未経験で入社したインフラエンジニアにいきなり障害対応を求められるケースは少なく、ITインフラの監視を担当する若手インフラエンジニアからの連絡を受けて、ベテランエンジニアがトラブル対処に取り組むのが一般的です。

ITインフラにおける障害は、企業の経営活動をストップさせてしまうだけではなく、システムを用いるユーザーにも多大な影響を与えるため、最小限の時間で障害復旧を目指す姿勢・スキルが求められます。

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4.インフラエンジニアの種類ごとの違い・仕事内容

インフラエンジニアの仕事内容は、インフラエンジニアの中で分類される細かな職種によっても違いがあります。ここでは以下の4つの職種について、それぞれが担当する仕事内容を詳しく解説します。
 

  • ・サーバーエンジニア

    ・ネットワークエンジニア

    ・クラウドエンジニア

    ・セキュリティエンジニア


一つひとつ順番にご紹介しましょう。

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアとして入社した場合、サーバーの設計・構築・保守が主な仕事内容となります。クライアントの目的・ニーズに応じて最適なサーバー構成を提案し、障害発生時には復旧対応を実施します。未経験から入社した場合、まずはサーバーの監視業務からスタートすることが多く、24時間体制での監視が必要な現場では、シフト制による夜勤・休日出勤が発生することもあります。

関連記事:サーバーエンジニアとはどんな仕事?必要なスキル・資格と就活のコツ

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアが担当する仕事内容は、ネットワークの設計・構築・保守など。場合によってはサーバーエンジニアの仕事内容を兼ねるケースもあります。パソコンとサーバーを接続して、データの送受信を円滑かつ安全に行えるよう、ネットワーク環境を整えるのが役割です。

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クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは、インフラエンジニアの中でもクラウド環境でのITインフラ構築に特化した職種であり、クライアント企業の目的・ニーズに応じたクラウドサービスの選定から初期設定などの操作を担当します。クラウド環境での仕事内容が中心となるものの、サーバー・ネットワークに関する知識・スキルも求められる仕事内容となっています。

関連記事:クラウドエンジニアとはどんな職種?仕事内容・必要資格と新卒入社のコツを紹介

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、インフラエンジニアの中で情報セキュリティを専門とする職種です。構築するITインフラのセキュリティ対策を担うほか、自社の社員のセキュリティ意識の啓発、セキュリティポリシーの策定などにも携わります。ITインフラの構築にゼロから携わる職種ではないものの、インフラエンジニアのスキル・知識が不可欠な職種です。

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5.インフラエンジニアになるために必要なスキル

インフラエンジニアとして活躍するためには、仕事内容に応じたスキル・知識を身につけておかなければなりません。インフラエンジニアに必要なスキルは、独学で学ぶのが難しく、入社後の研修で身につける方が多いですが、書籍や資格試験を通じて習得できることもあります。インフラエンジニアへの就活を目指すなら、入社後に必要なスキルを一通り押さえておきましょう。
 

  • ・ITインフラを扱うスキル

    ・クラウドサービスについてのスキル・知識

    ・情報セキュリティについてのスキル・知識


上記の3つのスキルについて、それぞれ順番にご紹介します。

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ITインフラを扱うスキル

インフラエンジニアに必要なスキルとして、サーバーやネットワークといったITインフラを扱うスキルが挙げられます。ITサービスにおいてサーバー・ネットワークがどのような役割を果たしているのか、どのような仕組みでITインフラが稼働しているのかを把握し、インフラエンジニアの仕事内容への理解を深めておくと、選考でも有利となるでしょう。

実機を使ってサーバー・ネットワークの構築を経験していることが理想ですが、新卒採用では高度なスキルを求められることは少ないため、ITインフラについての基礎的な知識があるだけでも十分効果的です。後述するIT資格を取得しながら、ITインフラへの理解を深めるのもおすすめです。

クラウドサービスについてのスキル・知識

インフラエンジニアに求められるスキルには、クラウドサービスを扱うスキル・知識も挙げられます。ITインフラをクラウド化する企業が増加している流れに合わせて、AWSやGCP(Google Cloud Platform)、Azureなどのクラウドサービスを扱えるスキル・知識があると、インフラエンジニアとしての高評価につながります。

将来はクラウドエンジニアを目指したいと考えている方にとってもキャリア形成を有利に進められるスキルですので、積極的に習得しておくと良いでしょう。AWSをはじめとする各クラウドサービスには、初心者向けのトレーニングコースや試用プランも用意されているので、実際のサービスに触れながらスキルを磨くことも可能です。

情報セキュリティについてのスキル・知識

インフラエンジニアが携わるITインフラは、外部からのサーバー攻撃や不正アクセスによって重大な被害が発生する性質を持つため、強固なセキュリティ対策が非常に重視されます。情報セキュリティに関してはセキュリティエンジニアが主に担当する分野ですが、セキュリティに詳しいインフラエンジニアはどの現場でも重宝されます。

情報セキュリティについてのスキル・知識は、IT業界全体でも高く評価されつつあるスキルですので、インフラエンジニアを目指すかどうかに関わらず習得しておいて損はありません。情報セキュリティについては、書籍や動画サイトで学習することも可能ですが、国家資格の「情報セキュリティマネジメント試験」を通じて勉強すると、実践的なスキルと資格を両方得ることができます。

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6.インフラエンジニアの仕事内容に役立つIT資格

最後に、インフラエンジニアの仕事内容に直結するIT資格についてご紹介しましょう。
 

  • ・ITパスポート試験

    ・情報セキュリティマネジメント試験

    ・CCNA/CCNP

    ・LPIC/LinuC


いずれもインフラエンジニアの就活で高く評価される資格となっているので、自分に合った難易度の資格を選んで受験してみてください。

関連記事:インフラエンジニアが取得すべき資格10選!勉強法や取得後のキャリア形成まで解説

ITパスポート試験

「ITパスポート試験」は、インフラエンジニアに限らず、ITに関わるすべての人を対象とした国家資格です。ITインフラをはじめとしてIT全般についての知識が問われる資格ですが、難易度は低めでエンジニア未経験でも合格するのは難しくありません。パソコンを使ったCBT方式で回答するので受験しやすく、忙しい就活の時期にも取得しやすいメリットがあります。

合格のハードルは比較的低いので、就活においてITパスポート試験があるだけで有利になることは少ないでしょう。履歴書の資格欄でアピールするために取得するというよりも、インフラエンジニアの仕事内容につながるIT知識を身につけるために受験するのがおすすめです。

情報セキュリティマネジメント試験

「情報セキュリティマネジメント試験」は、インフラエンジニアには欠かせない情報セキュリティについて問われる国家資格です。ITパスポート試験と同様に、初心者向けの資格として位置付けられているので、エンジニア未経験の方にもおすすめです。履歴書の保有資格としてアピールできると、基本的な情報セキュリティが身についたITリテラシーが高い人材として評価されるチャンスがあります。

インフラエンジニアの仕事内容との関連性が高く、将来セキュリティエンジニアへとステップアップしたい方にも役立つ資格となっているので、ITパスポート試験に合格した次の資格として選ぶのもおすすめです。

CCNA/CCNP

「CCNA/CCNP」は、いずれもネットワーク機器メーカー大手のシスコシステムズ社が提供しているインフラエンジニア向けの資格です。CCNAは初心者向け、CCNPは中級者向けという位置付けで、就活の際にはCCNAに合格しているだけでも高い評価を受けられるでしょう。

CCNA/CCNPは国家資格ではない民間資格ですが、業界での知名度が非常に高く、ネットワークに関する基礎的なスキルが身についていることを証明できます。インフラエンジニアやネットワークエンジニアなら、将来のキャリアアップのためにもぜひ取得しておきたい資格の一つです。

LPIC/LinuC

「LPIC/LinuC」は、サーバーOSとして使われるLinuxのスキルを認定する民間資格です。LPICは国際的に通用する資格、LinuCは日本市場向けの資格という違いがあり、初心者であれば日本語が理解しやすいLinuCの取得を目指すと良いでしょう。

LinuCも業界での知名度が高い資格であり、サーバーOSについての基礎的なスキルが身についていることを証明できるので、就活を有利に進めることができます。LinuCはレベル1〜3と「システムアーキテクト」の4段階の難易度に分かれており、就活対策ではレベル1の合格を目指すと良いでしょう。

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7.まとめ

インフラエンジニアの仕事内容には、サーバーやネットワークの設計・構築・保守をはじめとして、ハードウェアの設置やミドルウェアのインストールなどの業務が含まれます。サーバーエンジニア・ネットワークエンジニアといった細かな職種の違いにより、仕事内容にも差が生まれるので、入社後にどのような仕事内容に携わるのか求人票の内容をもとにしっかりと理解しておく必要があります。

インフラエンジニアの仕事内容に直結するスキルとして、ITインフラを扱うスキルのほか、クラウド・情報セキュリティについてのスキルも挙げられます。「ITパスポート試験」「情報セキュリティマネジメント試験」などの国家資格もインフラエンジニアとしての就活対策に役立つので、積極的に合格を目指してみましょう。

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