
ITコンサル企業の中には、将来の幹部候補を求めてポテンシャル採用を実施している企業が多く、新卒採用においても業界を代表するITコンサル企業が若手を募集しています。
本記事では、新卒採用を行っている代表的なITコンサル企業を紹介しながら、ITコンサル企業での主な仕事内容や必要スキル、おすすめの資格についても解説します。ITコンサル企業への新卒入社を目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。
関連記事:IT業界とは?将来性や5つの業界、活躍する職種を紹介!
関連記事:IT企業とは|就活で求められるIT企業の知識
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
1.ITコンサルとは?
ITコンサルとは、ITコンサルタント・ITコンサルティングの略称であり、主にITの力を駆使してクライアント企業の経営課題を解決する人材・事業のことを指します。「コンサルタント」には、特定の分野についてアドバイスを行う専門家・相談役という意味があり、クライアント企業に最適なシステム・アプリを提案し、売上向上・業務効率化を達成するために活躍します。
ITコンサルにはIT分野やクライアント企業の業界知識など、幅広い領域の知識・経験が求められるため、一般的にはシステムエンジニアなどのキャリアを経験した中途採用で募集するケースが多いです。しかし近年ではIT人材の人手不足を背景として、優秀な若手を採用して社内でじっくりと育てようとする姿勢のITコンサル企業が増えています。
その結果、新卒採用でITコンサルタントを募集するケースが増加しており、就活生にとっての就職先の選択肢の一つになっているのです。
ITコンサルの仕事内容
ITコンサル企業で働くITコンサルタントは、IT・経営に関する知識を駆使しながら、担当するクライアント企業の売上向上につながる施策をアドバイスするのが仕事です。クライアント企業が抱えるIT課題についてヒアリング・言語化しながら、その課題を解決できるシステムの改修・導入を提案します。エンジニアとしてシステム開発の現場で活躍するというよりも、企業の経営層に近い立場から専門スキルを用いて活躍するのが特徴です。
システムエンジニアとITコンサルの違い
ITコンサルタントと同じように、システム開発の上流工程に携わる職種に「システムエンジニア(SE)」が挙げられます。ITコンサルタントとシステムエンジニアは、どちらもクライアント企業のニーズに合わせてシステム開発の提案を行う点が共通していますが、実際にシステム開発に携わるかどうかに違いがあります。
ITコンサルタントは、クライアント企業の経営課題を解決することが最も重要な役割であり、システム開発の提案はその手段の一つでしかありません。時にはIT戦略の策定のみに携わり、システム開発は担当しないケースもあります。一方でシステムエンジニアは、クライアント企業の依頼に応じてシステム開発の具体的な機能・仕様を提案した上で、プログラムの納品までを責任を持って担当する仕事です。
いずれもIT業界では新卒採用が行われる職種ではあるものの、システムエンジニアの方が求人数が多く、未経験OKとしている企業も豊富なので、内定を取りやすい傾向にあります。
関連記事:SEとは?システムエンジニアの仕事内容・年収と必要なスキルを解説
SIerとITコンサル企業の違い
ITコンサル企業への入社を目指す場合には、ITコンサル企業とSIerの違いについて押さえておく必要があります。SIerとは、クライアント企業の依頼に応じて受託開発を手掛ける企業のことを指し、SIerの対義語にあたるのがITサービスを自社開発している企業です。
SIerとITコンサル企業は、どちらもクライアント企業のニーズに応じてシステム開発を手掛ける企業であり、受託開発とITコンサルティングをどちらも手掛ける大手IT企業も少なくありません。しかしSIerはあくまでも依頼に応じたシステム開発を担当するのに対して、ITコンサル企業はクライアント企業の経営課題を解決するために、ITを駆使したさまざまなアドバイス・コンサルティングを提供することに違いがあります。
また、SIerでは主にシステムエンジニア・プログラマーの求人が多く、ITコンサル企業では原則としてITコンサルタントの職種を募集していることも特徴です。
関連記事:関連記事:SIer(エスアイヤー)とは?仕事内容やSEとの違いを解説
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
2.新卒で入社できる代表的なITコンサル企業
ここからは新卒採用を実施している代表的なITコンサル企業についてご紹介しましょう。
-
・アクセンチュア株式会社
・株式会社野村総合研究所
・アビームコンサルティング株式会社
・シンプレクス株式会社
・株式会社ドリームインキュベータ
それぞれの事業内容や新卒採用の求人内容とともに解説しますので、就職先選びや企業研究の参考にしてみてください。
関連記事:ITコンサルティング企業の就職おすすめランキングTOP7!新卒内定を取るための就活対策も
アクセンチュア株式会社
アクセンチュア株式会社は、業界を代表する外資系ITコンサル企業の一つで、アイルランドに本社を置くグローバル企業です。ITコンサルティングを中心に、さまざまな分野を横断する総合コンサルティング事業を展開しているのが特徴です。取引先には各業界を代表する大企業や官公庁・自治体などが名を連ねており、就職先としての人気もトップクラスです。
新卒採用においては、ビジネスコンサルタント・デジタルコンサルタントといったコンサルタント系の職種を中心に募集しているほか、データサイエンティスト・AIアーキテクトなどのエンジニア系の専門スキルを持った人材も積極的に採用しています。内定獲得のためにはライバルを圧倒するほど就活対策に力を入れる必要があるものの、入社できればITコンサルタントとして安定したキャリアを歩むことができるでしょう。
株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所は、国内を代表するITコンサル企業です。金融大手の野村證券のシステム開発を手掛けてきた実績を持ち、業界トップクラスの売上高を誇ります。有価証券報告書で公開されている社員の平均年収も高水準で、高収入・好待遇の環境でITコンサルタントとして働きたい方に適しています。
新卒採用では、経営コンサルタントやアプリケーションエンジニアなどが募集されており、コンサルタント系以外のIT職種も積極的に採用しています。同社トップは女性社長が務めており、女性活躍推進のためのさまざまな取り組みを行っているのが特徴です。年間300講座にのぼる研修講座を用意していることでも知られている、教育体制に力を入れているITコンサル企業です。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
アビームコンサルティング株式会社
アビームコンサルティング株式会社は、NEC(日本電気株式会社)グループに属するITコンサル企業で、アジア圏を中心に業績を伸ばしている総合型コンサルティングファームとして高い知名度を誇ります。戦略立案や構想策定からシステム開発・導入までのすべてステップでクライアント企業のコンサルティングに携わり、世界各国の29の拠点を活かしながらグローバルに活躍する企業です。
新卒採用では、コンサルタント職またはプランニング&オペレーション職を募集しており、コンサルタント職向けには戦略コンサルタント・公共経営コンサルタント・ビジネスコンサルタントなど、専門領域に応じたコースごとに選考を受けられるのが特徴です。
シンプレクス株式会社
シンプレクス株式会社は、金融業界におけるITコンサルティングやシステム開発に強みを持つITコンサル企業です。銀行や証券会社、FX会社などの信頼性が求められる業界に強みを持つため、将来性が高く安定した需要が見込める魅力があります。金融業界に強いITコンサルの実績を活かし、近年では官公庁におけるDX推進にも携わっています。
同社の新卒採用は、ES提出が不要ですがJava言語を用いたプログラミング課題に取り組む必要があるという特徴があります。募集しているのは「Biz×Tech プロフェッショナル職」であり、将来はITコンサルタントをはじめとして戦略コンサルタント・ビジネスコンサルタントのキャリアパスも目指せる職種となっています。
株式会社ドリームインキュベータ
株式会社ドリームインキュベータは、2000年設立の比較的若い会社ではありますが、社員の平均年収は1,000万円を超える大手ITコンサル企業の一員です。ITコンサルに加えてベンチャー投資やインキュベーション、ビジネスプロデュースといった事業も手掛けており、企業の事業創造を支援することに強みを持ちます。
新卒採用ではビジネスプロデューサーという職種を募集しており、主に夏期インターンを通じて一連のコンサルティング業務を体験した上で、新卒採用が行われる選考フローとなっています。同社への応募を考えている場合には、早めに選考スケジュールを確認しておくと良いでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
3.ITコンサル企業の新卒採用で求められるスキル
ITコンサル企業の新卒採用では、スキル・技術を問わないポテンシャル採用を実施するところがほとんどですが、次のような基礎的なビジネススキルが評価の対象となることが多いです。
-
・論理的思考力
・提案力・説明力
・IT知識・業界知識
一つひとつ詳しく解説しますので、就活対策として身につけるべきスキルを考える参考にしてみてください。
おすすめ記事:関連記事:新卒でITコンサルタントになるために知っておくべきこと7選
論理的思考力
ITコンサル企業に新卒で入社するためには、論理的思考力をアピールすることが欠かせません。クライアント企業に対してコンサルティング・アドバイスを行う際には、論理的に筋道が通った説得力ある提案を行う必要があります。論理的に矛盾があったり、反論の余地が残されていたりすると、クライアント企業からの信頼を失ってしまうでしょう。
そのためITコンサル企業の選考でも、ESで論理的な文章を書けているかどうか、面接では筋道の通った受け答えができているかどうかが重視されます。就活で求められる論理的思考力は、ES添削や模擬面接を通じて鍛えることが可能なスキルであり、ITコンサル以外のどの職種に応募する時にも評価されやすいので、積極的に磨いておくと良いでしょう。
提案力・説明力
ITコンサル企業の新卒採用を目指すのであれば、提案力・説明力を伸ばすことも欠かせません。自分の考えをわかりやすく相手に説明すること、相手の立場になってメリット・ベネフィットが感じられる伝え方を実践することは、ITコンサルタントとして必須のスキルだからです。
ITコンサルタントにはコミュニケーションスキルが必要と言われることが多いですが、ただ話し上手であるだけではなく、クライアント企業の本当のニーズを汲み取り、相手の立場になって物事を考えるコミュニケーションスキルが重視されます。初対面の相手とすぐに打ち解けられるコミュニケーションスキルも評価の一因になるものの、あくまでも相手に合わせた提案・説明ができることが要求される点に注意しましょう。
IT知識・業界知識
ITコンサル企業で新卒入社で働く際には、基礎的なIT知識やクライアント企業の業界知識を身につけておくことが望ましいです。一般的なIT技術やITトレンドを押さえつつ、プログラミングスキルの習得を通じてシステム開発全体の流れを把握しておくと、ITコンサルタントとして活躍しやすくなるでしょう。
また、金融業界に強いITコンサル企業を選ぶのであれば、金融業界に対する業界研究に取り組むのも効果的です。業界の専門用語や業界構造についての理解を深めておくと、即戦力で活躍できるITコンサルタントと評価されるからです。
関連記事:IT知識を基礎から完全解説|初心者が知っておきたいITの基礎知識
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
4.ITコンサル企業の新卒採用で役立つ資格
最後にITコンサル企業の新卒採用で役立つおすすめ資格についてご紹介します。
-
・基本情報技術者試験
・中小企業診断士
・ITコーディネータ試験
ITコンサル企業の選考を有利に進めるためにも、これらの資格取得を目指してみてください。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとして必要なスキルを一通り身につけられる国家資格です。IT系の国家資格の中では、エンジニアを目指す上での登竜門と呼ばれることも多く、ITコンサルタントを目指すなら最低でも取得しておきたい資格です。出題範囲にはテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野が含まれ、特にマネジメント系・ストラテジ系の知識はITコンサルタントの業務内容にも直結します。
試験はパソコンを使ったCBT方式で実施され、全国の試験会場で随時受験を申し込めるので、就活や学業に取り組みながらでも合格しやすい資格となっています。ITコンサルタントに限らず、IT業界で活躍する職種を目指すなら積極的に受験してみると良いでしょう。
おすすめ記事:基本情報技術者就職は就活で有利?活かせる職業も解説
中小企業診断士
中小企業診断士は、国家資格の中で唯一の経営コンサルティング系の資格です。ITコンサル企業の業務では、ITと経営を掛け合わせた提案を行いますので、経営コンサルティングに関するスキルはどの企業においても歓迎されます。中小企業診断士は難関国家資格の一つに位置付けられますので、合格することでITコンサルタントへの高い志望意欲をアピールできるメリットもあります。
ITコンサルタントや経営コンサルタントなど、将来はコンサルタント系の職種を目指したい方は、早い段階から資格対策に取り組むことをおすすめします。合格の難易度は非常に高いので就活時点では合格できていなかったとしても、資格取得に向けた勉強に取り組んでいることをアピールすることで好印象につながるでしょう。
関連記事:ITコンサルの就活には中小企業診断士がおすすめ!入社後の仕事内容・関連資格も
ITコーディネータ試験
ITコーディネータ試験は、ITと経営の知識を駆使して企業経営に貢献するためのスキルを問う資格です。ITコンサル企業の業務と非常に相性が良く、経済産業省が推進していることから業界での知名度も高い資格です。IT活用と経営戦略について両面から身につけることが可能で、試験合格とケース研修の修了により資格が認定されます。
ITコーディネータ試験は、常に高度なスキルを磨き続けてもらうために、毎年更新が求められます。一度資格を取得した後も継続して学習し続ける必要があることにご注意ください。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
5.まとめ
ITコンサル企業では、ITと経営に関する高度な知識・スキルが求められますが、人手不足や需要増を背景として新卒採用を実施する企業が多く存在します。本記事で紹介してきたアクセンチュア株式会社、株式会社野村総合研究所なども、国内を代表するITコンサル企業です。
ITコンサル企業で高評価を受けるためには、論理的思考力や提案力・説明力をアピールしたり、基本情報技術者試験や中小企業診断士の資格を取得したりするのがおすすめです。ITコンサルタントとしてのキャリアを歩むためにも、ここで解説してきたスキル・資格を習得しながら就活を成功させましょう。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
就活アドバイザーに相談してみる