使える言語はほぼPythonのみ。インターンで得た課題解決の楽しさを軸にリーディングマーク内定

そう振り返るのは、大学院で3Dグラフィックスを研究する理系院生です。使える言語はほぼPythonのみ。それでも、リーディングマークをはじめとする自社開発3社から内定を獲得しました。
はじめから明確な目標があったわけではありません。長期の実務インターンやハッカソンで人に喜ばれ、課題を解決する楽しさを知ったこと。年下の上長をはじめ、若手が裁量を持って働く姿に衝撃を受けたこと。そういった現場での体験が、志望の軸と「目指すべきエンジニア像」を形づくりました。
就活を終えて「こうしておけばよかった」と思うことは、ほとんどない。そう話す彼は、7月の自己分析から8〜9月のインターンまで、順序立てて計画どおりに進めてきました。後悔のない就活は、何をどんな順番でやった結果なのか。後輩に贈る実践の記録です。

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【今回お話を伺った先輩のプロフィール】
卒業年度:2027年卒
大学・専攻:理系大学院 情報系専攻(修士課程)
就職先:株式会社リーディングマーク
職種:開発職(エンジニア職)
配属予定領域:HRテック領域(入社後に決定予定)
初任給:460万円
その他の内定先:株式会社うるる、株式会社Schoo
1.就活前~就活開始時に取り組んだこと
Q. 就職予定の企業の職種と事業領域は?
職種はエンジニア職での内定をいただいています。株式会社リーディングマークのメイン事業はHRテック領域で、性格診断SaaS「ミキワメ」を展開している企業です。このサービスを通じて蓄積された性格データと企業との相性を分析するノウハウを強みにしており、就職や転職のサポート事業へ横展開を進めています。具体的な配属部署については、入社後に決定する予定です。
選考を受けた自社開発3社は、いずれも非常に魅力的でした。その中でリーディングマークを選んだ最終的な決め手は、社員の皆さんが見せてくれた「学生1人ひとりに対して真摯に向き合う姿勢」です。カジュアル面談や現場エンジニアの方との交流機会を多く設けていただいたり、本社オフィスに招待いただいてオフラインでの交流の場を作ってくださったりしました。ここまで手厚く接点をつくってくださった姿勢に、一番強く惹かれ、リーディングマークへの就職を決めました
Q. 就活前に開発関係で取り組んだものは?
2024年10月からITベンチャーでインターン兼アルバイトを始めました。この4ヶ月間のインターンシップは大学のカリキュラムにあるものです。
インターンの現場では、AIを用いたシステムやアプリの開発業務を担当しました。また、生成AI講習の講師として、非エンジニアの方々へAI活用法や向き合い方を教える仕事も引き受けました。出向いたのは、企業5社のほか、自治体・行政の各部署です。
あわせて、月に1〜2回ほどの頻度でハッカソンにも参加してきました。実は、バイト先のオフィスが入居するビルは、学生やリモートで働く現役エンジニアが集まる交流の場として解放されていたんです。そこで定期的にハッカソンが行われていたため、私もよく参加していました。
あるハッカソンでは、3人ほどのチームで「花火大会の駐車課題を解決するアプリ」を作りました。ほかにも、ホテルや医療業界向けのシフト管理サポートアプリなどを制作しています。
個人開発としては、AIが出始めた当初に「プロンプト設計AIエージェント」を制作しました。これは、優れたプロンプトをAIに自動生成させるツールです。
また、家具のないアパートの室内写真と希望条件を入力すると、家具の配置イメージを提示する「画像生成ホームステージングアプリ」にもチャレンジしています。当時はまだ画像生成技術の黎明期で、納得のいくクオリティに届かない部分もありましたが、最新技術が出たらすぐ、自らの手で形にしてみる姿勢で開発を重ねていました。
Q. 就活をスタートした時点での開発スキルと習得言語は?
ほぼPythonだけで開発を行ってきました。Pythonには高専時代から触れており、授業での学習を含めると約5年、実際にアプリやシステムを開発した経験としては約2年です。
レベル感としては、AIを用いたシステムやアプリを、企画から実装、クライアントへの納品まで一人で担当できる状態でした。
一方で、Python以外の言語やWebフロントエンドなどは実務での経験が浅く、ここは入社後に広げていきたい部分だと考えていました。
Q. 就活のスタート時期と具体的にやったことは?
修士1年の7月〜9月頃に就活をスタートしました。ちょうどインターンに行き始めた時期と重なります。
まず7月頃に大学で開催された就活セミナーやWEBセミナーへ参加し、自己分析から手を付け始めました。そのあと、就職サイトの合同説明会や大学内の合同企業説明会に足を運びましたね。自社開発企業で行われた3日~5日ほどの短期インターンシップにも4〜5社ほど参加し、業界や企業の雰囲気を少しずつ掴んでいきました。
Q. 志望企業を絞り込むうえで重視した「軸」は?
軸として一番大切にしていたのは「若手に裁量がある環境かどうか」です。給与や福利厚生といった条件面はあまり気にせず、この点を最重視していました。
この軸を持った背景には、開発バイト先で目にした光景があります。1歳年下の上長をはじめとする若いメンバーが、責任感を持って主体的に活躍している姿を目の当たりにし、衝撃を受けたのです。自分もこのように働きたいと感じるようになりました。
もう一つの軸は、「自社開発・サービス開発に携われること」です。きっかけは、バイト先のITベンチャーで開発したAIアプリをクライアントへ届けた経験でした。当時はまだAIを活用したアプリ自体が珍しい時期で、目の前で「すごい!」と驚かれ、大変喜んでいただけたんです。それまでは将来やりたい職種もそこまで明確ではありませんでしたが、この体験で「自分の技術とアイデアを使って、ユーザーや社会の課題を直接解決していきたい」と強く思うようになりました。これが就活の方向性を決定づけた、最大の原体験です。
Q. 企業選びでAIを使った開発環境は確認した?
最初は、AIを活用している開発環境であるか気にしていました。ただ、受けていたのが自社開発のベンチャー企業ということもあり、大体どこもAIを活用していく方針だったんです。全社的な導入の有無自体は、途中からあまり気にしなくなりましたね。
代わりに重視して確認していたのが、「現場エンジニア個人のリアルなAI活用度」です。面接や面談の際に、「個人的な業務でどんなAIツールを使われていますか?」と現場エンジニアの方に質問していました。
会社として「AIを使っています」と言っていても、現場でコードを書いているエンジニア個人がどれくらい使いこなしているかは別問題だと思ったからです。そのため、現場の実態や個人の意識レベルを直接確かめるようにしていました。
2.株式会社リーディングマークの選考詳細
Q. 選考のフローと問われた内容、答えたことは?
選考フローは、カジュアル面談 ➔ 1次面接(現場エンジニア) ➔ 2次面接(現場エンジニア) ➔ 最終面接(副社長)という流れでした。コーディングテストや筆記試験はありません。他社と比べても面談や交流の機会が圧倒的に多かったです。
選考では、最初に適性検査「ミキワメ」を受検しました。実際の検査結果を見ると、自分の「主体的にグイグイ引っ張っていきたいタイプ」という特徴がきれいに出ていて、思わず笑ってしまったほどです(笑)。面接官の方から「この強みは、うちのこういう部署やカルチャーにすごくマッチしそうだね」とデータをもとに深く対話していただいたんです。自分自身の強みと企業のフィット感を客観的に納得できたことで、志望が一気に高まりました。
実際の面接では、1次面接で学生時代全般をフラットに話し、2次面接では技術的な経験について深掘りされました。
最終面接では副社長から将来のエンジニア像を聞かれ、「単に指示とおりコードを書くだけではなく、『何が本質的な課題で、どう解決すべきか』というアプローチから提示できるエンジニアになりたい」と伝えました。これに対して「すごく良いね!」と強い共感をいただくことができ、副社長と同郷だったこともあってビジネス立ち上げの苦労話を伺うなど、意気投合して盛り上がりました。
Q. 面接でAIの利用はどう聞かれてどう答えた?
開発時や学生生活の中で「AIをどのように活用しているか」について質問を受けました。
これに対し、アルバイトで企業や自治体の方にAIの使い方を教える講師を務めていたため、最新情報のインプットに敏感であることをアピールしました。さらに、新しいツールや技術が出たら自分の開発や日常の中に取り入れ、「まずは自分自身で触って使ってみる」スタンスを徹底していることも伝えましたね。
Q. 選考で見られていると感じたことは?
プログラミングの技術力そのもの以上に、現場での実務経験を通じた「本質的なコミュニケーション力」と「主体性」を見られていると感じました。
非エンジニア相手にAI講習を行った経験からは、相手の立場に立って専門用語を噛み砕く姿勢を評価していただけたと実感しています。また、「上流工程から関わりたい」という思いも、講師経験やクライアント対応などの泥臭い現場体験をベースに語れたからこそ、言葉のリアリティと説得力を感じ取っていただけたのだと思います。
表面的な面接テクニックや口先だけの意欲ではなく、「現場でどう主体的に考え、課題に向き合ってきたか」という人間性の部分を丁寧に見極められている印象でした。
Q. 選考で「難しい」と感じたことは?
リーディングマークの選考に関しては、厳しい関門を感じるような難しい場面はありませんでした。形式的な選考というよりも、すごく対話を重視して手厚く向き合ってくださった印象です。
他社の選考で印象深かった事例を挙げると、株式会社うるるでは、「提示された課題に対する解決アプローチ」を考案するコーディングテストが出されました。その後、エンジニアの方による技術面接で、「そのアプローチを考える中で、実際にどうAIを活用したか」というプロセスまで確認されたことが、強く記憶に残っています。
Q. 面接で自社開発企業に特有の着眼点はあったか?
企業ごとに明確な違いを感じました。
株式会社リーディングマークはコーディングテストがなく、カジュアル面談や面接、オフィスへの招待など「対話」の機会を一番多く用意してくださいました。自社サービスである「ミキワメ」の適性検査結果を用いた会話も含め、学生1人ひとりの人柄や熱意、主体性を丁寧に見極めるスタイルでしたね。
ほかに内定をいただいた株式会社うるるは、「うるるスピリッツ」という8つの行動指針への共感度を重視されていた印象です。内定後も「本当にうちで後悔しないか」と社員の方と何度も面談を重ねてくださるなど、カルチャーマッチを最重視している印象を受けました。
Q. 内定者に共通する「必要最低限のスキルライン」は?
内定者交流会などで会った同期の皆さんは、個人で起業している方がいるなど、非常に個性的で行動力のある方ばかりでした。
そうした同期と話す中で感じたのは、単なる技術的なスキルよりも、「自分で考えて動ける主体性」や「目標に向けて物事を進めていける自走力」といった点です。それこそが、共通して求められるものなんだと思いました。
3.就活を振り返って「やるべきだ」と思うこと
Q. 就活で「やっておいてよかったこと」は?
一番良かったと感じるのは、実務インターンやハッカソンでの「アウトプット体験」です。AIを活用したアプリを制作してクライアントへ届け、喜んでもらえた体験があったからこそ、「サービス開発をやりたい」というブレない軸ができました。面接でも強い説得力を持って自分の言葉で語ることができたと思います。
また、修士1年の7月頃から大学のセミナーなどを活用して早めに自己分析を始められたことも大きかったです。そこから説明会や短期インターンへと段階的にステップアップしていけたことで、本選考にも落ち着いて臨むことができました。
さらに、地方にいるハンデをなくす工夫をしたことです。たとえば、オンライン面談をフル活用しつつ、重要な局面では東京のオフィス訪問や対面インターンへと積極的に足を運んでいました。また、インターンで東京のリモートエンジニアの方々と日常的に接点を持てていたため、地方にいながら東京の現場感覚や情報ギャップを自然と埋められました。これも大きなアドバンテージだったと思います。
Q. 就活で「やっておけばよかったこと」は?
正直なところ、「こうしておけばよかった」と後悔していることは、ほとんどありません。
7月頃から自己分析を始め、8月〜9月にかけてインターンシップに参加するなど、自分の中で順序立てて計画通りに就活を進めることができました。そのため、「やり残した」と感じるような場面もなく、納得のいく形で終えることができました。
Q. 就活で「やらなくてもよかったこと」は?
「やらなくてもよかった」と感じるような取り組みは一つもありませんでした。
大学院での研究をはじめ、ハッカソンへの挑戦、バイトでの実務インターンやAI講師、個人開発に至るまで、すべての活動が面接で話す際の説得力に直結しました。無駄になったと感じるアクションは一切なかったと思っています。
Q. 同様の状況にある後輩が自社開発を目指すならまず何をやるべき?
若手が第一線で活躍しているような実務インターンやアルバイトの現場に、まずは飛び込んでみることです。
私自身がそうだったように、同世代や年下のエンジニアが主体的に働く環境に入ると、「自分もこうなりたい」と強い刺激を受けます。そこでの経験から自分の本当にやりたいことが自然と見えてくるでしょう。机の上で悩み続けるより、まずは現場に一歩踏み出してみることを強くおすすめします。
4.エンジニアの就活やキャリアの今後について
Q. 採用人数の減少や初任給の上昇など、AIがエンジニアの就活市場に与えている影響の実感は?
一番強く感じたのは、「選考におけるAI活用の標準化」ですね。
学生側は、自己分析やES作成などでAIを使うのが普通になっています。同様に、企業側の面接でも「学校生活や普段の開発でどうAIを使っているか」が当たり前の質問になっていました。AIを日常的に使いこなせているかどうかが、選考でも見られていると強く実感した場面でした。
Q. AI時代のエンジニアキャリアに不安はある?今後の見通しは?
不安というよりは、「自分が目指すべきエンジニア像」がより明確になりました。単に指示された通りにコードを書くだけの作業的なエンジニアは、AIに置き換わって淘汰されていくと考えています。
だからこそ、「何が本質的な課題で、それをどう解決すべきか」を提示できる上流工程の思考力を磨くことが不可欠です。技術の発達によって実装自体のハードルが下がっている時代です。そうした時代に、課題設定や解決策の創出ができる人材が、これから先も代替されない価値を発揮し続けられると考えています。
Q. 今後、エンジニアとしてどのようなキャリアを築いていきたい?
単なる実装作業にとどまらず、サービス開発の上流工程から関われるエンジニアを目指します。
「何が本質的な課題で、どういう解決策があるのか」というアプローチそのものを自ら問い立てて提示できる存在となりたいです。そして、自分の技術とアイデアで人の困りごとを根本から解決していきたいと考えています。
5.事例から学ぶ!就活のポイント(編集部コメント)
今回の事例から伝えたいのは、開発の現場に飛び込んでみることの大切さです。
「自社開発企業で働きたい」「若手に裁量のある環境がいい」。先輩が持っていたこうした明確な軸は、最初からあったわけではありません。実務インターンやアルバイトで現場に飛び込み、そこでの体験を通じて形づくられたものです。
たとえば、自分が作ったAIアプリをクライアントに届けたとき、目の前で「すごい!」と喜ばれた体験が、「技術で人の課題を直接解決したい」という志望の軸になりました。また、1歳年下の上長が主体的に活躍する姿を目の当たりにしたことで、「若手に裁量のある環境で働きたい」という思いが固まっています。どちらも、一人で開発しているだけでは得られない実感です。
現場に出てみると、仕事のリアルな手触りや、自分が何に心を動かされるのかが見えてきます。それが、ぶれない就活の軸やキャリア観につながっていくのです。
もし時間に余裕があるなら、実務インターンやアルバイトなど、現場に一歩踏み出してみましょう。働いてみて初めて気づくことは、思っている以上にたくさんあります。
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