1. 大学生がプログラミングを学ぶべき理由
プログラミングは短時間で簡単に習得できるものではありません。しかし、スキルを身につければ将来の可能性を大きく広げることができます。また、学ぶ過程で得られる思考力や経験は、大学生活をより豊かなものにしてくれるでしょう。ここでは、大学生がプログラミングを学ぶべき5つの理由を解説します。
学習時間を確保しやすい
大学生がプログラミングを学ぶべき理由として、学習時間の確保のしやすさが挙げられます。プログラミングを一定レベルまで習得するためには最低でも約200~300時間以上、現場で活躍するエンジニアになるためには約600~1000時間ほどの勉強が必要と言われています。
プログラミングスキルが必要になってから学べば良いと考える方もいるかもしれませんが、社会人になると勉強の時間を捻出することが難しくなり、挫折してしまうことも少なくありません。そのため、比較的自由に時間を使える大学生のうちにプログラミング学習をスタートさせるのがおすすめです。
論理的な思考力が身につく
論理的思考力が身につくことも、大学生がプログラミングを学習するべき理由の一つです。プログラミング言語は、記述したコードの通りにしか作動しません。そのため、少しでもロジックがおかしい場合はエラーが発生します。そうしたエラーを解消したり、そもそもエラーを起こさないためにはどうしたら良いかを論理的に考えたりすることは、プログラミングを学ぶうえでは欠かせません。プログラミング学習で培われた論理的思考力は、大学のほかの分野の学習や日常生活にも役立つスキルになります。
アイデアを形にする力が身につく
プログラミングを学ぶことで、アイデアを形にする力が身につきます。大学生活を送るなかで、「もっと効率化したい」「こんな機能があったら便利なのに…」と思うこともあるでしょう。そうした思いもプログラミングスキルがあれば、自分でアプリやシステムを作り、解決することが可能になります。アイデアを形にできるプログラミングスキルを早いうちに学習すれば、それだけ多くの課題や問題を自ら解決でき、可能性を広げることができるでしょう。
時給が高いアルバイト・インターンを選べる
時給が高いアルバイトやインターンを選択できることも、大学生にプログラミング学習をおすすめする理由の一つ。プログラミングという専門スキルを使った仕事は働ける人が限られます。そのため、正社員に限らず、アルバイトやインターンにおいても、給与はほかの仕事の平均相場に比べて高く設定されていることが多い傾向があります。大学生のうちにプログラミングスキルを習得すれば、高時給のアルバイトやインターンでお金を稼げるだけでなく、就活でアピールできる実務経験を積むこともできます。
就職活動を有利に進めることができる
プログラミングを大学生のうちに学んでおけば、就活を有利に進めることができます。現在、日本は慢性的なIT人材不足の状況です。経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課の「IT分野について」p2によると、2030年にはこの状況はさらに深刻化し、不足人数は78.9万人にまで膨れ上がると予測されています。そのため、プログラミングスキルを持ったIT人材を積極的に採用する企業は増加傾向にあります。仮にエンジニア職への応募でなかったとしても、企業の業務効率化のためのシステムを作れるプログラミングスキルがあることは、業界を問わず大きな強みになるでしょう。
2. プログラミング学習が向いている大学生とは
プログラミングは、文系・理系に関係なく、コミュニケーション能力が高い人や地道な作業が得意な人、継続して勉強できる人であれば習得しやすく、エンジニアとしても活躍が期待できます。ここでは、プログラミング学習が向いている大学生の特徴について見ていきましょう。
コミュニケーション能力が高い人
プログラミング学習が向いている人の特徴として、コミュニケーション能力が高い人が挙げられます。プログラミングは、一人でパソコンに向かい黙々と作業をするものと考えている方もいるでしょう。しかし、実際にスキルを使って仕事をするとなると、クライアントの希望を聞き出したり、トラブル対応についてチームメンバーと相談したりするなど、コミュニケーションを必要とする場面が数多くあります。
学習段階でもレベルアップを図るのであれば、実務をイメージして周囲とコミュニケーションを取りながらプログラミングを進めていく練習は欠かせません。コミュニケーションが苦手な方は、プログラミング学習と同時に、普段の大学生活のなかでコミュニケーション能力も高めておくと良いでしょう。
地道な作業が得意な人
コツコツと作業を進めるのが得意な人もプログラミング学習に向いています。実際の仕事ではコミュニケーションを必要とする場面が数多くあるのは前述したとおり。しかし、コードを書く際は、一人でパソコンに向かい作業を進める時間も発生します。また、Webサイトやゲームなどの成果物は華やかですが、制作工程であるプログラミングはトライ&エラーを繰り返す地道な作業です。同じようなことを黙々と繰り返すのが苦手な方やすぐに集中が途切れてしまう方は、プログラミング学習が難しいだけではなく、仕事でもミスマッチを感じてしまう可能性があります。
継続して勉強できる人
継続して勉強できる人もプログラミング学習に向いているでしょう。IT技術は日々進化しているため、少し前まで最新のスキルと呼ばれたものが、今ではあまり使われていないということも少なくありません。大学生のときに身につけたスキルでそのまま一生仕事ができるわけではなく、常に新しい技術や情報をインプットしながら成長を続けることが求められます。そのため、自ら進んで勉強する姿勢を保てる方が、プログラミング学習に適性があると言えるでしょう。
関連記事:新卒必見!SEに向いている人、向いていない人の特徴を徹底解説
3. 大学生におすすめのプログラミング言語と資格
ここでは、大学生におすすめのプログラミング言語と資格取得について紹介します。
大学生におすすめのプログラミング言語
プログラミング言語は、それぞれに難易度や使用目的が違います。各言語の特徴を理解し、自分の方向性に合ったものから身につけていくと良いでしょう。
Ruby
Rubyは日本で開発されたスクリプト言語です。柔軟性が高く、Web開発を効率良く行えるのはもちろん、アプリ開発やスクレイピングなどにも使うことができます。Rubyはほかの言語に比べ難易度が低く、学ぶ際に使用するドキュメントや参考書籍には日本語のものが豊富にあるため、プログラミング初心者の大学生が手始めに学ぶのにおすすめの言語です。
関連記事:学生向けRubyの入門方法!環境構築や基本構文を紹介
Java
Javaは、あらゆるOS環境で動作し、Web系・業務系・組み込み系などの幅広い開発で使用できるといった特徴から、世界的に見ても人気の高いプログラミング言語です。RubyやPHPなどのプログラミング言語よりも難易度は高いですが、Javaを使用できるエンジニアを求める企業は多く、大学生のうちに習得しておけば就活で大きな強みになります。
関連記事:学生向けJava入門|特徴や学習方法などを徹底解説
JavaScript
JavaScriptは、HTML・CSSと合わせてWebページ作成に欠かせない言語です。主にユーザーが実際に操作する部分である、フロントエンドを開発する際に使用されます。JavaScriptは手軽さや素早さを重視して開発された言語なので、開発環境がそろっていなくても学習をスタートさせることが可能。プログラミング未経験の大学生におすすめの言語の一つです。
PHP
PHPは、HTMLを動的に表示させたり、サーバサイドでデータを扱った処理をしたりする際に使用されるスクリプト言語です。業務システムやゲームの開発に使用されることもありますが、基本的にはWebサービスやWebアプリ開発に特化した言語とされており、構文がシンプルなのが特徴。人気が高い言語なので、学ぶ際に参考となる情報や書籍も豊富にあるため、プログラミング未経験の大学生でも取りかかりやすいでしょう。
関連記事:学生向けPHPの入門方法!環境構築や基本構文を紹介
Python
Pythonは、Webアプリケーションから人工知能などの機械学習、データサイエンスまで幅広い分野で使われている人気の言語です。シンプルながら高度な技術を扱えるので、人工知能のニーズとともに、今後益々需要が高まることが予想されています。Pythonの難易度は中級レベルですが、初心者の大学生でも学ぶことは十分に可能です。習得すればできることの幅が大きく広がり、就活でも有利になるでしょう。
関連記事:学生におすすめのプログラミング言語と選び方について解説
プログラミング言語の資格取得もおすすめ
ただプログラミング言語を学ぶだけではなく、資格の取得も目指すと良いでしょう。プログラミングに関する資格はさまざまありますが、未経験者にはIT人材として必要な知識やスキルがあることを証明できるITパスポートがおすすめ。また、PHP技術者認定試験やRuby技術者認定試験も、プログラマーを目指す大学生に人気が高い資格です。
資格取得という目標を設定することで、モチベーションを保って学習を続けることができます。また、就活でも一定の知識やスキルがあること示せるので、実務経験がない大学生でもプラス評価を得ることができるでしょう。
関連記事:IT資格の種類と難易度について解説!新卒におすすめの資格とは
4.大学生におすすめのプログラミング学習方法
ここでは、大学生がプログラミングを学ぶためにおすすめの方法として「スクールに通う」「長期インターンシップに参加する」「独学でスキルを学ぶ」の3つを紹介します。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法でスキルの習得を目指しましょう。
プログラミングスクールに通う
プログラミングスクールでは、用意されたカリキュラムに沿って実践的なスキルを身につけることができます。また、問題が起きてもインストラクターに質問できるので、途中で挫折してしまう心配もありません。「効率的に学びたい」「一人で学ぶのは不安」という方はプログラミングスクールに通うのがおすすめです。
多くのメリットがあるプログラミングスクールですが、ほかの学習方法に比べ、高額な費用が掛かってしまうというデメリットもあります。スクールにもよりますが、カリキュラムを終えるまでに掛かる費用の平均は20~40万円ほど。学生割引などを適用できる場合もありますが、決して安い金額ではありません。
レバテックでは、大学生・大学院生向けに月額29,800円でプログラミングを学べるレバテックカレッジを運営しています。現場で活躍するエンジニアが考案した「確実に成長できる」オリジナルカリキュラムで、未経験者でも3ヶ月でWebサービスの開発に必要なスキルを身につけることが可能です。また、教室には成長するベンチャー企業のエンジニア内定者を中心としたメンターが常駐しており、わからないことをいつでも気軽に相談できます。リーズナブルな価格で、一生もののスキルを身につけたい人におすすめのプログラミングスクールです。
長期インターンシップに参加する
エンジニアの長期インターンシップに参加してプログラミングを学ぶという方法もおすすめです。長期インターンシップでは、実際の仕事現場や企業の雰囲気を体験しながら、現役エンジニアからプログラミングを教わることができます。その過程で仕事に必要なコミュニケーション能力を高めることもできるでしょう。
ただし、長期インターンシップの多くは、報酬をもらいながら企業の実際の業務を遂行するため、選考を通過しなければ参加できません。近年はエンジニアのインターンシップへの参加を希望する大学生が増加傾向にあり、完全なプログラミング未経験者では合格が難しいことも少なくないようです。参加を希望する方は、基礎的な部分は事前に自分で身につけておく必要があります。
独学でスキルを学ぶ
継続して計画的に学習を進められる大学生であれば、書籍や学習サイトを使い、独学でプログラミングを学ぶという方法もおすすめです。独学は、時間や場所を選ばず自分のペースで学習を進められます。また、ほかの方法と比べて低予算でスキルを学べる点がメリットです。
ただし、プログラミングは専門性が高く、知識がまったくない状態から一人で学ぶのは難しいとされています。学習の過程でわからないことが出てきても、解決できずに挫折してしまう人も少なくありません。
また、無料でプログラミングを学習できるWebサイトやアプリケーションはありますが、基本的な内容に留まり、実践的なスキルを学ぶパートは有力コンテンツになっていることも多いようです。独学で実務レベルのプログラミングを学ぶのは不可能ではありませんが、基本的にはスクールやインターンシップに参加する前の基礎学習の手段と考えた方が良いでしょう。
関連記事:学生のうちにプログラミングを独学で習得すると就職に有利?おすすめ言語や勉強方法を解説
5. まとめ
プログラミングの学習には膨大な時間が必要なため、ITエンジニアを目指す方やIT業界に関心のある方は、学習時間を確保しやすい大学生のうちにプログラミングを学ぶことをおすすめします。また、学ぶ言語は、自分の方向性や目的に合ったものを選ぶことが大切です。プログラミングスキルを身につければ、就活を有利に進められるだけでなく、将来の可能性を広げることができるでしょう。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
就活アドバイザーに相談してみる