C#とは?C言語との違いやメリット、将来性について学生向けに解説!

C#とは?C言語との違いやメリット、将来性について学生向けに解説!
C#(シーシャープ)は、マイクロソフトが開発したプログラミング言語です。Windows向けアプリケーション開発に使用される言語と認識している方も多いでしょう。 しかし実際は、Windows向けアプリケーション以外にも、Mac OSやiOS、Androidといった他のOSに対応しているほか、Webアプリケーションも開発できる汎用的なプログラミング言語です。 さまざまな観点からC#の将来性は高いといえ、初心者の学習にもおすすめです。今回は、C#の概要やメリット、将来性、勉強方法について解説します。

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1. C#とは

C#とは、マイクロソフトが開発したプログラミング言語であり、基本的には、Windows向けアプリケーション開発に使用されます。
しかし、iOSやAndroid向けのモバイルアプリケーション、Mac OSに対応するアプリも開発できます。また、Unityというゲームエンジンを利用すればゲーム開発も可能で、汎用性の高いプログラミング言語です。

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2. C#の特徴

ここでは、C#の主な特徴について詳しく解説します。

オブジェクト指向言語である

C#は、オブジェクト指向の言語です。
オブジェクト指向とは、簡単にいえば「独立性」「再利用性」「拡張性」を実現するためのシステム構成の考え方です。

ある役割を持たせたモノごとにクラスを分割して、モノとモノを組み合わせるように関係性を定義していくことでシステムを作り上げます。
修正時の影響範囲を小さくできることに加え、プログラムの内容を共通化することで再利用可能にすることができる点がメリットです。

関連記事:オブジェクト指向とは?学生向けにメリットや関連用語を解説

文法がJavaと似ている

C#の文法は、Javaと似ている部分があります。JavaもC#と同じオブジェクト指向言語であるためです。Javaを使用した経験があれば、少し学習するだけでもC#を扱えるようになるでしょう。

Javaは汎用性が高くWebアプリやWebサイト、基幹システムやゲーム、近年注目されているIoTなど、さまざまな開発に用いられています。
Javaと同様にC#も汎用性が高く、さまざまなモノを開発できます。また、C#ならではの特徴として、「Unity」というゲームエンジンを用いて3DゲームやVRの開発が可能なことが挙げられます。

ゲーム開発に携わりたい、VRなど3D空間を活用した技術に興味がある、という方は、C#を学習しておくことをおすすめします。

Visual Studioが使えて、GUIアプリ開発が簡単

Visual Studioとは、統合開発環境(IDE)のうちのひとつです。IDEは、アプリケーションを構築するためのソフトウェアで、複数の開発者ツールを1つのGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)で使用できるようにしたものを指します。

Visual Studioを使用すれば、フォームにボタンやテキストボックスなどの要素を貼り付けて、簡単にフォームアプリケーションを作成できます。綺麗なGUIアプリケーションを開発したいというプログラミング初心者におすすめです。

関連記事:統合開発環境(IDE)とは?アプリ開発に使えるおすすめを紹介

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3. C#で開発できるもの

続いて、C#で開発できるものについて解説します。

Webアプリ開発

ASP.NETというフレームワークを用いて、Webアプリケーションを開発できます。フレームワークとは、Webアプリケーションを開発するために必要な機能を詰め合わせたパッケージのようなものです。雛形のようなものができており、自分のコードでカスタマイズする感覚で開発できます。

ゲーム開発

前述した通り、C#では、Unityというゲームエンジンを使用してゲーム開発ができます。ゲームエンジンとは、以下のようなことができるゲームを作るための統合開発環境です。
 

  • ・3D/2D描画

    ・サウンド再生

    ・ユーザーインターフェイス管理

    ・データ管理・作成ツール


Unityによって描画用の画面を作成し、動作や処理をC#によって記述することでゲームを開発できます。

モバイルアプリケーション開発

AndroidとiOSのアプリケーション開発も可能です。開発ツールはXamarin(ザマリン)を使用します。共通のコードで異なるOSのアプリを開発できます。

Android・iOS共通で開発するためには、XamarinのXamarin.Formsを使用します。Xamarin .Formsでは、XAMLという言語を使用する必要があります。XAMLは、Webアプリ開発などでHTMLやJavaScriptを使用した経験があれば、比較的習得しやすいでしょう。

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4. C#を使用するメリット5つ

C#を使用する5つのメリットについて解説します。

参考にできる情報が多い

初心者がC#を独学で学習する際に重要なのが、エラーという壁にぶつかった時に参考にできる情報があるかどうかです。C#は長い歴史を持つ言語のため、書籍はもちろんWeb上にもたくさんの情報があります。プログラミングでつまずいてもすぐに解決できる可能性が高いため、挫折もしにくいでしょう。

オブジェクト指向言語であること

C#はオブジェクト指向言語であるため、他のオブジェクト指向言語と同じようなメリットがあります。例えば、C#で開発を行うと、部品を組み立てるような形でシステムを作り上げるため、カスタマイズがしやすいです。また、仕様変更にも柔軟に対応できます。

開発環境にVisual Studioが提供されている

C#の開発環境として、Visual Studioが提供されていることもメリットです。Visual Studioは優れた自動保管機能により、生産性を向上させる機能があり、これはプログラミング初心者にとっても嬉しいポイントです。

ライブラリが豊富にある

比較的長い歴史を持つC#は、言語としての高い機能が魅力です。特にデータを扱うためのLINQや、関数の簡略記法であるラムダ式があります。ラムダ式は、冗長な記述を減らすような書き方をするため、生産性向上に貢献します。

また、C#には、さまざまな機能を簡単に実装できる豊富なライブラリがあることも特徴です。JSONを扱うためのJSON .NETや、アプリケーションのデバッグなどに必要となるログを任意の場所に出力できるNLogなどがあります。

関連記事:ライブラリとは?利用するメリットや注意点をわかりやすく解説

メモリリークが起こりにくい

メモリリークとは、コンピュータを動作させているうちに、使用可能なメモリの容量が減ってしまう現象のことです。

C#には、メモリリークが起こらないように自動でリソースの解放が実施される仕組みが備わっています。この仕組みのことを、ガベージコレクションといいます。C#で開発する場合は、自動的に不要となったメモリ領域が解放されます。

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5. 学生が気になるC#の将来性

世界最大級のIT技術者コミュニティナレッジサイトのStack Overflowが2022年に発表した「TIOBE Inde」の2023年1月のランキングで、C#は開発者向けの人気言語で5位にランクインしています。開発者からの人気が比較的高いことに加え、C#は将来的にも期待できる言語であるとされています。その理由について詳しく解説します。

OS最大手のマイクロソフト社が開発

C#は、PC向けOSの最大手であるマイクロソフト社が開発した言語です。公開された2000年から随時アップデートを積み重ね、2022年8月時点では、バージョン11.0になっています。このことから、C#は現在もマイクロソフト社が開発に力を入れているプログラミング言語であることがわかります。

C#にはさまざまな機能が提供され続けています。新規でのシステム開発はもちろん、既存のシステムやソフトウェアの改修でも、C#の需要は極めて安定しており、将来性も期待できるでしょう。

Windowsとの親和性が高い

WindowsもC#もマイクロソフト社によって提供されているため、両者の間で連携がとりやすいです。Windows上の機能を利用しやすく、Windows向けのアプリケーション開発では開発効率の向上や、開発上の制限が少なくなるメリットがあります。

ゲーム開発分野でも需要が増加している

ゲーム開発では、据え置き型のゲームのほかにも、PCやスマートフォン向けのゲームが登場しています。複数のプラットフォームに対応できるUnityでは、C#を用いた開発が採用されています。

また、3D制作プラットフォームUnreal Engineに対しても、プラグインを導入することによって、C#でプログラミングが可能です。ゲーム開発分野で活躍したい人にとって、C#は必要不可欠なスキルであり、今後も高い需要が見込めます。

VR開発において注目されている

VRという仮想現実の分野でも、C#の需要が高まっています。VRの開発では、ゲーム開発と同様にUnityが活用されるケースが多いです。さらに、複雑な処理を行う場合には、C#を用いて開発する必要があります。特にゲームやスマートフォン向けのエンタメコンテンツ、ビジネスの用途においてVRは注目度の高い技術であり、C#の需要もますます増えるでしょう。

AIやロボットなどの最先端技術にも適応している

AIと聞くと、Pythonが思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。実は、C#はロボットの制御や、AIの最先端技術にも活用できるプログラミング言語です。特にAIの用途では、マイクロソフトから「M L .NET」というライブラリが提供されています。
C多彩なライブラリを活用できるC#は、AIの分野において今後も需要が高まっていくと予測されます。

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6. C#のおすすめの勉強方法

C#のおすすめの勉強方法について紹介します。

Webサイトで勉強する

比較的歴史の長いC#は、Web上にたくさんの学習サイトが公開されています。C#の基本的な概念から、ハイレベルなプログラミングまで学べるため、自分のレベルに応じてサイトを選びましょう。無料の学習サイトも多く存在しており、気軽に勉強を始められます。

Microsoft Learn

Microsoft Learnは、Microsoft製品についての対話式学習を提供する無料のオンライントレーニングプラットフォームです。2022年8月時点で、Microsoft Learnには、C#学習に関するものがおよそ200件含まれており、開発元のマイクロソフトが提供する教材でC#のスキル習得を目指せます。

一週間で身につくC#言語の基本

一週間で身につくC#言語の基本は、無料でC#の文法を勉強できるサイトです。1週間かけてC#の変数、条件分岐、繰り返し処理などの基本的な文法を学べます。また、初心者が難しいと感じやすい継承、新しいクラス作成やオブジェクトについても解説しています。

ドットインストール

ドットインストールは、動画を見ながらプログラミングを学習できるサービスです。C#だけではなく、さまざまなプログラミング言語の学習ができます。2〜3分で1つの動画がまとめられているため、通学時間や待ち時間などの空いた時間に少しずつ勉強できるのが魅力です。
「C#入門」というレッスンが公開されており、一部無料で提供されています。また、ゲーム開発と関連が深いUnityのコースもあります。

プログラミングスクール

確実かつスピーディにプログラミングスキルを習得したいなら、スクールの活用がおすすめです。受講者のレベルに合わせた段階的な教材の提供を受けられるほか、講師によるサポートがあり、一緒に学習する仲間も得られるメリットもあります。
ほかの勉強方法と比べてコストはかかりますが、なかには低コストで通える学生限定のスクールもあります。

Winスクール

Winスクールでは、「C#プログラミング講座」が提供されています。C#にフォーカスした内容となっており、プログラミング初心者でも受講可能です。スキルに合わせた個人レッスンによって、学習をサポートしてくれます。
受講期間は3ヶ月で、入学金や教材費を含んだ受講料は202,400円(税込)です。(※2023年1月現在)

TechAcademy

TechAcademyでは、UnityとC#によるゲームプログラミングに特化した「Unityコース」が提供されています。すべてオンラインで完結するため、学習環境が整えやすいことがメリットです。現役エンジニアの講師とパーソナルのメンターによる学習サポートを受けられます。
最短で4週間のコースから、最長16週間のコースまで用意されており、4週間コースの受講料は174,900円(税込)です。(※2023年1月現在)

KENスクール

KENスクールでは「Unity基礎」というコースが提供されています。UnityとC#での2D/3Dゲームアプリ開発を学べます。どちらも基礎から学習していくため、プログラミング自体が初心者の人も、ゲーム開発が初心者の人も選びやすいコースです。ただし、2022年10月時点では、メンテナンスのためコースを受けらないため再開を待つ必要があります。
受講料は264,000円(税込)です。(※2023年1月現在)

レバテックカレッジ

レバテックカレッジは、大学生/大学院生限定の、就活まで支援するプログラミングスクールです。C#専門のコースは用意されていませんが、Webアプリケーション開発のノウハウを比較的安価で学習できます。受講料は、1ヶ月あたり29,800円(税込)で、入学金はありません。(※2023年1月現在)

他のスクールと比べ安価である理由は、優秀な学生を採用したい企業がスポンサーについているからです。カリキュラムの内容は充実しており、安心して受講できます。また、コース終了後は、就活のサポートを受けられる点も大きなメリットです。

レバテックカレッジ 就活まで支援するエンジニア志望学生のためのプログラミングスクール