- 1.インフラエンジニアとは?仕事内容と流れ
- 2.インフラエンジニアの職種
- 3.インフラエンジニアの将来性
- 4.インフラエンジニアの平均年収
- 5.インフラエンジニアのキャリアパス
- 6.インフラエンジニアに必要な知識やスキル
- 7.インフラエンジニアの仕事に役立つ資格
- 8.インフラエンジニアに向いている人の特徴
- 9.未経験からインフラエンジニアになるための勉強方法
- 10.まとめ
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
1.インフラエンジニアとは?仕事内容と流れ
インフラとはインフラストラクチャーの略で、直訳すると下部構造を意味する言葉です。たとえば、生活インフラであれば、生活を支える道路や電気、水道などを指します。
つまり、ITインフラとは、ITシステムの運用・管理に必要な基盤のことです。一般的に、ITシステムは、サービスを提供するアプリケーションと、それを支えるハードウェアや基本ソフトウェアなどのITインフラで成り立っています。
このITインフラの設計・構築・監視・運用などを行うエンジニアの総称が「インフラエンジニア」です。
以下で、インフラエンジニアの仕事内容を解説します。
要件定義・設計
「要件定義・設計」とは、クライアントの課題や要望をヒアリングし、具体的なプランとして要件に落とし込む作業です。クライアントが求めるITインフラを構築するために、システム開発の概要および詳細を決めて設計書を作成します。
インフラエンジニアの仕事として大切なのは、クライアントとの意見交換で完成イメージをどれだけ明確化できるかです。全体の基盤になる作業のため、要件定義の方向性がプロジェクトの成果を左右するといえます。
構築・動作テスト
「構築」とは、設計書に沿ってハードウェアやデータベースなどを設置・インストールし、システムが安定的に稼働するよう環境を設定する作業です。
作業が終わったら、「動作テスト」として、想定される動きに対応するインフラが構築できているか入念にテストします。必要に応じて修正・調整しながら、ネットワーク環境を整え、問題なくつながる状態までもっていく仕事です。
監視・運用・保守
「監視・運用・保守」の工程では、クライアントやユーザーがシステムを長く快適に使える状態を維持する役割を担います。
具体的には、下記のような作業です。
-
・インフラが正常に動作しているかの監視
・異常発生時のトラブルシューティング
・ハードウェアの定期点検
・OSのアップデート対応 など
なお、「監視・運用・保守」の仕事は、基本的に設計書に基づく作業のため、未経験やエンジニア経験が少ない人でも担当できます。
関連記事:新卒でインフラエンジニアになれる?インフラエンジニアの仕事内容や職種を徹底解説
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
2.インフラエンジニアの職種
インフラエンジニアは、担当する機器や技術によっていくつかの職種に分けられます。
職種別に仕事内容を解説するので、自分の興味があるのはどの分野か確認してみてください。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、インフラエンジニアの要となる職種です。サーバーやストレージを中心に「設計」「構築」「運用・保守」を行います。
WindowsやmacOS、UnixなどのOSからセキュリティ関連まで、幅広い知識が必要です。
クライアントの要望をもとに、サーバーの必要台数や容量を見積ったり、社内のプログラマーなどを含めて意見をすり合わせたりします。そして、機器導入のための作業やOSのインストールから運用・保守までがサーバーエンジニアの仕事です。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピューターや電子機器を下記のさまざまなIT機器につなぐネットワークの「設計」「構築」「運用・保守」を行います。
-
・ルーター
・スイッチ
・LANケーブル など
また、ファイアウォールやロードバランサーなどを扱うのもネットワークエンジニアの仕事です。
ネットワークはITシステムのベースであり、高い信頼性が求められます。経験が浅いうちは運用や保守を担当し、経験を積んでから要件定義や構築も担当するケースが多いようです。
関連記事:新卒でも活躍できる?ネットワークエンジニアのキャリアを解説
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアはクラウドに特化したエンジニアとして、AWSやGCPなどのクラウドサービスに接続し、ITシステムの「設計」「構築」「運用・保守」を行います。
インフラの構成にコードを用いて、その構築や管理を自動化する手法(IaC:Infrastructure as Code)を取るなど、インフラエンジニアのなかでも独自の専門スキルが求められる職種です。
また、近年クラウドサービスを利用する企業が増えており、ニーズも高まっています。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、情報データを保管・管理するデータベースの「設計」「構築」「運用・保守」を行う職種です。
商品や顧客情報など、ITシステムでは膨大な情報を活用します。このとき、データを保管・管理するのがデータベースです。
ほとんどのITシステムがデータベースを利用していることから、データベースエンジニアの重要性は高いといえます。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、情報セキュリティに特化したエンジニアとして、社内ネットワークをサイバー攻撃から防御するための対策を行う職種です。
近年、ハッカーが企業や自治体のWebサイトを攻撃したり、コンピューターウィルスがITシステムに侵入したりするなど、さまざまな被害が増えています。
セキュリティエンジニアは、セキュリティの専門家としてあらゆる脅威からITシステムを守る重要な仕事です。
関連記事:新卒でセキュリティエンジニアに就職できるのか?
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
3.インフラエンジニアの将来性
インフラエンジニアは、今後もニーズが高い状況が続くと考えられます。経済産業省の「IT人材需給に関する調査(p20)」によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予想されており、インフラエンジニアも例外ではありません。
また、最近ではクラウドに注目が集まり、ITインフラとしてクラウドを最初に検討すべきとする「クラウド・ファースト」という言葉もよく耳にするようになりました。
クラウドの導入が進むにつれて、クラウドに対応できるインフラエンジニアの需要も高まっています。このような状況から、インフラエンジニアの将来性は高いといえるでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
4.インフラエンジニアの平均年収
インフラエンジニアを含むITエンジニアの年収は比較的高い傾向です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、インフラエンジニアの平均年収は約660万円とされています。また、新卒者が中心となる20代前半の平均年収は約376万円のようです。
レバテックキャリアの求人情報を参考に、職種別の平均年収を下表にまとめました。
職種 | 平均年収 |
サーバーエンジニア | 約400万~600万円 |
ネットワークエンジニア | 約400万~600万円 |
クラウドエンジニア | 約500万~800万円 |
セキュリティエンジニア | 約500万~700万円 |
20代のうちにインフラエンジニアとしての基本的な技術や知識を身につけ、自身のスキルアップに努めることで年収アップが期待できるでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
5.インフラエンジニアのキャリアパス
インフラエンジニアのキャリアパスについて、大きく3つに分けて解説します。
プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャー
プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーは、開発プロジェクトの責任者としてチームのマネジメントを担うのが主な仕事です。
現場で下記のような経験を積んだのち、マネジメント層へ昇進するのがインフラエンジニアの代表的なキャリアパスだといえます。
-
・開発プロジェクトの計画・進捗管理
・要件定義や見積もり作成
・エンジニア部門の管理や調整
・開発プロジェクトの進行管理 など
インフラエンジニアとして、まずは下流工程の業務からスタートし、一つひとつ上流工程の業務経験を積んでいくと、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーへの道が開けるでしょう。
ITスペシャリスト
ITスペシャリストは、特定の領域における専門家として開発に携わるエンジニアです。ITスペシャリストには、特定の領域における高度な知識やスキルを持ち、テクノロジーの最新動向を把握できる人材が適しています。
インフラエンジニアとして現場でひと通りの業務を経験した後で、自分の適性や関心の高い領域に特化して技術を追求していくキャリアパスです。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、システム導入時のヒアリングから提案、マネジメントまで、技術的な観点からコンサルティングを行います。
ITコンサルタントに求められる主なスキルは、下記のとおりです。
-
・ニーズに沿ったITインフラを提案・構築するスキル
・幅広い業界に関する知識や経営スキル
・ビジネス全般に関する知識やスキル
インフラエンジニアとして培った豊富な知識とスキルを活かして、アドバイザーとして活躍したい方は、ITコンサルタントを目指しましょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
6.インフラエンジニアに必要な知識やスキル
ここでは、インフラエンジニアに必要とされる知識やスキルを解説します。
サーバー・ネットワーク・クラウドの知識
インフラエンジニアに必須なのが、サーバーやネットワークに関する知識です。
サーバーやネットワークに関する知識は、ITインフラの基礎的なスキルともいえるため、未経験者が最初に身につけるべき内容です。加えて、近年ニーズが高まっているクラウドの技術も習得すると活躍の幅が広がるでしょう。
データベース・セキュリティの知識
より専門的なスキルとしてインフラエンジニアに求められるのが、データベースやセキュリティに関する知識です。
たとえば、ネットワークに関連する職種の場合、通信速度などの問題発生時に対応するための知識とネットワーク製品を扱うスキルが求められます。
データベースやセキュリティに関する知識は、ITインフラに関する基本的なスキルが身についてからチャレンジするとよいでしょう。
プログラミングスキル
インフラエンジニアには、プログラミングスキルも必要です。高度なスキルは求められないものの、OSを扱う際に簡単なプログラミングが必要になる場面も少なくありません。
特に、新卒からインフラエンジニアを目指す場合、まずはプログラマーとしてキャリアをスタートさせるケースが多いようです。就活の面接でアピールするためにも、最低限のプログラミングスキルを身につけておきましょう。
コミュニケーションスキル
インフラエンジニアは、コミュニケーションスキルも必須です。
クライアントに対しては、要望をヒアリングしたり、専門的な内容を分かりやすく伝えたりするスキルが求められます。また、チームで開発を進めるためには、ITシステムを共同で開発するシステムエンジニアやプログラマーなど、周囲との協力が不可欠です。
インフラエンジニアはサーバーやネットワークなど、専門性が高いイメージが強いものの、実際の現場ではコミュニケーションスキルを発揮する場面が多くあります。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
7.インフラエンジニアの仕事に役立つ資格
インフラエンジニアを目指すにあたって、資格があれば自分の知識やスキルを証明できます。難易度の低い資格から取得していけば、効率よく学習を進められるでしょう。
インフラエンジニアの仕事に役立つ資格を下表にまとめました。
資格・試験 | 領域 | 難易度 | 概要 |
基本情報技術者試験 | ITインフラ全般 | 低 | ・幅広いエンジニアを対象とした国家資格 ・さまざまな分野の基礎知識を証明できる |
応用情報技術者試験 | ITインフラ全般 | 中 | ・エンジニア向けの国家資格 ・選択式で分野を絞って応用的な知識やスキルを証明できる |
Linux技術者認定資格/LinuC | サーバー関連 | 低~高 | ・サーバーOSで高いシェアを持つLinuxに関する認定資格 ・レベル別に4つの区分あり |
シスコ技術者認定 | ネットワーク関連 | 低~高 | ・ネットワークやシスコシステムズの製品の操作方法に関する認定資格 ・レベル別に4つの区分あり |
AWS認定資格 | クラウド関連 | 中〜高 | ・Amazonが提供するクラウドサービス「AWS」に関する認定資格 ・4つのレベルに区分された全13種類の試験(2024年4月に1種類は廃止が決定) |
ORACLE MASTER | データベース関連 | 中 | ・データベースのトップシェアを誇るオラクル社による認定資格 ・レベル別に4つの区分あり |
情報処理安全確保支援士試験 | セキュリティ関連 | 高 | ・情報セキュリティマネジメントに関する国家資格 ・サイバーセキュリティに関する専門的な知識を証明できる |
関連記事:IT資格の種類と難易度について解説!新卒におすすめの資格とは
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
8.インフラエンジニアに向いている人の特徴
インフラエンジニアに向いている人の特徴をまとめているので、自分に合った仕事かどうか判断する際の参考にしてください。
チームで仕事をするのが好きな人
チームで仕事をするのが好きな人は、インフラエンジニアに向いています。ITインフラ業界では、チームでの開発が基本です。
インフラエンジニアは、クライアントをはじめ、プロジェクトに関わるあらゆるチームメンバーと常にコミュニケーションを取りながら作業を進める必要があります。そのため、もくもくと一人で作業するよりもチームで何かを形にするのが好きな人に向いている仕事です。
堅実で細かい気配りができる人
堅実で細かいことに気づける人も、インフラエンジニアに向いています。開発の現場では、小さなミスやトラブルがシステムダウンにつながるため、慎重に細かいところまで気を配りながら作業しなければなりません。
また、予期せぬトラブルが発生したときにも、落ち着いて冷静に対応できる人のほうが、高いパフォーマンスを期待できます。
知的好奇心や学習意欲が旺盛な人
知的好奇心や学習意欲が旺盛なのも、インフラエンジニアに向いている人の特徴です。
インフラエンジニアの仕事は、常にIT技術の進歩についていく必要があるため、新しい技術に触れるとワクワクするような人に向いています。
また、物理的なサーバーやネットワークに限らず、仮想化やコンテナ化、テラフォーミングなど、新しい技術や概念を学び続ける姿勢も不可欠です。そのため、学習意欲の高い人のほうが活躍の幅を広げられるでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
9.未経験からインフラエンジニアになるための勉強方法
最後に、インフラエンジニアになるための勉強方法を紹介します。未経験からインフラエンジニアを目指す方は、ぜひ参考にしてください。
独学で学ぶ
独学なら、自分のレベルや好みの方法に合わせて勉強を始められます。書籍やオンライン学習サイトなどを活用しながら、低コストで勉強できるのもメリットです。
オンラインサイトのなかには、お試しで無料公開されているものも少なくありません。有名なサイトとしては「Progate」「ドットインストール」「Schoo」などが挙げられます。
特に、環境の準備がいらずブラウザで演習ができる「Progate」なら、インフラエンジニアが使うLinuxも操作できておすすめです。
ただし、インフラエンジニアに必要な知識を独学だけで身につけるのは難しいかもしれません。基礎知識を身につけるための最初のステップとして、独学から始めてみましょう。
プログラミングスクールに通う
未経験からインフラエンジニアを目指すなら、プログラミングスクールに通って勉強するのもおすすめです。
スクールではカリキュラムに沿って、ITインフラの知識とスキルを学べます。現役エンジニアがスクール講師を務めている場合も多く、より確実にスキルを習得できるでしょう。
なかには、就活のサポートや資格取得の支援を行っているスクールもあります。低予算でプログラミングスクールに通いたい学生におすすめなのが、月額29,800円(税込)で受講できるレバテックカレッジです。
独学が続かない方や、予算に余裕のある方は、一度プログラミングスクールを検討してみてください。
勉強会やセミナーに参加する
勉強会やセミナーに参加すると、知識やスキルが身につくだけでなく、仕事に対する理解を深めたり視野を広げたりできるでしょう。
最近では、エンジニア向けにさまざまな勉強会やセミナーが開催されています。現役エンジニアから最新の技術動向などを学べるほか、直接話をして相談できるケースも少なくありません。
なお、開催情報は、TECH PLAYやconnpass、DoorKeeperなどから探せます。興味がある勉強会やセミナーがあれば、積極的に参加しましょう。
関連記事:エンジニアになるための勉強方法は?3つの必須スキルや学習のコツも解説
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
10.まとめ
インフラエンジニアとは、ITインフラと呼ばれるサーバーやネットワークなどの領域で、ITシステムの設計から運用までを担う仕事です。インフラエンジニアになるためには、基礎的なプログラミングスキルに加えて、専門的な知識が求められます。
インフラエンジニアと一言でいっても、職種はさまざまです。特に、未経験からインフラエンジニアを目指す場合は、自分の興味・関心だけでなく、仕事内容の向き不向きも考慮したうえで就職先を検討しましょう。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
就活アドバイザーに相談してみる