ITプログラマとITエンジニアの違いとは?仕事内容・キャリアパスと就活のコツ

ITプログラマとITエンジニアの違いとは?仕事内容・キャリアパスと就活のコツ
ITプログラマとは、システム開発の現場においてプログラミングスキルを駆使しながらソースコードを記述し、プログラムの構築に携わる職種です。ITエンジニアが作成する仕様書・設計書をもとに、クライアント企業から依頼された通りのシステムを開発するために、コーディング・プログラミング作業に従事します。 ITプログラマはIT業界を代表する職種の一つですが、Web開発・アプリ開発・組み込みシステム開発など、どのような開発の現場に配属されるのかによって、必要とされるプログラミング言語や業界知識が大きく異なります。そのためITプログラマとしての就活を目指す際には、志望業界や携わりたい開発案件に応じて、プログラミング学習などの就活対策に取り組まなければなりません。 本記事では、ITプログラマの仕事内容やキャリアパスについて、ITエンジニアとの違いも踏まえてご紹介します。
おすすめ記事:新卒でプログラマーになるには?未経験でもなれる?就活に向けてやるべきこと

おすすめ記事:プログラマーに未経験・新卒から就職する方法は?適性や必要な準備を解説

1.ITプログラマとは?


ITプログラマとは、システム開発の現場の最前線で活躍する職種です。IT業界では、単に「プログラマ」と呼ばれることも多く、主にプログラミング作業に従事する職種として、ITエンジニアとは区別して求人募集されることが多いです。ITプログラマとして入社する業界に応じて、「Webプログラマ」「アプリケーションプログラマ」などと細かな分類で呼ばれることもあります。

一般的なシステム開発の流れにおいては、システムエンジニアがクライアント企業との打ち合わせを担当し、開発するシステムの設計書・仕様書を作成、その設計書・仕様書をベースとして実際のプログラムを構築するのがITプログラマの役割となっています。

要件定義や基本設計といった上流工程を担当するシステムエンジニアに対して、プログラミング作業やテスト作業を担当するITプログラマは下流工程を担当する職種とされます。上流・下流という言葉がついているものの、システム開発においてはどちらも重要な役割を果たしているため、仕事に優劣はないことに注意しましょう。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

2.ITプログラマの種類・仕事内容


IT業界で活躍するITプログラマは、入社する業界によって大きく異なる仕事内容を担当します。ここではITプログラマの種類ごとに具体的な仕事内容をご紹介しましょう。
 

  • ・Web系のITプログラマ

    ・アプリ系のITプログラマ

    ・組み込み系のITプログラマ

    ・汎用系のITプログラマ

    ・通信系のITプログラマ


上記5つの職種について解説するので、職種研究や企業選びの参考にしてみてください。

Web系のITプログラマ


Web業界で活躍するITプログラマは、Webアプリ・Webサイトの構築を担当します。Web開発では、ユーザーから見える部分を開発するフロントエンド開発と、ユーザーから見えない部分の処理を開発するバックエンド開発の2種類があります。フロントエンド開発に携わるITプログラマはHTML/CSSやJavaScript、バックエンド開発を担当するITプログラマはRuby・PHP・Pythonなどの言語を扱うスキルが要求されます。

また、フロントエンド開発の場合にはWebデザインやSEO対策についての知見が求められるほか、バックエンド開発の場合にもサーバー・データベースといったITインフラについての知識が必要とされるのが特徴です。使用される言語の種類が多く、幅広い分野の知識が求められる傾向にありますが、高い需要と明るい将来性が見込まれる職種でもあります。

アプリ系のITプログラマ


アプリ開発に携わるITプログラマは、アプリケーションプログラマとも呼ばれ、Webアプリ・スマホアプリ・業務アプリなどの開発に携わります。Webアプリの開発に必要なスキルはWeb系のITプログラマと共通していますが、スマホアプリ開発に携わるならSwift・Kotlin、業務アプリ開発に携わるならJavaやC言語など、それぞれの業界で異なる言語が求められることに注意しましょう。

アプリケーションプログラマに関しても安定した需要がある職種で、就職先としても高い人気を集めます。企業向けに開発される業務アプリ開発であれば、一つひとつのサービスの単価が高額になるため、ITプログラマとして高収入・好待遇を狙いやすいメリットがあります。

 

組み込み系のITプログラマ


組み込み系のITプログラマは、家電・自動車・医療機器など、電子機器に組み込まれるシステムのプログラミングに携わります。ハードウェアの要件・スペックに合わせて、電子機器への負担も考慮したプログラムを書く必要があるため、高度なプログラミングスキルを要求される職種です。

主に使用されるのは、Java・Python・C言語など。いずれも習得難易度がやや高めのプログラミング言語なので、未経験から目指すのは少しハードルが高いかもしれません。近年ではIoTの普及や自動運転技術といったトレンドが追い風となり、高い需要と将来性が期待されています。

汎用系のITプログラマ


汎用系のITプログラマは、金融機関のデータベースやシステム、クレジットカードの決済システムなど、開発規模が大きなプロジェクトに携わる職種を指します。Javaをはじめとする大規模開発に適した言語が好まれることが多く、開発案件の予算も潤沢になる傾向にあることから、高収入・好待遇を狙いやすい分野でもあります。

大企業や官公庁、金融機関など社会に大きな影響を与える組織のシステム開発を担当するので、自分の仕事に大きなプレッシャーを感じる反面、やりがい・充実感が得やすいのが魅力です。

通信系のITプログラマ


通信系のITプログラマは、ルーター・モデムといった通信インフラに関わるプログラムを担当する職種です。企業のITインフラを担うインフラエンジニアとよく似た職種で、家庭や企業で用いられる通信機器でデータを送受信する際に必要となるシステムを開発します。ネットワーク関連のプロジェクトに携わることが多いので、ネットワークについての知見が必要とされるのも特徴です。

主に使用されるのは、JavaやC言語など。これらはプログラミング言語の中でも特に習得難易度が高いとされているので、プログラミング未経験から通信系のITプログラマを目指すのは険しい道であることを理解しておきましょう。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

3.ITプログラマとITエンジニアの違い


続いて、IT業界における代表的な職種であるITプログラマとITエンジニアの違いについてご紹介します。

これらの職種を混同したまま就活に臨んでしまうと、やりたかった仕事とはかけ離れた職場に配属となってしまう可能性も出てきます。入社後のギャップ・ミスマッチを防ぐためにもぜひ押さえておきましょう。

ITプログラマはITエンジニアの一種


ITプログラマとITエンジニアの言葉の定義としては、ITエンジニアがIT人材全体を指す言葉であり、ITプログラマはその中の一つの職種という関係性にあります。ITエンジニアには、Webプログラマやアプリケーションプログラマ、システムエンジニア、インフラエンジニアなどの職種が含まれ、非常に広い意味で使われる言葉です。

一方のITプログラマは、ITエンジニアの中でもプログラミングスキルを駆使して開発の現場で働く職種のことを指します。どちらもシステム開発に携わり、プログラミング作業にも従事することは共通していますが、親子のような関係性にあることに注意しましょう。

ITプログラマは下流工程を担当


ITプログラマは、システム開発においては下流工程を担当する職種です。下流工程とは、コーディング・プログラミング作業やテスト・デバッグ作業など、多くの人手を必要とする工程のことを指します。

素早く正確なプログラムを構築する「職人」のような人材が集まる職種であり、プログラミングスキルを駆使してアプリ・システム開発の最前線で活躍したい方に向いています。原則としてクライアント企業との打ち合わせに参加することは少なく、パソコンに向かってコツコツと行動を積み上げる働き方が主流となっています。

上流工程を担当するのはシステムエンジニア


ITプログラマが下流工程を担当する一方で、上流工程に携わるのはシステムエンジニアと呼ばれる職種です。システムエンジニアは、クライアント企業との打ち合わせに参加するだけではなく、システム開発プロジェクトの全体のマネジメントを務め、時にはITプログラマが書いたプログラムのコードレビューを担当することもあります。

システムエンジニアはITプログラマの上位に位置する職種として、プログラミングスキルに加えてコミュニケーションスキルやヒアリングスキル、マネジメントスキルなど幅広くビジネススキルが要求される職種です。少数精鋭のベンチャー企業の場合には、システムエンジニアがITプログラマを兼ねるなど、より広範囲の業務を担当することもあります。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

4.ITプログラマのキャリアパス


続いて、ITプログラマとして入社した後に目指せる将来のキャリアパスについて、下記の3つの職種をご紹介します。
 

  • ・システムエンジニア

    ・プロジェクトマネージャー

    ・AIプログラマ・データサイエンティスト


就活対策として、5年後や10年後の将来のキャリアプランを考える際の参考にしてみてください。

システムエンジニア


ITプログラマからキャリアアップする選択肢として最も多いのが、システムエンジニアです。ITプログラマとして培ってきたプログラミングスキルや開発経験を活かし、システム開発の専門家としてクライアント企業との打ち合わせやプロジェクトマネジメントにも携わるキャリアパスです。

システムエンジニアは未経験から募集されていることも多い職種ですが、ITプログラマからステップアップすることで、より高収入・好待遇を獲得しやすくなるメリットがあります。さまざまな立場の相手とコミュニケーションを取る機会が増えることから、難しい言葉をわかりやすく言い換えるなど、相手に合わせたコミュニケーションスキルが要求されることに注意しましょう。

おすすめ記事:エンジニアの就活はこれでバッチリ!スケジュールや準備事項をマルっと解説

プロジェクトマネージャー


プロジェクトマネージャーは、システムエンジニアよりもさらに上位の職種として、開発案件の責任者としてプロジェクトマネジメントを務める職種です。開発チームのリーダーとしての役割を果たし、部下や後輩の指導や、チームメンバーへの仕事の割り振り、予算管理やスケジュール管理等の仕事も担当します。

ITプログラマとしてのキャリアを身に付けておくことで、開発プロジェクトにおける各工程に必要な人員・コスト・スケジュールなどを正確に把握できるため、チームメンバーから信頼されるプロジェクトマネージャーを目指すことができます。システム開発の現場における管理職のような立場となるため、ITプログラマと比べて高収入・好待遇が用意されることが多いです。

AIプログラマ・データサイエンティスト


ITプログラマとしての技術力を追求することで、最近注目が高まっているAIプログラマやデータサイエンティストなどの職種を目指すことも可能です。高いプログラミングスキルや豊富な開発実績を持つITプログラマは、人手不足に悩まされている多くのIT企業で需要が高く、業界を問わず好条件のオファーを獲得できる傾向にあります。

システムエンジニアとして活躍するためのコミュニケーションスキルに自信がない場合や、プロジェクトマネジメントよりもプログラミング技術を磨くことに興味がある場合には、ITプログラマとしての専門性を磨き続ける道も検討してみると良いでしょう。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

5.ITプログラマの内定を取るための就活のコツ


最後に、ITプログラマとしての内定を獲得するために実践したい就活のコツについてご紹介します。
 

  • ・実践的なプログラミングスキルを身に付ける

    ・志望業界の業界知識を学んでおく

    ・IT資格を取得して志望意欲をアピールする


一つひとつ順番に解説するので、後悔しない就活を成功させたい方は、ぜひ実践してみてください。

実践的なプログラミングスキルを身に付ける


ITプログラマとして就活を成功させるポイントとして、実践的なプログラミングスキルを習得しておくことが挙げられます。書籍などを通じてプログラミング言語についての知識を学ぶだけではなく、開発したいシステムやアプリに合わせてプログラミングスキルを自由に扱えることが理想です。

就活対策としてプログラミングスキルを学ぶのは、座学で知識を増やすためではなく、入社後の実務でプログラミングスキルを扱えるようになることが目的です。個人開発で簡単なITサービスを開発した経験があるなど、実践的なスキルが身に付いていることを証明できると、即戦力のITプログラマとして高い評価を受けられるでしょう。

志望業界の業界知識を学んでおく


ITプログラマの就活では、志望企業に合わせて各業界の専門知識を学んでおくことが重要です。たとえばWebプログラマを目指すなら、Web技術やWebデザインについても学習しておくなど、入社後の業務に必要となる周辺知識を学んでおくのが有効です。

ITプログラマの仕事に求められるのはプログラミングスキルだけではなく、こうした専門知識も含まれるので、初心者向けの書籍やIT資格を通じて基礎を学んでおくと良いでしょう。後述する「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」などの資格取得を目指して学習する過程で、ITプログラマに必要な知識を習得できるので、資格取得を兼ねて勉強するのもおすすめです。

IT資格を取得して志望意欲をアピールする


ITプログラマの内定を獲得するべく、志望意欲の高さをアピールするためにIT資格を取得するのも効果的です。業界では資格の有無よりも過去の開発実績が重視されるため、IT資格があるだけで就活を有利に進めるのは難しいでしょう。

しかしITプログラマになるために時間を割いて資格試験に申し込み、資格対策の勉強に取り組んできたことは、IT業界への高い志望意欲があることのアピールになります。「ITパスポート試験」や「基本情報技術者試験」などの国家資格、もしくは各プログラミング言語のスキルレベルを証明する認定資格があると面接官にも好印象を与えやすいので、ぜひ取得を目指してみてください。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

6.まとめ


ITプログラマはシステム開発の現場においてプログラミングスキルを駆使して働く職種のことです。Web開発やアプリ開発、組み込みシステム開発など幅広い分野で活躍しており、多くの人手を必要とする職種なので安定した需要があるのも特徴です。よく似た言葉に「ITエンジニア」が存在しますが、ITエンジニアはIT業界で働くIT人材の総称であり、その一部にあたるのがITプログラマという職種です。

ITプログラマとしてのキャリアを積むことにより、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーといった上位職種へステップアップすることも可能です。後悔のない就活を成功させるために、実践的なプログラミングスキルを身に付けたり、IT資格を取得して志望意欲をアピールしたりするのが効果的なので、ぜひ実践してみてください。

ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー

レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。

就活アドバイザーに相談してみる

レバテックカレッジ 就活まで支援するエンジニア志望学生のためのプログラミングスクール