外資系SIer業界研究:外資系SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介

外資系SIer業界研究:外資系SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介
この記事では、外資系SIer業界の特徴や市場動向、平均年収など外資系SIer業界の業界全体を徹底的に研究・解説していきます。外資系SIer業界の提供サービスや業界の特徴などを詳しく解説していきますので、金融系SEに興味がある方はもちろん、すでに外資系SIer業界を志望している方に対しても仕事内容や志望動機などを紹介していますので、一から十まで外資系SIer業界を理解することが可能です。また、外資系SIer業界大手企業の業績や社風についても解説していきますので、これから外資系SIer業界を志望している方はぜひ参考にしてみてください。

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1.外資系SIer業界とは?

外資系SIer業界とは、海外に本社を持つIT企業が、日本国内でシステム開発・導入・運用保守などのサービスを提供している業界を指します。代表的な企業には、IBM、アクセンチュア、日本オラクルなどがあり、グローバルな知見と先進的な技術を活用したITソリューションを提供しています。

この業界の特徴として、コンサルティングとSIの双方から業務支援をしている点が挙げられます。特に、企業のデジタルトランスフォーメーションを推進するプロジェクトが多く、クラウド、AI、データ分析、SAPなどのERP導入支援が主要な業務となっています。また日本企業と異なり、グローバル標準のプロジェクト管理手法や開発手法を採用している点も特徴的です。

さらに、外資系企業特有の企業文化も特徴の一つです。成果主義が徹底されており、実績が評価に直結するため、スキルアップやキャリアアップの機会が豊富です。

他のSIer業界との違い

SIer業界には、外資系SIerの他にもユーザー系SIer・メーカー系SIer・独立系SIerなどの種類があります。ここでは他のSIer業界と外資系SIer業界の違いについて解説していきます。

関連記事:SIer業界研究:SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介

ユーザー系SIerとの違い

ユーザー系SIerは、親会社の業務ニーズに特化したシステム開発を行う企業であり、特定の業界や企業に密接に関わるため、その業界の業務フローに強みを持っています。その業界での業務理解を深くもつことが求められ、長期的な視点でシステム開発を行う傾向があります。
一方、外資系SIerは特定企業向けではなく、多様な顧客に対して最新技術を活用したソリューションを提供します。プロジェクトごとに新技術を採用することが多く、スピード感が求められることが多いです。

関連記事:ユーザー系SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介

メーカー系SIerとの違い

メーカー系SIerは親会社(特に製造業)のITシステム構築を中心に事業を展開し、自社グループ向け案件が多い業界となっています。特定の業界や業務知識に強みがあり、長期的な安定性があるが、技術選定の自由度は低めな点が特徴的です。一方、外資系SIerは親会社の製品やソリューションを中心に提供することが多い点は共通ですが、最新技術の導入が早く、海外製品を中心にサービス提供することが多い点が特徴的です。また、プロジェクトは大企業向けの大規模案件が多く、コンサルティング色が強い点も特徴的です。

独立系SIerとの違い

独立系SIerは、特定の親会社を持たず、様々な業界の顧客に向けてシステム開発を行います。さまざまな企業向けにシステム開発やインテグレーションを提供し、自社プロダクトを持つ企業もありますが、幅広い技術力と柔軟な提案が可能です。
外資系SIerは親会社の製品やグローバルなソリューションを活用することが多いため、独立系SIerよりも製品主導の提案が多くなる点が特徴的です。プロジェクトの規模も大きく、グローバル案件がある点も異なります。

関連記事:独立系SIer業界研究:独立系SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介

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2.外資系SIer業界の特徴と提供サービス

外資系SIer業界の特徴と提供サービスについて解説していきます。外資系SIerは他のSIerとは少し異なる企業が多いですので、ここで詳しく見ていきましょう。

外資系SIer業界の特徴

外資系SIer業界の特徴について紹介します。

グローバルな技術・製品の活用

外資系SIerは、親会社が持つグローバルな技術や製品を活用し、日本市場向けにローカライズして提供することが多い点が特徴です。例えば、クラウド技術や、ERP、CRM、データ分析ツールなど、世界的に広く使われているソリューションを用いることが多く、世界水準のサービスや技術を駆使しながらサービス提供が行われます。
また、世界最先端の技術を迅速に取り入れることができるため、デジタルトランスフォーメーション関連の案件にも強みを持っています。一方、日本独自の商習慣や要件への適応が課題となることがあり、ローカルなSIerとの協業やカスタマイズ対応が求められることもあります。

プロジェクトの大規模化・高単価案件の多さ

外資系SIerは大企業向けの大規模案件を手掛けることが多く、数億円から数十億円規模のプロジェクトが一般的です。特にグローバル企業や日本の大手企業の基幹システム刷新、ERP導入、クラウド移行などの戦略的なIT投資に関与するケースが多くなっています。
プロジェクトの規模が大きいため、コンサルタントやプロジェクトマネージャー、エンジニアなど多様な人員が配置され、組織横断的なチーム編成が必要となります。また、高単価な案件が多いことから、顧客との折衝や契約交渉において高度なスキルが求められます。一方で、外資系企業ならではのROI(投資対効果)を厳しく求められるため、短期間で成果を出すことが期待される傾向にあります。

成果主義・グローバル基準の人事評価

外資系SIerでは成果主義の文化が強く、個人のパフォーマンスが昇進や給与に直結します。評価基準はグローバル共通であり、売上やプロジェクトの成功率、顧客満足度などが重視されます。
そのため、優秀な人材が短期間で昇進・昇給するケースも多く、実力主義の環境が整っています。一方で、成果を出せない場合には降格やリストラのリスクもあるため、プレッシャーが大きいのも特徴です。また、上司が外国人であるケースも多く、英語での報告や会議が日常的に行われます。日本企業の年功序列的な評価制度とは異なり、若手でも高い成果を出せば昇進できますが、その分競争が激しくハードワークが求められます。

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外資系SIer業界の提供サービス

続いて、外資系SIer業界の提供サービスについて解説していきます。

コンサルティングサービス

外資系SIerは、IT戦略立案や業務改革を支援するコンサルティングサービスを提供しています。
一般的なSIerは業務効率化支援やシステム導入がメインとなりますが、外資系SIerの場合はERP導入、DX推進、データ分析基盤の構築など、企業の経営課題を解決するための提案を行うケースが多くなっています。
グローバルな知見や最新の技術トレンドを活用し、最適なソリューションを提供することでクライアントの成果創出に繋げることが求められます。また、社内のコンサルティング部門や外資系コンサルティングファームと連携し、戦略立案からシステム実装まで一貫して支援するケースも多く、経営層向けの提案を行う機会が多いです。

クラウドソリューションの導入支援

クラウド技術の活用は、外資系SIerの強みの一つです。AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどの主要クラウドサービスを活用し、企業のITインフラの最適化を支援します。
オンプレミス環境からクラウドへの移行や、クラウドネイティブなアプリケーションの開発も提供範囲に含まれます。企業のビジネス要件に応じたハイブリッドクラウドやマルチクラウドの戦略設計も行い、最適なクラウド環境を構築し、企業の生産性向上に寄与します。

ERP・業務システムの導入

SAP、Oracle ERP、Microsoft DynamicsなどのERPパッケージの導入支援を行います。
企業の会計、販売管理、生産管理などの業務プロセスを効率化しデータの一元管理を可能にすることで、経営判断の迅速化を支援します。外資系SIerは、グローバルな業務標準に基づいたERP導入に強みを持ち、多国籍企業や海外展開を考える日本企業にとって重要なパートナーとなります。

グローバル対応と多国籍企業のサポート

外資系SIerは、グローバルに展開する企業に対して、世界中で統一されたITインフラやシステムを提供できる能力を有しています。これにより、国際的なビジネス展開を支えるために、各国でのローカライズや規制対応を行いながら、シームレスなシステム環境を提供することができます。多国籍企業にとって、複数の国や地域に跨る一貫したシステム運用は重要な課題であり、外資系SIerの存在は不可欠です。

また、異なる文化や言語に対応できるグローバルなサポート体制を持つことは、外資系SIerの強みです。多国籍企業が直面する複雑なITインフラの統合や運用を円滑に進めるために、外資系SIerは高い技術力と国際的なネットワークを活用しています。今後も世界に目を向けて事業を展開する企業が増えてくる中で、外資系SIerは多国籍企業のビジネスを支える重要なパートナーとなり、その役割はますます重要になっていくでしょう。

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3.外資系SIer業界の動向

外資系SIer業界の市場動向と今後の将来性について解説していきます。

外資系SIer業界の動向

外資系SIerに特化した市場規模の話は統計上ないため、SIer業界全体の市場動向について解説していきます。
総務省の2021年情報通信業基本調査によると、SIerが含まれる「情報サービス業」の2020年の市場規模は18兆7,928億円で、そのうち「受託開発ソフトウェア業」が8兆7,673億円と全体の約半分を占めています。 また、調査方法や対象こそ異なるものの、IDCJapanの調査によるとITサービス業の市場規模は前年比6.0%増と増加しており、市場規模自体も伸びている人気の業界です。

独立系SIer業界問わず、SIer業界全体としてIT化やDX化の波を受けており、業界全体への需要は高まってきています。親会社のIT技術活用方針も今後どんどんアップデートされることが想定されますので、今後人工知能やIoTなどの技術発展も相まって、さらなる市場規模の増加は見込めるといって良いでしょう。

参考:情報通信業基本調査結果|総務省
出典:IDC Japan

外資系SIer業界の将来性

続いて、外資系SIer業界の将来性を左右するトピックスを複数紹介します。

2025年の崖問題

2025年の壁とは、経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」で指摘された問題です。多くの企業が使用しているレガシーシステムの老朽化や複雑化によって、2025年以降それらのシステムの維持・運用コストが増大し、最大年間12兆円の経済損失が発生すると言われています。
具体的には、これまでは既存のシステムの改修を都度おこなっていたがゆえに全体像を見れる人がおらず、システムの改修・修正コストが大きく増えることだったり、新しい技術に対応しきれずシステムの移行や大規模改修に時間やコストがかかりすぎてしまったりする問題が発生します。
外資系SIer業界の中でも、特に日本市場はこの2025年の崖問題によって需要が拡大することが想定されます。

AIとデータ分析の活用

AI(人工知能)やデータ分析は、外資系SIer業界における次の成長エンジンとして注目されています。AI技術の進化とビッグデータの活用は、企業の意思決定の迅速化や業務効率化を促進するため、外資系SIerはこれらの技術を駆使して顧客企業に価値を提供しています。特に、機械学習や自然言語処理(NLP)、画像認識技術など、AIの応用範囲は多岐に渡り、まだまだ日本は技術開発が遅れていますので、その点では外資系SIer企業のノウハウや技術は重宝されるでしょう。

特に、外資系SIerはクライアントの業務効率化だけでなく、AIを用いた予測分析、需要予測、異常検知、顧客分析など、ビジネスインサイトを提供し、売上を成長させるための企業の価値向上のための支援もしています。そのため、既存のSIerとしての役割だけでなく、経営コンサルタント・ITコンサルタントとしての役割も発揮することが求められるでしょう。

クラウドサービスの拡大

外資系SIer業界の将来性において、クラウドサービスの重要性はますます高まっています。企業が従来のオンプレミス環境からクラウド環境へ移行する動きが加速しており、外資系SIerはこの流れに対応するためのクラウドインフラやサービスを提供しています。AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどの大手クラウドプラットフォームを活用したソリューション提供に強みを持つ外資系SIerは、企業のIT環境の柔軟性やコスト削減を支援しています。

クラウド技術の進化に伴いリモートワークやグローバルでの協業の需要が高まる中、外資系SIerはスケーラブルで信頼性の高いインフラ構築に特化しています。
また、クラウドのセキュリティやデータプライバシーへの対応も重要な課題であり、外資系SIerはこれらの分野でもリーダーシップを発揮しています。今後もクラウドベースのシステムやサービスの需要は拡大すると予測され、外資系SIerの成長が期待されます。

セキュリティ対策の強化

サイバーセキュリティは、外資系SIer業界だけでなく世界的に重要な分野となっています。
デジタル化が進む中で、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高まり、企業のITシステムを保護するための高度なセキュリティ対策が不可欠です。外資系SIerは、先進的なセキュリティ技術を活用し、顧客に対して強力な防御策を提供しています。特に、ゼロトラストセキュリティモデルやAIを活用した脅威検出システムなどが普及し、サイバー攻撃に迅速に対応できる体制が整っています。

また、GDPR(一般データ保護規則)などのデータ保護法の強化や、プライバシーに関する規制の強化も背景にあり、外資系SIerはこれらに準拠したセキュリティソリューションを提供しています。企業が法的リスクを回避し、情報セキュリティを強化するために、外資系SIerのセキュリティサービスはますます重要な役割を担っています。今後もサイバーセキュリティの需要は増加すると予測され、業界の成長が期待されます。

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4.外資系SIer業界の仕事内容と職種

続いて外資系SIer業界の仕事内容や職種について解説していきます。外資系SIer業界といっても様々な領域や職種がありますので、全体像を掴んだうえで業界理解を進めておくことが大切になります。

外資系SIer業界の仕事内容

外資系SIer業界の仕事内容について解説します。一般的なSIerとは異なり、外資系SIerはより上流工程での支援が多くなっている点が特徴的です。

システム導入支援(インテグレーション業務)

外資系SIer業界の最も代表的な業務の一つはシステム開発および導入支援となる、インテグレーション業務です。企業の業務ニーズに合わせて最適なITシステムを設計・構築し、既存のシステムと新しいシステムを統合して導入させるところにまで責任を持ちます。
システムインテグレーション業務では、要件定義、設計、開発、テスト、導入までの一連のプロセスをおこないます。実際の開発やテストは下請け会社や開発部門の担当の方が行うケースが多くなっています。

外資系SIerは、グローバルな視点で企業が抱える問題に対して最先端の技術やツールを活用し、より企業の成長を加速させるための課題解決をすることが求められます。

クラウドサービス導入支援

外資系SIerでは、クラウドサービス(AWS、Azure、Google Cloud)やAI、ビッグデータを活用したシステムの構築もおこないます。
オンプレミス(自社でサーバーを抱えること)型のシステムからクラウドへ移行する企業が増えている今日、外資系SIerはその移行のプロセスをサポートしています。この業務では、クラウドアーキテクチャの設計から、実際の導入・運用サポートまで一貫して支援します。

特に、外資系SIerはAWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどの主要クラウドプロバイダとのパートナーシップを活かし、企業のニーズに最適なクラウド環境を提供できる点に強みを持っています。
クラウドに移行することでコスト削減や柔軟性の向上が期待できるため、外資系SIerは企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させる役割を担います。業界特有の要件に対応するために、セキュリティやコンプライアンスにも十分配慮し、円滑なクラウド環境を提供することが求められます。

ITコンサルティング

外資系SIerのもう一つの重要な業務はITコンサルティングです。
ITコンサルタント業務では、クライアント企業が抱えるITに関する問題を解決するための戦略を立案し、最適なソリューションを提供することが求められます。この業務は、技術的な知識だけでなくビジネスの知識も必要とされ、システムの設計や実装だけでなく、業務プロセスの最適化や組織改革まで担うことが求められます。

ITコンサルタントは、デジタルトランスフォーメーション(DX)や業務効率化、クラウド移行、セキュリティ強化など、さまざまなテーマに対してアドバイスを行います。外資系SIerでは、グローバルな視点を持ち、国際的なビジネス環境に対応したソリューションを提案できることが強みとなります。

プロジェクトマネジメント

システムインテグレーションやクラウド移行、AI導入などの複雑なプロジェクトにおいては多くの関係者と協力しながら進めなければならず、プロジェクトマネージャーはその調整と管理を担当します。具体的には、プロジェクトの計画立案、進捗管理、リスク管理、コスト管理、品質管理を行い、プロジェクトがスケジュール通りに、予算内で、かつ高品質で完成するように監督します。

外資系SIerでは、グローバルなプロジェクトが多いため、多国籍チームとの連携や異文化理解が求められます。さらに、先端技術を使ったプロジェクトが多いため、最新の技術動向を把握し、最適な手法でプロジェクトを遂行する能力が必要です。プロジェクトマネージャーは、顧客との信頼関係を築き、適切なリソース配置とスムーズなコミュニケーションを実現することが重要な役割となります。

サポート・運用管理

サポート・運用管理は、外資系SIerが提供するサービスの一部として、システムの安定運用を確保するための業務です。企業が導入したシステムやクラウドインフラが日常的に適切に動作するように、監視やトラブルシューティングを行います。多くの外資系SIer企業では24時間365日のサポート体制を構築されてており、障害発生時に迅速に対応することが可能です。

特に、外資系SIerはグローバルなサービス提供が多いため、複数のタイムゾーンにまたがる運用管理が求められます。運用チームは、システムのパフォーマンス監視やバックアップの管理、セキュリティの強化などを行い、システムが常に最適な状態で稼働し続けるように努める必要があります。

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外資系SIer業界の職種

続いて、外資系SIer業界の職種について紹介します。

システムエンジニア (SE)

外資系SIer業界でのシステムエンジニアは、クライアントの要求に基づいてITシステムの設計、開発、実装を担当する役割を担います。外資系SIerは他のSIerとは異なり、実際にコードを書く部分までは担わない場合が多くなっています。
システムエンジニアは顧客の業務ニーズを分析し、それに適したシステムアーキテクチャを提案することが求められます。多くの場合プロジェクトの最初の段階から関与し、要求定義から設計、開発、テスト、納品までを行います。外資系SIerでは、グローバルな視点でのシステム設計が求められることが多く、特に複数国に跨るシステムやマルチデバイス対応システムなどの構築において高度な技術力が求められます。

プロジェクトマネージャー (PM)

プロジェクトマネージャーは、外資系SIer業界においてプロジェクトの全体管理を担当する重要な役割を果たします。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトが時間通りに・予算内で・かつ高品質で完了するように監督します。具体的には、プロジェクト計画の策定、リソースの調整、進捗管理、リスク管理、品質管理などを行い、顧客の期待に応える成果を出すことが求められます。外資系SIerの場合、グローバルプロジェクトを扱うことが多いため、多国籍チームをまとめ、異文化間での調整力や、英語を含む異言語でのコミュニケーション能力が非常に重要です。

また、プロジェクトが成功するためには、適切なステークホルダーとの連携が求められます。外資系企業のプロジェクトでは、しばしば日本国内だけでなく、海外拠点や顧客の要望に対応する必要があり、国際的な規模での調整や問題解決力が重要な要素となります。

システムアーキテクト

システムアーキテクトは、企業のITシステムの設計・構築を行う専門家で、特に全体アーキテクチャを設計することに特化しています。アーキテクチャとは、いわばシステム全体の構造や構成のことを指し、この構造一つでサービスのシステムとしての柔軟性やビジネスへのインパクトが異なるため、非常に重要な職種です。
システムアーキテクトは、システム全体の機能要件やパフォーマンス要件を満たすための設計を行い、システム間の連携やインフラの最適化を図ります。外資系SIerでは、特にグローバルなシステムや多国籍企業向けのスケーラブルなアーキテクチャ設計が求められることが多いです。
また、特に近年だとクラウド環境を活用することが多いため、AWS、Azure、Google Cloudなどの知識が求められます。加えて、システムが大規模かつ複雑になる場合が多いため、プロジェクトマネージャーやエンジニアと密接に連携しながら、運用の効率性やセキュリティを確保しつつ、システム全体の最適化を進める必要があります。

ITコンサルタント

外資系SIerにおけるITコンサルタントは、顧客のビジネス課題を解決するためにITの視点からアドバイスを行うことが求められます。ITコンサルタントは、顧客の業務プロセスやITインフラを分析し、企業価値向上のための技術的アプローチを提案します。システム導入、業務効率化、クラウド移行、データ分析、セキュリティ強化など、クライアントのビジネス戦略をサポートするために多岐にわたる領域で提案を行う必要があります。

また、外資系SIerでのITコンサルタントは、グローバル視点を持ちながら業界特有のニーズにも対応する必要があります。そのため、英語や他言語の使用、異なる法規制や市場動向を理解することが求められるため、国際的な経験や多様な文化理解が重要です。

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5.外資系SIer業界の大手5社の特徴と強み

ここからは、具体的に外資系SIer業界の企業を5社挙げてそれぞれの企業の特徴や強みについて解説していきます。企業ごとに特色や得意な分野が異なりますので、業界理解を進めていく上で必須な知識となります。ここで詳しくみていきましょう。

アクセンチュア

アクセンチュアは、アメリカ発祥のグローバルコンサルティングファームであり、戦略策定からシステム開発、運用・保守まで一貫したサービスを提供しています。コンサル系SIerに該当し、コンサルティングファームの中でもITを活用したビジネス変革やデジタルトランスフォーメーションの支援に強みを持ちます。
「テクノロジーと人間の創意工夫で、まだ見ぬ未来を実現すること」を企業理念として掲げていることからも、テクノロジーを中心とした課題解決に強みを持った企業です。
特にAI、IoT、クラウド、データ分析などの最新技術を駆使し、業界全体のDX推進をリードしています。また、業界別の専門チームが配置されており、金融、製造、小売、医療など多岐にわたる分野でプロジェクトを展開しています。グローバル展開にも強く、世界49か国にも誇る拠点数、75万人を超える社員数を誇っており、世界的に見ても規模の大きいSIerとなっています。
参考:アクセンチュア

日本IBM

日本IBM株式会社は、アメリカのテクノロジー企業であるIBM(International Business Machines Corporation)の日本法人であり、1937年に設立されて以来、日本のIT業界で重要な役割を果たしてきました。IBMは、ハードウェア、ソフトウェア、クラウドサービス、AI(人工知能)、データ解析、コンサルティング、サポートサービスなどを提供しているグローバル企業です。日本IBMもその一環として、企業のデジタル変革を支援する高度な技術力と専門知識を活かしたソリューションを提供しています。

事業内容としては、主に以下の領域で強みを発揮しています。

⚫︎クラウドサービス
IBMは、ハイブリッドクラウドといった柔軟なクラウドソリューションを提供しています。特に、企業がオンプレミスのシステムとクラウドのシステムを統合するための技術に強みを持っており、企業のITインフラの革新を支援しています。

⚫︎AI(人工知能)とデータ解析
日本IBMは、AI技術の分野でも先進的な取り組みを行っており、Watson(ワトソン)というAIプラットフォームを提供しています。これにより、企業が大量のデータを解析し、意思決定を支援するソリューションを提供しています。特に、ヘルスケアや金融、製造業などの分野で活用されています。

⚫︎コンサルティングとシステムインテグレーション
企業のIT戦略に関するアドバイザリーサービスを提供するほか、システムの設計、開発、運用までのトータルサポートを行っています。クライアント企業の業務効率化や競争力強化に貢献しています。

参考:日本IBM

日本オラクル

日本オラクルは、米国オラクルの日本法人として1977年に設立され、データベースを中心とした企業向けITソリューションを提供しています。
主力製品である「Oracle Database」は、金融機関や大企業の基幹システムで広く採用されており、高い信頼性とパフォーマンスを誇ります。クラウド領域では「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を展開し、オンプレミスとクラウドのハイブリッド環境をサポートすることで、日本企業のデジタル変革を支援しています。

また、ERPやSCM、HCMといった業務アプリケーション群「Oracle Fusion Cloud Applications」も提供し、企業の業務プロセス全体を支えるソリューションも展開しています。特に、日本オラクルはグローバルな技術力を活かしつつ、日本市場のニーズに合わせた製品展開を行っている点も特徴です。国内パートナー企業との連携を強化し、SIerやコンサルティングファームと共にエコシステムを構築することで、幅広い業界の顧客を支援しています。

参考:日本オラクル

デロイト トーマツ コンサルティング

デロイト トーマツ コンサルティングは、世界的なコンサルティングファーム「デロイトトーマツグループ」の日本法人として、企業の経営戦略からIT、業務改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)まで、幅広い領域にわたるコンサルティングサービスを提供しています。

デロイト トーマツ コンサルティングの特徴は、グローバルなネットワークとリソースを活かしつつ、国内のニーズに即した実行可能な戦略を提案できる点です。SIer業務だけでなく経営コンサルティングにも強みがあるため、経営課題の特定からIT活用による技術支援まで、一気通貫で経営課題の解消までになえます。
また、DXやAI、データ分析を活用した業務革新に強みを持ち、IT技術を駆使した業務改善やビジネスの変革を支援しています。さらに、デロイトグループ内の監査、税務、リスク管理などのサービスと連携し、総合的なサポートを提供できる点も大きな強みです。

参考:デロイト トーマツ コンサルティング

SAPジャパン

SAPジャパンは、ドイツの企業SAPの日本法人であり、企業向けのERPソフトウェアやERPの導入支援、コンサルティングサービスを提供する企業です。ERPのシェアで世界トップクラスを誇るソフトウェアベンダーでもあります。SAPは、製造業や流通業、金融業などさまざまな業界に対応したソリューションを提供しており、特にSAP S/4HANAは、リアルタイムでのデータ処理能力と高い柔軟性を誇り、世界中の企業に導入されています。

SAPジャパンの強みは、日本企業に特化したソリューションを提供できる点です。SAPはグローバルな製品群を持ちながらも、日本市場の特有の商習慣やニーズに合わせたローカライズやサポートを行っています。例えば、税制や法規制に対応した日本版のSAP製品を提供し、さらに国内のパートナー企業と協力して、システムインテグレーションや運用支援を行っています。

また、SAPはクラウド化を進め、SAP Cloud PlatformやSAP SuccessFactors、SAP Aribaなどのクラウドベースのアプリケーションにも強みを持っており、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。

参考:SAPジャパン

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6.外資系SIer業界大手5社の業績比較

続いて、大手外資系SIer業界5社の業績を紹介していきます。

アクセンチュア

アクセンチュアの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(千米ドル) 営業利益(千米ドル)
2022年8月期 61,594,305 9,270,887
2023年8月期 64,111,745 8,809,889
2024年8月期 64,896,464 9,595,847
(※1)
アクセンチュアは外資系SIerの中でもトップクラスの売上高を誇ります。なお、日本法人の売上高は公開されていませんでしたので全世界のアクセンチュアの売上高となっている点には注意が必要です。

(※1)参考:INVESTOR RELATIONS|accenture

日本IBM

日本IBMの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万ドル) 営業利益(百万ドル)
2021/12 57,351 7,023
2022/12 60,530 7,765
2023/12 61,860 10,503
2024/12 62,753 10,267
(※1)
日本IBMはコンサル・リサーチエンジニア業界に問わずさまざまなITサービスを提供、支援しているため、全てを合計した売上高になっています。なお、日本法人の売上高は公開されていませんでしたので全世界のIBMの売上高となっている点には注意が必要です。

(※1)参考:IBM|日本経済新聞

日本オラクル

日本オラクルの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2021/5 208,523 70,904
2022/5 214,691 73,213
2023/5 226,914 74,396
2024/5 244,542 79,820
(※1)
日本オラクルの売上高は、SIer業務だけでなくオラクル製品の売上高も含む売上高になっています。直近4年で増収増益を遂げており、日本市場においても日本オラクルは着実に成長させていることが伺えます。

(※1)参考:日本オラクル|株探

デロイト トーマツ コンサルティング

デロイト トーマツ コンサルティングの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度 売上高(百万円)
FY21 267,391
FY22 312,993
FY23 334,562
(※1)

デロイト トーマツ コンサルティングの日本法人の売上高は公開されていませんでしたので、デロイト トーマツグループ全体の売上高になっています。なお、デロイト トーマツ コンサルティングは監査法人部門でも高い売上高を誇りますので、Sier・コンサルティング部門の売上高で見ると以下の通りです。
年度 売上高(百万円)
FY21 121,325
FY22 145,470
FY23 165,553
デロイト トーマツ コンサルティングの売上高に占めるコンサルティングサービス・SIerサービスの割合はおおよそ45〜50%ほどとなっています。

参考:FY23の業績について(デジタル投資・ビジネス概況含む)|デロイト トーマツ

SAPジャパン

SAP社全体の売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万ドル) 営業利益(百万ドル)
2022/12 31,024 6,985
2023/12 33,738 7,118
2023/5 226,914 74,396
  36,967 8,922
(※1)
SAPジャパンの売上高は公開されていませんでしたので、SAP社全体の売上高、営業利益を紹介しています。また、ERPのパッケージ製品単体の売上高も含まれていますのでSIer業務自体の売上高は不明ですが、全体では連続で増収増益を遂げており、企業全体としては成長を加速させていることが伺えます。

(※1)参考:SAP

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7.外資系SIer業界大手5社の社風の違い・制度

続いて、外資系SIer業界の社風の違いや制度について解説していきます。企業研究をする際の参考にしてみてください。

アクセンチュア

アクセンチュアは「テクノロジーと人間の創意工夫で、 まだ見ぬ未来を実現する」を企業理念として掲げている会社です。
企業理念の実現のために、各社員にはコアバリューとなる会社全体を通じた価値観が定められています。コアバリューは以下の6つから構成されています。

クライアント価値の創造:私たちは、クライアントのハイパフォーマンスを支援し、「最も信頼されるパートナー」を目指す。
ワン・グローバル・ネットワーク:クライアントの活動を世界のあらゆる場所で支え、成功に導く。
個人の尊重:個の強みや個性を最大限に発揮できる文化・環境を育み、組織の推進力に昇華する。
ベスト・ピープル:アクセンチュアは、多様性で勝負する。異なる背景を持つ個人同士が、協力し、切磋琢磨し、支え合い、お互いの成功や成長を喜び合う。
インテグリティ:信じることを正確に伝える努力を惜しまず、言行を一致させ、行動に責任を持つ。
スチュワードシップ:一人ひとりが会社へのオーナーシップ意識を持ち、より良くより強いアクセンチュアを育み、人材を育成する

アクセンチュアはグローバル展開している企業であるため、多様性やダイバーシティにかなり力を入れている会社です。特に年功序列要素も薄いため、成果さえ出せば若い年齢から昇進・昇給も期待することが可能です。
参考:倫理とガバナンス|accenture

日本IBM

日本IBM株式会社は、アメリカの大手テクノロジー企業であるIBMの日本法人で、企業理念は「Think」の精神を基盤にしています。この「Think」は、創業者トーマス・J・ワトソンが提唱した言葉で、「常に考え、行動し、問題を解決する」という姿勢を示しています。

社風と文化は、非常にオープンで多様性を尊重する環境が特徴です。社員一人ひとりの意見や考え方を大切にし、積極的なコミュニケーションと協力を推奨する文化が根付いています。
また、日本IBMはダイバーシティとインクルージョン(D&I)に注力しており、性別や国籍、経験などの多様性を活かすことを重要視しています。

働き方に関しては、フレックスタイム制度やリモートワークの導入など、柔軟な働き方を推進しており、社員のライフスタイルに合わせた環境を提供しています。これにより、ワークライフバランスが重視され、社員が最大限にパフォーマンスを発揮できる環境が整っています。

参考:IBMおよび日本IBMについて|日本IBM

日本オラクル

日本オラクルは「ITの新しい価値を創造し、お客様の成功と社会の発展に貢献する」を経営理念として掲げています。ITテクノロジーの提供やその提供支援を通じて、顧客の競争力強化、業績向上に貢献していくことを掲げています。

社風はかなりオープンで福利厚生制度も豊富です。キャリア開発やスキル構築のための制度も豊富に整っており、外資系ながら長く働くための制度が整っています。

また、LGBTQ+や障害者支援も積極的に行っており、
 

  • ・世界で最も女性が働きやすい企業|2023年|Forbes

    ・今働きたい会社|2022年|Linkedin

    ・キャリアアップに最適な企業|2023年|The Wall Street Jounal


などなど、さまざまな賞や表彰を受けています。

参考:オラクルについて|日本オラクル

デロイト トーマツ コンサルティング

デロイト トーマツグループ全体のパーパス(存在意義)として、「Deloitte makes an impact that matters.」が掲げられています。これは、社会全体にとってインパクトの大きい創造を成し遂げるための挑戦を続けることが定められています。また、経営理念として以下の3つが掲げられています。
 

  • ・Fairness to society

     ・経済社会の公正を守り率先してその発展に貢献する

    ・Innovation for clients

     ・クライアントの期待を超える知的専門サービスを総合的に提供する

    ・Talent of people

     ・各人の個性を尊重し能力を発揮できる生きがいのある場を創りだす


コンサルティングファームとしての側面もあり、社風は実力主義色が強く若手でも早期に昇進・昇給しやすい環境が特徴的です。
また、事業会社出身者や他ファーム出身者など、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが働いており、それぞれのメンバーがそれぞれの強みを活かして働いています。

参考:デロイト トーマツの理念|デロイト トーマツ

SAPジャパン

SAPジャパンは「ニッポンの「未来」を現実にする」をビジョンとして掲げており、世界標準の技術と革新性を持って、日本のより良い未来を作ることを掲げています。親会社SAPの経営理念などを元に日本法人独自のビジョンが掲げられており、このビジョンに紐づいて行動指針や行動原則、価値観が定められています。

SAPジャパンは外資系ならではのオープンさが特徴的であり、多様性も尊重されている風土が強くなっています。また、社員研修制度や福利厚生制度なども豊富に設けられており、全社員がワークライフバランスを実現しながら働きやすくなるような制度が整っています。

参考:SAPジャパンビジョン|SAPジャパン

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8.外資系SIer業界の平均年収・平均年齢・平均勤続年数

続いて、外資系SIer業界の平均年収や平均年齢、平均勤続年数を紹介します。大手企業を例に平均年収・平均年齢・平均勤続年数を見ていきましょう。

企業 平均年収     平均年齢    平均勤続年数
アクセンチュア 867万円 33 4.8年
日本IBM 918万円 40 11.4年
日本オラクル 1160万円 44.2 9.9年
デロイト トーマツ コンサルティング 953万円 40.8 -
SAPジャパン 1103万円 - 約10年
外資系SIer業界は他業界と比較しても給与水準が高い点が特徴的です。また、実力主義の社風が強いため若くして昇格・昇給にも期待ができる一方、成果が出ず短期で離職するケースやスキルをつけてすぐに転職するケースも多いため、平均勤続年数は比較的短めとなっている企業が多くなっています。

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9.外資系SIer業界で働く魅力ややりがい

外資系SIer業界で働く魅力ややりがいについて解説していきます。

グローバルな環境での成長機会がある

外資系SIer業界で働く魅力の一つは、グローバルな環境での成長機会が豊富な点です。多国籍企業と関わりながら世界中のクライアントとプロジェクトを進めることができるため、国際的な視点を身につけながら働くことができます。
特に、外資系SIerでは英語をはじめとする多言語のコミュニケーション能力が重要なスキルとして求められるため、異文化理解や国際的なビジネスマナーを身につける必要があります。そのため、IT技術だけでなく、グローバルな人間関係を築く能力やプロジェクトマネジメントスキルを高めることが可能です。

また、外資系企業は、フラットな組織文化や成果主義が色濃く反映されることが多いため、自分の成績や実力に応じて、短期間での昇進や新しいチャンスを得やすい環境が整っています。自分の実力次第で早期から昇給・昇格を狙えるため、若いうちからキャリアアップを目指す人々にとって大きな魅力となるでしょう。

最先端技術を活用した業務

外資系SIer業界では、常に最先端の技術に触れる機会が多いことがやりがいの一つです。クラウドコンピューティング、AI、ビッグデータ、IoT、ブロックチェーンなど、急速に進化するテクノロジーを使ったプロジェクトが多数存在します。これは日系企業にはない強みと言えるでしょう。

最先端技術を用いたシステム開発やインフラ構築は、非常に魅力的な仕事である反面、難易度が高い業務であることも事実です。例えば、まだ実用化されていない技術を駆使して顧客の課題解決に携わることで、最初はかなり苦戦するかもしれませんが、成功した際には世界的に見ても最先端な課題解決手法を生み出すということも可能です。そのため、技術的なチャレンジに取り組む中で自分のスキルをどんどん高めることができるため、技術者としての成長を実感しやすい職場環境です。

多様なプロジェクトと挑戦的な業務

外資系SIer業界では、国籍、業界、業種問わず多様なプロジェクトに携わることができるため、業務内容が非常にバラエティに富んでいます。例えば、異なる業界や規模の企業向けにシステム開発を行ったり、国際的なチームで複雑なシステムの統合を進めたりするなど、日々新しい課題に挑戦することが求められます。そのため、同じ職場でも常に新しい経験を積むことができ、マンネリ化することなくモチベーションを保ちやすいです。

また、外資系SIerの仕事は挑戦的な環境が多いという特徴があります。特に、多国籍チームや複雑な顧客要求に対応する場合、クライアントとの調整や技術的な問題解決が求められます。このような環境に身を置くことで、問題解決能力やチームワークをさらに高めることができます。自分の能力を最大限に活かし、成長を感じながら働ける環境が整っています。

キャリアの柔軟性と多様な選択肢

外資系SIerで働くことの魅力の一つは、キャリアの柔軟性が大きい点です。外資系企業では、業績や実力によっては、比較的早い段階で異動や昇進の機会が与えられることが多く、自分のキャリアパスを自由に選択できる環境が整っています。例えば、エンジニアリングからプロジェクトマネジメントに転職することも可能であり、専門的な技術職から管理職へのステップアップも視野に入れることができます。

さらに、外資系企業では、横のネットワークや業界のつながりも強力であることが多いため、自社内だけでなく、業界全体でのキャリアチャンスが広がります。外資系企業での経験は、世界中で通用するスキルや知識を身につけることができるため、将来的に他の業界や異なる国での仕事にも挑戦しやすいというメリットもあります。数年で外資系SIer企業で力をつけ、他の企業へ転職して市場価値を高めるという方も多くいらっしゃいます。

高い報酬と福利厚生制度

外資系SIer業界で働く魅力的なポイントの一つは、高い報酬と充実した福利厚生が整っている点が挙げられるでしょう。外資系企業は、競争力のある給与体系やボーナス制度を導入しており、特に成果を上げた社員には高い報酬が与えられます。給与水準が高いため、技術や業績に見合った報酬が期待できる点が、外資系SIerで働く大きな魅力となります。

また、福利厚生も充実している場合が多く、例えばフレックスタイム制度やリモートワークの導入、健康保険や退職金制度の充実など、社員のワークライフバランスを重視する文化が根付いています。これにより、働きやすい環境が整っており、仕事と生活のバランスを保ちながらキャリアを積むことができます。いわば、成果を出しさえすればある程度自由に働ける風土であるため、挑戦しながらワークライフバランスを重視したい方には非常におすすめです。

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10.外資系SIer業界で求められる人物像

外資系SIer業界で勤務する上で求められる人柄や人物像について解説していきます。

グローバルな視点を持つ人材

外資系SIer業界では、グローバルな視点を持つ人材が求められます。多国籍のクライアントやチームメンバーと協力する機会が多いため、異なる文化や価値観を尊重しながら、柔軟に対応できる能力が重要です。
特に、英語をはじめとする外国語スキルはもちろん、国際的なビジネスマナーを理解していることが求められます。そのため、採用要件にTOEICやTOEFLの点数が課されている企業が多くありますし、英語面接が選考フロー上にあるというケースも多くあります。
また、外資系企業のプロジェクトでは、日本国内にとどまらず海外拠点と連携したシステム開発やグローバル展開に関わることが多いため、広い視野を持ち、異文化環境でのコミュニケーションができる人材が活躍しやすい環境です。

論理的思考力と問題解決能力が高い人材

外資系SIerのプロジェクトでは、高い論理的思考力と問題解決能力が求められます。クライアントの課題を技術的に解決する役割を担うため、複雑なシステムの設計・開発・運用を行う際に、問題の本質を理解し、最適なソリューションを提供する力が必要です。選考時にはフェルミ推定やケース面接など、論理的思考力を問われる選考が多くの企業で用意されています。

実際に働く上でも、クライアントの要望をそのまま受け入れるのではなく「本当に必要な解決策は何か?」を論理的に分析し、最適なアーキテクチャや技術を提案する力が求められます。また、プロジェクトの進行中には予期せぬトラブルが発生することも多く、その都度冷静に問題を特定し、チームと協力して解決する能力が不可欠です。そのため、課題解決を楽しめる人やロジカルに物事を整理し、的確な判断を下せる人が活躍しやすい環境です。

自主性と主体性を持って行動できる人材

外資系SIerでは、日本企業のような指示待ちの文化がほとんど存在しません。
個々の社員に大きな裁量が与えられるため、自主的に動き、成果を出せる人が求められます。例えば、クライアントとの打ち合わせでは、自分の意見や提案をしっかり述べることが期待されますし、プロジェクトの進行においても、主体的に問題を解決し、チームに貢献する姿勢が重要になります。
外資系企業では、結果や成果が重視されるため、与えられたタスクをこなすだけでなく、自ら課題を見つけ、改善策を考え、実行できる人材が評価されやすいです。また、キャリアパスに関しても、自分で目標を設定し、どのように成長していくかを積極的に考える姿勢が求められます。

チームワークとリーダーシップを発揮できる人材

外資系SIerでは、プロジェクトごとに多国籍のメンバーがチームを組んで業務を進めるため、チームワークを大切にしながら働ける人材が求められます。特に、異なる文化や価値観を持つメンバーと協力するためには、単なる協調性だけでなく、異なる考え方を尊重し効果的にコミュニケーションを取るスキルが不可欠です。
また、プロジェクトのリーダーやマネージャーの立場でなくても、リーダーシップを発揮する姿勢が求められることが多いです。例えば、問題が発生した際に率先して解決策を考え、チームを引っ張っていくような行動が期待されます。さらに、外資系企業では成果主義の文化が根付いているため、個人の努力や貢献が正当に評価される環境があります。そのため自ら積極的にチームに貢献し、周囲と協力しながら成果を出せる人が高く評価されます。

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11.外資系SIer業界の選考対策

最後に、外資系SIer業界を志望する学生に向けて、外資系SIer業界の選考対策を紹介していきます。

外資系SIer業界の選考で有利になるためのポイント

ここでは、外資系SIer業界の選考で有利に働くためのポイントを紹介していきます。

英語力を強化する

外資系SIerの選考で有利になるためには、英語力の強化が必須です。
特に、グローバル企業での選考は英語での面接が行われることが多く、英語でのコミュニケーション能力が求められます。単にTOEICやIELTSのスコアを持っているだけではなく、実践的な会話力やプレゼンテーションスキルを磨くことが重要です。
例えば、技術的な内容やプロジェクト経験について英語で説明できるようにしておくと、面接の際に好印象を与えやすくなります。また、外資系企業では社内の公用語が英語のことも多く、日々の業務や会議で英語を使用する場面が多いため、流暢でなくても臆せず話せる姿勢が重要視されます。選考を受ける前に、模擬英語面接を行う、海外の技術カンファレンスの講演動画を視聴するなどの準備を進めると良いでしょう。

論理的思考力をアピールする

外資系SIerでは、選考の過程で論理的思考力が重視されることが多く、特にコンサルタント職やエンジニア職ではケース面接や技術課題に基づく問題解決の質問が出題されることがあります。
そのため、結論を明確に伝え、その根拠を論理的に説明する能力が求められます。例えば、「システム開発の遅延が発生した場合、どのように対応すべきか?」といった質問に対して、課題の特定 → 原因分析 → 解決策の提案という流れで説明できると良いでしょう。
普段から論理的に話す習慣をつけることが大切で、PREP法などのフレームワークを活用すると、より分かりやすい説明が可能になります。

主体性とリーダーシップを示す

外資系SIerでは、日本企業と比較して個人の主体性やリーダーシップが強く求められます。
そのため、選考では「これまで自分がどのようにリーダーシップを発揮し、どのような結果を出したか」を具体的に説明できると有利になります。たとえば、プロジェクトでの課題を自ら発見し、チームを巻き込んで解決に導いた経験がある場合、それを詳細に語ると良いでしょう。
また、リーダーシップは管理職のみに必要なものではなく、若手のうちから積極的に周囲を動かし、チームや組織に貢献する姿勢を示せる人材が高く評価されます。自己PRの際には、アルバイトやインターンシップなどの経験で「どのようなイニシアチブを取り、どのような成果を上げたか」を整理し、具体的なエピソードを交えて話せるよう準備すると良いでしょう。

柔軟性と適応力を示す

外資系SIerでは、変化の激しい環境に適応できる人材が求められます。
例えば、グローバル企業では組織変更やプロジェクトの方向転換が頻繁に発生することがあり、そのたびに迅速に対応できる人が重宝されます。選考の際には、「新しい環境や変化にどのように適応してきたか」を具体的なエピソードを交えて話せると良いでしょう。
また、文化の異なるチームとの協業経験や多様な働き方に適応した経験があると、グローバル環境での適応力を示しやすくなります。そのため、過去の経験を振り返り、自分がどのように環境の変化に対応してきたかを整理し、面接で明確に伝えられるよう準備しておくと良いでしょう。

成果志向とビジネスマインドを持つ

外資系企業は成果主義の文化が強く、仕事においても「どれだけの価値を生み出したか」が重視されます。そのため、選考では「これまでの経験の中で、どのような成果を上げたか」を明確に伝えることが重要です。
例えば、プロジェクトの進行管理を担当し納期を短縮できた経験や、業務効率化を実現してコスト削減に貢献した経験など、具体的な数値や事例を交えて説明すると評価が高まります。
また、クライアントに対してどのように価値を提供したかを説明できると、ビジネス視点を持った人材として好印象を与えやすくなります。そのため、自己PRや面接の際には、「私は○○のプロジェクトで△△を改善し、XX%のコスト削減に成功しました」といった具体的な成果を数値化して伝える準備をしておくと良いでしょう。

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外資系SIer業界の志望動機の書き方のポイント

外資系SIer業界の志望動機を書く際は、以下の3つのポイントを押さえておくようにしましょう。
 

  • ・なぜ外資系SIer業界を志望しているのか

    ・なぜその企業を志望したのか

    ・外資系SIer業界、その企業で何をしたいのか


上記3つのポイントをそれぞれ順番に、具体的なエピソードを添えて書く必要があります。
まずはなぜ外資系SIer業界を志望しているのかを書くようにしましょう。外資系SIer業界の魅力や働いてからやりたいことを、具体的な経験・エピソードとセットで伝えることが大切です。その際、他の業界ではなく外資系SIer業界でないとできない理由まで添えられるとなお良い志望動機になります。

続いて、外資系SIer業界の中から選考を受けた企業を選んだ理由を記載します。どうしてその企業を選んだのか、ほかの外資系SIer業界ではなくその企業でないといけない理由を書くようにします。特に、外資系SIer業界は各社高いレベルでの技術開発が盛んですので、企業ごとの技術の違いや企業文化、風土の違いを細かく理解して志望動機を書き上げる必要があります。
そのためには自己分析や企業理解が必要になりますので、過去の自分の経験を振り返ること、企業のホームページやブログ、決算からどういう特徴を持った企業なのかを掴むこと、の2点が必要になります。

外資系SIer業界の面接対策

最後に、外資系SIer業界での面接対策について解説していきます。

志望動機は流暢に話せるようしておく

面接では、なぜ外資系SIer業界を志望するのか、なぜその企業を志望しているのか、は必ず聞かれます。その際、具体的なエピソードとともにその理由を述べることが重要です。
企業研究を踏まえ、その企業だからこそ実現できる目標や、自身のスキルをどのように活かせるかを語りましょう。なお、面接で話す際は論理的に話すコミュニケーション能力も見られているケースがほとんどですので、事前に文章を用意して、スムーズに話せるように用意しておくことも大切になります。

外資系SIerの選考では、フェルミ推定やケース面接が実施されることがあり、特にコンサルタント職や上流工程のエンジニア職では重要な選考ステップとなります。

ケース面接では架空のビジネス課題が提示され、論理的に解決策を導き出す力が試されます。例えば、「クライアント企業のITシステムの運用コストを20%削減するにはどうすればよいか?」といった質問が出され、候補者は問題の特定 → 原因分析 → 解決策の提案という流れで回答することが求められます。

対策としては、フレームワーク(MECE、3C分析、SWOT分析など)を活用する練習を積むことが有効です。また、外資系コンサルティング企業のケース面接対策本を活用し、実際の事例に基づいた演習を行うのも効果的です。ケース面接は単なる知識の確認ではなく、論理的思考力、コミュニケーション能力、問題解決能力を測るものなので、結論を明確にしつつ根拠を筋道立てて説明できるよう準備しておくことが重要です。

技術面の質問対策も用意しておく

基本的なIT知識に関する質問や、プログラミング経験がある方はこれまでの開発経験を問われることもあります。IT知識については日頃からインプットしておくと同時に、プログラミングの開発経験がある方は、その際の開発の流れや難所、その難所をどう突破したのかなどを語れるようにしておきましょう。
最新技術や業界動向についても情報収集を怠らず、意欲的に学んでいる姿勢を示すことが大切です。

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