SIer業界研究:SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介

SIer業界研究:SIer業界の特徴や仕事内容、平均年収、大手企業の業績や社風を紹介
IT業界の中でも人気なSIer。この記事では、SIer業界の特徴や市場動向、平均年収などSIer業界の特徴について解説していきます。SIer業界への就職を考えている方はSIer業界の概要や特徴を、すでにSIer業界を志望している方はSIer業界の仕事内容や志望動機などを記載していますので、一から十までSIer業界を理解することが可能です。また、SIer業界大手企業の業績や社風についても解説していきますので、これからSIer業界を志望している方はぜひ参考にしてみてください。

 

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1.SIer業界とは?

SIerとは、システムインテグレーター(System Integrator)の略称で、企業や組織のITシステムに関する設計、開発、運用、保守などを一括して提供する仕事を指します。顧客の経営課題やニーズをヒアリングしてそのニーズに合わせたシステムの構築を行い、効率化や業務改善を支援します。
提供するサービスや製品は多種多様で、システムコンサルティングをしたり、一からソフトウェアを開発したり、インフラ構築、クラウド導入支援などITに関するさまざまなサポートを行います。近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に伴ってIT技術を導入する企業が増えてきており、需要が高まっている業界の1つです。

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2.SIer業界の特徴と提供サービス

SIer業界は、企業や組織のITシステムに関する設計、開発、運用、保守を一括して提供しています。顧客のニーズに応じてシステムを開発・カスタマイズするなど、ITを駆使して顧客の課題解決を行うことを得意とした企業が多くあります。
ただ、一口にSIer業界といっても、SIer業界のタイプによって提供するサービスや得意とする領域、サービス体制などが異なります。以下では、SIer業界を5タイプに分けてそれぞれの企業の特徴から提供しているサービス、強みとしているポイントを紹介します。

ユーザー系SIer

ユーザー系SIerは、大手企業や金融機関の情報システム部門から独立して設立されたSIerです。親会社のIT戦略を支える役割を担い、業界特有の業務知識やノウハウを活かしたシステム開発や運用支援に強みがあります。特に基幹システムや業務システムの構築・保守が得意であり、特定のサービスやプロダクトに縛られることなくフラットに顧客の経営課題を読み解き、ITを駆使して解消します。
なお、ユーザー系SIer企業の代表的な例としては、野村総合研究所(NRI)や 伊藤忠テクノソリューションズなどが該当します。

外資系SIer

外資系SIerは海外を拠点とするグローバル企業で、そのうちの日本法人として設立しているものを指します。日本企業のプロジェクトだけでなく国際的なプロジェクトも多くあり、グローバルに仕事をする経験を積むことができる点が特徴です。また、世界で様々な案件を請け負っている経験から、グローバルスタンダードに基づくIT戦略の提案を得意とします。
日系企業と異なり年功序列要素があまり強くないため、若手でも成果を出せば比較的早いうちから高い給料を稼ぐことができる点が魅力です。
なお、外資系SIer企業の代表的な例としては、日本アイ・ビー・エムや日本オラクルなどが該当します。

メーカー系SIer

メーカー系SIerはパソコン機器メーカーや通信機器メーカーを母体とし、自社製品やハードウェアと連携したソリューション提供を得意としているSIer企業です。親会社のシステム部門が母体となっているケースが多く、顧客は親会社や関連会社、取引先などが多くなっています。なお、システムを使って課題解決をする際は自社製品によるサービス開発に限られていますが、親会社が電子機器や通信機器に強いことが多いため、IoTやAIを活用したスマートファクトリーの実現支援、ネットワークインフラの構築などといった分野に強いのがSIer系企業の特徴です。
なお、メーカー系SIer企業の代表的な例としては、日立製作所や富士通、NECなどが該当します。

独立系SIer

独立系SIerは、特定の親会社を持っておらず、中立的な立場で多様な業界のニーズに対応しているSIer企業です。業種は他のSIer企業と同様に、顧客の経営課題を解決するためのIT技術支援からシステム開発、保守・運用などを行います。ただし独立系SIer企業の場合は、親会社や取引先の影響がない分多種多様なサービスや製品を扱えます。そのため、顧客のニーズに合わせて柔軟な提案や技術提供をすることができ、中小企業から大企業まで幅広くサポートすることができます。SIer企業の多くはこの独立系SIer企業に該当し、一般的にシステムエンジニアと呼ばれる職種の人はおおよそこの独立系SIer企業勤務の方が多くなっています。
なお、独立系SIer企業の代表的な例としては、大塚商会やSCSK、富士ソフトなどが該当します。

コンサル系SIer

コンサル系SIerは、経営コンサルティング会社を母体としており、ビジネス課題解決を目的としたIT戦略の策定やシステム構築を得意とします。特に業務プロセスの改革やDX推進に強みを持ち、経営課題から紐解いて上流工程から支援することに強みを持っています。
特に多い事例で言うと、データ分析基盤の構築やAI・RPAの導入支援など、最新技術を活用して企業のビジネス活動をサポート・支援するサービスを提供するケースです。経営戦略とITを融合させた提案力で、企業の競争力向上をサポートします。
コンサル系SIerは比較的企業の経営課題の上流からサポート・支援することが多くなっているため、開発段階になると別企業に委託して進めるケースも多くなっています。そのため、他のSIer企業とことなって、ビジネス課題の解決に関するスキルをつけられる点が魅力となっています。
コンサル系SIer企業の代表的な例としては、ベイカレント・コンサルティングやアビームコンサルティングなどが該当します。

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3.SIer業界の動向

続いて、SIer業界の市場動向や業界全体の将来性について紹介していきます。DX化やITテクノロジーの進展も相まってSIer業界の将来性は比較的明るくなっていますので、ここで詳しくみていきましょう。

SIer業界の市場動向

総務省の2021年情報通信業基本調査によると、SIerが含まれる「情報サービス業」の2020年の市場規模は18兆7,928億円で、そのうち「受託開発ソフトウェア業」が8兆7,673億円と全体の約半分を占めています。 また、調査方法や対象こそ異なるものの、IDCJapanの調査によるとITサービス業の市場規模は前年比6.0%増と増加しており、市場規模自体も伸びている人気の業界です。
やはりIT化やDX化の発展にともなって業界全体への需要は高まっており、その結果市場規模も増えてきています。今後人工知能やIoTなどの技術発展も相まって、さらなる市場規模の増加は見込めるといって良いでしょう。

参考:情報通信業基本調査結果|総務省
参考:出典: IDC Japan

SIer業界の将来性

続いて、SIer業界の将来性について解説していきます。SIer業界の将来性に関連するトピックスを3つ紹介しますので、SIer業界を志望する方は確認しておくようにしましょう。

DX化

ビジネスモデルや業務プロセスをIT技術で改革するDX(デジタルトランスフォーメーション)は近年多くの企業で注目を集めている技術です。クラウド、AI、IoT、ビッグデータといった個々の技術の進展により、IT化を駆使してより大きな成果を出せる企業が今後生き残っていくでしょう。
まだまだ企業によっては、紙の契約書を使ったりIT化になれていなかったりなど、レガシーなシステムで仕事をしている企業は多くあり、そういった企業も昨今のDX化の流れに沿って最新のITインフラへの移行を加速させています。そういった企業に対するコンサルティングや技術支援でSIer業界は重宝されることになりますので、今後もある程度需要は見込まれることが予想されます。
また、IT技術そのものも複雑化しており、より専門的なスキルや知見を持った人が多く求められることになっていきます。そういった意味でも、SIer業界は高いスキルを持った人材が多く集まっているため、より多くの企業からの需要を獲得できるでしょう。

2025年の壁による需要増加

2025年の壁とは、経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」で指摘された問題です。多くの企業が使用しているレガシーシステムの老朽化や複雑化によって、2025年以降それらのシステムの維持・運用コストが増大し、最大年間12兆円の経済損失が発生すると言われています。
具体的には、これまでは既存のシステムの改修を都度おこなっていたがゆえに全体像を見れる人がおらず、システムの改修・修正コストが大きく増えることだったり、新しい技術に対応しきれずシステムの移行や大規模改修に時間やコストがかかりすぎてしまったりする問題が発生します。
このため、企業はシステムの刷新やクラウド化を急務としており、このトレンドがSIer業界にとって大規模な需要を生み出すきっかけとなることが想定されます。

IT人材の不足

経済産業省の調査によると、2030年までに約79万人のIT人材が不足すると予測されています。この背景には、IT技術の進化や発展に対して人材育成が追いついていないことや、DX化による新技術への対応力不足があります。今後IT技術を駆使して大きな成果を出していきたい一方で、そういった技術に対応できる人材が少ないため、このギャップを埋める存在としてSIer業界は鍵を握るでしょう。
SIer業界に就職してITスキルを身につけ、他の企業でそのスキルを駆使して成果を出すと言うキャリアパスも今後増えてくるようになるのではないでしょうか。

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4.SIer業界の仕事内容と職種

続いて、SIer業界の仕事内容や職種について解説していきます。SIer業界といっても様々な領域や職種がありますので、全体像を掴んだうえで業界理解を進めておくことが大切になります。

SIer業界の仕事内容

SIer業界の仕事について解説していきます。SIerは顧客の経営課題をヒアリングし、その課題をIT技術を駆使して解決するのが主な仕事内容になります。プロジェクトの内容やクライアントの企業規模によって一つ一つの仕事内容は異なりますが、このプロセスを何人かのチームを組んで行っていくことになります。具体的には

  • ・ヒアリングと戦略立案

    ・要件定義

    ・設計/開発

    ・保守/運用

の4つに分かれます。全工程を数人で対応する場合もあれば、工程ごとにチームが結成されて各工程だけを担当するといった場合もあります。
それぞれどういった仕事を行うのか解説しますので、SIer業界の仕事のイメージをつける際の参考にしてみてください。

ヒアリングと戦略立案

まずは、クライアントの経営課題や業務プロセスを深く理解するためにヒアリングを行います。この段階では、顧客の課題や発生している問題をヒアリングしてビジネスゴールや課題を明確化し、解決するための戦略の方向性を固めます。どのようにして他者に対する競争優位性を確保するのか、今のビジネスプロセスからどのくらいコスト削減ができるのかといった効果を見積もりながら、提供するITソリューションの方向性を決定します。
この段階ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や最新技術を活用した戦略提案が求められることも多く、ビジネスとITの両面からアプローチを行う必要があります。

要件定義

提供するITソリューションの基盤を作る重要な工程です。クライアントのニーズを具体的にヒアリングしたあと、そのニーズや課題を解消する上でシステムに盛り込むべき必要な機能や仕様を文書化して整理します。
具体的には、顧客の業務フローやデータの流れ、ビジネスプロセスを整理し、開発チームや開発を委託する場合は委託先のベンダーと共有することで、開発するシステムの要件を固めていきます。細かい話をすると、ユーザーインターフェースの設計方針やセキュリティ対策に関する仕様の要件定義もこのタイミングでおこないます。
要件定義をして固めた内容を顧客と擦り合わせつつ、開発する仕様を細かく調整しながら確定させていきます。設計書の大元となる部分ですので、ここでずれが生じてしまうと顧客が求めるものを提供できなくなりますので、丁寧に進める必要があります。
正確な要件定義はプロジェクト成功の鍵となり、後続の設計・開発フェーズをスムーズに進めるうえでの肝になりますので非常に重要です。

設計/開発

要件定義した内容をもとに、具体的なシステム設計を行ったうえで、実際にプログラムの開発を進めるのがこのフェーズです。
設計フェーズでは、データベースの構造やアーキテクチャの決定、プログラム仕様の策定などといった技術的な設計を、既存システムとの親和性を加味しながら行います。その後の開発フェーズでは、設計した内容をもとにプログラムのコーディングを進めていきます。企業によってはこの開発フェーズは開発会社に委託して進めることもありますので、その場合は外部開発会社と連携しながら都度確認しつつ開発を進めてもらうことになります。
なおこの際、開発物に関する仕様作成や設計だけでなく、効率的な開発体制の構築や人材育成、プロジェクト管理や人材マネジメントなどもおこなう必要があります。つまり、開発物を精度高く開発しきるための全てのすべての活動に責任を持って進めていくことになります。
なお、開発物が出来上がった後はテストを行って開発物がうまく作動するかを確認します。開発チーム内で確認して細かなバグやエラーが起こらないか確認したのち、顧客の一部の組織に使ってもらって使い勝手を確認してもらいつつ、実際にビジネスの現場で差し支えなく使えるように細かな修正を何度も繰り返して完成へと近づけていきます。

保守/運用

実際に開発したシステムを導入した後の安定稼働を支えるフェーズです。システムの運用監視や障害対応、セキュリティ対策の強化など、継続的なサポートをおこないます。
企業によってはこの保守・運用は別会社に委託しているケースもありますので、その場合は保守・運用に関する仕様やドキュメントを整理した上で、委託先の会社に引き継ぎます。
なお、この保守・運用のタイミングではバージョンアップや新機能追加など、システムの改善作業も行います。使っていく中で新たに見つかる課題や問題もありますので、都度改善を行いつつ顧客のニーズを解消していきます。
より上流まで責任を持って進めるSIer企業の場合は、この開発物やシステムの導入によってどのくらいビジネス成果が出たのかを確認し、成果が出ていない場合はシステムの改修を行いながら成果に向かってフォローを続けていきます。

SIer業界の職種

続いて、SIer業界の職種について解説していきます。SIer業界で働く際の職種は大きく分けて、営業職・企画職・開発職の3つに分かれます。詳しくみていきましょう。

営業職

顧客と最前線で関わる役割を担うのが営業職です。主にシステム開発やITソリューションの提案・販売を行い、クライアントの課題やニーズをヒアリングして最適なサービスを提供することに責任を持ちます。
営業活動には、新規顧客の開拓や既存顧客との関係維持、プロジェクトの提案書や見積書の作成などが含まれます。また、クライアントの要望をヒアリングし、技術チームと連携して要件をまとめる役割も求められます。細かな開発の仕様や技術に関して話す際は企画職・開発職メンバーと連携して顧客と相対する形になりますので、営業職はITに関する基本的な知識やコミュニケーション能力、交渉力、ヒアリング能力が求められることになります。
なお、企業によってはプリセールスエンジニアと言う職種で、実際に顧客の前で技術的なデモンストレーションをおこなったりソリューション提案をおこなったりなど、一部企画職・開発職のサポートをすることが求められることもあります。この場合はある程度深いIT知識が求められることになります。

企画職

企画職は、システムやサービスの戦略立案、プロジェクト計画の設計、人材育成などを担う職種です。主に顧客からのヒアリング内容をもとに課題解決の戦略立案に責任を持つことが多い役割を担っています。場合によっては営業職のメンバーと一緒に顧客とのヒアリングに同席し、細かなニーズや課題をヒアリングすることも求められると同時に、提供できるIT技術についても説明責任を果たす必要がありますので、営業・開発どちらの知識もある程度必要なバランスが求められる職種です。
また、企画職は市場動向や技術トレンドを分析し、顧客ニーズに合った製品・サービスを企画・設計することも求められます。特に自社製品を持っているSIer企業の場合は、その具体的なサービス内容や価格設定、販売戦略を策定することも必要になります。
また、最近ではクラウドサービスやAI技術を活用した新規ビジネスの創出も求められていますので、ビジネススキルに加えて最新技術を常にキャッチアップし続けることも必要とされています。この職種は会社の成長戦略を支える重要な役割を担っています。

開発職

開発職はSIer業界の中心的な役割を果たし、システムやアプリケーションの設計・構築・テストを担当します。要件定義から基本設計、詳細設計、プログラミング、テストまで幅広い業務をおこなう、いわば根幹となる職種です。どの部分の開発を担当するかによって様々な職種があり、例えば

  • ・システムエンジニア(SE):顧客の課題を解決するための仕様の設計、開発、納品までを担う役割

    ・プログラマー(PG):設計書を基に具体的なシステムやアプリケーションを実装する役割

    ・プロジェクトマネジメント(PM):開発プロジェクトを円滑に進めるためのプロジェクト管理、人材マネジメントを担う役割

などの分担がされるケースが多くなっています。また、インフラエンジニアといってネットワークやサーバーの設計・構築・運用をメインに担当したり、セキュリティエンジニアといってシステムの安全性を確保するための技術開発を担当したりするような、特定の技術に特化した役割を持つ職種も存在します。
近年ではクラウドやAI、データ解析などの最新技術を取り入れたシステム開発が増えていますので、専門知識やスキルを日々キャッチアップしながら研鑽しておく必要があります。

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5.SIer業界の大手6社の特徴と強み

ここからは、具体的に大手SIer企業を6社挙げてそれぞれの企業の特徴や強みについて解説していきます。企業ごとに特色や得意な分野が異なりますので、業界理解を進めていく上で必須な知識となります。ここで詳しくみていきましょう。

富士通

富士通は、日本を代表する総合ITベンダーであり、SIerとしてだけでなくハードウェアからソフトウェアなど幅広い製品を提供しています。パソコンやパソコン機器で富士通の名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。「イノベーションによって社会に信頼をもたらし」「世界をより持続可能にしていくこと」を企業のパーパスとして掲げている日本有数の老舗企業です。
さまざまな事業を展開している富士通ですが、その中でもテクノロジーソリューションという事業部がいわゆるSIer業務を行っている事業にあたります。富士通の強みは、インフラ構築やクラウドサービスの提供に加え、高度なAIやIoT技術を活用したデジタルトランスフォーメーション支援にあります。実際、富士通製品のサーバーやインフラ技術は市場でのシェアも高く、その製品を活用したシステム支援も同様に多くの会社から需要を得ています。また、近年ではSDGsやサステナビリティへの取り組みにも注力しており、環境負荷低減を目指したITサービスを展開しています。

参考:富士通株式会社

NEC

NECは情報通信技術を中心に幅広いソリューションを展開する大手IT企業です。富士通株式会社と同様、こちらもパソコンや周辺機器を提供しており、周りでNEC製のパソコンを使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。NECは「Orchestrating a brighter world」を企業理念として定めており、「安全・安心・公平・効率という社会価値」の想像と、「誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」を目指している企業です。
NECは通信インフラや公共システムに強みを持っており、近年は東京オリンピックで採用された顔認証技術をはじめとした、生体認証システムで高い精度と実績を誇ります。これらの技術を駆使して、セキュリティ分野のシステム支援において強みを持ったSIer系事業を展開しています。また、AI・IoTを活用したデータ分析ソリューションや5Gネットワークの構築にも注力しており、グローバル市場でも存在感を示しています。
参考:NEC

NTTデータ

NTTデータは、日本最大級のシステムインテグレーターであり、NTTグループに属する企業です。「情報技術で、新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」を企業理念として掲げている会社です。
SIer業界の中でも国内最大級であり、金融、官公庁、医療、製造業など多岐にわたる業界でのシステム構築や運用を担当した実績を誇ります。NTTデータの強みは、大規模プロジェクトに対応できるスケールの大きさと、高い技術力にあります。国内外でのデジタルソリューション展開やクラウドサービスの提供の実績は多分にあり、大小問わずさまざまな案件に携わることが可能です。また、海外展開にも積極的で、世界50カ国以上に拠点を持ち、グローバルプロジェクトにも強みを発揮しています。
金融機関向けシステムや官公庁など自治体向けソリューションにおいて豊富な実績を持っているため、信頼感がある点も特徴的です。
参考:NTTデータ

野村総合研究所

野村総合研究所(NRI)は、ITコンサルティングやソリューションを提供する、就活生からも人気を集めているSIer系企業です。「Dream up the future.」「未来創発」を企業理念としてかかがており、未来に対して新しいビジネスモデルを次々とうち出そうという思いが込められています。
野村総合研究所は、戦略策定や業務改革を支援するコンサルティングサービスとITソリューションを提供しており、上流から下流まで一気通貫してフォローすることに強みを持った企業です。そのため、IT技術に関する知見だけでなく経営課題の解決やビジネススキルもつけられる点が魅力となっています。
なお、金融会社向けのITソリューションの提供事業では高いシェアを誇り、野村総合研究所の中でも花形事業となっています。具体例には、証券会社向けのシステム開発や、資産運用管理プラットフォームの提供といった実績が挙げられます。

参考:野村総合研究所

日立製作所

日立製作所は、総合電機メーカーを端緒とした企業であり、ITソリューションからインフラ設備まで多岐にわたる製品とサービスを提供しています。「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」を掲げており、日立グループ社が抱える多種多様な製品を軸に、顧客の課題解決を長期的にわたっておこなっています。
日本国内のITベンダーとしては、富士通、NTTデータに次ぐ規模を誇っており、普段使う家電製品などでも日立の製品を見た方も多いのではないでしょうか。
日立製作所のSIer事業は、この多種多様な日立製品を駆使してさまざまなIT技術支援を行えることが強みです。顧客が抱える課題を解消するための製品はたいてい日立グループ社の中にあるため、その製品を活用しつつ顧客のビジネス成長を支援します。
特にインフラ機器を中心とした、公共システムや産業向けソリューションでは高い実績を誇ります。スマートシティやエネルギー管理システムなど社会インフラ分野では数多くの実績がありますので、幅広いプロジェクトに携わりながら仕事をしたい方にはおすすめの企業となっています。
参考:株式会社日立製作所

アクセンチュア

アクセンチュアは、アメリカ発祥のグローバルコンサルティングファームであり、戦略策定からシステム開発、運用・保守まで一貫したサービスを提供しています。コンサル系SIerに該当し、コンサルティングファームの中でもITを活用したビジネス変革やデジタルトランスフォーメーションの支援に強みを持ちます。
「テクノロジーと人間の創意工夫で、まだ見ぬ未来を実現すること」を企業理念として掲げていることからも、テクノロジーを中心とした課題解決に強みを持った企業です。
特にAI、IoT、クラウド、データ分析などの最新技術を駆使し、業界全体のDX推進をリードしています。また、業界別の専門チームを配置されており、金融、製造、小売、医療など多岐にわたる分野でプロジェクトを展開しています。グローバル展開にも強く、世界49か国にも誇る拠点数、75万人を超える社員数を誇っており、世界的に見ても規模の大きいSIerとなっています。
参考:アクセンチュア

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6.SIer業界大手6社の業績比較

続いて、大手SIer系企業6社の業績を紹介していきます。

富士通

富士通株式会社の売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2021 3,586,800 275,600
2022 3,713,700 320,800
2023 3,756,000 283,600
(※1)
営業利益こそ停滞しているものの、売上高は維持・増加させている推移となっています。なお、そのうちSIer事業を担うテクノロジーソリューション事業の営業利益は2022年度で263,100万円(※2)となっており、営業利益の大半をテクノロジーソリューション事業が稼いでいることが伺えます。

(※1)参考:2022年度決算概要|富士通株式会社
(※2)参考:主な財務諸表データおよびセグメント別四半期データ|富士通株式会社

NEC

NECの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2020/3 3,095,234 127,609
2021/3 2,994,023 153,759
2022/3 3,014,095 132,525
2023/3 3,313,018 170,447
2024/3 3,477,262 188,012
(※1)
うちSI事業を含む国内ITサービス部門の売上営業利益は以下の通りです。
年度・年 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2021年度 1,617,900 137,200
2022年度 1,755,000 168,000
2023年度 1,915,100 208,100
(※2)
国内ITサービス部門はSI事業の牽引により増収・増益となっています。また、富士通社と同様NECもSI事業含む国内ITサービスの売上利益が基幹事業となっています。

※1参考:財務・業績データ|NEC
※2参考:2023年度(24年3月期) 通期決算概要

NTTデータ

NTTデータの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2020/3 2,266,808 130,937
2021/3 2,318,658 139,173
2022/3 2,551,906 212,590
2023/3 3,490,182 259,110
2024/3 4,367,387 309,551
(※1)
NTTデータ社は国内SIer業界で最大の売上規模を誇る会社となっております。
なお、SI事業を含む事業は日本セグメントの公共・社会基盤部門、金融部門が該当します。それぞれSIer事業以外の他の事業も含みますが、2024年3月期の売上高が公共・社会基盤部門で692,258百万円、金融部門で696,197百万円、営業利益が公共・社会基盤部門で89,319百万円、金融部門で71,409百万円となっており、売上高/利益の中でも大きなウエイトを占める事業となっています。

(※1)参考:財務データ集(経年推移)|NTTデータ

野村総合研究所

野村総合研究所の売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2020/3 528,721 130,937
2021/3 550,337 139,173
2022/3 611,634 212,590
2023/3 692,165 259,110
2024/3 736,556 309,551
(※1)
金融業界への安定したIT支援と、DX化の需要が高まっていることから、増収増益を続けていることが伺えます。なお、セグメント別の売上高は以下の通りになっています。
  コンサルティング 金融ITソリューション 産業ITソリューション IT基盤サービス
2020年3月期     39,612       276,937       181,438    138,680
2021年3月期     38,155       292,038       189,551    142,686
2022年3月期     44,414       308,376       229,921    157,598
2023年3月期     47,821       334,141       276,031    169,840
2024年3月期     53,690       355,206       282,062    185,549
(※2)
NRIのセグメント別売上を見ても、金融業界に対するITソリューション支援が一番ウエイトを占めていることが伺えます。

(※1)参考:業績ハイライト[IFRS]|野村総合研究所
(※2)参考:セグメント情報[IFRS]|野村総合研究所

日立製作所

日立製作所の売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(百万円) 営業利益(百万円)
2019年度 8,767,200 661,800
2020年度 8,729,100 495,100
2021年度 10,242,600 738,200
2022年度 10,881,100 748,100
2023年度 9,728,700 755,800
(※1)
(売上にはSIer事業以外の売上高も含まれています。)
上記が日立グループ全体のIR情報です。インフラ・エネルギー部門で安定した収益を稼ぎつつ、データ分析やIoTを活用したソリューションである「Lumada」事業の推進に注力しており、2025年度までに売上収益3兆円、調整後営業利益5,000億円を目指しています。
なお、事業セグメント別の売上高は以下の通りです。(基幹事業をメインに紹介します)

【2023年度売上高】
デジタルシステム&サービス:2,598,600百万円
グリーンエナジー&モビリティ:3,052,300百万円
コネクティブインダストリーズ:3,057,900百万円
オートモティブシステム:1,164,300百万円
(※1)
グリーンエナジー&モビリティというエネルギー開発、グリーン製品の開発に関する事業と、コネクティブインダストリーズという企業のサプライチェーン開発に関する事業が売上を牽引しています。

(※1)参考:業績・財務情報|日立

アクセンチュア

アクセンチュアの売上、利益推移は以下の通りになっています。

年度・年 売上高(千米ドル) 営業利益(千米ドル)
2022年8月期 61,594,305 9,270,887
2023年8月期 64,111,745 8,809,889
2024年8月期 64,896,464 9,595,847
(※1)
アクセンチュアは外資系SIerの中でもトップクラスの売上高を誇ります。なお、日本法人の売上高は公開されていませんでしたので全世界のアクセンチュアの売上高となっている点には注意が必要です。

(※1)参考:INVESTOR RELATIONS|accenture

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7.SIer業界大手6社の社風の違い・制度

続いて、大手SIer企業の社風の違いや制度について解説していきます。企業研究をする際の参考にしてみてください。

富士通

富士通はFujitsu Wayという価値観を通じて、富士通社員が何のために仕事をするのかを示したステートメントが設定されています。

パーパス、いわば企業の存在意義である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし」「世界をより持続可能にしていくこと」を実現するための指針として、『挑戦』『信頼』『共感』の3つのキーワードが重要視されています。

社員一人ひとりが日々の業務で実践することを求められているため、同様に就活生はこのFujitsu Wayを理解して面接対策を用意しておくことが求められます。

また、富士通の行動規範として、社員がどのように行動すべきかの原理原則が示されており、具体的には、人権の尊重、法令遵守、公正な商取引、知的財産の保護、機密保持、業務上の立場の私的利用禁止などが含まれます。 
こういったFujitsu Way、行動規範の浸透を図るための様々な施策が実施されており、全従業員の指針となる価値観となっています。

参考:Fujitsu Way|富士通

NEC

NECも富士通と同様、NEC Wayという行動指針・価値観が示されています。NECを志望したい場合は必ず目を通して理解しておくようにしましょう。
NEC Wayは4つの要素から構成されていいます。

Purpose(存在意義)
Orchestrating a brighter world. 
NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。

Principles(行動原則)
創業の精神「ベタープロダクツ・ベターサービス」
常にゆるぎないインテグリティと人権の尊重
あくなきイノベーションの追求

Code of Values(行動基準)
視線は外向き、未来を見通すように
思考はシンプル、戦略を示せるように
心は情熱的、自らやり遂げるように
行動はスピード、チャンスを逃さぬように
組織はオープン、全員が成長できるように

Code of Conduct(行動規範)
1.基本姿勢
2.人権尊重
3.環境保全
4.誠実な事業活動
5.会社財産・情報の管理
コンプライアンスに関する疑問・懸念の相談、報告

これらのNEC Wayは社員一人ひとりの価値観や行動様式を示しており、具体的な行動指針として定められています。社員が日々の業務でどのように行動すべきかが明確になっており、この行動指針にそって行動・活動することが求められています。

参考:NEC Way|NEC

NTTデータ

NTTデータ社の企業理念、社風について紹介します。NTTデータは企業理念を中心として、社員信条、Group Vision、Values、行動規範が定められています。

企業理念
NTT DATAの 使命、存在価値を示すものであり、経営における最終的な拠りどころ
NTT DATAは、情報技術で、新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する。

社員信条
社員一人ひとりが心掛けなければならない信条、行動方針​
1.わたしたちは、「お客様のため」最善を尽くします
2.わたしたちは、「行動」し、「挑戦」します
3.わたしたちは、「活き活き」とした「明るい会社」をつくります

また、Valuesとして「Clients First」「Foresight」「Teamwork」が定められており、Values、社員信条を通じて日々の仕事を良いものにしつつ、企業理念の実現に向かって日々業務に取り組むことが求められています。

参考:Our Way|NTTデータ

野村総合研究所

野村総合研究所は、「使命」「創発する社会」「私たちの価値観」を軸とした企業理念を掲げています。

使命
社会に対して、新しい社会のパラダイムを洞察し、その実現を担う
お客様に対して、お客様の信頼を得て、お客様とともに栄える

創発する社会
夢と可能性に満ち、豊かさを実現する、活力ある社会
人々の英知がつながり、環境にやさしい持続可能な社会
強くてしなやかな、安全で安心に満ちた社会

私たちの価値観
先見性と緻密さで、期待を超える
多彩な個が互いに尊重し、志をひとつにする
情熱と誇りを胸に、あくなき挑戦を続ける

野村総合研究所は企業理念として「未来創発」を掲げており、未来は自分たちで作るもの、そのためにチーム一丸で難題に対してもあくなき挑戦を続けるような価値観が求められています。

参考:企業理念|NRI

日立製作所

日立製作所のミッション、バリュー、ビジョンを紹介します。日立製作所を志望する際に必ず問われる部分になりますので、確認しておくようにしましょう。

企業理念(ミッション)
優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する

大切にしていく価値(バリュー)
和・誠・開拓者精神

あるべき姿(ビジョン)
日立は、社会が直面する課題にイノベーションで応えます。優れたチームワークとグローバル市場での豊富な経験によって、活気あふれる世界をめざします

日立グループは創業者である小平浪平氏の精神を引き継ぎ、それを元にしたミッション・バリューが定められています。元は機器や家電製品の製作・販売を元に成長してきた精神を支えにしながら、優れた製品を通じて社会に貢献することを指針として定めています。

参考:日立グループ・アイデンティティとは|株式会社日立製作所

アクセンチュア

アクセンチュアは「テクノロジーと人間の創意工夫で、 まだ見ぬ未来を実現する」を企業理念として掲げている会社です。
企業理念の実現のために、各社員にはコアバリューとなる会社全体を通じた価値観が定められています。コアバリューは以下の6つから構成されています。

  • ・クライアント価値の創造:私たちは、クライアントのハイパフォーマンスを支援し、「最も信頼されるパートナー」を目指す。

    ・ワン・グローバル・ネットワーク:クライアントの活動を世界のあらゆる場所で支え、成功に導く。

    ・個人の尊重:個の強みや個性を最大限に発揮できる文化・環境を育み、組織の推進力に昇華する。

    ・ベスト・ピープル:アクセンチュアは、多様性で勝負する。異なる背景を持つ個人同士が、協力し、切磋琢磨し、支え合い、お互いの成功や成長を喜び合う。

    ・インテグリティ:信じることを正確に伝える努力を惜しまず、言行を一致させ、行動に責任を持つ。

    ・スチュワードシップ:一人ひとりが会社へのオーナーシップ意識を持ち、より良くより強いアクセンチュアを育み、人材を育成する

アクセンチュアはグローバル展開している企業であるため、多様性やダイバーシティにかなり力を入れている会社です。特に年功序列要素も薄いため、成果さえ出せば若い年齢から昇進・昇給も期待することが可能です。
参考:倫理とガバナンス|accenture

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8.SIer業界の平均年収・平均年齢・平均勤続年数

続いて、SIer業界の平均年収や平均年齢、平均勤続年数を紹介します。大手企業を例に平均年収・平均年齢・平均勤続年数を見ていきましょう。

企業 平均年収 平均年齢 平均勤続年数
富士通 879万円 43.7 19.1年
NEC 842万円 45.0 18.1年
NTTデータ 906万円 39.9 14.5年
野村総合研究所 1271万円 40.2 14.3年
日立製作所 896万円 43.1 19.3年
アクセンチュア 867万円 33 4.8年
他業界と比較しても給与水準が高いのがSIer業界の特徴となっています。

※参考
エンゲージ会社の評判
Openwork
会社四季報
各社公式HP

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9.SIer業界で働く魅力ややりがい

SIer業界で働く魅力ややりがいについて紹介します。

最新技術やテクノロジーに触れながら社会課題を解決できる

SIer業界では、AIやIoT、クラウド、ビッグデータといった最先端技術を活用したシステム開発に関わることができます。テクノロジーの進化が激しい今日、常に最新の技術を学びながら業務に取り組むことで、ビジネスパーソンとしてのスキルアップを図れる点は大きな魅力です。
また、新しい技術を顧客の課題解決に活用し、その成果が目に見える形で表れることもやりがいにつながります。日々テクノロジーは進化するので常に学び続ける姿勢が求められますが、努力が成果として評価される環境は、成長意欲の高い人にとって非常にやりがいを感じるポイントです。

クライアントの課題解決へ貢献できる

SIerは顧客企業の業務効率化やDX化支援、ビジネスモデルの変革をサポートする役割を担います。
システムの導入によって顧客の課題が解決され、業績向上やコスト削減につながったときには、直接感謝の言葉をもらえることも少なくありません。その点、顧客の成果に貢献できる実感を得やすいことは、SIerならではの大きなやりがいです。
また、プロジェクトごとに異なる課題やニーズに対応するため、様々な業種・業界に携わりつつ常に新しい挑戦を続けられる環境も魅力のひとつです。さまざまなプロジェクトに参加することで、その経験は自己成長にもつながり、キャリアの幅を広げることができます。

社会インフラを支える使命感、やりがいを感じられる

SIer業界で働くやりがいのひとつとして、社会インフラを支える重要な役割を担える点が挙げられます。金融機関の決済システムや公共サービスの管理システムなど、多くの人々の生活やビジネスを支えるシステムを設計・構築することができ、社会全体に貢献している実感を得ることができます。
また、自分が関わったプロジェクトが大規模に展開されることで、達成感や誇りを感じやすいのも魅力です。責任は大きいですが、その分やり遂げたときの充実感は格別です。

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10.SIer業界で求められる人物像

SIer業界で勤務する上で求められる人柄や人物像について解説していきます。

高い論理的思考力を持っていること

SIer業界で活躍するためには、論理的思考力が求められます。システム開発では複雑な問題を整理し、論理的に組み立て解決策を導き出す必要があります。そのため、一つ一つの課題を解決するために論理的に物事を考え、顧客やチームメンバーにわかりやすく説明できるスキルはプロジェクトの成功を左右します。
また、システム開発の工程では予期しない課題に直面することも多いため、柔軟な対応力と問題解決能力も必要になります。さらに、顧客の要望をしっかりとヒアリングし、最適な提案を行うコミュニケーション能力も求められるため、こういった能力の基礎となる論理的思考力は必要不可欠です。

リーダーシップ

SIer業界ではチーム単位でプロジェクトを進めることが多く、チームワークを発揮できる協調性が欠かせません。プロジェクトは設計からテスト、導入まで多くの工程があり、異なるスキルを持つメンバーと連携しながら進める必要があります。何もリーダー役割の人でなくても、それぞれの役割で影響力を発揮するリーダーシップは必要不可欠になります。
さらに、その中でもプロジェクトマネージャーやリーダーの役割を担う人には、全体を統率し、チームをまとめるリーダーシップが期待されます。スケジュール管理やリスク対応を的確に行いながら、チームのモチベーションを維持し、成果を出せる能力はプロジェクトの成功に直結します。

高い学習意欲

学習意欲と適応力
IT業界は技術革新が激しい分野であり、SIerも常に新しい技術や知識を取り入れる必要があります。そのため、学習意欲が高く、変化に対応できる柔軟性を持つ人が求められます。また、プロジェクトごとに異なる顧客のニーズに応じたシステムを提供するためには、その業界や業務に関する知識も必要です。
金融業界のプロジェクトに携わる時は金融業界の知識が、製造業界に携わる時は製造業界に関する知識が必要になるため、プロジェクトが変わるごとに常に知識を取り入れる必要があります。
自ら学び、知識を深める姿勢がある人は、顧客への提案力や問題解決力を高めることができるため、成長し続けることができます。

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11.SIer業界の選考対策

続いて、SIer業界の選考対策について解説していきます。

SIer業界の選考で有利になるためのポイント

まず、SIer業界の選考を有利に進めるために掴んでおきたいポイントを解説していきます。

業界研究と企業理解を徹底的にする

SIer業界は、ITに関する深い知識をもったうえで、どういった業界特性があるのか、市場規模や直近のトレンドなどを掴んでおくようにしましょう。
また企業理解に関しては、各社それぞれ細かな得意領域や事業特性が異なりますので、各企業の違いを深く理解することが重要です。特に、クライアントの業務課題をITで解決するプロセスや、提供するソリューションの特徴を押さえておくようにしましょう。企業研究では、公式サイトやプレスリリース、IR情報などを活用し、成長戦略や新技術への取り組みにも注目しておくことが大切です。

コミュニケーション能力を培い、アピールできるようにしておく

SIerでは、顧客との折衝やプロジェクトメンバーとの連携が欠かせません。
そのため、コミュニケーション能力の高さを示すエピソードを準備しましょう。具体的には、課題解決に向けてチームで取り組んだ経験や、相手の要望を的確に把握し成果につなげた事例などが有効です。サークルの経験やインターンシップの経験、アルバイトの経験からコミュニケーション能力を活かして課題解決した例がないか振り返っておくと良いでしょう。また、論理的に説明できる力や、相手の意図をくみ取る傾聴力を面接で実践的に示すことも評価ポイントになります。

ITスキルやIT技術も必要

SIerは技術職としての側面も強いため、基本的なITスキルやプログラミング知識が評価されます。特に、JavaやPythonなどのプログラミング言語の基礎、データベースの扱い方、ネットワークの基礎知識を押さえておきましょう。また、資格取得もアピールポイントになります。基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などは信頼性が高く、学習意欲や基礎知識の証明に役立ちます。
技術職を志望していないSIer志望の学生の場合は、最新のIT技術への興味や勉強を継続している姿勢が必要になります。直近業界を賑わせているトピックスについては目を通しておくと同時に、少し自分で手を動かして体験しておくようにしましょう。

プロジェクトマネジメント能力

SIerでは、プロジェクトを円滑に進めるマネジメント能力も求められます。
プロジェクト管理経験やタスク管理能力をアピールするために、計画立案や進捗管理を行った経験を具体的に話せるようにしましょう。これはインターンシップやビジネス上の経験でなくても、サークルや受験勉強、アルバイトの中でプロジェクトマネジメント能力を発揮した事例でも構いません。
その際、課題解決のプロセスやリスク対応の事例を説明できると評価が高まります。

SIer業界の志望動機の書き方のポイント

SIer業界の志望動機を書く際は、以下の3つのポイントを押さえておくようにしましょう。

  • ・なぜSIer業界を志望しているのか

    ・なぜその企業を志望したのか

    ・SIer業界、その企業で何をしたいのか

上記3つのポイントをそれぞれ順番に、具体的なエピソードを添えて書く必要があります。
まずはなぜSIer業界を志望しているのかを書くようにしましょう。SIer業界の魅力や働いてからやりたいことを、具体的な経験・エピソードとセットで伝えることが大切です。その際、他の業界ではなくSIer業界でないとできない理由まで添えられるとなお良い志望動機になります。

続いて、SIer業界の中から選考を受けた企業を選んだ理由を記載します。どうしてその企業を選んだのか、ほかのSIer企業ではなくその企業でないといけない理由を書くようにします。そのためには自己分析や企業理解が必要になりますので、過去の自分の経験を振り返ること、企業のホームページやブログ、決算からどういう特徴を持った企業なのかを掴むこと、の2点が必要になります。

SIer業界の面接対策

最後に、SIer業界での面接対策について解説していきます。

志望動機は流暢に話せるようしておく

面接では、なぜSIer業界を志望するのか、なぜその企業を志望しているのか、は必ず聞かれます。その際、具体的なエピソードとともにその理由を述べることが重要です。
企業研究を踏まえ、その企業だからこそ実現できる目標や、自身のスキルをどのように活かせるかを語りましょう。なお、面接で話す際は論理的に話すコミュニケーション能力も見られているケースがほとんどですので、事前に文章を用意して、スムーズに話せるように用意しておくことも大切になります。

ケース問題やフェルミ推定の対策も必要

SIer業界の中でも、特にコンサル系のSIer企業を受ける場合はケース問題やフェルミ推定の対策も必要になります。SIer業界のケース問題は、システム導入やプロジェクトマネジメントの課題に対して、論理的なアプローチや解決策を示すためにどうすべきかといった質問が課されることもあります。企業研究や業界研究をしていれば事前知識はついているはずなので、その知識を元に論理的に対応できるよう準備しておきましょう。

技術面の質問対策も用意しておく

基本的なIT知識に関する質問や、プログラミング経験がある方はこれまでの開発経験を問われることもあります。IT知識については日頃からインプットしておくと同時に、プログラミングの開発経験がある方は、その際の開発の流れや難所、その難所をどう突破したのかなどを語れるようにしておきましょう。
最新技術や業界動向についても情報収集を怠らず、意欲的に学んでいる姿勢を示すことが大切です。

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