SESで描けるキャリアプランとは?おすすめ職種とキャリアアップのコツを解説

SESで描けるキャリアプランとは?おすすめ職種とキャリアアップのコツを解説
SESは未経験から入社しやすい反面、キャリア形成には不利でキャリアプランの幅が狭まってしまうと言われることがあります。SESに勤める客先常駐エンジニアがキャリアアップを叶えるのは困難で、将来性あるキャリアを歩むのであれば、SIerや自社開発企業を選ぶようにアドバイスされることもあります。 しかし実際には、SESはさまざまな開発の現場を見て回り、エンジニアとしての視野を広げられる働き方なので、むしろ自由なキャリアパスを実現できる業種です。 本記事では、SESに就職した後に描けるキャリアプランについて、SESからのキャリアアップが難しいと言われる理由や、キャリアアップの具体的なコツとともにご紹介します。 関連記事:SESとは?業務内容やメリット、派遣契約との違いについて分かりやすく解説

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1.SESエンジニアが描けるキャリアプランとは?

SESに勤めるエンジニアが将来描けるキャリアプランには、主に以下の4つが挙げられます。
 

  • ・SESエンジニアとして専門性を高める

    ・SIerの正社員として転職する

    ・自社開発企業の即戦力採用を目指す

    ・フリーランスとして独立する


一つひとつ順番に解説するので、どのキャリアプランが理想に近いのかを比較してみてください。

SESエンジニアとして専門性を高める

SESから描けるキャリアプランの一つに、SESエンジニアとしての専門性を高める道が挙げられます。客先常駐エンジニアのスペシャリストを目指し、アサインされた派遣先へ素早く適応し、どの現場でも大きな成果を出すことを目指すキャリアプランです。これまで豊富な案件に携わり、スキルを磨いてきた経験を活かし、どのような案件でも担当できる需要の高いSESエンジニアになることができます。

アサインされるプロジェクトごとに派遣先が変わるSESならではの働き方に魅力を感じており、一つの職場に固定されて働くのは避けたいと考える方におすすめとなっています。

SIerの正社員として転職する

SESの次に描くキャリアプランとして、SIerの正社員としての転職を目指す道があります。SESエンジニアとして、これまでSIerの下請けエンジニアとして働いていた立場から、SIerの正社員エンジニアへステップアップするキャリアプランです。SIerの正社員になることで、大きな裁量を任されたり上流工程の業務を担当できたりするメリットがあるほか、収入・待遇面も向上します。

派遣先のSIerで同じ仕事内容を担当しているにも関わらず、正社員とSESで収入の格差があることに不満を感じていた方、あるいは一つの企業に落ち着き、腰を据えて働きたい方に向いています。

関連記事:SIer(エスアイヤー)とは?仕事内容やSEとの違いを解説

自社開発企業の即戦力採用を目指す

SESから目指せるキャリアプランとして、自社開発企業の即戦力採用を目指す方法があります。業績が安定している自社開発企業は、エンジニアとして高年収・好待遇が得られる現場が多く、クライアントワークが発生しないのでストレスも少ない傾向にあります。しかし即戦力人材を求める企業が多く、新卒採用・ポテンシャル採用のハードルが高いことでも知られていました。

SESでさまざまな開発現場を経験し、豊富なスキルを扱えるエンジニアは、中途採用で自社開発企業に入ることも十分可能になります。SESでの下積みを経て国内を代表するような自社開発企業への転職を叶えることは、SES入社からのおすすめなキャリアプランの一つです。

フリーランスとして独立する

SESエンジニアを通じて豊富なスキル・経験を積んだ方が、フリーランスエンジニアとして独立するケースも珍しくありません。フリーランスエンジニアとして高単価の案件を個人で受注することにより、月収100万円クラスの高額な収入を得ることも難しくありません。働く場所や時間も自由に選べるので、SESからの理想的なキャリアプランに挙げる方も多いです。

ただし、フリーランスになるためには、エンジニアとしての技術力だけではなく、案件を獲得してくる営業力やプロジェクトマネジメント、確定申告のための経理スキルなど、さまざまな能力が求められます。フリーランスとして独立する前に、十分な用意ができているかをしっかりと確認することが重要です。

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2.SESエンジニアはキャリアアップが難しいと言われる理由

ここまでSESからのキャリアプランについて解説してきましたが、SNSなどではSESからキャリアアップは難しいと言われることがあります。なぜSESエンジニアのキャリアアップは難しいと言われるのか、その理由として下記の3つをご紹介します。
 

  • ・上流工程を担当する機会が少ないから

    ・自由に常駐案件を選べないから

    ・キャリア形成について相談する場がないから


それぞれ詳しく解説していきます。

上流工程を担当する機会が少ないから

SESエンジニアは、主にSIerにおける下流工程の人手不足解消のために派遣される立場なので、システム開発の上流工程に携わる機会が少ない傾向にあります。エンジニアとしてキャリアアップを果たすのであれば、下流工程から上流工程への移動が欠かせないという考え方から、SESエンジニアはキャリアアップが困難とされるのです。

しかし上流工程を経験するチャンスが少ない代わりに、さまざまな企業の開発現場を見て回れるという大きなメリットがあります。SIerや自社開発企業では、入社した企業でしかエンジニアの仕事を経験できませんが、SESなら多種多様なプロジェクトを経験することができます。こうした強みを活かすことにより、上流工程の経験が少なかったとしても、将来性あるキャリアプランを実現できるのです。

関連記事:上流工程で働くエンジニアの仕事内容とは?給料が高い理由と必要なスキル

自由に常駐案件を選べないから

SESエンジニアは、SES企業の都合で派遣先が決まるため、自由に案件が選べず、理想のキャリアプランを歩めないと言われることもあります。確かに一部のブラック企業では、SES案件の希望が通らず、過酷な労働環境に派遣されることもあるかもしれません。しかし昨今の売り手市場では、エンジニアの希望に添えないSES企業はすぐに人手不足になってしまうため、SES企業側も案件の希望を受け入れる傾向が強まっています。

そのため明確なキャリアプランをもとに、「Webエンジニアになるために、RubyやPHPを使える現場で働きたい」などと希望すれば、最大限希望に添ったプロジェクトをアサインしてもらえるでしょう。エンジニアの理想のキャリアパスを歩める環境が整いつつあるので、「自由に常駐案件を選べない」は不正確と言えます。

キャリア形成について相談する場がないから

SESエンジニアは、雇用されているSES企業に足を運ぶ機会が少なく、派遣先と自宅を往復する働き方が基本です。そのため将来のキャリア形成について相談できる相手がおらず、キャリアアップには不利と考えられてきました。しかし近年では、一人ひとりのSESエンジニアに対して定期的に面談を実施したり、キャリアカウンセリングを提供したりするSES企業が増えています。

「帰社日」を設けて社内イベントを開催するSES企業も少なくないので、キャリア形成について相談できる機会は豊富になっていると言えます。入社する企業によって、SESエンジニアへの面談やキャリアカウンセリングの実施状況は異なるので、事前に社内事情をリサーチした上で、入社するSES企業を選ぶと良いでしょう。

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3.キャリアプラン実現のためにSESでキャリアアップするコツ

理想のキャリアプランを実現するために、コツコツとスキルアップ・キャリアアップに取り組む姿勢は欠かせません。ここではSESからのキャリアプラン実現のために実践したい、キャリアアップのコツについてご紹介しましょう。
 

  • ・言語・資格を習得してスキルアップする

    ・キャリアプランに直結する案件を希望する

    ・企業・エンジニアとの人脈を広げる

    ・規模・強みが異なるSES企業に転職する

    ・派遣先での引き抜き・スカウトを狙う


上記の5つのポイントについて、順番に解説していきます。

言語・資格を習得してスキルアップする

SESでキャリアアップを果たすための基本は、新たなプログラミング言語やIT資格を習得して、スキルアップを図ることです。扱えるプログラミング言語の種類が増え、スキルを証明できるIT資格を増やすことで、エンジニアとしての市場価値を高めることができます。Web系のスペシャリストを目指すならフロントエンド・バックエンドで使われる言語を、スマホアプリ開発を専門とするならSwift・KotlinやFlutterのフレームワークをマスターするなど。

描いているキャリアビジョンに合わせて、キャリアアップに直結する言語・資格を選んで習得することが、キャリアプラン実現のコツです。ただし、エンジニアとしての市場価値を高めるのであれば、資格よりも開発経験・実績の方が評価されやすいことに留意しておきましょう。

キャリアプランに直結する案件を希望する

SESでキャリアアップを果たすために、自分が描いているキャリアプランに直結する案件を希望することも重要です。Web系を目指すならWeb開発の案件を中心に、インフラ系を目指すならインフラエンジニアとして働く案件の希望を出すなど。あらかじめキャリアプランをSES企業にも伝えておくと、キャリアアップにつながりやすい案件を優先的にアサインしてもらえるかもしれません。

時にはSESエンジニアという強みを活かして、まったく異なるジャンルの案件に挑戦するのもプラスに働きます。「Web系を目指していたが、スマホアプリ開発の案件が楽しく、Webアプリ・スマホアプリに対応したハイブリッドアプリの開発エンジニアを目指すキャリアプランへ軌道修正した」といった体験談も少なくないので、普段とは異なるプロジェクトに挑戦する機会も設けてみましょう。

企業・エンジニアとの人脈を広げる

SESだからこそできるキャリアアップの方法として、企業・エンジニアとの人脈を広げることが挙げられます。派遣先のクライアント企業との信頼関係を構築しておき、将来フリーランスエンジニアになった時には優先的に仕事を割り振ってもらえるように取り計らってもらえると理想です。

エンジニアの人脈も広げておくに越したことはなく、将来の転職先で迷った時や、一緒に会社を立ち上げる創業メンバーを集めたい時に助けになってもらえることがあります。さまざまな現場を渡り歩き、多くの企業やエンジニアに出会えるSESならではの方法なので、ぜひ実践してみてください。

規模・強みが異なるSES企業に転職する

入社したSESとは規模・強みが異なるSES企業に転職することで、キャリアアップを果たすことも可能です。SES企業は、一社一社で抱えている案件や強みは異なっており、Web系に強いところもあれば、業務アプリ開発に強いところもあります。中小規模のSESと大手のSESでは、扱うプロジェクトの規模も異なってきます。

まずは大手のSESで業務アプリ開発の大型プロジェクトへ参加し、その後は中小規模のSESでスマホアプリ開発のプロジェクトを経験するなど。ベクトルの異なるエンジニア経験を積みたい方におすすめな方法です。

派遣先での引き抜き・スカウトを狙う

SESからのキャリアアップを考える際には、派遣先での引き抜きやスカウトを狙うという戦略もあります。客先常駐先のクライアント企業にて、高い成果を出して好評価を得ることで、「自社の正社員として働かないか」という勧誘を受けることがあります。SESエンジニアの引き抜きは法的に認められており、優秀なエンジニアがSESからSIerに移るケースは珍しくありません。

すでにSESエンジニアとして働きぶりや企業との相性が評価されているので、ほとんど転職活動を行うことなく別の企業へ移ることができるメリットがあります。収入・待遇が向上し、より良い条件で勤務できる魅力もあるので、キャリアアップとともに待遇改善を図りたい方は、派遣先企業へのアピールに力を入れてみましょう。

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4.理想のキャリアプランを実現しやすいSESの特徴

最後に、理想のキャリアプランを実現しやすいSES企業の特徴について、以下の3つの観点からご紹介します。
 

  • ・ユーザー企業・エンド企業に近いSES

    ・評価制度・キャリア支援が充実したSES

    ・幅広い開発案件を手掛けるSES


これらの特徴に当てはまるSES企業を選ぶことで、より柔軟なキャリアプランを実現しやすくなるので、ぜひ押さえておきましょう。

関連記事:SES企業とは?エンジニアとして働くメリット・デメリットと企業選びのコツ

ユーザー企業・エンド企業に近いSES

元請け・一次請けなど、ユーザー企業・エンド企業に近いSESは、仲介企業を挟まない分、豊富な予算でエンジニアを派遣できる傾向にあります。裁量権が大きく、労働条件やプロジェクトを調整可能で、SESエンジニアの柔軟なキャリアプランにも対応しやすいのがメリットです。入社難易度はやや高くなりますが、IT業界における立ち位置が良好なSES企業を選ぶことは、キャリアプランの実現にも有利に働きます。

ユーザー企業・エンド企業に近いSESなのかどうかを調べるためには、SES企業の主要取引先に大手SIerやコンサルティング会社、もしくはメーカーなどの非IT企業が掲載されているかを確認するのが効果的です。中小規模のSIerだけではなく、豊富な資金力を持った大手企業との取引があると、理想のキャリアプランを実現しやすいSESと判断できます。

評価制度・キャリア支援が充実したSES

SESエンジニアの評価制度・キャリア支援が充実したSESも、キャリアプランの実現しやすい企業と判断できます。SESは客先常駐を行う性質上、SES企業が派遣先のエンジニアの働きぶりを評価しにくいのが一般的です。成果を出しているSESエンジニアを適正に評価できるよう、充実した評価制度が整っているSESは、エンジニア重視の事業経営を行っている可能性が高いのです。

同様に、SESエンジニアのキャリア支援を提供しているSES企業も、理想のキャリアプランを実現しやすい企業と判断できます。一人ひとりのエンジニアを対象としたキャリアカウンセリングのほか、資格取得支援制度やプログラミング研修などが用意されている環境なら、多種多様なキャリアプランを実現できるでしょう。

幅広い開発案件を手掛けるSES

派遣先が豊富で幅広い開発案件を手掛けているSESも、キャリアプランを実現しやすい職場です。Web系、アプリ系、インフラ系など、ジャンルを問わずに案件を受けられる環境なら、どのようなキャリアプランも実現できる環境と言えます。ユーザー企業・エンド企業に近く、質の高い案件を豊富に抱えているSESなら、なお良いでしょう。

ただし、抱えている案件の量・質について、就活の段階で見分けるのは簡単ではありません。自分自身で企業研究することに加え、IT業界に精通したキャリアアドバイザーに相談できる就活サイトを活用しながら、企業選びを進めることをおすすめします。総合型就活サイトは使っているが、IT業界に特化した就活サイトには未登録の方は、ぜひ使ってみてください。

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5.まとめ

SESで描けるキャリアプランには、SESエンジニアのスペシャリストを目指す道と、SIerの正社員へ転職する道、自社開発企業の即戦力採用を目指す道などが挙げられます。従来はSESエンジニアはキャリアアップが難しい職種と言われてきましたが、売り手市場の昨今ではSES企業の職場環境も改善され、理想のキャリアプランを実現しやすい環境が整いつつあります。

本記事で解説してきたSESでキャリアアップするコツを実践しながら、エンジニアとしての理想のキャリアプランを歩み始めてください。

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