- 1. Pythonを習得すると就職活動で有利になる
- 2. Pythonとは?就職活動に役立つ基本情報
- 3. Pythonのスキルを活かせるおもな就職先
- 4. 就職活動に役立つPythonの実用例
- 5. Pythonはやめとけ?不向きな人の特徴を解説
- 6. Pythonエンジニアに就職するための学習法
- 7. 就活のアピールに使えるPythonの資格
- 8. まとめ
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1. Pythonを習得すると就職活動で有利になる
Pythonを習得すると、就職活動で有利になる可能性があります。なぜなら、Pythonは先端技術を含む幅広い用途で利用されるプラグラミング言語だからです。そのうえ、Pythonエンジニアの数も不足しており、需要が高い傾向があります。
ここでは、Python関連のスキルが就職活動で有利に働く理由を解説します。
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Pythonエンジニアが不足している
Pythonを習得すると就職活動で有利になる理由として、エンジニアの数が不足している点が挙げられます。
Pythonは広く使用できる言語であり、ニーズも高いですが、比較的新しいプログラミング言語であるため、人材の需要に供給が追いついていません。特に、先端IT技術であるAI開発やビッグデータの解析といった分野において、経験豊富なPythonエンジニアが不足している状況です。
レバテックキャリアの「【2024年更新】プログラミング言語別求人案件数ランキング」によると、Pythonの求人数は5位(261件)であり、さまざまなプログラミング言語のなかでも上位に該当しています。
なお、求人数だけを見ると、現状ではJavaなどのほうが多いですが、AI開発のようにPythonを利用するのが前提という業界もあるため、Pythonエンジニアへのニーズは急激に増加している傾向です。
したがって、Pythonを習得していれば就活で有利になる可能性は大いにあるでしょう。
先端技術を含む幅広い用途で利用されている
Pythonが就職活動に役立つプログラミング言語と評価される理由の一つが、用途の幅広さです。具体的には、以下のような分野でPythonが利用されています。
-
・AIの開発
・Webサービスの開発
・データ処理、分析
・データの自動収集
・ゲームの開発
・ブロックチェーンの開発 など
Pythonは、上記のような幅広い分野で汎用的に使用できるだけでなく、AI開発やビッグデータの解析などの先端IT技術でも使われています。
したがって、就活前にPythonができるようになっておけば、応募先の選択肢が広がり、内定の可能性を高められるでしょう。
高収入にもつながりやすい
先端IT技術との関連性が強く、市場からの需要も高いPythonは、高収入につながりやすいプログラミング言語といえます。
レバテックフリーランスの「【1位はGoの87万円】プログラミング言語別単価ランキング|2023年7月最新版」に掲載されたプログラミング言語別・単価ランキングによると、Python関連のフリーランス案件の平均月単価は792,527円、想定年収は951万円であり、順位は5位でした。
なお、GoやRubyなどよりも平均月単価は劣りますが、案件の最高単価は1,750,000円(全体の2位)と、非常に高水準であることが分かります。
上記のデータは、あくまでもフリーランス案件の単価相場であるため、企業に就職する場合の収入とは異なります。ただし、案件の単価が高水準であることから、IT業界や企業からの需要が高いプログラミング言語と判断できるでしょう。
したがって、就職する場合でもPythonは高い評価を獲得しやすく、将来的に高収入につながりやすいと予想できます。
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2. Pythonとは?就職活動に役立つ基本情報
Pythonとは、1990年代前半にオランダ人のグイド・ヴァン・ロッサム氏によって開発され、オープンソースで運営されているプログラミング言語です。
Pythonは、多くのエンジニアから支持されており、AI・機械学習技術が急速に進化・普及している近年、その人気はますます高まっています。
ここからは、Pythonの特徴やできることを詳しく解説します。
Pythonの特徴
Pythonには、以下のような特徴があります。
-
・汎用性が高い
・コードがシンプル
・ライブラリが豊富
前述したとおり、Pythonの最大の特徴は、幅広い用途・分野で活用できる汎用性の高さといえるでしょう。
また、コードがシンプルなこともPythonの特徴の一つです。簡単かつ効率よくプログラミングを行えるだけでなく、エラーが発生しても原因が分かりやすいので、短時間で修正できる傾向があります。何よりも学習しやすい点は、学生にとっては大きなメリットでしょう。
さらに、ライブラリが豊富な点もPythonの特徴として挙げられます。
ライブラリとは、アプリを開発するための道具セットであり、使用することで難しい機能も簡単に実装可能です。Pythonのプログラムに標準で用意されているものと、開発元以外の企業・個人によって作成されたサードパーティー製のものを合わせて、数万個以上のライブラリが存在します。
Pythonは人気が高いゆえに、多くのユーザーが集まり、サードパーティー製のライブラリが数多く作られ、その便利さからさらに多くのユーザーが集まるといった好循環が生まれているのです。
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Pythonでできること
Pythonは、Webアプリケーション開発やシステム管理のほか、人工知能、データサイエンスなど、幅広い分野に利用可能です。
ここからは「Pythonで何ができるのか」について具体的に解説します。
AIの開発
Pythonが世界的に有名になった理由の1つが、AI開発のデファクトスタンダード(事実上の標準)になったことでしょう。つまり、業界の標準として、多くの人が「AIの開発ならPython」と認識しているわけです。
もともとPythonには、AI開発に便利なライブラリが多数用意されていましたが、デファクトスタンダードとなったことで、「TensorFlow」などの機械学習向けライブラリがますます充実しました。その点も、多くのAI開発者がPythonを利用している背景といえるでしょう。
ちなみに、Python以外のプログラミング言語を用いてもAI開発は可能です。
しかし、その場合はPythonのライブラリが使えず、場合によってはすべてを一から開発しなくてはなりません。そのため、AIを開発する場合、なにか特別な理由がない限りはPythonを使用するのが一般的です。
Webサービスの開発
Pythonには、Webサービスの開発に使えるライブラリやフレームワークが豊富に用意されています。そのため、初心者でも簡単にWebサービスの作成が可能です。
例えば、Webサービスに欠かせないログインやログアウトの設定も、フレームワークに用意されている機能を使うだけで実装できます。
なお、Webサービス開発用フレームワークのなかでも、特に有名なのが「Django」です。Webサービス開発に必要な機能が一通り揃っており、それらの組み合わせによって本格的なWebサービスを実装できます。
また、「最初はシンプルなサービスを開発してみたい」という人には「Flask」がおすすめです。使える機能をあえて絞っているため、初心者にとっては使いやすいWebフレームワークでしょう。
データ処理・分析
ビッグデータの処理・分析といった作業も、Pythonの得意分野です。具体的には、以下のような作業を行ったり、自動化したりできます。
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・Webクローリング:プログラムがインターネット上のWebサイトを巡回し情報を収集すること
・スクレイピング:Web上のデータを自動で抽出し、分析・格納が可能な状態に加工すること
また、Pythonでのデータ処理・分析を助けてくれるライブラリも多数あります。
例えば、データ処理に利用されるライブラリとしては「NumPy」が有名です。NumPyには豊富な関数が用意されており、データの分析には欠かせない標準偏差や分散も関数によって簡単に求められるため、機械学習の分野で利用されています。
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データの自動収集
Pythonは、データの自動収集にも活用できるプログラミング言語です。「Scrapy」などスクレイピング用のライブラリも豊富に用意されているため、効率的な情報収集を実現するのに役立つでしょう。
例えば、「東京駅周辺で最近オープンしたラーメン店」に興味がある場合、「東京駅 ラーメン 新規オープン」といったワードで検索し、表示されたWebサイトをそれぞれチェックするケースが一般的です。
この際、データスクレイピングを用いれば、各Webサイトから「東京駅周辺のラーメン店オープン」に関する情報を自動で集められるので、一つひとつを自分でチェックしていく必要がなくなります。
あらかじめ抽出された情報をチェックすればよいので、効率的に目的のお店を見つけ出せるわけです。このように、Pythonのデータ処理・分析機能と、スクレイピング用のライブラリを組み合わせれば、世の中のトレンドも見えてくるでしょう。
ただし、下手にスクレイピングを用いると、データ収集元のサイトに余計な負荷がかかります。試しにデータの自動収集プログラムを動かしてみる際は、データ収集元を自分のブログにするなどの配慮をしましょう。
ゲームの開発
Pythonは、ゲームの開発にも役立ちます。ゲーム開発用の「Pygame」というライブラリなどがあり、それらを活用することで、簡単なゲームであればわずか数百行程度のコードで作成可能です。
ただし、Pythonはインタープリタ言語であるため、複雑な処理が必要な3Dゲームの開発には向きません。インタープリタとは、ソースコードを解釈しながら実行するプログラムです。処理が遅いというデメリットがあるため、開発できるのはあくまで2Dのレトロゲームが中心となります。
ブロックチェーンの開発
Pythonはブロックチェーンの領域でも使用されます。
ブロックチェーンとは、暗号技術によって一つひとつの取引を塊にし、時系列で鎖のようにつなげて正確な履歴を維持する技術です。暗号資産の普及とともに注目が高まったブロックチェーンは、膨大かつ複雑な計算により成り立っています。
Pythonには、数値の扱いが得意という特徴があるだけでなく、ハッシュ関数(入力データを不可逆変換し暗号化する際に使われる関数)を作成する「hashlib」やHTTPリクエストの操作、数値計算のためのライブラリも豊富です。そのため、ブロックチェーンの開発においても重要な言語の一つとして用いられています。
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APIの連携
Pythonは、以下のようなさまざまなサービスのAPIにも利用できます。
API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)とは、異なるソフトウェア同士やアプリをつなげる仕組みです。APIを利用することで、一部のデータや機能の共有が可能になり、データの取得や入力の自動化処理を簡単に実行できます。
例えば、X(旧Twitter)の過去の投稿を保存し、ブログ風に閲覧できるようにした「Twilog」はPythonとAPIの連携により開発されたサービスの一つです。
また、「Google Map」のAPIを使えば位置情報や航空写真を取得できるため、配送業者向けに、より効率的なルートを提供するサービスなども作れます。
Excelのデータ操作の自動化
Pythonは、Excelとの連携によって、さまざまな操作を自動化したり、便利な機能を追加したりもできます。具体的には、以下のようなライブラリによって、Excel作業の効率化を実現できるでしょう。
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・Pandas
・xlwings
・OpenPyXL
・NumPy
・SciPy など
例えば、フォーマットの自動生成や、複数のExcelファイルをまとめてレポートする作業の自動化、メールの自動送信などを簡単に実行可能です。また、Pythonのライブラリの1つである「Matplotlib」を利用すれば、データを図示することが可能で、Excelでは簡単に書けないような複雑な図も思いのままに描写できます。
なお、従来までは、Excelの操作といえば「VBA」が有名でした。
しかし、VBAはあくまでExcelのために開発された言語のため、限定的にしか使用できなかったり、OSが違うと通常動作しなかったりするというデメリットがありました。Pythonにはそういったデメリットがなく、汎用的に使用できるのが特徴です。
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3. Pythonのスキルを活かせるおもな就職先
Pythonのスキルを活かせるおもな就職先としては、AIの研究・開発職やWebサービス系企業のエンジニア職などが挙げられます。
また、データサイエンティストや広告・マーケティング職など、データやトレンド分析を実行する職業でもPythonのスキルは重宝するでしょう。
ここでは、Pythonのスキルを身につけると、どのような職種を目指せるのかを具体的に解説します。
AIの研究・開発職
先述したとおり、AIの研究・開発においては、Pythonがデファクトスタンダードです。したがって、AIの研究・開発の仕事を目指す場合はPythonが使えると有利になります。
Pythonだけでなく、AI開発に用いられる場合が多いTensorFlowやNumPyなどのライブラリについても理解しておくと、採用選考でプラスαの評価を得やすくなるでしょう。
データサイエンティスト
データ解析に強いPythonは、ビッグデータの解析などにも用いられます。
そのため、データサイエンス系の仕事に就きたい人は、Pythonを習得しておくと就活で有利に働く可能性があるでしょう。その際、NumPyなどのライブラリについても一緒に学んでおくのがおすすめです。
なお、データサイエンスの分野では「R言語」もよく用いられています。R言語は統計学に特化したプログラミング言語で、Pythonよりも複雑で高度な計算に対応できるのが特徴です。
データサイエンティストとして活躍するには、いずれ必要となる可能性が高いため、Pythonの勉強と並行してR言語についても学習を進めましょう。
関連記事:データサイエンティストに新卒でなる方法|将来の展望から適性まで紹介します
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広告・マーケティング職
広告・マーケティング業界では、トレンドを押さえるためにビッグデータの解析が盛んに行われています。業界内ではPythonのスクレイピングや、データ解析のライブラリがよく使用されているため、広告・マーケティング職を目指す人にとっても、Pythonの習得は有用です。
ただし、すべての広告・マーケティング会社がPythonを利用しているわけではないので、注意しなければなりません。入社後に就く職種や部署によっても評価されるスキルは異なるので、企業分析の結果を基に学習を検討しましょう。
Webサービス系企業のエンジニア職
Pythonは、大手SNSの開発などにも用いられているプログラミング言語です。そのため、Webサービスを提供している企業に就職する際も、Pythonのスキルが加点対象になりやすいでしょう。
なお、Web系企業では、一定レベル以上のプログラミングができることが応募の必須要件に含まれるケースもあります。したがって、Web系企業への就職を目指してPythonを学ぶ場合は、自分でサービスを実装できるレベルまでスキルを高める必要があるでしょう。
関連記事:新卒からWeb系エンジニアへ!代表的な企業の一覧と必要な就活準備を解説
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4. 就職活動に役立つPythonの実用例
学生のなかには「Pythonでできることは分かったけれど、実際に何のサービスに使用されているんだろう」という疑問を持っている人も多いでしょう。
Pythonは、InstagramやYouTube、Netflixなど、多くの人々が日常的に使用するサービスに用いられているのが特徴です。ここでは、具体的なPythonの実用例を紹介します。
全世界に約10億人ものユーザーがいる人気の写真・動画共有SNS「Instagram」は、Pythonのフレームワークである「Django」を用いて開発されました。
画像・動画の分類やタグ付けなどの認識システムと、Pythonのディープラーニング技術は相性がよいとされています。
また、高負荷に耐えられるシステムも、シンプルかつ高速処理をスムーズに行えるPythonだからこそ実現できたといえるでしょう。
YouTube
「YouTube」は、世界でトップクラスのユーザー数を誇る動画共有サイトです。このYouTubeの主要な機能の開発にもPythonが用いられています。
具体的には、「OpenSearch」というライブラリを使って検索機能が開発されているほか、アカウントの管理には、前述したフレームワーク「Django」が使用されています。
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Netflix
全世界に2億人以上のユーザー数を誇る大手動画配信サービス「Netflix」にも、Pythonが使用されています。
具体的には、視聴記録からおすすめの動画を表示する機能や、動画のハイライトシーンを自動で切り抜く作業にPythonの機械学習を採用しているようです。
また、Web上のプラットフォーム開発や保守運用、データ分析など、幅広い分野でPythonが活用されています。
Dropbox
「Dropbox」はあらゆる環境からアクセスできる、オンラインストレージサービスです。サービスを構成するすべてのプログラムが、Pythonで作られています。
シンプルながら拡張性が高く、エラーの発生率が低いといったメリットがあり、ストレージサービスの代表格として多くの人に支持されているのが特徴です。
Pepper
Webアプリケーションだけでなく、機械学習の分野の開発でもPythonが使用されています。その代表例が感情を認識する人型ロボット「Pepper」です。
具体的には、Pepperの感情生成エンジンにPythonが使われています。
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5. Pythonはやめとけ?不向きな人の特徴を解説
Pythonは扱いやすく便利な言語と評価される一方で、「Pythonを覚えるのはやめとけ」という意見があるのも事実です。
実際、Pythonは万能なわけではなく、ほかのプログラミング言語のほうが有利な点や、人によって向き・不向きも存在します。そのため、自分の目的や適性を考慮して、Pythonを学習するべきか判断することが大切です。
Pythonの苦手分野や、習得に向いている人と不向きな人の特徴を詳しく解説します。
Pythonの苦手分野
汎用性が高く幅広い領域で使用できるPythonですが、苦手なこと(ほかのプログラミング言語のほうが有利なこと)も存在します。代表的なものだと、基幹システムやネイティブアプリの開発などは不得意です。
ここでは、Pythonの苦手分野について詳しく解説します。
基幹システムの開発
基幹システムを開発する際、Pythonが利用されるケースはほとんどありません。なぜなら、Pythonは高速の処理には不向きだからです。
ある程度の事業規模を誇る企業では「基幹システム」と呼ばれる、大規模なITシステムを利用しています。大企業の基幹システムには、世界中の事業所から大量のアクセスが集まり、巨大で重要なデータをやり取りする場合も少なくありません。
「何か大きなデータを移動させるたびにシステムの処理速度が遅くなる」「アクセスが集中してシステムがダウンしてしまい、大切なデータがなくなった」といった問題が起こると、仕事が効率的に進まず、業務全体に支障をきたしてしまいます。
そのため、基幹システムの開発ではPythonではなく、JavaやC++などの処理速度が速い言語を用いるのが一般的です。また、昔からある基幹システムでは、COBOLが使われている場合もあります。
ネイティブアプリの開発
ネイティブアプリの開発も、Pythonがあまり用いられないジャンルの1つです。ネイティブアプリとは、GoogleやAppleのアプリケーションストアから、スマートフォン・タブレットなどの端末へインストールして使用するアプリを意味します。
Pythonでもアプリの開発は可能です。しかし、アプリの開発であれば、ほかのプログラミング言語のほうが有利なため、あえてメリットの少ないPythonが使われるケースはほとんどありません。
例えば、MacやiPhone用のアプリ開発であれば「Swift」が有名です。また「Java」には、OSを気にせずにアプリ開発を進められるといった優位性もあります。
したがって、Pythonはネイティブアプリ開発の分野において、SwiftやJavaなどには劣るというのが現状です。アプリ開発に興味があるなら、SwiftやJavaなどのプログラミング言語を学ぶとよいでしょう。
Windows系デスクトップアプリの開発
ネイティブアプリの開発と同様に、Windows系のデスクトップアプリの開発にもPythonはあまり使用されません。
なぜなら、Windows系であればマイクロソフト社が開発したプログラミング言語であるC#のほうが親和性が高く、スムーズに開発を行えるからです。Pythonでも開発が不可能なわけではありませんが、一般的には利便性が高いC#のほうが多く使用されています。
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Python習得に向いていない人の特徴
Pythonは、プログラミングを学ぶ目的が曖昧な人には、あまりおすすめできない言語です。
たしかに、Pythonは文法がシンプルで、プログラムを簡潔に書けるという特徴があり、プログラミング初心者でも学びやすい言語といえます。
一方で、Pythonのシンプルさに慣れてしまうと、ほかのプログラミング言語を学習する際に文法が複雑で、難しく感じられる可能性があるのです。
そのため、「何でもよいから言語を学び、プログラミングを覚えたい」という人は、より一般的に用いられているJavaScriptやPHPなどから学習を始めるとよいでしょう。
また、希望する分野や企業が特に決まっておらず、就職先の選択肢を増やすためにとりあえずプログラミング言語を身につけたい場合にも、Pythonはおすすめできません。
レバテックキャリア の【2024年更新】プログラミング言語別求人案件数ランキング」によると、Javaの求人数が「1418件(BtoB:1219件、BtoC:199件)」と最も多く、ほかの言語を圧倒しています。次いで、PHP(494件)が2位、JavaScript(406件)が3位と続き、Pythonの順位は5位(261件)でした。
ランキングでみると比較的上位ですが、求人数はJavaの約5分の1以下です。したがって、現状で就職活動のためだけに何かしらのプログラミング言語を学習するなら、求人数の多いJavaやPHPのほうが評価につながる可能性は高いでしょう。
Python習得に向いている人の特徴
AIやデータサイエンスなどの分野に興味関心が強く、仕事で携わりたいと考えている人はPythonの習得に向いています。好きなことを学ぶのが、プログラミング言語を習得する際の王道です。
また、業務効率化や作業の簡略化を重視する人もPythonに向いているでしょう。先述したとおり、Pythonを利用すれば、データの分析や図示といった作業が簡単に行えます。
「Pythonを利用して作業を簡略化したい」といった明確な目標や目的があると、モチベーションを維持しながら学習できるでしょう。
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6. Pythonエンジニアに就職するための学習法
Pythonエンジニアに就職するためにスキルを身につける方法としては、学習サイト・アプリを利用したり、プログラミングスクールに通ったりするのが一般的です。
ここでは、「Pythonができるようになるには何をするのが効果的なのか」と悩む学生向けに、具体的な学習方法を解説します。
Pythonを触ってみる
Pythonのスキルを習得するには、とにかく触って、慣れることが大切です。Pythonはオープンソースのプログラミング言語なので、WindowsでもMacでも無料でインストールして利用できます。
また、インターネット上にはサンプルのプログラムも多数公開されているので、まずはそれらを実行してみるとよいでしょう。手を動かすうちに、Pythonの使い方が理解できてくるはずです。
実行できるようになったら、独学用の参考書も学習に取り入れてみましょう。手を動かしながら何となくで理解していた部分も、解説を読むことでより論理的に理解できます。1冊通して学べば、必要最低限の知識が身につくでしょう。
学習サイト・アプリを利用する
Pythonを学べるWebサイトやアプリは数多くあります。特に、プログラミング初心者がPythonの基礎的な内容を学ぶ際は、有効活用するとよいでしょう。
ここでは、Pythonを学べる代表的なWebサイトやアプリを紹介します。
Progate
Progateは、プログラミングに関する基本的な知識やスキルを無料で学習できるオンライン学習サイトとして有名です。イラスト中心のスライドで直感的に基礎学習ができるだけでなく、ブラウザ上でコードを書いて、結果を確認するといった実践的な練習もできます。
もちろんPythonにも対応しており、初歩的な内容であれば無料で学べるため、プログラミング初心者におすすめの学習サイトといえるでしょう。
ドットインストール
ドットインストールは、1本あたり3分程度の動画を見ながらプログラミングを学べる学習サイトです。Webサービスやゲーム制作、データ分析、AIなど、幅広い分野に使われるプログラミング言語に対応しており、Pythonの基礎を無料で学べます。
発展的な内容を学びたい場合は有料となりますが、短い動画で隙間時間に学習を進めることができるのは、学生にとってはメリットでしょう。
PyQ
PyQは、python学習に特化したオンライン学習サービスです。豊富なサンプルと課題で、Webアプリ開発やスクレイピング、機械学習といったPythonの主要な機能をすべて学習できます。
有料にはなりますが、月額3,040円から利用でき、現役エンジニアによるQ&A形式の学習サポートも受けられるため、多少費用がかかっても効率よくpythonを習得したい人におすすめです。
Aidemy
「AIエンジニアになりたい」と、将来の方向性をはっきりと定めている人には、Aidemyもおすすめです。
Aidemyは、AI領域に特化した学習サービスです。AIや機械学習に関する実務よりの内容の講義が公開されており、無料部分のみでも発展的な知識やスキルを身につけられるでしょう。
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ライブラリを利用してみる
Pythonを学習する際には、ライブラリを利用してみるのもおすすめです。Pygameを利用すれば、簡単なゲーム開発が行えます。あるいは、NumPyを使ってデータ解析をするのもよいでしょう。
目的に合わせて対応したライブラリを使ってみると、Pythonの便利さを肌で感じられるはずです。そのうえ、ライブラリの使い方や操作方法など、実践的な開発手順を学べるでしょう。
関連記事:ライブラリとは?利用するメリットや注意点をわかりやすく解説
プログラミングスクールに通う
「Pythonができるようになりたいけれど、独学では不安」「基礎だけでなく実務で役立つレベルのスキルを身につけたい」という人は、プログラミングスクールに通う方法がおすすめです。
Pythonに限らず、どのプログラミング言語でも、習得するのに時間と根気が必要です。簡単に習得できるわけではないため、挫折してしまう人も少なくありません。
プログラミングスクールでは、効率的に学習を進められるようカリキュラムが組まれており、分からないこともすぐに講師に質問できるので、挫折しづらく着実にスキルを身につけられます。
ただし、その分独学よりもコストがかかりやすいため、予算に合ったプログラミングスクールを選びましょう。
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7. 就活のアピールに使えるPythonの資格
Python関連の資格を持っていると、就活のアピールに使える場合もあります。
資格がなければPythonエンジニアとして就職できないわけではありませんが、「Pythonができる」と客観的な指標で証明できるため、スキルをアピールしたいなら取得するのがよいでしょう。
また、資格取得のための勉強では、基礎から体系的にスキルや知識を学べる点がメリットです。目的意識をもって学習を進められるため、学習効率のアップやモチベーションの維持にも役立つでしょう。
ここでは、就活のアピールに使えるPythonの資格を紹介します。
Python3エンジニア認定基礎試験
Pythonやプログラミング初心者におすすめの資格が、Python3エンジニア認定基礎試験です。
試験はコンピュータ上で実施するCBT形式が採用されており、40問の選択問題が出題されます。試験時間は60分で、70%以上正答できれば合格です。
出題範囲はPythonの文法基礎が中心であり、ほかの関連資格と比較して難易度が低いため、最初に取得する資格として適しているでしょう。
Python 3 エンジニア認定データ分析試験
Pythonを使ったデータ分析のスキルを証明できる資格が欲しい人は、Python 3 エンジニア認定データ分析試験を取得するのがおすすめです。
この試験では、Pythonを使ったデータ分析の基礎や方法に関する問題が出題されます。Python3エンジニア認定基礎試験と同様に、CBT形式で40問の選択問題が出題され、時間内に70%以上正答できれば合格です。
Python 3 エンジニア認定データ分析試験を取得できれば、データ分析の仕組みや実装時のライブラリの扱い方など、先端技術と関連性の深い知識・スキルの基礎を身につけている証明になります。
したがって、就活でも評価につながりやすい資格といえるでしょう。
関連記事:プログラミング資格を大学生が取得するメリットは?おすすめ5選を紹介
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8. まとめ
PythonはAI開発やデータ解析などには欠かせないプログラミング言語です。シンプルなコードで扱いやすく、先端技術を含む幅広い領域で利用されていますが、基幹システムの開発やネイティブアプリの開発にはあまり使われないという特徴もあります。
就活に向けてPythonを習得しようと考えている学生は、学習を始める前に、「何ができるのか」「何が苦手なのか」をしっかりと把握しておきましょう。
また、Pythonを効率的に身につけるには、自分の向き・不向きや、学習方法の種類を知ることも大切です。自分の特性や目的を見極めたうえで、最適な学習方法を選び、Python習得を目指しましょう。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
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