機械学習エンジニアになるには?必要スキル・資格とロードマップを解説

機械学習エンジニアになるには?必要スキル・資格とロードマップを解説
機械学習エンジニアとは、アルゴリズムの開発やデータ収集・分析など、AI開発における重要な役割を果たす仕事です。近年注目され始めた比較的新しい職種ですが、IT業界の最先端で働きながら高い将来性が見込まれるため、新卒からの就職先として人気が高まっています。

しかし機械学習エンジニアになるには何を学べば良いのか、どんなスキルを身につけるべきなのか気になっている方は多いでしょう。

そこで本記事では、機械学習エンジニアになるには何を習得すれば良いのかをテーマに、機械学習エンジニアとして就職するためのロードマップや就活対策とともに解説します。

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1.機械学習エンジニアとは?

機械学習エンジニアとは、AI開発に必要な機械学習アルゴリズムの開発を手掛ける職種です。企業が持つビッグデータを活用して、事業における意思決定や改善提案に活かすためのデータを分析し、その結果を活かしたITサービスの開発にも携わります。機械学習をビジネスに活かそうと考える企業は多く、今後も高い需要が見込まれている職種です。

機械学習エンジニアの役割

機械学習エンジニアが携わるのは、機械学習によるデータ分析を踏まえた企業の経営支援です。機械学習を扱うプログラミングスキルやデータベースについての知識を活かしてデータ分析業務に携わりますが、その目的は大量のデータをもとに業務効率化や業績改善のための戦略を立てることにあります。そのためデータ分析のためのスキル・技術に加えて、企業の経営層が何を考えて機械学習を実施しているのか、その背景や目的を考えながら行動できると、市場価値の高い機械学習エンジニアを目指すことができます。

機械学習とは

機械学習エンジニアが携わる「機械学習」とは、企業が持つデータをAIに読み込ませることにより、データに共通する傾向やパターンを導き出すことを言います。機械学習と似た言葉に「深層学習(ディープラーニング)」がありますが、深層学習は機械学習の一種に分類されます。

機械学習には、大きく分類すると「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」の3種類が存在します。ここで言う「教師」とは、AIに学習させるデータに与える「正解」を意味します。あらかじめ正解の学習データを用意してAIに機械学習させるのが教師あり学習、データの共通点やパターンをAIに抽出させるのが教師なし学習です。強化学習は、主に自動運転技術やゲームAIなどに用いられており、与えられた環境の中で最適な方法を試行錯誤しながら見つけ出すのが特徴です。

データサイエンティストとの違い

機械学習エンジニアとよく似た職種として、データサイエンティストと呼ばれる仕事が存在します。データサイエンティストも機械学習エンジニアと同様にAIを活用して働く仕事ですが、担当する役割や仕事内容には違いがあります。

機械学習エンジニアは、機械学習を用いてデータ分析を行うことが仕事であり、データサイエンティストは分析したデータをもとに企業の意思決定を支援するのが仕事です。機械学習エンジニアはプログラミングスキルを用いて開発の現場で活躍しますが、データサイエンティストはデータ分析を専門とするコンサルタントのような立ち位置で活躍するのが特徴です。

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2.機械学習エンジニアの仕事内容

続いて、機械学習エンジニアが携わる具体的な仕事内容について、下記の3つの分類ごとにご紹介します。
 

  • ・機械学習アルゴリズムの開発

    ・機械学習に用いるデータの収集

    ・機械学習システムの実行環境の構築


一つひとつ詳しく解説しますので、機械学習エンジニアの職種研究の参考にしてみてください。

機械学習アルゴリズムの開発

機械学習エンジニアの主な仕事内容として、機械学習アルゴリズムの開発が挙げられます。アルゴリズムとは、データ分析を自動的に実行するためのプログラムのことを指し、データ分析の目的に合わせた最適なアルゴリズムを実装することが求められます。

機械学習に用いるデータの収集

機械学習エンジニアは、機械学習に用いるためのデータを収集することも仕事内容に含まれます。企業が持つビッグデータは、そのままでは機械学習に用いることは難しいため、機械学習に適した形に整える必要があります。目的に合わせて必要なデータを集め、最適な形へと整形することが機械学習エンジニアの重要な仕事です。データの収集・整形が不足してしまうと、出力される結果にも意味がなくなってしまうため、大きな責任を伴う業務となっています。

機械学習システムの実行環境の構築

機械学習システムを動かす実行環境を構築することも、機械学習エンジニアの仕事内容の一つです。サーバーやネットワークといったインフラの構築から、クラウドと連携させて機械学習を実行するためのAPI開発なども含まれます。機械学習エンジニアが携わる企業・業種によって、機械学習に用いるデータや目的は異なるので、それぞれに最適な実行環境を用意する必要があるのです。

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3.機械学習エンジニアになるためのロードマップ

機械学習エンジニアは、専門的なプログラミングスキルや数学・統計学の知識、ITインフラを扱うスキルなど、幅広い知見が求められる専門職です。そのため文系・未経験から機械学習エンジニアになるのはハードルが高く、機械学習エンジニアの新卒採用を実施している企業もあまり多くないのが現実です。

機械学習エンジニアの新卒採用を行っている場合にも、海外の論文を原文で読み解ける英語力やPythonを用いたプログラミング経験、大学レベルの数学・統計学についての知識が応募資格に定められているケースが多いです。機械学習や数学などを専攻してきた理系・情報系出身の方であれば、未経験からでも機械学習エンジニアとして就職することができるでしょう。

一方で文系出身の方が機械学習エンジニアとして新卒入社することは難しいため、まずはIT業界でシステムエンジニアやプログラマーとしての経験を積んだ上で、AI関連企業への転職を目指すキャリアプランがおすすめです。

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4.機械学習エンジニアになるには何のスキルが必要?

続いて、機械学習エンジニアになるには何のスキルが必要とされるのかをご紹介しましょう。
 

  • ・Pythonを扱うプログラミングスキル

    ・機械学習ライブラリを扱うスキル

    ・データベース・セキュリティについての知識


上記3つのスキルを順番に解説しますので、就活対策やスキルアップの参考にしてみてください。

Pythonを扱うプログラミングスキル

機械学習エンジニアになるにはプログラミングスキルの習得が不可欠ですが、中でも「Python」もしくは「R」と呼ばれる言語を習得しておくことが求められます。特にPythonは機械学習アルゴリズムの開発との相性が良く、Web開発や組み込みシステム開発など、さまざまな開発現場で用いられる汎用性の高さから人気のある言語です。

Pythonを扱えるエンジニアは、機械学習の分野以外でも活躍できるチャンスが得られるため、機械学習エンジニアを目指そうと考えたタイミングで早めにプログラミング学習に取り掛かると良いでしょう。

機械学習ライブラリを扱うスキル

機械学習エンジニアになるには、機械学習で用いられるライブラリ・フレームワークを扱うスキルを習得しておくのが望ましいです。Python向けに用意されているライブラリとして、「Numpy」「pandas」「TensorFlow」などの種類があり、入社後に扱うライブラリに合わせて扱いを身につけておくのが効果的です。

ライブラリ・フレームワークを活用することにより、機械学習エンジニアの業務を効率化することに役立ち、プログラミング作業の負担軽減にもつながります。Pythonのプログラミングスキルを習得した後は、機械学習向けのライブラリにも触れておきましょう。

データベース・セキュリティについての知識

機械学習エンジニアを目指すにあたって、データベース・セキュリティについての知識も身につけておくと良いでしょう。機械学習エンジニアは、ビッグデータを格納したサーバーやデータベースを扱う機会が多く、企業の機密情報にも触れる職種です。そのためデータベースやセキュリティについての知見を持った人材が評価されやすく、選考でアピールすると企業に好印象を与えられます。

機械学習で用いるデータベースや情報セキュリティについて独学で学ぶハードルは高めなので、参考書や学習サイトを使って基礎を学び、実践的な知識・スキルは入社後の研修や実務を通じて身につけると良いでしょう。

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5.機械学習エンジニアになるには何の資格が役に立つ?

ここからは、機械学習エンジニアになるには何の資格を取れば良いのかをご紹介します。
 

  • ・G検定・E資格

    ・統計検定

    ・Python 3 エンジニア認定データ分析試験


一つひとつ順番に解説しますので、これらの資格を機械学習エンジニアの就活に役立ててみてください。

G検定・E資格

G検定・E資格は、いずれも一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している民間資格です。AIやディープラーニングの分野に特化した試験が用意されており、合格できれば機械学習エンジニアとして高い資質が備わっている人材と評価されます。G検定は「ジェネラリスト検定」の略称で、機械学習エンジニアに限らずAI・ディープラーニングのリテラシー習得に役立つ基礎的な検定試験です。

一方のE資格は「エンジニア資格」の略称で、機械学習エンジニアとして必要な実践的なスキルが問われるのが特徴です。未経験から機械学習エンジニアを目指す場合には、まずはG検定を受検することからスタートすると良いでしょう。理系・情報系出身でAI・ディープラーニングの知見がある方なら、E資格の合格も目指してみるのがおすすめです。

統計検定

統計検定とは、一般財団法人統計質保証推進協会が実施している統計学に関する民間資格です。総務省・文部科学省などの後援を受けていることから知名度が高く、機械学習エンジニアの就活を有利に進めるためにもぜひ取得しておきたい資格となっています。機械学習やデータサイエンスの分野への注目が高まりつつある中で、さらに統計検定の価値が高まっているのがメリットです。

統計検定1級から4級まで、難易度に合わせた試験が用意されているので、未経験からでも受験しやすい魅力があります。1級を除いてCBT方式で試験が実施されており、通年受験が可能なので、忙しい就活の合間に試験を受けることもできます。

Python 3 エンジニア認定データ分析試験

Python 3 エンジニア認定データ分析試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している、機械学習エンジニアが扱うプログラミング言語Pythonのスキルレベルを問う資格です。Pythonの認定資格にはいくつかの種類がありますが、データ分析に特化した試験内容なので機械学習エンジニアなどのデータ分析を扱うキャリアを目指す方に最適です。

プログラミング未経験からPythonを学ぶ場合には、同協会が実施する「Python 3 エンジニア認定基礎試験」を受けるところからスタートするのも良いでしょう。いずれも通年受験が可能なので、自分の都合に合わせて学習スケジュールを立てることができます。

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6.機械学習エンジニアになるための就活対策

最後に、機械学習エンジニアになるにはどのような就活対策が有効なのかをご紹介しましょう。
 

  • ・資格取得を通じて志望意欲をアピールする

    ・アルバイト・インターンで実務経験を積む

    ・IT業界・AI業界に強い就活サイトを使う


それぞれ解説していますので、今後の就活でぜひ実践してみてください。

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資格取得を通じて志望意欲をアピールする

機械学習エンジニアになるには、IT資格を通じた志望意欲のアピールが効果的です。機械学習エンジニアの選考では、「資格は意味ない」と言われることもあり、保有資格だけで内定を獲得できる可能性は低いですが、長期的な学習スケジュールを立てて資格を取得したという事実から、機械学習エンジニアを目指そうとする志望意欲が高い人材と評価されます。

特に未経験から機械学習エンジニアを目指す場合には、志望意欲の高さが選考での評価ポイントになることが多いので、積極的に資格取得へ取り組んでみると良いでしょう。

アルバイト・インターンで実務経験を積む

機械学習エンジニアの就活を有利に進めるためには、アルバイト・インターンで実務経験を積むのが有効です。機械学習エンジニアとして働く経験を積むことにより、就活でもポテンシャル採用ではなく即戦力採用の枠で評価してもらえる可能性があるからです。機械学習エンジニアとしての仕事を経験し、自分に合った仕事であることを確認した上で就職するので、ミスマッチを起こしにくいというメリットもあります。

機械学習エンジニアを募集する企業の中には、大学3年生の夏休み・冬休みの時期に合わせた長期インターンを開催していることも多いので、興味・関心のある企業のインターン情報は必ずチェックしておくと良いでしょう。

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IT業界・AI業界に強い就活サイトを使う

機械学習エンジニアとしての内定を取るために、IT業界やAI業界に強い就活サイトを活用するのもおすすめです。さまざまな業界・職種の採用情報が掲載されている総合型の就活サイトだけではなく、IT業界を専門とする就活サイトにも登録することで、理想の就職先が見つかりやすくなるからです。

機械学習エンジニアやデータサイエンティスト、AIエンジニアといった細かな職種で求人を検索できる機能や、IT業界に精通したアドバイザーによるES添削・面接指導なども利用できるので、より効率的に就活を進めることができるでしょう。これまで総合型の就活サイトしか使ってこなかった方は、ぜひ業界特化型の就活サイトにも登録してみてください。

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7.まとめ

機械学習エンジニアになるには、Pythonを扱うプログラミングスキルや統計学・数学についての知識を中心に、入社後に活かせるスキルを身につけた上で就活に臨む必要があります。ただし機械学習エンジニアを募集する企業の多くは、情報系・理系出身の方や、機械学習エンジニアとしての実務経験を持った方を対象とした採用活動を行っています。

そのため未経験から機械学習エンジニアの内定を取るハードルは高く、まずはシステムエンジニアやプログラマーとして開発経験を積んでから、機械学習エンジニアへとキャリアチェンジするのも一つの選択肢です。

機械学習エンジニアになるための就活に臨むなら、G検定・E資格や統計検定といった資格取得にも取り組みつつ、アルバイトやインターンで実務経験を積むことを重視してみてください。本記事で解説してきた機械学習エンジニアになるためのロードマップを参考に、理想のキャリアパスを手に入れましょう。

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