バックエンドとは?フロントエンドとの違いを必要スキル・言語とともに解説

Web業界のバックエンドエンジニアを目指す場合には、バックエンド・フロントエンドの違いを十分に理解し、必要なスキルや言語を習得した上で就活に臨むことが大切です。
本記事では、バックエンドとはWeb開発でどのような役割を果たすのかについて、将来性や必要スキル、使用するプログラミング言語などとともに解説します。
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1.バックエンドとは?
IT業界・Web開発において「バックエンド」とは、WebアプリやWebサービスにおけるユーザーから見えない部分のことを指します。たとえばSNSアプリであれば、ユーザーの投稿やユーザー同士が交流したデータを保管し、適切なアルゴリズムに沿って一人ひとりのホーム画面に表示するのがバックエンドシステムの役割です。
ほかにもECサイトの場合には、ユーザーのログイン情報に合わせて購入履歴や住所・支払い方法などを返したり、ユーザーの注文情報を倉庫に送信し、発送準備に入るための指示を出したりするのがバックエンドシステムです。
こうしたWebサービスの裏側の開発を担当する仕事やシステムのことをバックエンドと呼びます。
Web開発の流れ
Web開発においてはバックエンドだけではなく、「フロントエンド」と呼ばれる開発領域も存在します。バックエンドがユーザーから見えない部分を担当するのに対して、フロントエンドはユーザーから見える部分を担当します。
Webアプリ・Webサービスの見た目のデザインの実装や、ボタンをクリックした時のアニメーションの実装、画像やテキストのレイアウトの調整などを担当するのがフロントエンドの役割です。
フロントエンドで実装したボタンをクリックした際に、適切なページにジャンプするようにシステムを構築するのが、バックエンドの役割です。Web開発では、このようにフロントエンド・バックエンドが連携しながら、一つのWebアプリやWebサービスを開発する流れとなっています。
バックエンド開発の仕事内容
バックエンドとは、Webアプリの裏側のシステムだけを指す仕事ではなく、システムを動かすための基盤となるサーバー・データベースの構築も含まれます。構築したシステムの保守・運用にも携わり、開発後のアップデートやメンテナンスを担当するのもバックエンド開発の大切な仕事です。
受託開発であればクライアント企業に対してヒアリングを行いながら要件定義に取り組み、WebアプリやWebサービスの根幹となるバックエンドシステムの開発に加えて、データを保管してシステムを動かすためのサーバー・データベースの構築、その後のメンテナンスまでを担当する幅広い業務領域がバックエンド開発の特徴です
バックエンドエンジニアの就活事情
バックエンド開発に携わる職種は、「バックエンドエンジニア」または「サーバーサイドエンジニア」と呼ばれます。フロントエンド開発を担当するフロントエンドエンジニアと合わせて「Webエンジニア」という職種で募集されることもあります。
バックエンドエンジニアは幅広い仕事内容を担当する職種であり、活躍するためには豊富なスキル・経験を必要とします。そのためバックエンドエンジニアの求人募集の多くは経験者採用となっており、新卒採用でも即戦力採用が行われることが多いです。プログラミング未経験の学生を対象とするのではなく、情報系出身の学生や、これまでの開発実績をポートフォリオとして提出できる学生を対象とした新卒採用が多くを占めているのです。
そのため新卒でバックエンドエンジニアを目指すハードルはやや高めで、バックエンドエンジニアを目指すのであればまずはフロントエンドエンジニアとして経験を積み、キャリアアップを目指すのが一般的です。フロントエンドエンジニアは比較的入社難易度が低く、プログラミング未経験からでも内定を取りやすい職種なので、まずはフロントエンドエンジニアの求人をチェックしてみると良いでしょう。
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2.バックエンドとフロントエンドの違い
バックエンドとはユーザーから見えない裏側の開発、フロントエンドはユーザーから見える表側の開発を指す言葉であり、必要とされるスキルや得られる収入・待遇の面でさまざまな違いがあります。ここではバックエンドとフロントエンドの違いについて、下記の3つの観点からご紹介します。
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・Web開発における役割の違い
・求められるスキルの違い
・得られる収入・待遇の違い
それぞれ順番に解説しますので、Web業界の職種研究の参考にしてみてください。
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Web開発における役割の違い
バックエンドとフロントエンドは、Web開発における役割に大きな違いがあります。WebアプリやWebサービスを開発する際に、ユーザーから見える部分がフロントエンド、ユーザーから見えない部分がバックエンドと定義されることが多いです。
具体的には、フロントエンドでは画像やボタンのレイアウトやWebデザインなど、ユーザーがクリックしたりスクロールしたりする画面を構築します。バックエンドでは、Webサイトからログインした時に正しくユーザーの会員情報や購入履歴を表示するためのシステム開発を担当します。バックエンドシステムを動かすためのサーバーの構築を担当するのも特徴です。
Web開発においてはどちらも重要な役割を果たすため、バックエンドとフロントエンドに優劣はないことに注意しましょう。
求められるスキルの違い
バックエンドとフロントエンドでは、業務に必要とされるスキルにも違いがあります。
フロントエンドで必要とされるのは、HTML/CSSやJavaScriptと呼ばれる言語を扱うスキルです。HTMLはWebサイトの骨組みを構築するための言語で、CSSはWebサイトの装飾を行うための言語です。JavaScriptを用いることでWebサイトにアニメーションなどの動きを実装することができるため、ユーザー体験(UX)に優れたWebサイトを構築するためには欠かせないスキルです。
一方でバックエンドでは、バックエンドシステムの開発のためにPython・Java・Ruby・PHPなどの言語が使用されます。これらの言語を用いてシステムを開発し、WebアプリやWebサービスの根幹を構築します。バックエンドではプログラミングスキルだけではなく、サーバー・データベースの構築に必要な知識や、クラウドサービス・情報セキュリティを扱うためのスキルも要求されます。また、フロントエンド開発がしやすいシステムを構築するために、フロントエンドに関する基礎知識を持っていることも望ましいです。
得られる収入・待遇の違い
バックエンドとフロントエンドを比較すると、それぞれの求人の収入・待遇水準にも違いがあります。
フロントエンドに必要なスキルは習得難易度が低めで、プログラミング未経験からであってもHTML/CSSやJavaScriptを習得して業務に活かすのは容易です。そのため未経験採用や新卒採用でも多くの求人が出されており、フロントエンドエンジニアを目指そうとする人材も豊富なので、収入・待遇水準は低めとなる傾向にあります。
一方でバックエンドの場合、業務を手掛けるためにプログラミングスキル・インフラ構築・フロントエンドの知識など幅広いスキルが必要とされるため、バックエンドエンジニア自体の数が少ないのが現状です。しかしバックエンド開発の需要は上昇し続けているため、需要は高いが供給は少ない売り手市場が続いている職種です。
その結果、収入・待遇水準も上昇傾向にあり、フロントエンドエンジニアと比べるとバックエンドエンジニアの方が年収が高く、好待遇のオファーが多いという違いがあります。
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3.バックエンド・フロントエンドの将来性
バックエンドエンジニア・フロントエンドエンジニアは、どちらもWeb開発では欠かせない職種であり、近年ではWeb開発の需要が高まっていることもあり、将来性が明るい仕事とされています。ただしフロントエンドエンジニアに関しては、生成AIによって一部の仕事が代替され始めるなど注意が必要な点もあります。
ここではバックエンドエンジニア・フロントエンドエンジニアのそれぞれの将来性について深掘りしながら解説します。
バックエンドエンジニアの将来性は明るい
バックエンドエンジニアは、システム開発からインフラ構築、保守・運用までを手掛ける専門性が高い職種であり、活躍できるエンジニアの数も多くありません。そのため今後も安定して活躍できる将来性が期待されている職種です。バックエンドエンジニアになるためのハードルは高めですが、プログラミングスキルやインフラの構築スキルをコツコツと積み上げていくことにより、高収入・好待遇のオファーを受け取ることもできるでしょう。
プログラミングスキルを活用してアプリケーションエンジニアに転職したり、インフラ構築スキルを活かしてインフラエンジニアを目指したりと、将来のキャリアパスも豊富なことがバックエンドエンジニアの特徴です。こうしたキャリアパスの豊富さも、バックエンドエンジニアは将来性が高いと判断される背景となっています。
将来性が高く、長い期間にわたって活躍し続けられる職種を選びたいのであれば、バックエンドエンジニアとしてのキャリアを歩み始めるのがおすすめです。
フロントエンドエンジニアの将来性はやや不透明
Web開発の需要増加によってフロントエンドエンジニアの将来性も高まっていますが、バックエンドエンジニアとは異なり、参入するハードルが低めの職種であることには注意が必要です。フロントエンドエンジニアになるために必要なHTML/CSSやJavaScriptといったスキルは、バックエンド言語と比べると習得難易度が低く、プログラミング未経験であっても身につけやすいスキルです。
そのため新卒採用で入社する際には狙い目の職種ではありますが、それはライバルにとっても同じことが言えます。つまり、フロントエンドエンジニアの数が増え続け、一人ひとりのフロントエンドエンジニアへの需要が低下する可能性があるのです。
また、近年では生成AIの普及により、フロントエンドの単純なプログラムであればAIにコードを書くように指示を出した方が、人の手でプログラムを書くよりも早く・正確に実装できるようになりつつあります。プログラムの正確性を判断するためにフロントエンドエンジニアの経験が必要なので、完全にAIに置き換わることは考えにくいです。しかしいち早くキャリアアップに取り組んでバックエンドエンジニアを目指すなど、専門性の高い人材となるための努力が必要となるでしょう。
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4.バックエンドエンジニアに必要なスキル
最後に、バックエンド開発に携わるバックエンドエンジニアに必要とされるスキルについても詳しくご紹介しましょう。
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・プログラミングスキル
・サーバー・データベースの構築スキル
・フロントエンドについての基礎スキル
これらのスキルは、就活や転職活動の際にも評価されやすいスキルなので、バックエンドエンジニアを目指す場合には積極的に習得してみてください。
プログラミングスキル
バックエンドとはWebアプリ・Webサービスの根幹となるシステムを開発するのが大きな役割なので、システム開発のためのプログラミングスキルが必要とされます。バックエンド開発で用いられる主な言語には、Python・Java・Ruby・PHPが挙げられます。Node.jsと呼ばれる開発フレームワークを活用することで、フロントエンドでも使用するJavaScriptを使ってバックエンド開発に取り組むこともできるので、JavaScriptの言語を扱うスキルも高く評価されます。
Javaを除けば習得難易度が高い言語ではないので、未経験からでもプログラミングスキルを身につけやすいでしょう。AI開発でも人気の将来性が高いPython、日本生まれで日本語の教材が充実した学習しやすいRuby、WordPressと呼ばれるホームページ運用のためのツールでも使われるPHPのうち、志望企業の求人で必須スキル・歓迎スキルとして記載されているものを優先して学習すると良いでしょう。
サーバー・データベースの構築スキル
バックエンドエンジニアとして活躍するためには、バックエンドシステムを動かすためのサーバー・データベースの構築スキルも欠かせません。ユーザーの個人情報や、画像・動画といったコンテンツを保存するためにWebサーバーは不可欠であり、サーバー構築ができる専門スキルを持った人材は高く評価されます。
また、Webアプリ・Webサービスのサーバーには機密情報が保管されることも多いので、情報セキュリティについての知識も高評価につながります。近年ではAWSやAzureといったクラウドサービス上でWebサーバーを構築するケースが増えているため、クラウドサービスの扱いに長けていることも市場価値の高いバックエンドエンジニアの条件となっています。
フロントエンドについての基礎スキル
バックエンド開発で活躍するためには、フロントエンド開発についての基礎的な知識・理解を備えていることが重要です。フロントエンド開発ができる基礎スキルが身についていれば、ユーザーやフロントエンドエンジニアにとって使いやすいバックエンドシステムを開発できるバックエンドエンジニアとして評価されるからです。
また、プログラミングスキルを習得する際には、習得難易度が低いHTML/CSS・JavaScriptなどのフロントエンド言語から始めた方が、プログラミングへの理解が深まりやすいというメリットもあります。そのためバックエンドエンジニアを目指す場合にも、まずはフロントエンドの知識を身につけることからスタートするのがおすすめです。
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5.まとめ
バックエンドとは、Webアプリ・Webサービスにおいてユーザーから見えない部分を開発することを指します。バックエンドシステムの開発に加えて、サーバー・データベースの構築、開発後の保守・運用にも携わるのが特徴です。バックエンドとフロントエンドを比較すると、Web開発における役割だけではなく、必要とされるスキルや収入・待遇水準にも違いがあります。
バックエンドエンジニアは幅広い業務領域を担当するため将来性が高い職種ですが、一方のフロントエンドエンジニアは参入するハードルが低く、AIによって一部の業務が代替される傾向にあるため、いち早く専門性を身につけることが大切です。ここで解説してきた必要スキルや言語を参考にしながら、バックエンドエンジニアとしてのキャリアを歩み始めてみてください。
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