就活生向け | ITインフラとは?概要や必要スキルを徹底解説

就活生向け | ITインフラとは?概要や必要スキルを徹底解説
近年、ありとあらゆる場所でITの活用が進むなか、IT環境の基盤となる「ITインフラ」の重要性が高まっています。それに伴い、インフラエンジニアの需要も増加し続けています。ITインフラを構築・運用するインフラエンジニアは、現代社会において非常に重要な将来性のある職種と言えるでしょう。 当記事では、インフラエンジニアを目指す学生向けに、ITインフラの基礎知識やインフラエンジニアの職種と仕事内容、必要とされる知識・スキル、おすすめの資格などについて解説します。

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1. ITインフラとは

まず、ITインフラの仕組みと構成内容について解説します。

インフラとはインフラストラクチャーのことで、「下部構造(インフラが下部、ストラクチャーが構造)」という意味を持ちます。身近なところでは、水道・電気・ガスの設備や道路などの施設がインフラに該当します。
そして、ITインフラとは、システムを下から支えるさまざまなIT技術のことです。

ITインフラの仕組み

ITインフラは、基本的に2つの要素であるハードウェアとソフトウェアで構成されています。ハードウェアはパソコンやサーバーなどの機器、ソフトウェアはOSなどの基本ソフトウェアのことであり、それらが組み合わさってシステムを構築しています。
以下では、ITインフラを構成する具体的な要素について解説します。

ITインフラの構成内容

ハードウェア

ハードウェアは文字通り機器のことです。サーバー・パソコン・ストレージなどさまざまなものがあり、それぞれが連携しながらITインフラとして動作します。

サーバー
サーバーは、アプリケーションを動作させるシステムの中心となる、ITインフラの中で最も重要な機器です。システムは休みなく稼働するため、CPU(中央プロセッサ)の能力にすぐれ、高速かつ信頼性の高いさまざまな構成パーツが使われています。また、万が一部品が壊れた時に、スペア部品が自動的に動作してシステムを継続させる二重化対策などもなされています。

一般的には複数のパソコンやスマートフォンなどが接続してサーバーを利用します。サーバーの種類はさまざまで、業務サーバーやWebサーバー、メールサーバーなどがあります。

ストレージ
ストレージは、大容量のデータを格納する装置のことです。記憶媒体としては主にハードディスクが使われますが、パソコンなどで使われているハードディスクとは異なり、高性能で耐久性が高いのが特徴です。サーバー同様に二重化が図られ、万が一装置の一部が壊れても予備の装置にすぐに切り替わるようにできています。

最近では、クラウド業者が提供するクラウド上のストレージにデータを置いて利用する、オンラインストレージサービスを使う形態も増えてきています。

ネットワーク
ネットワークは、主にサーバー・パソコン・ストレージなどを接続する回線のことです。回線だけではなく、ルーターやスイッチと呼ばれる、ネットワークの分岐をおこなったり、接続先を振り分けたりする重要なネットワーク装置も含まれます。

また、ネットワークはシステム内だけでなく、外部のインターネットにも接続します。外部へのアクセスは、ハッカーやコンピューターウイルスなどに感染する危険性が高いです。そのため、ファイアーウォールなどの装置を利用してセキュアなネットワークシステムを構築することが求められるでしょう。

近年では、無線LANが多用されるようになっており、パソコンとサーバーの間もWi-Fiで接続するケースが増えています。

テープ
クラウドの利用により最近は登場することが少なくなりましたが、テープも大容量のデータを高速で記録できる装置です。LTOと呼ばれる装置が一般的で、データの暗号化などセキュリティ面の考慮もされています。

主な用途は、ストレージにあるデータのバックアップです。ストレージには日々多くのデータが蓄積されますが、あまり利用しない過去のデータはテープにバックするのが一般的です。

テープの特徴は、ハードディスクに比べると安価なこと、また一旦記録すると自由に運んで格納できることです。そのため、災害対策としてシステムとは全く別の場所にある倉庫などに、バックアップデータを記録したテープを保管するケースもあります。これにより、万が一震災などでシステムのストレージにあるデータが喪失しても、被災しなかったテープによりデータを復旧することが可能です。

パソコン
パソコンは、サーバーに接続してさまざまなサービスを利用し、業務を行うコンピューターです。基本的に個人で使うことを前提にしており、デスクトップ型やノート型、モバイル型など用途に合わせていくつかのタイプがあります。

また、パソコンはサーバーのコンソールとして、サーバーの設定や再起動などの操作をするための端末としても使われます。

ソフトウェア

ITインフラのソフトウェアとは、主にサーバーやパソコンなどのハードウェアを動作させるための基本的なプログラムのことです。具体的には、WindowsやLinuxといったOSや、ミドルウェアと呼ばれる仮想化ソフトウェアやデータベースなどが挙げられます。

OS
OS(オペレーティングシステム)は、コンピューターを動作させるための基本ソフトウェアです。人がキーボードで指示する内容を、OSがコンピューターで理解できるマシン語に変換してコンピューターを動作させます。代表的なOSとしては、サーバーではLinuxやWindows Server、パソコン(デスクトップ)ではWindowsやMacOSなどがあります。

ミドルウェア
ここでは、代表的なデータベース・Webサーバー・仮想化ソフトウェアについて解説します。

・データベース
データベースとは、大量のデータを格納・管理するソフトウェアのことです。効率よくデータを検索でき、データの追加・修正・削除も容易に行うことができます。コンピューターではさまざまな情報を管理する必要があるため、データベースは多くのシステムで欠かせない重要なミドルウェアです。

有名なものには、オラクル社の「Oracle Database」やマイクロソフト社の「Microsoft SQL Server」などがあります。

・Webサーバー
Webサーバーとは、ブラウザのリクエストに応えて、Webページを視覚的に表示する役割を持つミドルウェアです。例えば、パソコンやスマートフォンなどのブラウザからHTTPやHTTPSで送られた、「コンテンツを見たい」「検索をしたい」といったリクエストに対してサーバー側で対応し、その回答をHTMLやCSSで作成された情報で返します。

代表的なWebサーバーのソフトウェアには、OSS(オープンソースソフトウェア)の「Apache HTTP Server」やNGINX社の「Nginx」などがあります。

・仮想化ソフトウェア
仮想化ソフトウェアは、近年急速に普及したITインフラのミドルウェアです。サーバーに対して仮想化ソフトウェアを適用すると、仮想化ソフトウェア上に仮想サーバーを自由に構築できるようになります。その結果、一つのサーバー上に複数の仮想サーバーを構築できたり、複数の異なるOSを共存させたりすることができ、サーバーのリソースを有効的に使うことができます。

代表的な仮想化ソフトウェアには、VMware社の「VMware」やマイクロソフト社の「Hyper-V」Docker社の「Docker」などがあります。

近年、IT業界のトレンドとしてクラウド化が進んでいます。クラウドシステムでは、クラウド事業者があらかじめハードウェアやソフトウェアをクラウド上に用意しており、クラウドエンジニアがこれらのリソースから管理画面で設定・構築を行うことでITインフラが完成します。そのため、ハードウェアやソフトウェアの調達などが不要で、短期間でのITインフラの導入が可能です。

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2. インフラエンジニアの職種と仕事内容、必要な知識・スキル

次に、インフラエンジニアの職種と仕事内容、必要な知識・スキルについて解説します。

インフラエンジニアの職種

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、サーバー・ストレージなどを中心にITインフラの「設計」「構築」「運用・保守」を行います。ITインフラの要となる重要な職種です。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、サーバー・ストレージ・パソコンなどを繋ぐネットワークの
「設計」「構築」「運用・保守」を行います。

クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは、インターネット上のクラウドサービスを利用して、システムのITインフラの「設計」「構築」「運用・保守」を行います。近年需要が高まっているクラウドの技術を持ったエンジニアです。

インフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアは、まず顧客の要望がまとめられた要件定義書を元に「設計」を行います。具体的には、ITインフラに必要となるシステムの性能や容量などを見積り、ハードウェアやソフトウェアを選択し、構成・配置を決定します。

その後、設計書に沿ってハードウェアの設置やソフトウェアのインストール、各種パラメーターの設定により「構築」を行い、最後に動作確認や性能テストなどを経てITインフラが完成します。

稼働後は、ITインフラの動作状態の監視やトラブル発生時の復旧、ハードウェアの定期点検対応などの「運用・保守」を担当します。

新卒で任されるインフラエンジニアの仕事内容

インフラエンジニアには高い技術力が求められ、ITインフラの「設計」や「構築」の工程では特にその傾向が強いです。一方で、稼動した後の「運用・保守」では、ITインフラの状態監視やユーザーからの質問に対応するヘルプデスク、簡単な修正プログラムの対応など、比較的難易度が低い仕事もあります。一般的には、新卒ではこれらの仕事を任されることが多いでしょう。

インフラエンジニアに必要とされる知識・スキル

サーバーに関する知識・スキル

サーバー・ストレージ・パソコンなどのハードウェアやLinux・Windows Server・WindowsなどのOS、及び前述の仮想化ソフトウェアやデータベースなどのミドルウェアに関する知識・スキルが求められます。

ネットワークに関する知識・スキル

ネットワークでは、まず企業内ネットワークやインターネットなどネットワーク全般に関する知識・スキルが求められます。加えて、ネットワークを繋ぐルーターやスイッチ、外部からの不正な侵入を防ぐファイアーウォール、ネットワーク負荷を分散するロードバランサーなどのネットワーク機器に関する知識・スキルも重要です。

クラウドに関する知識・スキル

クラウドシステムをITインフラとして利用する際は、ITインフラ全般に加えて加えてクラウドの知識・スキルが必要とされます。そのため、代表的なクラウドサービスであるAmazon Web ServiceやMicrosoft Azure、Google Cloud Platformなどに関する知識を身に付けておくとよいでしょう。

セキュリティの知識・スキル

システムに対するセキュリティの考慮がされていないと、外部からのハッカーによるアタックでサーバーがダウンしたり、情報漏洩が発生したりします。そのため、セキュリティ対策ソフトウェアなど、セキュリティに関する知識・スキルが求められます。

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3. インフラエンジニア向けの資格

最後に、インフラエンジニア向けの資格について解説します。

インフラエンジニアになるために、資格は必ずしも必要ではありません。しかし、サーバー・ネットワーク・クラウドなどインフラに関する幅広い知識が必要となるため、さまざまな技術を体系的に効率よく学ぶには資格取得を目指すのがおすすめです。ぜひ挑戦してみましょう。

LinuC

LInuCは、非営利活動法人エルピーアイジャパンが運営するLinux技術者の技術力を認定する試験です。LinuCレベル1からレベル3まであり、レベル1が初級者向けです。LinuxはサーバーOSとして近年拡がりを見せており、この資格を取得しておくと将来役に立つでしょう。

試験概要

仮想環境を含むLinuxシステムの基本操作とシステム管理が行える技術者を認定します。試験時間は90分で、費用は一般16,500円(税込)です。なお101試験と102試験があり、両方に合格する必要があります。

出題形式

約60問の選択式とキーボード入力式で、回答方式はCBTです。

難易度

難易度は、IT系資格試験の中では比較的易しいレベルです、合格スコアは65%~75%です。

CCNA

CCNAは、シスコシステムズ社が実施するネットワークエンジニアの技能を認定する試験です。シスコ技術者認定には6つのグレードがあり、「エントリー」「アソシエイト」「スペシャリスト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の順にレベルが上がります。CCNAは「アソシエイト」に該当します。
「エントリー」のCCTと呼ばれる試験は英語実施であり、ここでは最もポピュラーなCCNAについて解説します。

試験概要

シスコ社製のルーター・Catalystスイッチに関する技術力の証明に加えて、基礎的なネットワーク技術(TCP/IPなど)を持つことを証明します。
試験時間は120分で、費用は16,500円(税込)です。

出題形式

問題数は非公開で、選択式と筆記式です。回答方式はCBTです。

難易度

難易度は、IT系資格試験の中では比較的易しいレベルです、ただし、非公開ですが合格スコアは高めと言われており、しっかりと勉強することが必要です。

AWS認定

AWS認定は、Amazon Web Services社が実施するAWSに関する専門知識を問う資格試験の総称です。AWS認定は4つのレベルで全11種類の試験があります。ここでは、初心者向けの基礎コースのクラウドプラクティショナーについて解説します。

試験概要

AWS認定クラウドプラクティショナー試験は、AWS プラットフォームのクラウドの概念、セキュリティ、テクノロジー、請求と料金などの基本的な知識が問われます。
試験時間は90分で、費用は100USDです。

出題形式

問題数65問、複数選択または複数応答のいずれかの方式で、回答方式はCBTです。

難易度

難易度は、IT系資格試験の中では比較的易しいレベルです。合格スコアは70%です。

基本情報技術者試験 

基本情報技術者試験は、IPA (独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する国家試験です。幅広いITの知識が問われるため、ITインフラに関する知識の習得に役立ちます。

試験概要

ITに関する基本的な知識・技術とITシステムの設計や開発、運用に関する知識を評価します。試験時間は全300分(午前150分、午後150分)で、費用は5,700円(税込)です。※2022年度からは7,500円(税込)

出題形式

午前:小問80問(多肢選択式:四肢択一)
午後:11問から5問を解答(多肢選択式)
回答方式はCBTです。

難易度

IPAが設定するスキルレベル2で(IPA設定では1〜4で4が高い)難易度は中級レベルです。

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