SREとインフラエンジニアの仕事・スキルの違いとは?将来のキャリアパスを解説

SREとインフラエンジニアは、いずれもシステムを支えるインフラの設計・構築・運用に携わる職種ですが、仕事内容や必要スキル。仕事の進め方などに大きな違いがあります。SREはインフラエンジニアの上位職種に位置づけられるので、インフラエンジニアからSREへのキャリアアップを狙うことも有効です。
本記事では、SREとインフラエンジニアの仕事内容・必要スキルの違いについて解説します。インフラエンジニアからSREへステップアップするための方法についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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- 1.SREとは?
- 2.SREとインフラエンジニアの仕事内容の違い
- 3.SREとインフラエンジニアの必要スキルの違い
- 4.SREとインフラエンジニアの仕事の進め方の違い
- 5.SREはインフラエンジニアのキャリアパスの一つ
- 6.インフラエンジニアからSREになるためのスキルアップ方法
- 7.まとめ
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1.SREとは?
SREという言葉は、運用エンジニアリングの手法のことを指しますが、求人サイトでは「SRE」もしくは「SREエンジニア」という職種名で募集されていることが多いです。原則として一つの手法を意味する言葉ですが、就活ではIT業界の職種の一つとして使われている点に注意しましょう。
そんなSREについて、具体的な定義や役割についてここでご紹介します。
SREの定義
SREとは、"Site Reliability Engineering"の頭文字を取ったもので、日本語では「サイト信頼性エンジニアリング」と訳されます。2004年にGoogle社が提唱したことで大きな注目を集めた概念で、システムの信頼性・可用性を高めるための運用エンジニアリングの手法となっています。
大規模なシステム・アプリケーションの信頼性・可用性を高めるために、SREは手作業によるコーディングや繰り返し作業を減らすべく、自動化・プログラム化を進めることが重視されます。インフラ構築からシステムの開発にいたるまでのプロセスに自動化を取り入れることで、障害に強くトラブルに迅速に対応できる、信頼性の高いシステム・アプリケーションを実現するのが目的です。
SREが必要とされる背景
近年になってSREが注目されるようになった背景として、IT業界における主な開発手法がウォーターフォール型からアジャイル型へとシフトしていることが挙げられます。上流工程から下流工程へ流れるように順番に開発を進めるウォーターフォール型ではなく、短期間で開発・リリースを繰り返して改善しながら開発するのがアジャイル型です。
開発スピード・柔軟性に優れるアジャイル型の手法を取り入れるにあたっては、単に「開発スピードを高め、コストを削減してシステム開発を行う」という状況に陥らないように注意が必要です。アジャイル型の開発手法を取り入れただけでは、生み出されるシステム・アプリケーションが使いにくく、価値の低い製品となってしまう危険性があるからです。
そこで注目されるようになったのが、開発スピードを担保しつつもシステムの信頼性・可用性を重視するSREの考え方です。SREはアジャイル型開発との相性も良いので、積極的に取り入れる企業が増えているのです。
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2.SREとインフラエンジニアの仕事内容の違い
職種としての「SRE」は、信頼性の高いシステム・アプリケーションをインフラを含めて開発するエンジニアのことを指します。いわゆる「フルスタックエンジニア」に近い存在で、サービスの信頼性・可用性を高めるためにあらゆる技術を駆使しながら活躍します。
ここからは職種としてのSREとインフラエンジニアの違いについて、各項目ごとにご紹介します。ここでは仕事内容の違いをご説明しましょう。
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SREの仕事内容
SREが担当する仕事内容には、システム・アプリケーションの信頼性を高めるためのすべての業務が含まれます。ITインフラの設計・構築・保守に加えて、アプリケーション側の開発・運用や障害対応なども担当します。ITインフラのみを手がけるインフラエンジニアと比べると、より広い範囲の業務を担当するという違いがあります。
また、インフラやアプリケーションの構築・開発だけではなく、企業の組織文化を醸成して円滑に開発に取り組める環境を整備することが求められるSREも存在します。
インフラエンジニアの仕事内容
一方でインフラエンジニアの仕事内容は、安定的なITインフラの稼働を実現するための、インフラ設計・構築・保守などの業務です。原則としてアプリケーション側の開発には携わることがなく、SREと比べると業務範囲は狭く、限定的と言えるでしょう。そのため未経験から入社しやすいのもインフラエンジニアであり、インフラエンジニアの経験を積んだ後にSREへのステップアップを目指す方が多いです。
新卒採用で未経験からインフラエンジニアに採用された場合、まずはITインフラの監視業務からスタートします。専門スキルが不要なサーバー・ネットワークの監視から始まり、徐々に上流工程の責任ある仕事を任されながら、インフラエンジニアとしてキャリアアップするのが一般的なキャリアパスです。
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3.SREとインフラエンジニアの必要スキルの違い
次に、SREとインフラエンジニアで必要とされるスキルの違いについてもご紹介します。
SREの必要スキル
SREとして活躍するために必要となるスキルとして、ITインフラの構築に加えて、システム・アプリケーションの開発に関連したスキルが挙げられます。インフラエンジニアとしても、アプリケーションエンジニアとしても活躍できるスキルを持っていることが条件で、インフラエンジニアと比べると広範囲のスキルを深く習得することが求められます。
また、インフラ構築でもアプリケーション開発でも活躍できることに加えて、SREという概念への理解も求められます。SREとして働くエンジニアがどのような役割を期待されているのかを理解した上で、業務に取り組む姿勢が求められるでしょう。
インフラエンジニアの必要スキル
一方でインフラエンジニアに必要とされるスキルは、ITインフラの設計・構築・保守に携わるための知識が挙げられます。アプリケーション開発についての知見があるに越したことはないですが、必須のスキルではありません。そのためプログラミングスキルを要求されるケースは少なく、ITインフラやIT全般に対する理解が求められる職種です。
また、近年ではクラウド環境でのITインフラ構築が主流となっているため、クラウドサービスの扱いに関するスキルを持っていることが望ましいです。ITインフラのセキュリティ対策を担当できる、情報セキュリティについての知識があると、より評価されやすくなるでしょう。
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4.SREとインフラエンジニアの仕事の進め方の違い
SREとインフラエンジニアを比較すると、日々の業務をどのように行うべきかという仕事の進め方にも違いがあります。SREには、Google社が提唱する明確な方法論があるので、しっかりと押さえておきましょう。
SREの仕事の進め方
SREは、提唱したGoogle社によって明確な方法論が定義されています。Google社のSREに関するサイト「https://sre.google/」にアクセスすると、SREについて記された書籍「Site Reliability Engineering」を無料で読むことが可能です。この書籍にあるSREの方法論をベースとして、世界中のSREエンジニアが活躍しているのです。
本書に目を通しておくことで、SREに共通する考え方や用語を身につけることができるので、たとえ働く職場が変わったとしても、SREの基本的な概念をそのまま活かすことが可能です。企業や開発の現場によって、どれだけSREの方法論を正確に反映するかの度合いは異なりますが、基本的な考え方や仕事の進め方は共通しているのが特徴です。
インフラエンジニアの仕事の進め方
一方でインフラエンジニアの場合、仕事の進め方に関する明確な指針が業界基準で存在しているわけではなく、個々の企業やエンジニアによって業務の進め方は異なっています。企業・職場によって独自の方法でインフラ構築を手がけているケースも多く、転職した職場が変わった際には、またゼロから仕事の進め方を覚え、現場に適応する必要があります。
SREと比べると、明確な方法論がないため仕事が進めにくいイメージがあるかもしれませんが、案件・プロジェクトや働き方によって柔軟に仕事を進められるということでもあるので、リモートワークや在宅勤務、フリーランスのインフラエンジニアとしても働きやすいのが魅力です。近年ではクラウド環境が普及して、パソコンとインターネット環境があればいつでもどこでも働ける職種となっているので、自由度が高く柔軟に働ける職種を選びたい方にもおすすめです。
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5.SREはインフラエンジニアのキャリアパスの一つ
ここまで解説してきた通り、SREはインフラエンジニアの上位職種に位置する職種となっています。SREになるためのキャリアパスとして、インフラエンジニアとして経験を積む、またはアプリケーションエンジニアとして経験を積み、これらのキャリアを組み合わせることでSREへとステップアップする流れが一般的です。
未経験から入社しやすいのはインフラエンジニアなので、まずは新卒採用でインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートした上で、独学やスクール、もしくは転職してアプリケーションエンジニアとしてのスキルも身につけることができれば、SREとして採用されるチャンスを掴むことができます。
ただし、SREとインフラエンジニアを比較して、SREの方が優れていてインフラエンジニアの方が劣っているという考え方は正しくありません。インフラエンジニアとして豊富なスキル・実績を持っており、SREよりも高収入・好待遇で働く方は少なくないほか、一人ひとりの価値観によってSREの働き方が合っているのか、インフラエンジニアの働き方がマッチするのかは異なります。
そのためSREとインフラエンジニアの関係性としては、あくまでもインフラエンジニアのキャリアパスの一つがSREであると理解しておくのが良いでしょう。
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6.インフラエンジニアからSREになるためのスキルアップ方法
最後に、インフラエンジニアがSREへとステップアップするために実践したいスキルアップ方法についてご紹介しましょう。
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・アプリケーション開発の経験を積む
・SREの基本的な概念を理解しておく
・システム自動化に向けたプログラミングスキルを習得する
・クラウドサービスを扱うスキルを習得する
・情報セキュリティについての知識を身につける
それぞれ順番に解説しますので、SREを目指してスキルアップに取り組もうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
アプリケーション開発の経験を積む
インフラエンジニアからSREを目指すにあたっては、アプリケーション開発の経験を積んでおくことが欠かせません。ITインフラを手がけるスキル・経験に加えて、アプリケーション開発のスキルを組み合わせることが、SREになるための前提条件となるからです。SREの求人では、アプリケーション開発の実務経験を必要とするケースが多いですが、まずは独学や個人開発に取り組んでみるのが良いでしょう。
プログラミング学習サイトや書籍を通じてプログラミング言語を学び、アプリケーション開発を経験しておくことで、SREとして評価されやすいインフラエンジニアを目指すことができます。プログラミングの知見は、インフラエンジニアの業務の中でも役立つことが多いので、積極的に学習しておくと良いでしょう。
SREの基本的な概念を理解しておく
インフラエンジニアがSREを目指す際には、Google社が提唱するSREの基本的な概念についても理解を深めておくことが大切です。Google社の公式サイトは英語表記ですが、日本語に翻訳している技術ブログや書籍も存在するので、しっかりと目を通しておくと良いでしょう。国内では「SRE」という言葉を明確に定義しないまま使われていることも少なくないため、正しい概念を他人に説明できるレベルまで理解を深めておくことが大切です。
SREが普及する海外企業や外資系企業においては、SREの基本的な概念が組織文化として根付いているケースも多いので、転職して職場が変わったとしても、SREの概念をそのまま活かしながら働けるのも魅力です。
システム自動化に向けたプログラミングスキルを習得する
インフラエンジニアからSREにステップアップするためには、システムの自動化に向けたプログラミングスキルを習得することも大切です。SREでは、システムの自動化によってエンジニアの手作業を減らし、業務効率化と信頼性の向上を目指します。その際には、PythonやJavaなどの自動化に適したプログラミングスキルを活用する場面が出てくるため、プログラミング言語を扱えることが必須条件となるのです。
インフラエンジニアは、もともとプログラミングスキルが必須ではなく、業務を進めるにあたってプログラミング作業が発生することも少ないです。そのためプログラミングスキルを身につけている方は少ない傾向にありますが、SREとして活躍するためには必須のスキルとなるので注意しましょう。
クラウドサービスを扱うスキルを習得する
インフラエンジニアがSREになるために、クラウドサービスを扱うスキルを習得しておくことも重要です。近年ではAWSやAzureといったクラウドサービスを活用してITインフラを構築するケースが増えており、そうした現場に対応できるよう、クラウド環境でのインフラ構築スキルを備えたインフラエンジニアの需要が増加しています。
クラウド環境でのインフラ構築スキルは、システムの自動化を目指すSREにとっても必須のスキルです。今後もクラウド化は進むと見込まれており、将来性が期待できるスキルの一つなので、積極的に習得しておきましょう。
情報セキュリティについての知識を身につける
インフラエンジニアがSREを目指すにあたっては、情報セキュリティについての知識を身につけておくのがおすすめです。インフラエンジニアとして情報セキュリティに携わる機会は豊富なほか、SREの業務にもセキュリティ対策が含まれているので、早めに習得しておくと周囲からの評価を高めることができます。
自社のITインフラを外部からのサイバー攻撃・不正アクセスから守るための情報セキュリティは、近年特に注目されている分野でもあります。インフラエンジニアからセキュリティエンジニアへとステップアップする際にも役立つので、情報セキュリティについての基礎的な知識は早めに身につけておくようにしましょう。
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7.まとめ
SREとインフラエンジニアは、担当する仕事内容に共通する部分が多く、インフラエンジニアのキャリアパスの一つとしてSREを選ぶ方も多いです。ただしSREとインフラエンジニアを比べると、SREがシステムの信頼性を高めるためのすべての業務を担当するのに対して、インフラエンジニアはITインフラの構築を専門的に手がけるという違いがあります。
SREにはインフラ構築やアプリケーション開発など、幅広い分野のスキルが要求されますが、インフラエンジニアはITインフラに関する専門スキルが必要とされる点にも違いがあります。インフラエンジニアがSREへのキャリアアップを目指すのであれば、アプリケーション開発の経験やプログラミングスキルを身につけ、クラウドやセキュリティについての知識を習得するのも効果的なので、ぜひ実践してみてください。
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