バックエンドエンジニアに必要なスキルとは？就活で評価されやすいスキルの習得方法

• 1.バックエンドエンジニアとは？
• 2.バックエンドエンジニアに必要なスキル
• 3.バックエンドエンジニアの就活に役立つ資格
• 4.バックエンドエンジニアに必要なスキルを効率的に学ぶコツ
• 5.まとめ

1.バックエンドエンジニアとは？

バックエンドエンジニアとは、Web開発において、ユーザーから見えない部分であるサーバー・データベースなどの開発を担当する職種です。ユーザーから見える部分を開発するフロントエンドエンジニアと比較すると、より幅広い業務を担当するのが特徴で、必要なスキルも多岐にわたります。その分だけ将来性が明るく、高収入・好待遇を狙いやすい職種でもあります。

バックエンドエンジニアの仕事内容

バックエンドエンジニアの主な仕事内容には、Web開発におけるサーバー構築やデータベース設計、システム開発後の保守・運用などが挙げられます。

開発するWebサービスを安定的に提供するためのサーバーの設計・開発を担当し、時にはセキュリティ対策やトラブル対応を手がけることもあります。また、専門のデータベースエンジニアがいない場合には、クライアント企業の希望を踏まえた上で、サーバーとの相性が良いデータベース製品を選定・構築することも多いです。

Webサービスは開発したら終わりではなく、その後も安定的にサービスを提供するための保守・運用作業が欠かせません。もしサーバーダウンやシステムトラブルによってサービスが停止してしまうと、企業の売上にも大きく影響するため、非常に重要な役割を担っています。

フロントエンドエンジニアとの違い

Web開発においてユーザーから見えない部分を担当するのがバックエンドエンジニアであり、一方でユーザーに見える部分を担当するのがフロントエンドエンジニアです。プログラミング初心者向けのHTML/CSSやJavaScriptといった言語を使ってコードを書くのがフロントエンドエンジニアであり、Webデザインを担当することも多い華やかな職種です。

ただしフロントエンドエンジニアは、初心者向けのプログラミング言語を扱うこともあり、入社難易度が低めの職種です。近年ではAIを活用してプログラミングの一部を自動化できるケースも増えているため、フロントエンドエンジニアとしてキャリアアップするには高い専門性を身につける必要が出てきました。

そのためフロントエンド開発の経験を積んだ後は、専門性高いスキルを活用してサーバーサイドの開発に取り組むバックエンドエンジニアを目指すのが一般的です。

バックエンドエンジニアの需要・将来性

バックエンドエンジニアが活躍するWeb業界は、近年高い需要が見込まれている将来性の高い業界です。その中でも高い専門性を発揮しながら活躍するバックエンドエンジニアは、AIに代替されにくく、一度スキルを身につければ長く働ける将来性の高い職種となっています。

また、バックエンドエンジニアとして身につけられるスキルは、今後幅広いキャリアパスを選択するために役立ちます。インフラ構築スキルを活かしてインフラエンジニアに、セキュリティ対策に携わった経験を活かしてセキュリティエンジニアに、もしくはバックエンド・フロントエンドの開発経験をもとにフルスタックエンジニアを目指すことも可能です。

さまざまなキャリアを歩める将来性を備えているのも、バックエンドエンジニアの特徴です。

2.バックエンドエンジニアに必要なスキル

将来性が高く就活人気も高いバックエンドエンジニアは、新卒採用で入社する場合には即戦力として活躍できるスキルが求められます。ここではバックエンドエンジニアになるために必要なスキルについて、7つの分野ごとにご紹介します。
 

• ・プログラミングスキル

  ・開発フレームワークを扱うスキル

  ・インフラ構築に関するスキル

  ・データベースを扱うスキル

  ・フロントエンド開発の基礎スキル

  ・情報セキュリティについてのスキル

  ・コミュニケーションスキル

上から順番にご紹介しますので、バックエンドエンジニアを目指してスキルアップに取り組む方は、ぜひ参考にしてください。

プログラミングスキル

バックエンドエンジニアに必要なスキルとして、まずプログラミングスキルが挙げられます。バックエンド開発では、Python・Ruby・PHP・Javaなどのプログラミング言語を活用しながらシステム開発に取り組みます。使用する言語は入社する企業や現場によって変わるので、志望企業に合わせてプログラミング言語を習得するのが良いでしょう。

志望企業が決まっていない場合には、初心者向けで習得しやすい言語としてRubyやPHPを選ぶのがおすすめです。プログラミングに初めて触れる方であれば、まずはフロントエンド開発で用いられるHTML/CSSとJavaScriptから学び始めると、プログラミングへの理解が進みやすくなります。

開発フレームワークを扱うスキル

バックエンドエンジニアを目指す場合に必要なスキルとして、各プログラミング言語における開発フレームワークを扱うスキルが挙げられます。開発フレームワークとは、開発現場でよく使用される機能をまとめた枠組みのことを指します。開発フレームワークを活用することで、すべて手作業でプログラミングする必要がなくなり、開発効率を向上できるので、バックエンドエンジニアとしての評価を高めることができます。

代表的な開発フレームワークには、Rubyの「Ruby on Rails」、PHPの「Laravel」、Pythonの「Django」などが挙げられます。フロントエンド開発でも使用されるJavaScriptの「Node.js」も習得しておくと良いでしょう。プログラミング言語や開発フレームワークは、時代によって流行り廃りがあるため、あくまでも志望企業で求められているスキルを選んで学び始めることをおすすめします。

インフラ構築に関するスキル

バックエンドエンジニアに必要なスキルには、インフラ構築に関するスキルも含まれます。Webサービスの土台を支えるサーバーを設計・構築し、安定的にサービスを提供できる環境を整えます。近年では物理的なサーバー機器を扱うオンプレミス環境よりも、AWS・Azureなどのクラウドサービスを扱うクラウド環境を用いるケースが増えているため、サーバー構築についての基礎的な理解のほか、クラウドサービスの知識も要求されます。

クラウド環境でのインフラ構築では、IaC（Infrastructure as Code）と呼ばれる構築作業の自動化が図られることが多く、IaCツールを活用する際にはPythonやJavaなどのプログラミング言語が要求されます。バックエンドエンジニアとしてのプログラミングスキルを活かしてインフラ構築を効率化できれば、市場価値の高い人材になることができるでしょう。

データベースを扱うスキル

各種データベース製品を扱うスキルも、バックエンドエンジニアに必要なスキルの一つです。Microsoft SQL ServerやOracle Database、MySQLといったデータベース製品を使用し、システム運用に欠かせないデータベースを設計・構築します。

インフラ構築でクラウド環境が用いられているのと同様に、データベースの構築でもAmazon RDSやAzure SQL Databaseなどのクラウド型のデータベース製品を活用する場面が多くなっています。これらの扱いをマスターしておくと、データベースエンジニアとしてのキャリアを考える上でも有利となるでしょう。

フロントエンド開発の基礎スキル

バックエンドエンジニアに必要なスキルとして、フロントエンド開発の基礎スキルが挙げられます。バックエンド開発を進める中で、フロントエンド開発の知見があると、開発プロジェクトを円滑に進めつつ、ユーザーにとって使いやすいサービスを開発できるメリットがあるからです。

フロントエンド開発の土台となるHTML/CSSやJavaScriptのほか、UI/UXやSEO対策についての知識があると、どの企業からも重宝されるバックエンドエンジニアになれるでしょう。また、フロントエンド開発・バックエンド開発の両方に一人で対応できるフルスタックエンジニアを目指すこともできるので、キャリアアップの一環として身につけておくのもおすすめです。

情報セキュリティについてのスキル

バックエンドエンジニアは、機密情報を保管するITインフラの構築にも携わることから、情報セキュリティについての知見が必要なスキルに挙げられることが多いです。外部からのサイバー攻撃や不正アクセスから自社サービスを守り、万が一のセキュリティインシデントが発生した場合には現場で素早く対応するスキルが求められます。

セキュリティについての資格やスキルを習得しておくと、将来はセキュリティエンジニアとして活躍できるキャリアパスも視野に入ります。情報セキュリティについてのスキルは、将来性が高く今後も必要とされ続けるスキルなので、積極的に習得しておきましょう。

コミュニケーションスキル

バックエンドエンジニアに必要なスキルとして、コミュニケーションスキルも欠かせません。クライアント企業とのやり取りで正確に希望を汲み取るヒアリングスキルや、フロントエンド開発のチームと円滑に連携しながらプロジェクトを進めるためのコミュニケーションスキルは、選考において特に重視されるポイントです。

これまでに部活動やサークル活動でメンバーと協力しながら課題に取り組んできた経験や、チームを率いてプロジェクトを進めてきた経験をアピールできると、面接官から好印象を持たれやすくなります。新卒採用では、プログラミングスキルやインフラ構築スキルよりも、コミュニケーションスキルなどの人物面が評価されることも多いので、過去の経験からアピール材料を整理しておきましょう。

3.バックエンドエンジニアの就活に役立つ資格

バックエンドエンジニアに必要なスキルを身につける際には、独学で勉強するよりも、資格取得を目標にする方が高いモチベーションでスキルアップに取り組むことができます。ここではバックエンドエンジニアの就活でも役立つおすすめ資格を3つご紹介します。
 

• ・基本情報技術者試験

  ・Ruby技術者認定試験

  ・CCNA/LinuC

それぞれ解説しますので、取得する資格を決める参考にしてみてください。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門と言われる国家資格で、プログラミングやインフラ構築を含めたIT全般についての知識が問われます。実務未経験から取得するにはややハードルが高いですが、合格できるとライバルとの差別化につながります。資格手当を支給する企業が多い資格なので、年収アップを目的に受験するのも良いでしょう。パソコンを使ったCBT方式にて、随時試験を受けることができるので、忙しい就活の合間に受験しやすいのもメリットです。

おすすめ記事：情報学部における理系と文系の年収差とは？おすすめの職種と就活対策を解説

Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験をはじめとして、各プログラミング言語にはさまざまな団体が実施する認定試験が存在します。「Python 3 エンジニア認定基礎試験」「PHP技術者認定試験」「Java™プログラミング能力認定試験」なども用意されており、それぞれのプログラミング言語を学ぶ際にゴールとして定めておくと、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

日本生まれのプログラミング言語で学びやすさを重視してRubyを学習するのであれば、「Ruby技術者認定試験」を受験してみることをおすすめします。

CCNA/LinuC

CCNA/LinuCは、いずれもインフラエンジニア向けのサーバーOS・ネットワークに関する資格ですが、バックエンドエンジニアの業務内容にも関連するため、取得しておくと就活で有利になります。CCNAとLinuCのレベル1であれば、いずれも初心者向けの難易度となっているので、実務未経験からでも合格を目指しやすいです。将来はインフラエンジニアとしてのキャリアも視野に入れている場合には、積極的に取得しておきましょう。

4.バックエンドエンジニアに必要なスキルを効率的に学ぶコツ

最後に、バックエンドエンジニアに必要なスキルを短時間で効率的に学ぶためのコツについて解説します。忙しい就活の合間にスキルを身につけて、選考を有利に進めていきましょう。
 

• ・学習サイト・動画サイトで基礎を身につける

  ・プログラミングスクールで言語を習得する

  ・アルバイト・インターンで実務を経験する

それぞれ詳しくご紹介します。

学習サイト・動画サイトで基礎を身につける

バックエンドエンジニアに必要なスキルを効率的に学ぶためには、手を動かしながらプログラミング言語を学べる学習サイトを活用するのがおすすめです。ブラウザ上に開発環境を用意して手軽にコードを書きながらプログラミングを学べる「Progate」や、買い切り型のオンラインコースを通じて動画でIT技術を学べる「Udemy」などが初心者に人気の学習サイトです。これらのサービスを活用することで、初心者の方であってもプログラミングを理解しやすいメリットがあるので、ぜひ活用してみてください。

プログラミングスクールで言語を習得する

バックエンドエンジニアに必要なスキルを習得するために、プログラミングスクールを活用するのも良いでしょう。スクールによっては現役のエンジニアにプログラミングを教わることができるコースも存在するので、就活に役立つ実践的なスキルを身につけることができます。スクールを利用するための費用はやや高額ですが、独学でプログラミングを学ぶことに不安がある方におすすめです。インフラ構築についても学べるスクールを選べば、バックエンドエンジニアに必要なスキルを一通りマスターできるでしょう。

関連記事：プログラミングスクールの選び方！失敗しないための注意点とは

アルバイト・インターンで実務を経験する

バックエンドエンジニアに必要なスキルを身につけるコツとして、アルバイト・インターンでWeb開発の実務を経験するのもおすすめです。座学だけでプログラミングやIT技術について学ぶのではなく、バックエンドエンジニアの実務に触れることにより、より実践的なスキルが身につくメリットがあります。入社後の働くイメージが膨らむので就活対策にも役立つほか、バックエンドエンジニアを志望する意欲が高まることもあるでしょう。志望企業でインターンを募集している場合には、積極的に参加してみることをおすすめします。

おすすめ記事：エンジニアインターンは未経験でも参加できる？未経験参加可能な求人の応募方法

5.まとめ

本記事ではバックエンドエンジニアに必要なスキルとして、以下の7つをご紹介してきました。
 

• ・プログラミングスキル

  ・開発フレームワークを扱うスキル

  ・インフラ構築に関するスキル

  ・データベースを扱うスキル

  ・フロントエンド開発の基礎スキル

  ・情報セキュリティについてのスキル

  ・コミュニケーションスキル

バックエンドエンジニアは、Web開発における幅広い分野を担当し、活用するスキルも多岐にわたります。そのためスキルアップのために相応の努力が必要となりますが、実践的なスキルや難易度の高い資格を取得できると、選考を有利に進めることが可能です。

バックエンドエンジニアは今後の将来性が高く、インフラエンジニアやセキュリティエンジニア、フルスタックエンジニアなどの幅広いキャリアパスを選択できる職種でもあるので、本記事で解説してきたスキルを身につけながら理想のキャリアを歩み始めましょう。

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ただし、応募すべき企業や選考でアピールする内容はしっかりと検討する必要があるため、就活エージェントの利用をおすすめします。

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