システムエンジニアの企業選びのコツ！ホワイトな就職先の見極め方とおすすめ企業

• 1.システムエンジニアとは？

• 2.システムエンジニアの企業選びのコツ

• 3.システムエンジニアのための優良なホワイト企業を見極める方法

• 4.システムエンジニアの就職先におすすめな人気企業TOP5

• 5.まとめ

1.システムエンジニアとは？

システムエンジニア（SE）は、システム開発案件を発注するクライアント企業とのやり取りやプロジェクトのマネジメントなど、システム開発における上流工程を担当する職種のことを指します。クライアント企業との打ち合わせをもとに設計書・仕様書を作成し、プログラマーチームに共有して依頼されたシステムの開発を進めるという流れです。

システムエンジニアとしての業務を円滑に進めるためにプログラミングスキルは必須とされますが、システム開発の現場でコードを書く仕事よりも、クライアント企業やプログラマーなど、さまざまな立場の人とのやり取りが中心となる職種です。

関連記事：SEとは？システムエンジニアの仕事内容・年収と就活のコツを解説

システムエンジニアの仕事内容

システムエンジニアが携わる仕事は、システム開発案件の発注者であるクライアント企業に対してヒアリングを重ね、開発するシステムの使用や機能などを決める「要件定義」からスタートします。要件定義でまとめた内容をもとに、開発するシステムの「基本設計」をまとめてクライアント企業と共有し、プログラマー向けには「詳細設計」を作成して細かな構造・画面などの仕様も固めていきます。

こうして作成した設計書・仕様書はプログラマーチームに共有して、プログラマーに開発依頼する流れが一般的ですが、人手不足などの理由でシステムエンジニアが開発の現場でプログラミング作業を担当することもあります。プログラムが完成したらバグや不具合がないかを確認する「テスト・デバッグ」を行い、クライアント企業への納品を行います。

なお、システムエンジニアが携わるITシステムは、クライアント企業に納品して終わりではなく、その後の「保守・運用」にも携わることを押さえておきましょう。

関連記事：エンジニアの仕事内容とは？主な職種と必要なスキルも紹介

システムエンジニアの就職先

システムエンジニアの就職先となるのは、主に「SIer」と呼ばれる受託開発企業です。SIerは、システム開発の依頼を受けてプロジェクトに取り組む企業で、時には下請けの外部企業に業務の一部を委託しながら、分業制で開発業務を手掛けています。開発するシステムの内容はさまざまで、業務アプリ、組み込みシステム、スマホアプリなどが挙げられます。

また、エンジニア派遣を手掛ける「SES企業」や、自社でITサービスを開発・提供している「自社開発企業」でシステムエンジニアを募集していることもあります。システムエンジニアの略称である「SE」といずれもよく似た名称ですが、それぞれ全く異なる企業・職種のことを指すことに注意しましょう。

システムエンジニアの将来性

システムエンジニアは今後の将来性も高い職種として高い注目が集まっています。というのも、システムエンジニアの仕事はさまざまな立場の相手と関わる営業職やコンサルタント職のような役割であり、今後AIが普及したとしてもAIに代替されることは考えにくいからです。

また、システムエンジニアの主な就職先であるSIerも、複数の企業からの開発案件を同時並行で請け負うという性質上、非常に安定した経営基盤があり、今後の高い将来性が見込まれている業種であることも追い風となっています。そのため将来性を重視して将来のキャリアを考えたい方にも、システムエンジニアの仕事はおすすめです。

2.システムエンジニアの企業選びのコツ

システムエンジニアという仕事は新卒・未経験からでもスタートしやすく、将来性がある仕事ですが、就職先となる企業選びを間違えてしまうと、ブラック体質な職場で消耗してしまう可能性もあります。ここではシステムエンジニアとして就職する企業選びのコツについて、下記の3つのポイントごとに解説します。
 

• ・スキルアップ支援が充実した企業を選ぶ

  ・安定性・将来性が高い企業を選ぶ

  ・理想のシステムエンジニアが活躍する企業を選ぶ

一つひとつ詳しくご紹介しましょう。

スキルアップ支援が充実した企業を選ぶ

システムエンジニアとしての就職先企業を選ぶなら、入社後のスキルアップ支援が充実した職場を選ぶことをおすすめします。未経験から入社後に手厚い研修があるのはもちろんのこと、システムエンジニアとして一人前になった後も資格取得支援制度・セミナー受講補助などの制度により、一人ひとりのスキルアップを応援する社風がある企業なら、長期的なキャリア形成でも有利に働きます。

企業によっては書籍の購入費用に補助が出たり、高額な資格手当が用意されていたりと、システムエンジニアがスキルアップに取り組むモチベーションを高めるような制度を導入していることもあります。そうした企業を選んでシステムエンジニアとしてのキャリアをスタートすることで、IT業界で長く活躍できる人材を目指せるでしょう。

安定性・将来性が高い企業を選ぶ

システムエンジニアとして新卒社員で入社するなら、安定性・将来性がいずれも高い企業を選ぶようにしましょう。SIerの安定性の高さは、下請け案件ではなく元請け・一次請け案件が多く、大手の取引先が多いかどうかで判断できます。革新的な新規事業の立ち上げにチャレンジしていたり、若手に積極的に仕事を任せる社風があったりする企業なら、将来性も高いと判断できます。

腰を落ち着けて働ける環境で、将来に不安なく仕事をつけられる職場を選ぶことで、システムエンジニアとして着実にキャリアを重ねていくことができるでしょう。ブラック体質の企業も避けることができるので、ぜひ企業選びの視点の一つとして取り入れてみてください。

理想のシステムエンジニアが活躍する企業を選ぶ

システムエンジニアの企業選びでは、すでにその企業で理想の働き方を実現している先輩がいることを条件に、就職先を決めるのもおすすめです。その企業で理想的な働き方を実現している先輩が活躍しているということは、自分が入社後も同じように働けるチャンスがあることを意味します。

たとえば、在宅勤務・リモートワークを積極的に推進しており、自由度の高い勤務スタイルを認めている企業に入社して、ワークライフバランスを重視した働き方を実現するなど。もしくは文系出身にも関わらずプロジェクトマネージャーにまで出世して、カリスマ的な存在となっている先輩がいる企業を選ぶのも良いでしょう。

身近に将来のキャリアビジョンに一致する存在がいることは、システムエンジニアとしてキャリアアップに取り組む何よりのモチベーションになりますので、ぜひ実践してみてください。

3.システムエンジニアのための優良なホワイト企業を見極める方法

ここからはシステムエンジニアの就職先企業として、ブラック企業を避けて優良なホワイト企業を見極める方法をご紹介しましょう。
 

• ・社員の年齢層が偏ってないか

  ・下請け案件ばかりではないか

  ・口コミサイト・SNSの評判が悪くないか

これらのポイントを踏まえて就職先を選ぶことで、ブラック企業を避けて働きやすい職場を見つけることができるので、ぜひ参考にしてください。

社員の年齢層が偏ってないか

システムエンジニアの就職先としてホワイト企業を見極めるコツとして、社員の年齢層が偏ってないかどうかが挙げられます。社員の年齢層が極端に偏っており、若手ばかりの職場、もしくはベテランばかりの職場の企業では、職場環境に何らかの課題を抱えている可能性が高いです。若手社員が定着せずにベテラン社員ばかり残ってしまう環境、もしくは中堅以上の離職率が高くリーダーやマネージャーが育たない環境であることが考えられます。

こうした年齢層の偏りは、ブラック体質の企業にも共通している特徴の一つなので、会社説明会や職場見学などで違和感を抱いた時には、選考に進むのは慎重になった方が良いかもしれません。

下請け案件ばかりではないか

システムエンジニアの企業選びでは、下請け案件ばかりのSIerにも注意が必要です。IT業界では今でも多重下請け構造が残っており、大手SIerが受注したプロジェクトを下請け・孫請けの中小SIerに外注しているケースは珍しくありません。その結果、三次請け・四次請けなど、間に多くの仲介会社が入っている案件ばかりの企業では、過酷な作業を割安な給料で任されることが多くなるのです。

その企業が下請け案件ばかりなのかどうかを判断する基準として、その企業の主要取引先をチェックする方法が挙げられます。主要取引先に大手IT企業の名前ばかりが並んでいる場合には下請け案件が多い可能性が高く、非IT業界の事業会社の名前が並んでいる場合には、元請け・一次請け案件が多い優良企業であると判断できます。

口コミサイト・SNSの評判が悪くないか

システムエンジニアの企業選びでブラックな体質の職場を避けるために、社名で検索して口コミサイトやSNSの評判をチェックするのも有効です。社名で検索してネガティブな意見ばかりがヒットするようであれば、ブラック体質な企業であることを疑った方が良いでしょう。ただし、社員の口コミサイトなどではどうしてもネガティブな意見が多く集まりやすい性質があるので、あくまでも参考情報の一つとして捉えると良いでしょう。

会社説明会や職場見学、インターンなどで相性の良い職場であると感じたのであれば、積極的に選考を受けることをおすすめします。

4.システムエンジニアの就職先におすすめな人気企業TOP5

ここからはシステムエンジニアの求人を出しているおすすめの人気企業TOP5をご紹介します。
 

• ・富士通株式会社

  ・株式会社NTTデータ

  ・株式会社野村総合研究所

  ・株式会社ジャストシステム

  ・Sky株式会社

これらの企業はいずれも売上高が業界トップクラス、もしくは社員の平均年収が高水準な企業となっているので、就職先選びの候補として参考にしてみてください。

富士通株式会社

富士通株式会社は、2023年度の連結売上高が3兆7,560億円を記録している業界トップクラスの売上高を誇る企業です。総合電機メーカーとしても総合ITベンダーとしても活躍する国内を代表する大企業であり、製造・流通・物流・金融など、さまざまな業界の企業に対してソリューションを提供しています。

同社では一人ひとりの社員の「パーパス実現」をキーワードとして、成長・挑戦・認定などのテーマで幅広く福利厚生を用意しているのが特徴です。フレックスタイム制の導入や、80％を維持するテレワーク継続率、男女ともに100%を達成している育児休暇復職率なども特徴的で、新卒でシステムエンジニアとして就職するのに最適な職場環境が整っています。

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、2023年度の売上高で4兆3,673億円を記録している大手企業で、NTTグループを代表する企業としてITインフラ・通信インフラなどのITソリューションを手掛けています。金融業界・官公庁向けのITコンサルティングサービスに強みを持ち、システムエンジニアとしてのキャリアのスタートを切るの最適な環境です。

独自の研修施設「NTT DATA 駒場研修センター」を東京都目黒区に設置しているのが大きな特徴で、長年にわたる社歴の中で蓄積されたノウハウをもとに、手厚い研修を受けられる体制があります。入社後の教育体制を重視して企業を選びたい方におすすめの就職先の一つです。

株式会社野村総合研究所

株式会社野村総合研究所は、2023年度の社員の平均年収が約1,271万円と報告されている、高年収を用意している企業です。官公庁や大企業をターゲットとした経営コンサルティング事業、ITソリューション事業を得意としており、女性の企業トップのもとで男女を問わず働きやすい環境づくりを推進しています。

同社での新人研修は約60日にわたる長期のプログラムとなっており、年間300講座もの研修を受講できる体制が整っています。社員一人当たりの平均研修予算が年間39.3万円と報告されているなど、惜しみなく社員のスキルアップを支援している企業です。

株式会社ジャストシステム

株式会社ジャストシステムは、2023年度の平均年収が約1,428万円と報告されており、業界ではトップクラスの平均年収を支給している企業です。タブレットを使った通信教育「スマイルゼミ」、日本語入力ソフトの「ATOK」などの製品に強みを持つ自社開発企業であり、収入面・待遇面を重視して就職先を選びたい方に向いています。

また、自らゴールを決めて目標達成に取り組む「目標管理制度」や、給与・賞与とは別に営業利益の分配を行う「利益還元制度」など、社員一人ひとりの熱意・モチベーションを高める仕組みも充実しているので、大きなやりがいを実感しながら働ける環境がある就職先です。

Sky株式会社

Sky株式会社は、『好働力』というキーワードのもとで新卒採用を実施している企業で、未上場の非公開企業ですが、幅広い事業展開による安定した事業基盤を持つのが特徴です。新卒採用では250名もの大量募集を実施した実績があり、SNSを通じた採用活動にも力を入れている企業です。

開発職やインフラエンジニアなど、募集職種も豊富なので、自分の興味のある分野を選んで応募できるメリットがあります。また、従業員満足（ES）が顧客満足（CS）に直結するという考えのもと、社員一人ひとりの働きやすさを重視する職場づくりを進めており、サービス残業を禁止する取り組みや、多角的に人事評価を行う「360度評価制度」などを導入しているのも特徴です。

5.まとめ

システムエンジニアはシステム開発プロジェクトにおける上流工程を担当する仕事で、受託開発を手掛けるSIerなどの企業で活躍する職種です。システム開発の現場でプログラマーとして働くというよりも、営業職やコンサルタント職のような立場で業務に取り組むため、AIに代替されにくく、今後の将来性も高い職種となっています。

システムエンジニアとして就職する企業を選ぶ際には、スキルアップ支援が充実した企業や、安定性・将来性が高い企業、理想のシステムエンジニアの先輩が活躍している企業を積極的に選ぶのがおすすめです。一方で社員の年齢層が偏っている企業や、下請け案件ばかりの企業、口コミサイトやSNSでの評判が悪い企業などは、ブラック体質な職場である可能性が高いので注意が必要です。

本記事で解説してきたシステムエンジニアの就職先におすすめな人気企業も参考にしながら、自分に合った優良企業への内定を目指してみてください。

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