カスタマーエンジニアに将来性はある?就活に役立つスキルとキャリアパス

カスタマーエンジニアに将来性はある?就活に役立つスキルとキャリアパス
カスタマーエンジニアとは、顧客(カスタマー)に近い立場でITシステムの導入・システムトラブルに関する問い合わせ対応などのサポート業務を提供する職種です。ハードウェアやソフトウェアを問わずユーザーの困りごと全般に対応するのが特徴で、自社が提供するITシステムについての専門知識や、基礎的なITスキルを身につけた上で活躍できる職種となっています。 しかしカスタマーエンジニアの仕事はAIに代替されやすいと言われることも多く、今後の将来性に不安を抱える方も少なくありません。 そこで本記事では、カスタマーエンジニアの仕事内容や将来性、就活に役立つスキルなどについてご紹介します。カスタマーエンジニアのスキル・経験を活かして目指せるキャリアパスについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
おすすめ記事:エンジニアの就活はこれでバッチリ!スケジュールや準備事項をマルっと解説

おすすめ記事:新卒エンジニアに未経験でなるには?エンジニア就職に向いている人はこんな人

 

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

1.カスタマーエンジニア(CE)とは?

カスタマーエンジニアとは、ユーザーやお客様に最も近い技術職として、新たなITシステムの導入支援やIT機器の選定、導入後の保守・点検などの業務を担当する職種です。企業によっては「サポートエンジニア」や「フィールドエンジニア」などと呼ばれることもあります。

システムエンジニアやインフラエンジニアと共通する仕事内容も多いですが、ユーザーとの接点が非常に多く、直接感謝されるやりがいを得られる一方で、クレーム対応に駆り出されることもあるのが特徴です。ハードウェア・ソフトウェアを問わずユーザーの困りごとに対応する必要があるため、自社で扱うITシステムや製品についての専門的な知識が求められる職種です。

カスタマーエンジニアの新卒採用においては、技術的な知識よりも高いコミュニケーションスキルが重視されます。困りごとを抱えてサポート窓口に連絡するユーザーの心情に寄り添いながら、適切な言葉を選んでサポートを提供できる人物であれば、カスタマーエンジニアとして高く評価されるでしょう。

カスタマーエンジニアの魅力・やりがい

カスタマーエンジニアとして働く最大の魅力は、ユーザーとの距離が近いことにあります。困りごとを抱えたユーザーに対して適切なサポートを提供し、問題を解決することができれば、誰よりも先に感謝の言葉を受け取ることができます。ユーザーが持ち込んだ困難な課題に対して、原因を分析し、適切な解決策を試行錯誤しながら導き出し、大きな壁を乗り越えることができた時には、大きな達成感を得られるカスタマーエンジニアも多いです。

また、自分が身につけた知識やスキルを活かして、ユーザーに直接役立っていることを実感できる職種なので、ユーザーとの距離があるシステムエンジニアやプログラマーなどの仕事と比べて、やりがいを実感しやすい傾向にあります。ユーザーと接する機会が多い立場なので、人と関わることが好きな方にも向いています。

システムエンジニアとの違い

カスタマーエンジニアはシステムエンジニアの働き方と共通する部分は多いですが、明確な違いも存在します。

システムエンジニアは主に受託開発の現場において、システム開発プロジェクトの上流工程に携わる職種です。システム開発を依頼するクライアント企業とのやり取りを担当し、ユーザーの要望を的確に汲み取りながら使いやすいITシステムを構築するのが仕事です。お客様と関わる機会が多い点は、カスタマーエンジニアと共通しています。

しかしシステムエンジニアは、ユーザーに依頼された新たなシステム開発に携わるのに対して、カスタマーエンジニアはすでに完成しているITシステム・IT機器に関するサポートや、導入後のトラブル対応を担当するのが大きな違いです。

インフラエンジニアとの違い

カスタマーエンジニアはインフラエンジニアの仕事に近いと言われることがあります。

インフラエンジニアとは、ITサービスを提供・開発するために欠かせないサーバーやネットワークなどのITインフラを手掛ける職種です。導入するITシステムに合わせて最適なスペックを持ったサーバー機器・ネットワーク機器を設計・構築するのが仕事であり、導入後の監視業務やメンテナンス業務も担当します。

カスタマーエンジニアと同様にハードウェアを扱う機会が多い職種ですが、カスタマーエンジニアはユーザーに対するITシステム・IT機器の導入支援や導入後のトラブル対応など幅広い困りごとに対応するのに対し、インフラエンジニアはITインフラの構築から安定稼働のためのサポートに特化して提供するという違いがあります。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

2.カスタマーエンジニアの仕事内容

ここからはカスタマーエンジニアが担当する主な仕事内容について、以下の3つの分野ごとにご紹介します。
 

  • ・ITシステム・IT機器の導入支援

    ・IT機器の設置・導入

    ・設置後の保守・点検


一つずつ順番にご説明しましょう。

ITシステム・IT機器の導入支援

カスタマーエンジニアは、新たなITシステムやIT機器の導入を考えているユーザー向けに、新規導入に必要なシステムや機器の選定、選び方のアドバイス、導入作業のサポート業務などを担当します。ITシステムを新たに導入した際には、ユーザー側もすぐに使いこなせるとは限りません。過去の活用事例や実際の操作方法などを紹介しながら、導入するITシステム・IT機器を最大限活用できるようにサポートするのも仕事です。

IT機器の設置・導入

カスタマーエンジニアは、IT機器などのハードウェアを設置・導入する支援業務も担当します。サーバー機器・ネットワーク機器を顧客企業のオフィスに設置するために、適切な設置場所や配線方法をユーザーと相談しながら決定します。導入する製品によっては、初期設定・セットアップに専門的な知識が必要とされることもあるので、ハードウェアやITインフラについての知識を活用しながら設置・導入を行います。

設置後の保守・点検

カスタマーエンジニアの仕事内容には、過去に設置したITシステムやIT機器を安定的に稼働させるための保守・点検作業も含まれます。システムトラブルを未然に防ぐためのメンテナンス、システム障害が発生した際には素早く復旧を目指すトラブル対応などに取り組み、ユーザー企業が安心してITシステムを利用できるように支援します。遠隔操作によって保守・点検を実施することもあれば、ユーザー企業のオフィスに赴いて技術的なサポートを提供することもあります。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

3.カスタマーエンジニアに将来性はあるのか?

カスタマーエンジニアの仕事内容はAIが得意とする分野でもあることから、今後の将来性に不安を感じる方も少なくありません。ここではカスタマーエンジニアの将来性について、最新の業界事情とともにご紹介します。

クラウドへの移行により需要は減少傾向

カスタマーエンジニアが扱うITシステムやIT機器は、近年になって急速にクラウド化が進んでいます。これまでは物理的なサーバー機器・ネットワーク機器を用いて構築していたITインフラを、AWSなどのクラウドサービスに移行させる現場が増加傾向にあるのです。これまでは企業のサーバールームなどに設置していたITインフラを、AWSのデータセンターへと移管して、メンテナンスの手間や運用コストを抑える流れが加速しています。

こうしたクラウド化が進むことで、カスタマーエンジニアの需要が減少し、ユーザーサポート業務も自動化されるのではないかという意見が増えているのです。今後もITインフラのクラウド化は進むと見込まれているため、カスタマーエンジニアの需要が減ることはあったとしても、急速に増えることはないと考えられます。

ITインフラを支える仕事はなくならない

しかしITインフラのクラウド化が進んだとしても、カスタマーエンジニアの需要がゼロになることは考えにくいです。というのも、ITインフラをクラウド化するためにも専門知識が必要であり、必要なスペックのサーバー・ネットワークを契約する際にもカスタマーエンジニアが活躍するからです。こうしたカスタマーエンジニアの業務をAIによって自動化することも可能ですが、「人から話を聞いてから契約を決めたい」「困った時には電話で相談したい」というニーズは根強いため、カスタマーエンジニアの需要が完全になくなることはないでしょう。

ただし、言われた仕事や定型業務しかできないカスタマーエンジニアの需要は低下し、次々とAIに置き換わってしまう可能性が高いです。そのためカスタマーエンジニアとして業界で長く活躍するためには、常にスキルアップ・キャリアアップに取り組み、社内でもユーザーからも評価されるカスタマーエンジニアを目指す必要があるのです。

AIの普及に合わせたキャリアを歩む必要がある

AIが今後も普及すれば、カスタマーエンジニアの仕事はAIによって自動化されていく未来も考えられます。昨今の人手不足の中で豊富な専門知識を持ったカスタマーエンジニアを確保するのは困難であり、新たに採用したり育成したりするコストは非常に重く、企業にとってはAIに任せた方が人件費の節約につながるという事情もあります。

こうした環境の中でカスタマーエンジニアとしてのキャリアアップを目指すのであれば、AIに仕事を奪われるのではなく、AIを活用する立場として、定型業務や単純作業を自動化してユーザーサポートにかける時間を増やすなど、AIとうまく付き合いながら活躍する働き方を追求する必要があるでしょう。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

4.カスタマーエンジニアの就活に役立つスキル

ここからはカスタマーエンジニアとして就職するために習得しておきたいスキルについてご紹介します。
 

  • ・ヒアリングスキル・提案スキル

    ・問題解決能力

    ・扱うITシステム・IT機器の専門知識


上記3つを順番に解説しますので、就活を見据えたスキルアップの参考にしてみてください。

ヒアリングスキル・提案スキル

カスタマーエンジニアの就活に役立つスキルとして、ヒアリングスキル・提案スキルが挙げられます。コミュニケーションスキルの中でも、ユーザーの困りごとを正確に把握するヒアリングスキルや、ユーザーにとって必要なサポートを説得力ある根拠とともに伝える提案スキルがあると、カスタマーエンジニアとしての高い評価につながります。

カスタマーエンジニアにはコミュニケーションスキルが必要であると言われることが多いですが、カスタマーエンジニアに必要なのはユーザーと仲良くなるためのおしゃべり上手なコミュニケーションスキルというよりは、ユーザーの立場になって相手の心情に配慮しながら、適切な言葉を選びながらサポートを提供するスキルなのです。

問題解決能力

カスタマーエンジニアの就活では、高い問題解決スキルが評価されることが多いです。ユーザーが抱えるIT関連の困りごとに対して、ユーザーの置かれた状況や直面している課題について詳しく分析しながら、適切な解決策を導き出せるスキルがあると、カスタマーエンジニアとしての高い評価につながります。

顧客企業が直面している課題に照らし合わせながら最適なITシステム・IT機器を提案することができると、ユーザーからの厚い信頼を獲得することにもつながります。これまでの学生生活を通じて、部活動やサークルで課題を乗り越えた経験、アルバイトでのトラブルを解決した経験などのエピソードは、就活でのアピール材料として役立ちます。

扱うITシステム・IT機器の専門知識

カスタマーエンジニアとして活躍するためには、入社後に扱うITシステムやIT機器についての専門知識があると有利になります。自社で提供しているITシステムについて熟知しているカスタマーエンジニアは、ユーザーからの問い合わせに対して適切な解決策を素早く提示できるため、社内外の評価が高まる一因になります。

詳細な製品知識については入社後に身につける必要がありますが、IT業界で必要とされる基本的なIT知識や、IT機器・ハードウェアについての知識は、就活対策の一環として学んでおくと良いでしょう。基礎的なIT知識を習得するためには、「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」など、ITエンジニア向けの国家資格を通じて勉強するのもおすすめです。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

5.カスタマーエンジニアから目指せるキャリアパス

最後にカスタマーエンジニアのスキルや経験を活かして、ステップアップを目指せるキャリアパスをご紹介しましょう。
 

  • ・インフラエンジニア

    ・システムエンジニア

    ・プロジェクトマネージャー


これらの職種へのキャリアアップを見据えながら、カスタマーエンジニアの就活に取り組んでみてください。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、カスタマーエンジニアの仕事でも扱うITインフラの専門家です。サーバー機器やネットワーク機器などを扱いながら、企業のITサービスを提供・開発するために欠かせないIT基盤を手掛けます。インフラエンジニアの仕事内容はカスタマーエンジニアと共通する部分が多く、スキルや経験をそのまま活かしてキャリアアップすることが可能です。

ITインフラは、IT業界にとってなくてはならないライフラインの一つなので、インフラエンジニアの需要がなくなることは考えにくく、今後の高い将来性が見込まれている職種です。そのため将来性重視のキャリアプランを描きたい方に最適なキャリアパスとなっています。

おすすめ記事:新卒でインフラエンジニアになれる?インフラエンジニアの仕事内容や職種を徹底解説

システムエンジニア

システムエンジニアは、新たなシステム開発を依頼したいクライアント企業からの依頼を受けて、受託開発に取り組むエンジニアのことを指します。クライアント企業の要望に合わせてオーダーメイドのシステムを構築するのが特徴で、クライアント企業へのヒアリングや打ち合わせの場に積極的に関わる職種なので、カスタマーエンジニアとしての経験を活かしやすいキャリアパスです。

システムエンジニアとして活躍するためには、システム開発で用いるプログラミングスキルを習得しておく必要があります。カスタマーエンジニアの仕事内容では、プログラミングスキルを活かせる場が少ないため、プログラミング未経験の方は自主的にプログラミングスクールに通ったりしてスキルアップに取り組んでおく必要があります。

おすすめ記事:新卒でSEになるためにしておくべき準備|仕事内容や必要な資格、求められるスキルまで解説

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーとは、システム開発プロジェクトにおける責任者として、プロジェクトマネジメントを手掛ける職種です。システム開発に関する専門知識が必要ですが、それ以上に開発メンバーとの意思疎通やクライアント企業との調整業務が重要になります。そのため、カスタマーエンジニアとして培ったコミュニケーションスキルやヒアリングスキルを活かしやすい職種であり、IT業界の中でもトップクラスの収入・待遇が得られるメリットがあります。

カスタマーエンジニアからシステムエンジニアへとジョブチェンジし、システム開発での経験を積んだ上で、ゆくゆくはプロジェクトマネージャーへとステップアップして理想の働き方を実現するのも良いでしょう。

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

\15年超の実績を持つレバテックが運営/

ITエンジニア就活支援サービスに登録する

6.まとめ

カスタマーエンジニアは、ユーザーに最も近い立場からITシステムやIT機器の導入支援、ハードウェアの設置業務、導入後の保守点検業務などを担当する職種です。システムエンジニアやインフラエンジニアと共通する仕事内容も多いですが、ユーザーや顧客企業と接する機会が非常に多いことが大きな特徴です。

ただしカスタマーエンジニアは、昨今のクラウド化の流れやAIの普及によって、需要が減少傾向にあるのも事実です。人と人とのコミュニケーションが重要な職種なので、ユーザーから厚い信頼を寄せられるカスタマーエンジニアの需要はなくなりませんが、クラウド技術に対応したり、AIを活用しながら仕事を進めたりと、働き方を工夫しながらキャリアアップを目指す必要があります。

本記事で解説してきた、就活に役立つスキルや将来目指せるキャリアパスも参考にしながら、後悔しない就活に取り組んでみてください。

ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー

レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。

就活アドバイザーに相談してみる

レバテックカレッジ 就活まで支援するエンジニア志望学生のためのプログラミングスクール