
本記事では、ゲーム業界への新卒採用を目指す就活生向けに、ゲーム業界の最新の市場動向や将来性、主な募集職種、効果的な就活対策などについてご紹介します。
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1.ゲーム業界とは?
ゲーム業界とは、ゲーム機の開発やゲームソフト・ゲームアプリの開発など、ゲームに関するさまざまな事業を手掛ける業界のことを指します。企業によって事業内容は多種多様で、Webアプリやスマホアプリの開発に携わる企業だけではなく、ゲームセンター向けの筐体を開発する企業や、ゲームアプリを配信するプラットフォームの運営企業なども含まれます。
プログラミング言語などのIT技術を用いたゲームのソフトウェア開発に取り組む企業が多いことから、IT業界の一種に分類されることもあります。ゲームプログラマーやゲームエンジニアといった職種のほか、ゲームデザイナー・サウンドクリエイターといったクリエイティブ職も活躍している世界ですが、ゲーム人気の高まりに対して業界全体で人手が不足しているという事情もあります。
ゲーム好きの方からは高い人気を誇る就職先ですが、ゲーム好きの人材を採用しない方針を採っている企業が存在するほか、ゲーム好き以外の自己PRが求められる企業が多く、十分な就活対策が求められる業界となっています。
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2.ゲーム業界の市場動向
就職先としてゲーム業界を選択肢に入れている場合、近年のゲーム業界における市場動向を把握しておくことが役立ちます。最新動向をチェックしておくことで、今後業界で求められるであろうスキルや技術を先回りして習得したり、需要が高まる仕事に就くためのキャリアプランを計画できたりするメリットがあるからです。
ここではゲーム業界における最新トピックとして、下記の3つの市場動向を解説します。
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・大規模開発と個人開発の二極化が進む
・クラウドゲームの普及
・生成AIを活用したゲームにも注目
それぞれ詳しく解説しますので、ゲーム業界に就職するための業界研究に役立ててみてください。
大規模開発と個人開発の二極化が進む
昨今のゲーム業界では、大規模開発と個人開発の二極化が進む傾向にあります。潤沢な資金や人材を抱える大手企業による大規模なゲーム開発プロジェクトが市場で高いシェアを獲得し、中小規模のゲームソフトの需要は縮小傾向、その中で個人開発者が手掛けるインディーゲームに注目が集まり、安価に高いクオリティのゲームを楽しめることから人気が高まっています。
こうしたトレンドの背景には、ゲームユーザーの審美眼が磨かれたことで大規模なゲーム開発プロジェクトでなければユーザーからの支持を集めにくくなっていることが挙げられます。また、動画サイトやライブ配信サイトにおけるゲーム実況が一つの人気カテゴリとして確立される中で、既存の有名ゲームタイトルではなく、ニッチな楽しみ方を提供するインディーゲームを取り上げるゲーム実況者が増えていることも要因です。
クラウドゲームの普及
ゲーム業界では、どれだけ高いクオリティのゲームを開発しようと考えたとしても、ユーザーが使用するハードウェアが必要なスペックを有していなければ、最高のゲーム体験を提供できないという事情がありました。そうした状況の中で近年普及しているのが、スマホやパソコンといったハードウェアにゲームデータを保存せず、インターネットを通じてクラウド上でゲームをプレイする「クラウドゲーム」という仕組みです。
クラウドゲームを利用することにより、容量不足・スペック不足のスマホやパソコンであっても、高速なインターネット回線さえ用意できれば、手軽に高いクオリティのゲームを楽しむことが可能になります。高画質・高音質かつ豊かな表現を取り入れたアニメーションを用いるゲームは今後も増加すると見込まれるため、ゲーム開発者にとってはクラウドゲームへの対応が求められる時代となっているのです。
生成AIを活用したゲームにも注目
ChatGPTをはじめとする生成AIも、これからのゲーム業界を考える上では欠かせないトピックです。生成AIを用いることでゲームプログラミングの一部の作業を自動化・効率化できるほか、ユーザー一人ひとりに合わせたストーリー展開を生成AIをもとに提供するなど、さまざまな活用方法が模索されています。
昨今の人気ゲームタイトルの中にも、キャラクターの見た目や動作を生成AIによって自動生成しているものが存在し、大幅な開発コストの削減に加えて、よりバリエーション豊かなユーザー体験を提供できるようになりました。ゲーム開発ではクリエイティブな作業やアイデアが重視されるため、生成AIにゲーム業界の仕事が奪われることは考えにくい点も押さえておきましょう。
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3.ゲーム業界の将来性
以上の市場動向を踏まえると、ゲーム業界の将来性は非常に明るいと判断できます。大規模なゲーム開発プロジェクトでは多くのプログラマーやデザイナーの雇用が生まれ、クラウドゲームによりユーザーがゲームをプレイするハードルが低下、そして生成AIによって業務効率化を図るなど、ゲーム業界にとっては追い風と言える状況が続いているからです。
実際にゲーム業界では、ゲーム開発に対する高い需要があるにも関わらず、ゲーム開発に取り組める人手が不足していることが大きな課題となっています。新卒採用に取り組む就活生にとっては、売り手市場の業界で自分の好きなことを仕事にできるため、興味・関心があるなら積極的に目指したい就職先です。
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4.ゲーム業界の種類
ゲーム業界には、ゲームを動かすためのハードウェアを開発する企業や、ゲームアプリを配信するアプリストアなどのプラットフォームを提供する企業も存在します。ここではゲーム業界における大きな分類として、下記の3つの種類の企業について解説します。
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・ハードウェアメーカー
・ゲームパブリッシャー
・ゲームデベロッパー
どの事業を手掛ける企業に入るのかによって担当する仕事内容や目指せるキャリアパスは変わるため、それぞれの違いは必ず押さえておきましょう。
ハードウェアメーカー
ゲーム業界におけるハードウェアメーカーとは、主に家庭用ゲーム機を開発する企業のことを指します。「Nintendo Switch」を手掛ける任天堂株式会社や、「PlayStation」シリーズを開発する株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントが代表的です。コントローラーヘッドセットなどの周辺機器、ゲーミングパソコンやゲームセンター向けのアーケードゲーム機を手掛ける企業もハードウェアメーカーに含まれます。
ハードウェアメーカーでは、限られたスペックのゲーム機で動作する組込みシステムの開発スキルが求められます。近年のゲーム業界ではスマホ向けのゲームアプリが主流ではあるものの、熱心なゲームユーザーからの安定的な需要が見込める業種となっています。
ゲームパブリッシャー
ゲームパブリッシャーとは、ゲームソフトの開発を手掛ける企業の中でも、主に企画・販売に取り組む企業のことを指します。ゲーム業界では、ゲームの企画と開発を分業制で進めているケースが多く、ゲームパブリッシャーに分類される企業では開発の現場で働くゲームプログラマーやエンジニアを募集するケースは少ないです。
ゲームソフトの企画・販売に強みを持つため、マーケティングや営業についてのスキルが問われる業種でもあります。自分のアイデアを活かしたゲームを企画し、ユーザーに届けたいと考える方に向いています。代表的な企業には、株式会社スクウェア・エニックス、株式会社カプコン、株式会社バンダイナムコエンターテインメントなどが挙げられます。
ゲームデベロッパー
ゲームデベロッパーは、ゲームパブリッシャーからの委託を受けてゲーム開発に取り組む企業のことを指します。大手ゲームパブリッシャーのもとでさまざまなゲームタイトルに携わるものの、非上場の中小企業が多く知名度が高いわけではありません。しかし高い技術力によってゲーム開発を支えている、ゲーム業界にはなくてはならない存在です。
代表的なゲームデベロッパーには、株式会社トーセ、株式会社ユークス、株式会社ゲームフリークなどが挙げられます。担当するプロジェクトによってさまざまな種類のゲームソフト開発に取り組めるので、ゲームプログラマー・エンジニアとして開発経験を積みたい方に最適な就職先となっています。
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5.ゲーム業界の主な募集職種
ゲーム業界では、主に次のような職種が募集されており、それぞれの仕事によって求められるスキル・役割は異なります。
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・ゲームプログラマー・エンジニア
・ゲームデザイナー
・ゲームディレクター
応募する職種を絞って効果的な就活対策に取り組むためにも、これらの職種への理解を深めておきましょう。
ゲームプログラマー・エンジニア
ゲームプログラマー・エンジニアは、主にゲームデベロッパーで働くゲーム開発の専門家です。家庭用ゲーム機やスマホ・パソコン向けのソフトウェア開発を手掛けており、ユーザーが楽しくゲームをプレイするためのプログラムを構築します。ゲームプログラミングの現場で用いられているのは、C++、C#などの言語です。Android向けのスマホアプリ開発ならJava、iPhone向けのスマホアプリ開発ではSwiftが使用されることが多いです。
ゲーム開発の最前線でものづくりに携わる職種なので、新たなゲームを生み出す仕事に就きたい方におすすめです。近年ではVR・ARや生成AIを活用しながらゲーム開発に取り組めるゲームプログラマー・エンジニアが重宝されているため、これらのスキルを磨いておくのもおすすめです。
関連記事:ゲームプログラマーに新卒で就職できる?業界の構造や必要なレベルを解説
ゲームデザイナー
ゲームデザイナーは、ゲーム内で動くキャラクターや背景をはじめ、ゲーム全体の設計を担当する仕事です。グラフィックデザイナーやCGデザイナーといった職種も存在し、ゲームのビジュアルの実装に携わります。ゲームのグラフィックは、ゲームソフトの売上を大きく左右する要素なので、ユーザーに好まれるゲームデザインを実装する高いスキルが求められます。
ゲーム開発の根幹を手掛ける職種なので、プログラミングスキルやCG制作スキル、デザインスキルなど幅広い分野のスキルが要求されます。ゲームプログラマー・エンジニアやゲームディレクターなど、さまざまな立場の相手と協力しながら業務を進めるので、コミュニケーションスキルやプレゼンスキルも必要とされる職種です。
ゲームディレクター
ゲームディレクターとは、ゲーム開発プロジェクトの責任者として、スケジュール管理やタスク管理を担当する職種です。ゲーム制作が円滑に進むよう、開発チームをバックアップしながら開発現場を統括します。業務量は多いながらも、ゲーム業界では花形とされる職種で、高収入・好待遇も期待できます。
一般的にゲームディレクターになるためには、ゲームプログラマー・エンジニアやゲームデザイナーとしてのスキルを磨き、開発現場での経験を積んだ上でキャリアアップする流れとなっています。ゲームディレクターとしての実績が評価されれば、より責任ある立場を任されるゲームプロデューサーへのステップアップも可能です。
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6.ゲーム業界で働くための就活対策
最後に、ゲーム業界からの内定を獲得するために押さえておきたい就活対策について、下記の3つの項目ごとに解説します。
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・ゲーム制作で求められるスキルを習得する
・「ゲームが好き」以外の志望動機をアピールする
・業務に役立つ資格を通じて入社意欲を伝える
第一志望のゲーム開発企業に入社するために、ぜひこれらのポイントを実践してみてください。
ゲーム制作で求められるスキルを習得する
ゲーム業界からの内定を獲得するために、入社後のゲーム制作で求められるスキルを習得しておくことは欠かせません。ゲーム開発で主に使用されるプログラミング言語には、家庭用ゲーム機ではC++やC#、WebアプリならHTML/CSS、スマホアプリならJavaやSwiftなどが挙げられます。
これらの言語に加えて、OracleやMySQLなどのデータベースを扱うスキルや、Unityをはじめとするゲームエンジンに関する知見があると重宝されます。なお、ゲーム業界の新卒採用においては、スキル面・技術面よりも人物面を重視する傾向にあるので、コミュニケーションスキルや上昇志向・成長意欲などをアピールするのも有効です。
「ゲームが好き」以外の志望動機をアピールする
ゲーム業界に応募する時のコツとして、「ゲームが好き」以外の志望動機をアピールするのも効果的です。ゲーム業界を志望する方の多くはゲーム好きで、興味を活かして働きたいと考えます。そのためゲーム好きを強調した志望動機は、ライバルの就活生に埋もれてしまう可能性が高く、選考で不利になってしまう可能性が高いです。
ゲーム業界ですでに活躍している先輩にもゲーム好きは多いので、ゲーム好きであることを隠す必要はないものの、それ以外に企業理念への共感や将来のキャリアパスなどのアピールポイントを用意しておくのがおすすめです。
業務に役立つ資格を通じて入社意欲を伝える
ゲーム業界への就職を目指すなら、入社後の業務に役立つ資格を取得しておき、志望意欲の高さを伝えるのも良いでしょう。ゲーム業界では必須の資格は存在しませんが、各プログラミング言語に対応した「Java™プログラミング能力認定」「C言語プログラミング能力検定試験」などの資格があると、高いプログラミングスキルを持った人物であるとアピールできます。
ほかにも「Unity認定資格」や「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」なども、ゲーム業界の就活で有利に働きます。資格があるだけで内定獲得につながるわけではないものの、長期にわたり資格対策の勉強に取り組む姿勢が評価されて、面接官からは好印象を持たれやすくなるでしょう。
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7.まとめ
ゲーム業界の近年の市場動向として、大規模開発と個人開発の二極化が進むこと、クラウドゲームが普及していること、生成AIの活用が注目されていることなどが挙げられます。ゲーム業界には、家庭用ゲーム機やアーケードゲーム機などを含めたハードウェアメーカーや、ゲームパブリッシャー・ゲームデベロッパーなどの業種が存在し、それぞれの企業で求められるスキルは異なります。
ゲーム業界で主に募集されているのは、ゲームプログラマー・エンジニアやゲームデザイナー、ゲームディレクターなど。携わる仕事内容は、入社する企業によって大きく異なるため、事前に企業研究に取り組んでおくことが大切です。本記事で解説してきたゲーム業界のための就活対策も参考にしながら、ゲーム業界でのキャリアを歩み始めましょう。
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