
しかし、エンジニアの将来性や収入の高さに魅力を感じてIT業界を目指す方にとっては、「なぜエンジニアになりたいか」の回答がうまく作れないことも多いでしょう。
そこで本記事では、就活で聞かれる「なぜエンジニアになりたいか」の質問に対して、面接官に刺さるアピールをするためのコツを回答例文・NG例文とともにご紹介します。
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1.志望動機と「なぜエンジニアになりたいか」の質問の違い
「なぜエンジニアになりたいか」という質問は、選考で必ずと言って良いほど聞かれる志望動機とは異なることに注意しなければなりません。「なぜエンジニアになりたいか」を質問するのは、なぜエンジニアを志望するのかという理由を確認するためであり、志望動機はその企業に応募する理由を確認するためのものです。
そのため「なぜエンジニアになりたいか」の回答の中で、「貴社の事業内容に興味があるから」「貴社のエンジニアの働き方に魅力を感じたから」など、企業に対する志望動機を伝えてしまわないように注意しましょう。
「なぜエンジニアになりたいか」の質問は、同一職種であればどの企業に応募する際にも大きく変わることはなく、大筋を使い回すことが可能です。一方で志望動機の回答は、企業ごとに新しく作成する必要があるのも大きな違いです。この2つを混同してしまうと、エントリーシートや面接で一貫性のない回答になってしまうので注意しましょう。
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2.「なぜエンジニアになりたいか」を企業が質問する意図
「なぜエンジニアになりたいか」の質問に対し、採用担当者に刺さる回答を伝えるためには、質問する側の意図を理解しておくことが重要です。エントリーシートや面接でエンジニアを志望する理由について質問する背景としては、次の5つが考えられます。
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・深く職種研究ができているか
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・将来のキャリアプランを立てているか
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・IT業界への興味・関心があるか
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・エンジニアとしての資質があるか
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・どれだけエンジニアへの志望意欲があるか
これらの企業側の意図も踏まえながら、「なぜエンジニアになりたいか」の回答を作成するようにしましょう。
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深く職種研究ができているか
「なぜエンジニアになりたいか」の質問を通じて、企業は学生がどれだけ深く職種研究ができているかを判断しようとしています。エンジニアという職業について深く理解し、それぞれの職種ごとの仕事内容や役割の違いを踏まえた上で、エンジニアを志望しているのかを見極めようとしているのです。
たとえば、「プログラミングで新しいサービスを生み出したい」という理由で、インフラエンジニアの求人に募集していた場合、企業側からは職種研究が十分でない人物とみなされるでしょう。インフラエンジニアはプログラミング作業よりも、サーバーの構築・保守が主な仕事内容になるからです。このような応募職種の仕事内容や役割を理解していることをアピールするのが、「なぜエンジニアになりたいか」を回答するコツです。
将来のキャリアプランを立てているか
「なぜエンジニアになりたいか」の回答をチェックすることで、学生が将来のキャリアプランを描いているかを確認する意図もあります。エンジニアとしてのキャリアについて、明確なプランを立てて就活に臨んでいる学生は、エンジニアの仕事に対する意欲が高く、自社で長期的に活躍してくれる人材と判断されるからです。
入社から5年後、10年後の働き方やエンジニア像を具体的にイメージできている学生なら、入社後のミスマッチを起こしにくいと評価され、自社の組織文化に合っているかどうかも判断しやすくなります。そのため「なぜエンジニアになりたいか」を明確なキャリアプランとともに回答できる学生は選考を通過できる可能性もアップするのです。
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IT業界への興味・関心があるか
「なぜエンジニアになりたいか」の回答では、IT業界への興味・関心の度合いについてもチェックされます。変化の激しいIT業界では、常に業界の最新情報をチェックして業務に活かす姿勢が求められます。空いた時間を活用してITニュースをチェックしたり、技術ブログを読んだりする習慣のある学生なら、入社後も積極的にスキルアップに取り組むだろうと判断され、高評価につながるのです。
IT業界に対して強い好奇心を持つ方なら、入社時点ではプログラミングスキルや開発実績がなかったとしても、その後は現場の最前線で活躍するポテンシャルを持った人材とみなされます。そのため「なぜエンジニアになりたいか」を回答する際には、エンジニアを志望したきっかけや、エンジニアの仕事への関心について強調するのが効果的です。
エンジニアとしての資質があるか
「なぜエンジニアになりたいか」の質問の中で、企業は学生にエンジニアとしての資質があるかを見極めようとするケースもあります。エンジニアに適性がない学生を採用してしまうと、入社後の早期退職を招いてしまい、採用活動がやり直しになってしまう可能性があるからです。
たとえば、論理的思考力が身についていてロジカルな回答ができるかどうか、周囲と円滑なコミュニケーションを取れる人物かをチェックしていることが考えられます。受け身な姿勢が感じられたり、周囲との協調性が低いと判断されたりすると、エンジニアには向かない人物と評価されてしまうでしょう。「なぜエンジニアになりたいか」を回答する時には、エンジニアに求められる人物像や価値観について、積極的にアピールすることが大切です。
どれだけエンジニアへの志望意欲があるか
「なぜエンジニアになりたいか」の質問にて、エンジニアという仕事への志望意欲の高さを調べている企業も多いです。志望動機とともに、学生の志望度をチェックしているパターンです。ポテンシャル採用が行われる新卒採用では、志望意欲の高さが選考の判断材料になることが多く、どうしてもエンジニアになりたいという熱意が伝わる学生を積極的に採用したいと考えます。
そのため過去のエピソードや経験談を踏まえて、説得力ある根拠とともに「なぜエンジニアになりたいか」を回答できる学生の方が、選考では有利となります。入社後のキャリアビジョンやIT業界への好奇心などとともに、エンジニアになろうとする決意や信念をアピールするのが効果的です。
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3.「なぜエンジニアになりたいか」の回答を考える時のコツ
エントリーシートや面接で「なぜエンジニアになりたいか」を質問された際に、自分だけの回答を作るためには、次のようなポイントを踏まえて考えるのがおすすめです。
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・徹底した職種研究に取り組む
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・エンジニアとしてのビジョンを描く
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・エンジニアとして叶えたいことを明確にする
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・具体的なエピソードや数字にリンクさせる
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・企業の求める人物像をベースに考える
「なぜエンジニアになりたいか」の答え方がわからずに手が止まってしまう方は、これらのコツを実践してみてください。
徹底した職種研究に取り組む
「なぜエンジニアになりたいか」の回答で説得力を高めるためには、まずは徹底した職種研究に取り組むことが大切です。応募職種について、具体的な仕事内容や求められる役割について理解し、やりがいやキャリアパスについても調べておくと良いでしょう。たとえば、システムエンジニアがどのような仕事に携わり、チームの中でどのような役割で立ち回るのかを十分に理解しておくと、「なぜエンジニアになりたいか」の回答も作りやすくなります。
職種研究の際には、応募職種で検索してみることに加えて、企業の採用ページなどを通じて先輩エンジニアがどのような働き方を実践しているのかを調べてみるのもおすすめです。その職種ならではのメリット・やりがい・魅力などについてリサーチしておくと、エンジニアを志望する理由もアピールしやすくなるでしょう。
エンジニアとしてのビジョンを描く
「なぜエンジニアになりたいか」を伝える時には、将来なりたいエンジニア像を思い描いておくことも効果的です。エンジニアになった後の理想的な働き方についてイメージを膨らませた上で、改めてエンジニアの志望理由を考えることにより、説得力のある回答を作りやすくなるからです。
たとえば、将来はITコンサルタントとして企業の経営課題を解決する仕事に携わりたいからこそ、新卒ではシステムエンジニアの仕事に就き、プログラミングの基礎からクライアント企業に対するヒアリングや要件定義についての経験を積みたいことをアピールするなど。中途採用でITコンサルタントを募集しているなど、自分のビジョンが応募企業でも実現できる働き方であれば、なお評価が高まるでしょう。
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エンジニアとして叶えたいことを明確にする
「なぜエンジニアになりたいか」の回答で迷ってしまう場合には、エンジニアとして叶えたいことから逆算してみるのも有効です。たとえば、セキュリティエンジニアとして企業やユーザーの安全を守ることを使命として働きたいと考える方なら、まずは企業のITインフラについて経験を積む必要があるからという理由で、インフラエンジニアを志望するなど。
今後のエンジニアとしてのキャリアの中で達成したいゴールが見えていると、誰かにエンジニアを目指す理由について問われても、説得力ある志望動機を説明できるようになります。まずはエンジニアとしてIT業界に飛び込んだ後、どんなキャリアをゴールとしたいのかを思い描いてみてください。
具体的なエピソードや数字にリンクさせる
「なぜエンジニアになりたいか」を考える時には、過去の具体的なエピソードや数字にリンクさせるようにすると、納得感のある回答を作ることができます。たとえば、エンジニアという仕事を知ったきっかけや、プログラミング言語を学んできた年数、エンジニアとしての就職を見据えた大学の専攻などを、選考でのアピールにもリンクさせてみましょう。
企業の新卒採用においては、テンプレートやマニュアル通りの回答よりも、あなた自身の個性・価値観が伝わるような回答の方が高く評価されます。そのためには具体的なエピソードや数字を盛り込むのが非常に効果的なので、エンジニアになりたいと思った理由について、なるべくオリジナリティある表現を取り入れてみてください。
企業の求める人物像をベースに考える
「なぜエンジニアになりたいか」が思いつかない時には、応募する企業の「求める人物像」をベースとして考えるのもおすすめです。求める人物像には、自社の最前線で活躍しているエンジニアの特徴をもとに、企業が採用したいと考える学生のスキル・性格・価値観などが盛り込まれています。この求める人物像に合わせてエンジニアへの志望理由を作ることで、採用担当者に刺さるアピールにつながるのです。
たとえば、「協調性がある人」と求める人物像に書かれている場合には、「開発チームで一丸となって製品を作るエンジニアの働き方に魅力を感じたから」と回答すると効果的です。企業の求める人物像は、志望動機や自己PR、ガクチカなどを作る時にも役立つので、必ずチェックしておきましょう。
4.「なぜエンジニアになりたいか」の回答例文
ここまで解説してきた「なぜエンジニアになりたいか」を質問する意図や回答のコツを踏まえて、具体的な回答例文をご紹介します。代表的な応募職種ごとに解説しているので、「なぜエンジニアになりたいか」の回答を作る参考にしてみてください。
システムエンジニアの回答例文
「私がエンジニアになりたいと考えたのは、高校のプログラミングの授業でシステム開発に触れたのがきっかけです。自分が書いたプログラムでアプリケーションが動作することに楽しさを感じ、将来はエンジニアを仕事にしたいと考えるようになりました。大学進学後も授業でプログラミングについて学びながら、プライベートでは個人開発に取り組み、困った時にはプログラミング研究会の先輩を頼りながらスキルアップに励んできました。貴社のシステムエンジニアとして入社後は、これまで培ったプログラミングスキルを活かして開発チームを率いるようなエンジニアになりたいです。」
Webエンジニアの回答例文
「私はWebサイトの仕組みに興味を持ったことがきっかけで、Webエンジニアになりたいと考えるようになりました。自分が普段使っていたWebサイトで、スクロールするごとに新しいコンテンツが表示されたり、タップした時に大きく画面が動いたりするのを目にする中で、「自分もこんなWebサイトを作ってみたい」と考えるようになりました。大学の夏休みにはプログラミングスクールの短期集中コースを受講して、フロントエンドエンジニアとしてのスキルを学び、実際にオリジナルWebサイトを構築できるようになりました。貴社のWebエンジニアとして入社後も、Webサイトを作る楽しさを実感しながら働きたいと思っています。」
インフラエンジニアの回答例文
「私は将来、企業の機密情報やユーザーの個人情報を守るセキュリティエンジニアになりたいと考え、貴社のインフラエンジニアを志望しました。高校生の頃に自宅のパソコンがウイルスに感染してしまい、家族全員が不安になって大変な思いをしたことから、自分の力でこうした悩みを持つ人を減らしたいと思ったのがきっかけです。そのためにはまずITインフラについての理解を深めて、インフラの保守・運用の経験を積むことが必要であると考え、セキュリティエンジニアとして活躍する先輩も在籍する貴社でインフラエンジニアとして働きたいと思っています。」
ここまで「なぜエンジニアになりたいのか」の回答方法や例を解説してきましたが、「ポイントを意識したけど、面接で落ちてしまう。何がいけないかわからない」「自分で作成した回答が評価されるか不安」と悩むこともあるでしょう。
そのような時は、就活エージェントに相談してみるのも一つの手です。レバテックルーキーはITエンジニアに特化した就活サービスで、エンジニア選考のポイントをふまえて面接練習がおこなえます。あなたの理想にぴったりの企業紹介もしているので、エンジニアとして就職したい方は、ぜひ以下のボタンからレバテックルーキーに登録してご相談ください。
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5.「なぜエンジニアになりたいか」のNG例
次に、「なぜエンジニアになりたいか」の回答で、採用担当者の評価が低下してしまうNG例についてもご紹介しましょう。「なぜエンジニアになりたいか」の回答を作った後、下記のNG例に当てはまるものがないかを確認した上で、企業の選考に臨むようにしましょう。
福利厚生・待遇を強調するNG例文
「私がエンジニアになりたいと思ったのは、他の業界よりも福利厚生が良く、年収が高いからです。エンジニアとしてキャリアアップすれば年収1,000万円も目指せると聞き、エンジニアを志望するようになりました。たくさんの収入を得られることは、仕事のモチベーションにもつながるので、エンジニアとして働きたいと考えています。」
上記のように、エンジニアの福利厚生や待遇の良い面だけに着目して志望理由にするのはNGです。待遇や収入面ももちろん重要ですが、それをエンジニアを志望する第一の理由にしてしまうと、エンジニアの仕事内容や求められる役割、業務に取り組む上での大変さなどを理解できていない学生という印象を持たれるからです。エンジニアの良い面ばかりを見て、大変な面が見えていないと判断されれば、選考でも不利になってしまうため注意が必要です。
受け身で育ててもらおうとするNG例文
「私は充実した研修で手に職をつけられることに魅力を感じて、エンジニアになりたいと考えました。IT業界のエンジニアは、新卒採用後は手厚い教育体制で一人前に育ててくれると聞き、自分もそうした環境でスキルを身につけたいと思っています。これまで学校の授業は真面目に受けてきたので、入社後の研修も真面目に取り組んでいきます。」
上記のNG例は、企業に育ててもらおうとする受け身の姿勢が強く、選考ではマイナスの評価になる可能性が高い回答です。新卒採用とは、企業と学生のマッチングの場であり、それぞれが相手に対してメリットを感じるからこそ、入社・内定が決まります。この例文では、学生側が企業を選ぶメリットが書かれていますが、企業側が学生を採用するメリットが伝わってこない内容となっています。あくまでも企業側の立場に立って、「自分を採用すると、こんなメリットがある」というアピールを盛り込むと良いでしょう。
志望職種が定まっていないNG例文
「私は大学時代にプログラミングスクールに通い、エンジニアとしての基礎スキルを身につけてきました。プログラムを書くこと自体が楽しく、WebサイトやWebアプリ、スマホアプリ、組み込みソフトなど、どんなシステム開発にも挑戦したいと思っています。さまざまな開発経験を積んで、エンジニアとしてスキルアップしていきたいです。」
上記のNG例は、一見するとエンジニアの志望意欲が高く好評価が得られそうに感じますが、企業側からするとどの職種を志望しているのかが明確ではなく、他の企業への回答を使い回しているのではないかという印象を受けます。エンジニアの志望職種が定まっていない場合、職種研究や企業研究が不十分で、学生の熱意が伝わりにくい回答になりがちです。IT企業やエンジニアを志望する際には、まずは働きたい職種をはっきりと決めた上で、「なぜエンジニアになりたいか」の回答を作ることが大切です。
6.まとめ
エントリーシートや面接で「なぜエンジニアになりたいか」について質問された場合、企業側は職種研究の深さや将来のキャリアプラン、IT業界への興味・関心の度合いなどをチェックしていることが多いです。エンジニアへの適性があるかどうか、エンジニアへの志望意欲がどれだけ高いかを確認している企業も多く、これらの質問意図を踏まえて回答を作ることが大切です。
「なぜエンジニアになりたいか」の質問で採用担当者に刺さる回答を作るコツとして、徹底した職種研究に取り組むこと、エンジニアとして叶えたいことを明確にすること、企業の求める人物像をベースにすることも効果的です。本記事で解説してきた回答例文・NG例文も踏まえながら、あなたの熱意が伝わる回答を作成してみてください。
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