【SIer志望者向け】サマーインターン面接でよく聞かれる質問と答え方

この記事では、サマーインターンの選考で聞かれがちな質問を7つとりあげ、一つひとつの質問について「面接官の意図」と「答え方の型」に絞って解説していきます。

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1. 面接官は未経験学生のどこを見ているか
個別の質問に入る前に、面接官が未経験学生の「どこ」を見ているのかを押さえておきましょう。ここを理解しておくと、どの質問に対しても、一本の軸を通して答えられるようになります。
見られているのは、スキルの高さそのものよりも、素養と志望度、そしてカルチャーフィットです。素養とは、論理的に話せるか、主体的に動けるか、チームで協力できるか、学ぶ意欲があるか、といった土台の力を指します。
なぜ未経験でも評価されるかというと、SIerの多くは入社後の研修を前提にした「ポテンシャル採用」であり、今できることよりも、これから伸びていく可能性のほうを重視して見ているからです。
だからこそ勝負どころは、回答の中身に一貫した論理があるか、そして「なぜSIerなのか」「なぜ自社なのか」をどれだけ高い解像度で語れるかの2点に集約されます。この軸を意識しながら各質問を見ていきましょう。
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2. 【頻出①】志望動機
ここからは実際によく聞かれる質問を種類ごとに見ていきます。まずは最も重要な志望動機に関する3つの質問から解説します。ここがぶれてしまうと、後のすべての回答の説得力が下がってしまうため、しっかりと対策しましょう。
IT業界・エンジニアを志望する理由はなんですか?
■ 意図
この質問で見られているのは、動機に一貫性があるか、そして本気度がどれくらいあるかです。IT業界やエンジニアの仕事を、どれだけ理解できているかが評価の分かれ目です。仕事の中身を理解したうえで、なんとなくの憧れではなく本気でエンジニアになりたいと思っているかを確かめているのです。
■ 答え方の型
「IT業界やエンジニアを目指したいと思ったきっかけ→なぜIT・エンジニアなのか→自分の価値観や適性との接続」という流れで組み立てましょう。きっかけは些細な体験でも構いませんが、そこから「なぜITでなければならないのか」まで筋を通すことが大切です。
この質問で特に大切になるのが、志望のきっかけとなった原体験を、自分の言葉で語ることです。その原体験から、ITやエンジニアを目指した理由まで、筋道を立てて一本につながるように話しましょう。
たとえば、アルバイト先の面倒な手作業が、あるアプリの導入で一気に楽になった経験を入り口にするとします。
そこから「今度は自分が、人の手間をなくす仕組みをつくる側にまわりたい」という思いへつなげます。この一言があると、なぜ使う側ではなくつくる側なのか、というエンジニア志望の理由がはっきりします。このように原体験と将来像が一本の線でつながると、動機に厚みと説得力が生まれます。
なぜSIerで働きたいと思うのですか(なぜ自社開発企業やITコンサルなどではないのか)
■ 意図
ここは面接で特に重視される質問で、業態をどれだけ深く理解しているか、そして入社後にミスマッチが起きる恐れがないかを見ています。SIerとそのほかのIT業種の違いを理解していないまま面接に臨むと、この質問ではっきりと差がついてしまうでしょう。
■ 答え方の型
SIerならではの魅力や特徴を自分の価値観と結びつけて語るのが基本です。大規模なシステムに関われること、上流工程から携われること、多様な業界の課題に触れられること、社会インフラをチームで支えることなどが、その代表的な魅力です。
自社開発企業など他のIT業種との違いを理解したうえで、「だからSIerを選ぶ」と語れると、解像度の高さが伝わります。SIerとそのほかのIT業種の違いを、自分の言葉で説明できる状態にしておきましょう。
■ 未経験がつまずきやすいポイント
「安定しているから」「文系でも入れるから」といった理由だけで志望理由を語るのは、できるだけ避けましょう。これらは業態理解の浅さと受け取られてしまい、志望度そのものまで疑われてしまいます。
SIerは顧客と一緒にシステムを作る業態で、他のIT業種とは仕事の進み方が大きく異なります。他業種との違いは最低限おさえたうえで、志望動機を語れるようにしましょう。
なぜ弊社を志望したのですか(他の企業ではいけない理由)
■ 意図
この質問では、志望度の高さと、企業研究をどこまで深くやっているかが見られています。どのSIerにも当てはまるような一般論で終わっていないかが試される場面です。
■ 答え方の型
その企業が持つ強み、手がけている案件、得意な技術領域、社風などの固有の要素に触れて、他社との違いを語りましょう。「御社のこの領域に、自分のこういう志向が重なる」と接続できると、志望度がぐっと伝わります。
会社説明会やインターン案内、社員インタビューなどから拾った具体的な事実を、一つでも自分の言葉で語れるように準備しておくと安心です。固有名詞や具体例が入るほど、回答の説得力は着実に増していきます。
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3. 【頻出②】開発経験・プログラミング経験
次に取り上げるのは、開発経験やプログラミング経験についての質問です。未経験だと最も身構えやすい質問ですが、見られているポイントを知っておけば、必要以上に恐れることはありません。
■ 意図
面接官が見ているのは、スキルの高さそのものではなく、技術への興味、主体性、そして「何を目的に取り組んだのか」です。作ったものの規模や完成度よりも、その取り組みの動機とプロセスのほうが、ずっと重視されているのです。
■ 経験がある人の答え方
何を、なぜ作ったのかという目的から語り、そこでどんな工夫をして、何を学んだのかまでをセットで話しましょう。作ったものの規模を誇るよりも、目的と過程を筋道立てて説明できるほうが、はるかに高く評価されます。
■ 経験が浅い・ない場合の答え方
小さなことでも、自分で着手した取り組みを「なぜ・どう取り組んだか」の視点で語りましょう。授業の課題、Progateのような学習サービス、簡単なアプリづくりなど、入り口はどんなに小さなものでも構いません。
まだ何も手をつけていない場合は、「これから何を、どういう順番で学ぶ計画か」を具体的に示し、学習意欲で勝負しましょう。大切なのは経験の量ではなく、自分の頭で考えて動こうとしている姿勢を見せることです。
ただし、経験を大きく盛ったり、知ったかぶりをしたりしてしまうことは避けましょう。深掘りの質問ですぐに見抜かれ信頼を失ってしまうので、分からないことは正直に伝えるほうが、むしろ好印象につながります。
■ なぜ「目的」を聞かれるのか
面接官が目的を繰り返し尋ねるのは、主体的に学べる人か、それとも言われたことだけをやる人かを見分けるためです。SIerでは、自分で課題を見つけて学び続ける力が入社後の伸びを大きく左右します。
だからこそ、「なんとなく作った」ではなく「こういう課題を解決したくて作った」と語れる人が際立ちます。目的を自分の言葉にできること自体が、主体性の確かな証拠になるのです。
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4. 【頻出③】人物・素養系の質問
人物や素養を確かめる質問には、ガクチカ、自己PRや強み弱み、挫折を乗り越えた経験、チームでの役割など、就活で定番の質問が含まれます。
■ 意図
これらの質問で見られているのは、論理的に話せるか、主体的に動けるか、そしてチームで協力できるかです。SIerはチームでの開発と顧客との折衝が多いため、周囲と動ける素養がとりわけ重視されます。
■ 答え方の型
PREP法やSTAR法という型を使いながら、まず結論から簡潔に話すことを意識しましょう。PREPは結論・理由・具体例・結論の順、STARは状況・課題・行動・結果の順で、話を整理して組み立てるための型です。
質問の種類ごとに、意識しておきたい答えの組み立て方も、あわせて押さえておきましょう。
ガクチカでは、自分が果たした役割と、そこでの工夫や行動を具体的に語りましょう。特に、周囲を巻き込んで動いた経験は、SIerで重視されるチームワークの強いアピールになります。
自己PRや強み弱みでは、その強みが仕事の場面でどう活きるのかまで結びつけて語りましょう。弱みについては、改善に向けて取り組んでいることまで添えると、前向きな姿勢が伝わります。
挫折や困難を乗り越えた経験では、状況・行動・結果を順序立てて話すのがおすすめです。困難にどう向き合ったのかという過程に、思考体力や粘り強さがにじみ出ます。
チームでの役割を問われたら、自分が全体にどう貢献したのかを具体的に伝えましょう。引っ張るリーダーシップだけでなく、チームを支えるフォロワーシップも、立派なアピール材料になります。
SIerの仕事はチームや顧客を巻き込みながら進むため、どの質問でも、周囲と協力して動ける素養を意識して伝えていきましょう。
そのうえで、自分のエピソードを、SIerで活きる素養につなげて締めると効果的です。前の記事で触れた推進力・思考体力・協調性といった強みと一貫させると、面接全体を通して人物像がぶれなくなります。
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5. 【頻出④】キャリア・インターン参加意図
4つ目に取り上げるのは、キャリアの展望や、インターンへの参加意図に関する質問です。「将来どんなエンジニアになりたいか」「このインターンで何を学びたいか」といった形で聞かれることが多くあります。
■ 意図
見られているのは、目的意識を持っているか、そしてその会社で長く活躍していくイメージを描けているかです。ただ参加するだけの人と、明確な狙いを持って参加する人との差が、ここではっきりと表れます。
■ 答え方の型
現時点でははっきりした将来像でなくても構わないので、今の自分なりの仮説を語りましょう。そのうえで「その仮説をインターンで確かめたい」と結びつけると、参加意図に一気に説得力が生まれます。
語るときは、きっかけ→キャリアの方向性→インターンで確かめたいこと、の流れで組み立てると伝わりやすくなります。
たとえば、講義でシステムの企画に触れ、上流工程に興味を持ったと、きっかけから話し始めます。次に、顧客の課題を整理する上流工程に携わりたいと、キャリアの方向性を示します。最後に、その進め方を現場で体験して確かめたいと、インターンの参加意図へ結びつけましょう。
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6. 逆質問の準備
面接の最後には、必ずといってよいほど逆質問の時間が設けられますが、多くの学生が油断しがちなポイントです。実は志望度と思考の深さがはっきり出る、差のつく場面になるため、しっかりと準備して臨みましょう。
■ 意図
逆質問でも、面接官はあなたの志望度と考える力を見ています。何を質問するかによって、どれだけ本気でその会社を調べ考えてきたのかが、そのまま相手に伝わってしまいます。
■ 良い逆質問の方向性
キャリアパスの描き方、使っている技術や開発の進め方、若手の育て方、働き方などを尋ねると、前向きな関心が伝わります。
あわせて、その質問をなぜするのか、という目的まで準備しておくことも大切です。ただ質問しているだけになると、目的意識がないと見られてしまう可能性が高いからです。自己分析で洗い出した強みや弱み、やりたいことなどと照らし合わせ、自身の能力が発揮できる環境かという観点で質問すると良いでしょう。
具体的には、次のような逆質問が、志望度と関心の高さを伝えるのに向いています。
・「若手のうちは、どのような案件やチームに配属されるケースが多いのでしょうか」(入社後の働き方を具体的にイメージしたいとき)
・「入社後に活躍している方に、共通する強みや姿勢はありますか」(求められる人物像と自分を照らし合わせたいとき)
・「未経験で入社した先輩は、最初にどのように技術を身につけましたか」(未経験からの成長イメージを描きたいとき)
・「上流工程に携わるまでに、どのくらいの経験を積むのが一般的ですか」(自分のキャリアの見通しを立てたいとき)
・「御社が今後、特に力を入れていきたい技術や事業の領域はどこですか」(企業の方向性と自分の志向が重なるか確かめたいとき)
■ 避けたい逆質問
逆質問では、調べればすぐに分かることや、待遇や休みの話ばかりを尋ねてしまうのは避けましょう。前者は準備不足に、後者は仕事への関心の薄さに見えてしまいます。
たとえば、次のような逆質問は、かえって印象を下げやすいので避けたほうが無難です。
・「御社の事業内容を教えてください」(調べればすぐ分かることです)
・「残業や休日出勤はどのくらいありますか」(待遇への関心が先に立って見えます)
・「福利厚生について教えてください」(同じく待遇中心の印象になります)
・「特にありません」(準備不足と受け取られてしまいます)
逆質問は、その場の思いつきではなく、事前にいくつも用意しておくものです。事前に5個ほどストックしておくと、当日あわてずに落ち着いて臨めます。
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7. 未経験者が面接前にやるべき準備
ここまでの内容を踏まえて、経験がない・少ない学生が面接前にやっておきたい準備を整理します。
まずは自己分析を通して、志望動機の一貫性を固めることが出発点です。「きっかけ→なぜIT→なぜSIer→なぜ自社」という流れが、一本の線でつながっているかを確認しておきましょう。
次に取り組みたいのがSIerの業態研究です。自社開発企業やITコンサルなど、他の業種との違いを自分の言葉で説明できる状態にしておくと、志望動機の精度に差がつきます。
そして、これまでの開発経験を棚卸ししておき、もし経験がなければ、この機会に小さな学習を始めておきましょう。着手した事実そのものが主体性の証拠となり、面接での説得力が大きく変わってきます。
最後に、逆質問リストを作り、想定される質問への答えを声に出して練習しておきましょう。頭の中で考えるだけでなく実際に口に出すことで、本番でもすらすらと言葉が出てくるようになります。
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8. サマーインターンの選考でやりがちな失敗
最後に、未経験の学生がやりがちな失敗をあらためて確認しておきましょう。これらを避けるだけでも、ライバルから一歩抜け出すことができます。
志望理由が「安定」「文系でも」だけになっている
待遇や入りやすさ、教育環境が手厚いことだけを理由にしてしまうと、業態理解の浅さがそのまま露呈してしまいます。なぜその仕事に惹かれるのか、自分の経験に基づき語れるように準備しておきましょう。
ビジネスモデルについて理解していない
IT業界のビジネスモデルには、システム開発の受託(請負)、SES、派遣、自社開発といった種類があります。
いわゆるSIerと呼ばれる企業も、よほどの大手でない限り、請負に加えてSESや派遣の案件をあわせて持っているものです。
これらの違いを理解しないまま、あるいは混同したまま志望動機などを話すと、業界研究が足りない、志望度が低いと判断されてしまいます。
それぞれの契約やエンジニアの働き方がどう違うのかを、面接前に自分の言葉で整理しておきましょう。
開発経験を盛る・知ったかぶりをする
少しでも良く見せようと経験を誇張すると、深掘りの質問で必ずといってよいほど見抜かれてしまいます。分からないことは正直に認めて、学ぶ姿勢を見せるほうが、面接官からは誠実な態度として評価されます。
逆質問をまったく用意していない
「特にありません」と答えてしまうと、それだけで志望度が低いと受け取られかねません。逆質問こそ準備で差がつく場面だととらえ、いくつか用意したうえで面接に臨みましょう。
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9. まとめ
面接で聞かれるどの質問にも、必ず面接官なりの「意図」があります。その意図をつかんで的確に応えられれば、たとえ未経験であっても、十分に高い評価を得られるはずです。スキルの高さそのものよりも、素養と志望動機の解像度で勝負が決まるからこそ、未経験者でもはっきりとした勝ち筋があります。この記事で押さえた「意図」と「答え方の型」を土台にして、まずは自分なりの回答を組み立ててみましょう。
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