- 1. LAMP環境とは?古いと言われる理由
- 2. LAMPそれぞれの意味や特徴を解説
- 3. Web開発でのLAMP環境の役割を4ステップで解説
- 4. LAMP環境を使用する3つのメリット
- 5. 初心者でもLAMP環境を構築できる?具体例を紹介
- 6. まとめ
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1.LAMP環境とは?古いと言われる理由
LAMPとは、「Linux・Apache・MySQL・PHP」の4つの頭文字を取ったものを指します。これらはWebアプリケーションを作る際に使われるソフトウェアです。
LAMPを使った環境を「LAMP環境」と呼びます。現在世の中にあるWebアプリケーションは、LAMP環境で運用・構築されている場合が多いです。
しかし、エンジニアによっては「LAMP環境は古い」と捉える場合があります。LAMP環境が古いと言われる理由を以下で解説するので、参考にしてください。
LAMP環境が古いと言われる理由
LAMP環境が古いと言われる大きな理由として、現在主流となっているクラウド環境での開発に、Apacheが不向きとされることが挙げられます。
しかし、最近はクラウドサービス下でもApacheを利用できる環境が整備され始めている状況です。Apacheの代わりにほかのソフトウェアを使用する場合もありますが、現時点でLAMP環境が開発に利用されなくなる可能性は低いでしょう。
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2.LAMPそれぞれの意味や特徴を解説
ここでは、LAMPを構成しているLinux・Apache・MySQL・PHPがそれぞれどのような機能を持つのか詳しく解説します。
LAMPの「L」はLinuxを指す
まず、LAMPのLは「Linux」の頭文字であり、LinuxはWindowsやMacと同じパソコンのOSです。
OSとは「Operating System」の略で、パソコン上のアプリケーションを動かすための土台となるソフトウェアを指します。OSが機能するからこそ、パソコンをコントロールしたり画面に表示させたりすることができるのです。
OSの中でも、LinuxはWebサーバーを立てるために世界中で使われています。なぜなら、Linuxはオープンソースであり、無料で商用利用できたり自由に内容を変更して開発できたりするからです。
WindowsなどほかのOSを使うよりも利便性が高く、コストを抑えて多くのWebサーバーを立てられるため、エンジニアに重宝されています。
関連記事:就活生向け|Linux入門のために必要な基礎知識!
LAMPの「A」はApacheを指す
次に、LAMPのAは「Apache」の頭文字です。Apacheは「Webサーバー」を構築するためのソフトウェアであり、Web上でサイトを公開するために欠かせません。
Webサーバーとは、パソコンからアクセスされ、要求内容に従ったサービスを行うコンピューターです。たとえば、「このサイトを表示して」と要求された場合、Webサーバーはサイトを表示するために必要なデータを返します。
Apacheは、世界で最も多く使われているサーバーソフトのため、情報が多く使いやすいのが特徴です。
また、オープンソースであり、無料で使えるのも人気の理由といえます。加えて、Apacheはセキュリティ対策が強化されているため、安心して利用できるのも魅力です。
LAMPの「M」はMySQLを指す
3つ目のMは「MySQL」の頭文字であり、データベースを管理するためのソフトウェアを示します。データベースとは、データの検索などが簡単にできるように整理された情報の集まりです。
たとえば、ECサイトなら作成者や会員登録した顧客の個人情報、投稿記事などがデータベースに保存され、管理・変更ができます。
MySQLもLinuxやApacheと同様にオープンソースのため、無料で使用可能です。MySQLは処理能力に優れ、データの管理を素早く行えるメリットがあります。
さらに、拡張性・柔軟性にも優れているため、幅広いWebアプリケーションで使われているのも特徴です。
関連記事:MySQLとは?特徴やできること・学習メリット・使い方・学習法を解説
LAMPの「P」はPHPを指す
最後に、LAMPのPはプログラミング言語の1つである「PHP」を指します。プログラミング言語とは、コンピューターに特定の処理を指示する際に用いる、コンピューター専用の言語です。
プログラミング言語の中でも、PHPはWebアプリケーション開発に多く使われています。Webサーバー上で、PHPはWebページに必要なデータを生成するのが特徴です。
上記3つと同じくオープンソースのため学習コストが低く、使いこなすのが比較的簡単なため、PHPを採用する企業が多い傾向にあります。
PHPはWebサイトなどの機能面を実装させるバックエンド開発に用いられるのも特徴の一つです。しかし、最近はPHPではなく、Pythonといったほかの言語を使う企業も増えているため注意してください。
求人要項によっては、LAMPの「P」はPythonを表す場合もあるため、志望企業で使用されるプログラミング言語は事前にしっかり確認しましょう。
関連記事:PHPとは?HTMLとの違いや学生が学習するメリットを解説
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3.Web開発でのLAMP環境の役割を4ステップで解説
ここでは、ECサイトを例に、Web開発する際のLAMP環境の役割を解説します。
Webアプリケーションが動く際、LAMPそれぞれのソフトウェアがどのような仕事をしているのかが分かれば、全体像を把握しやすいでしょう。
Step1:Webサーバーにアクセスしデータを要求
まず、Google ChromeなどのブラウザからECサイトを開いたと仮定します。ECサイトの商品ページにアクセスする際、コンピューター上では、ブラウザがECサイトを動かすWebサーバーにアクセスしている状態です。
ECサイトにアクセスしたブラウザは、「この商品ページのファイルを下さい」と要求します。
Webサーバーがブラウザからの要求を受けられるのは、Apacheの機能が動作しているからです。また、Apacheなどのソフトウェアが動くのは、OSであるLinuxが土台として動作していることも把握しておきましょう。
Step2:WebサーバーがWebページ生成を開始
次に、ブラウザからの要求を受けたWebサーバーは、ページ生成に必要なファイルを探します。
ファイルを探す際、動的なページか静的なページかによって、処理が以下の2パターンに分かれるのが特徴です。
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・動的なページ:開く度に表示内容が変わるページで、先にファイルを作る必要がある
・静的なページ:いつ開いても表示が変わらないページで、ファイルを探してそのまま返却する
ECサイトはユーザーの動きに合わせて表示が変わるため、動的なページに該当します。動的なページを表示するためのファイルを作るのは、プログラミング言語であるPHPの出番です。
Step3:データベースから必要なデータを取得
ECサイトで表示するためのファイルをPHPが作る際、データベースからデータを取得する場合があります。
たとえば、商品ページを作るには、商品名や値段などのデータが必要です。これらのデータは、データベースに格納されています。
データベースを使う際は、MySQLの出番です。PHPはMySQLと通信して、MySQLに動いてもらうように指示を出します。
そして、MySQLはデータベースから必要なデータを取り出して、PHPに渡すのです。PHPはMySQLからもらったデータを元に、ファイルを完成させます。
Step4:Webサーバーがファイルを返却
PHPがファイルを完成させたら、Webサーバーがブラウザにファイルを返却するのが次の工程です。その際、Apacheが動作して、もらったファイルを基に商品ページを生成します。
生成したページがブラウザに表示されて初めて、ユーザーはECサイトの商品ページを閲覧できるのです。
このように、Webページを表示する際は、サーバーとパソコン間でLAMPのソフトウェアが協力し合って動作しています。
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4.LAMP環境を使用する3つのメリット
ここでは、LAMP環境をWeb開発で使用するメリットを3つ解説するので参考にしてください。
開発・学習コストを抑えられる
LAMP環境を利用すれば、開発コストや学習コストを抑えられるメリットがあります。
前にも述べたように、Linux・Apache・MySQL・PHPはそれぞれ高水準な品質のオープンソースソフトウェアであり、一定の使用範囲内であれば無償で提供されているのが人気の理由です。
そのため、企業は開発にかかる費用を抑えられます。
また、利用するエンジニアが多いため、Web上で情報を探せるなど学習が比較的容易です。したがって、学習にかかる時間や費用を抑えやすいでしょう。
汎用性が高くカスタマイズもできる
LAMP環境は汎用性が高く、自由にカスタマイズできる点もメリットの1つです。
オープンソースで誰でも利用でき、コードの変更も自由なため、開発時のエラーなどにも柔軟に対応できます。
また、専用システムを開発すると、特定の製品に依存せざるを得なくなりますが、LAMP環境はシステム開発の環境に依存しません。同じLAMP環境であればほかのデータベースとの連携なども可能なため、汎用的に利用できます。
さまざまな現場で活躍できる
LAMP環境を使いこなせれば、さまざまなWeb開発現場で活躍できるでしょう。
LAMP環境は多くの開発現場で利用されているため、初めての現場にも参加しやすく、求人の需要も多いのが特徴です。また、LAMPは顧客情報の管理といったデータベースを構築する開発環境のため、技術力を磨けばより企業から必要とされます。
LAMP環境を使用できれば、転職の際も有利になるでしょう。
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5.初心者でもLAMP環境を構築できる?具体例を紹介
初心者でも、学ぶ意欲があればLAMP環境の構築は可能です。LAMP環境を構築する方法としてはDockerがよく使われますが、rootユーザーという管理者権限に切り替えるなど難しい作業も多くあります。
そのため、ここでは初心者でも簡単なXAMPPを用いたLAMP環境の構築方法を、ステップごとに紹介するので、ぜひトライしてみてください。
なお、XAMPPとは、LAMPのソフトウェアがひとまとめにパッケージ化されたものです。XAMPPをインストールすればLAMP環境を構築でき、個々のソフトウェアをインストールする必要はありません。
Step1:XAMPPをダウンロードする
まず、XAMPPの公式サイトからXAMPPをダウンロードします。公式サイトにはOS別にXAMPPが用意されているので、まずは自分の使用するパソコンのOSを確認しましょう。
WindowsならWindows用、Linuxの場合はLinux用のXAMPPを選択し、「Download」を押します。「Download」を押すと、ダウンロードが開始されるため、任意のフォルダに保存してください。
Step2:XAMPPをインストールする
次に、XAMPPをインストールします。ダウンロードしたファイルをダブルクリックで開くと、XAMPPのインストーラが表示されるので、指示に従ってXAMPPをインストールしてください。
途中でXAMPPの詳細な設定ができますが、基本的にはデフォルトのままで問題ありません。
順番に「Next」をクリックしていけば、インストールが始まります。インストールが完了したら「Finish」を押して、インストーラを閉じましょう。
Step3:XAMPPを起動する
インストールが完了したら、XAMPPを起動します。ダウンロードしたXAMPPをダブルクリックすると「XAMPP Control Panel」と書かれた画面が表示されるはずです。
コントロールパネルはXAMPPの基本画面であり、アプリケーションを管理できます。
Step4:Apacheを起動する
最後に、Apacheを起動させてみましょう。コントロールパネルのApacheの行にある「Start」をクリックすると、ボタンが「Stop」に変わります。
次に、「http://localhost/」にブラウザからアクセスしてみてください。XAMPPのコンテンツが表示されていれば、Apacheが正常に起動します。
以上で、LAMP環境の構築は完了です。Web開発の実践は、就活に必要なポートフォリオにも役立つでしょう。
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6.まとめ
LAMP環境はWebアプリケーションの構築方法の1つであり、世界中で取り入れられています。
オープンソースのため開発にかかるコストが低く、汎用性の高さから活用している企業は多いです。そのため、LAMP環境を学習すれば、就活を有利に進められるでしょう。
また、LAMPは学習にかかるコストを抑えられ、初心者でも環境を構築できるので、ポートフォリオの作成にも適しています。ぜひ実践して、就活のアピールにつなげましょう。
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