
しかしゲームエンジニアの仕事では、ゲームプログラミングやグラフィックデザインなど、専門的なスキルを活かした業務が多く、企業側が求めるスキルを習得するハードルが高いという性質があります。ゲーム開発への熱意が高い強力なライバルとの戦いになることも予想されるので、新卒でゲームエンジニアに就職するのは簡単なことではありません。
本記事では、新卒でゲームエンジニアになるために知っておきたい入社後の仕事内容や、必要とされるスキル・知識、ライバルとの競争に勝つためのおすすめ就活対策などをご紹介します。
おすすめ記事:新卒でゲーム会社に就職する方法は?選考に受かるコツも紹介
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
1.新卒・未経験からでもゲームエンジニアに就職できる
「ゲームエンジニアになるには、専門学校や情報系学部出身でないと難しいのでは?」と思われることが多いですが、実際にはゲーム関連を専攻した方ではなかったとしても、新卒・未経験からゲームエンジニアに就職することは可能です。
新卒採用を実施しているゲーム会社の多くは、学歴や専攻よりも「ゲーム開発への情熱」「基本的なプログラミングスキル」などを重視する傾向にあるからです。即戦力を求める中途採用とは異なり、一人ひとりの将来性や成長意欲を評価するポテンシャル採用を行う企業が多いので、独学でプログラミングを学び、簡単なゲーム制作の経験があれば十分アピールポイントになります。
ただし、新卒・未経験から就職しやすいのは、同様にゲームエンジニアを目指しているライバルにも同じことが言えますので、周囲の就活生と同じような対策だけに取り組むのではなく、自分ならではの強みをアピールすることも欠かさないようにしましょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
2.新卒なら押さえておきたいゲームエンジニアの仕事内容
新卒でゲームエンジニアとして入社した後、主に担当する業務としては以下が挙げられます。
-
・ゲームプログラミング
・グラフィックデザイン
・サウンド制作
それぞれ順番に解説しますので、入社後の働き方についての理解を深めておきましょう。
ゲームプログラミング
ゲームプログラミングとは、ゲーム作品の基本となるプログラム・コードを書く業務です。新卒のゲームエンジニアは、まずはキャラクターの動きや物理演算、ゲームのルール実装など、比較的小規模かつシンプルな機能開発から担当することが多いです。
C++やC#といった言語を使用し、Unity・Unreal Engineなどのゲームエンジン上で開発を行うのが基本です。ゲーム内のNPC・AIの動きや、サーバーや端末間でのネットワーク通信機能の実装も重要な役割です。新卒入社したばかりの段階では、主に先輩エンジニアのサポート役として、バグ修正やテスト、既存機能の改修などを担当しながら、徐々に一人で担当できる業務範囲を広げていくことになります。
おすすめ記事:ゲームプログラマーに新卒で就職できる?業界の構造や必要なレベルを解説
グラフィックデザイン
グラフィックデザインは、ゲーム内の視覚的な描写・表現を制作する業務です。キャラクターの見た目や背景、エフェクト、ボタン配置などのUIを中心として、プレイヤーが目にするすべての要素をデザインします。新卒のゲームエンジニアなら、まずは3Dモデリングソフトを使った基礎的な作業から始めることが多いです。
また、デザイナー・イラストレーターが作成したデザインを、実際のゲーム内グラフィックに落とし込む作業も担当します。グラフィックデザインでは芸術的センスだけではなく、デザインソフトを扱う技術力も求められるため、PhotoshopやBlenderなどのデザインソフトの扱いを経験しながら、ゲームグラフィックの理論についても学び続ける必要があります。
サウンド制作
サウンド制作は、ゲーム内の音楽・効果音などを担当する業務です。BGMやボイスなど、ゲーム体験を豊かにする音の要素をすべて制作・実装します。新卒入社のゲームエンジニアは、まずは先輩サウンドディレクターの指示のもと、基本的な効果音の作成や、ゲームエンジンへの実装などを担当することが多いでしょう。
DAWと呼ばれる音楽制作ソフトを使用して音源を作成したり、録音した音声データを編集したりする仕事内容も担当します。また、ゲーム内でのサウンドの再生タイミングや音量バランスの調整など、技術的な要素も含まれます。サウンド制作では、音楽理論の知識やサウンドデザインの知見に加え、ゲームエンジン内のサウンドシステムを理解する姿勢も求められます。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
3.新卒からゲームエンジニアになるための必要スキル
次に、新卒でゲームエンジニアとして就職するために、習得しておきたいスキルをご紹介します。
-
・プログラミングスキル
・ゲームエンジンを扱うスキル
・数学・物理学の基礎知識
ゲームエンジニアになるための就活対策に取り組むなら、これらのスキルを優先的に習得しておきましょう。
プログラミングスキル
ゲームエンジニアとして活躍するためには、プログラミング言語の習得が必須です。ゲーム開発の現場では、C++やC#は業界でよく使われる言語であり、これらの基本文法や実装スキルを身につけておくことが重要です。C++はパフォーマンスが求められる家庭用ゲーム機向けの開発で多用され、C#はUnityでの開発に不可欠です。また、JavaScriptやPythonなどのスクリプト言語も、業務効率化のためのツール開発に役立ちます。スマホ向けゲームを開発するなら、Swift・Kotlinなどの言語も学んでおくと良いでしょう。
なお、新卒採用ではプログラミング言語の深い理解よりも、基本的なプログラミングの概念が身についているかどうかが重視されます。就活対策の一環として、プログラミングスキルを活かして簡単なゲーム制作に取り組んでみることで、入社後にも活かせる実践的なスキルを習得できるでしょう。
ゲームエンジンを扱うスキル
現代のゲーム開発の現場では、「ゲームエンジン」を用いた開発が業界標準となっています。具体的には、UnityとUnreal Engineの2つが高いシェアを獲得しており、これらの基本操作を習得しておくことが新卒採用では大きなアドバンテージになります。
Unityは比較的学習コストが低く、C#のプログラミング言語を使用するのが特徴で、スマホゲームの開発でも人気です。一方のUnreal Engineはグラフィック表現に長けているという特徴があり、C++の言語を使って開発を行います。大規模な家庭用ゲーム機向けの開発に適しているのもUnreal Engineです。
就活対策としては、いずれかのゲームエンジンを用いながら、シンプルなゲームを一本完成させることを目標にすると良いでしょう。ゲームエンジンを学習し、実際に操作する中で、大変に感じたことや興味深かったことについてのエピソードを用意しておくと、選考でのアピール材料として役立ちます。
数学・物理学の基礎知識
高品質なゲーム開発を実現するためには、数学・物理学についての知識が不可欠です。特に3Dゲームを扱う場合、三角関数などの数学の概念や、物理法則についての知識が要求されます。キャラクターの移動や回転、カメラワーク、衝突判定などの実装にも、数学・物理学の知見が不可欠なのです。
新卒採用に向けた就活では、大学レベルの数学・物理学を学ぶことに加えて、これらの知識を実際のゲーム開発でどう活用するかを理解しておくのが効果的です。放物線を描いて落下する物体や、バウンドするボール、ジャンプする人物など、身近な物理現象を実装するにはどのようなプログラミングが必要なのか、テーマを決めて学習に取り組んでみると良いでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
4.新卒からゲームエンジニアに向いている人の特徴
ゲーム業界での仕事に適性があり、ゲームエンジニアに向いている人の特徴として、以下の3つが挙げられます。
-
・ものづくりを楽しめる人
・数学・物理学・プログラミングが好きな人
・コミュニケーション力に自信がある人
これらの特徴に当てはまるものがないかをチェックしつつ、ゲームエンジニアへの適性を判断してみてください。
ものづくりを楽しめる人
新卒採用の就職先としてゲームエンジニアが向いているのは、ものづくりに興味・関心があり、ゼロから新しいものを生み出す仕事を楽しめる人です。ゲームプログラミング自体が地道な作業の連続だったとしても、ゲームのプレイヤーにより良い体験を届けるプロセスを楽しめる人なら、ゲームエンジニアとして活躍できる資質があります。
特に新卒入社後の若手ゲームエンジニアは、地道な実装作業・修正作業を任されることも多いため、小さな成果の積み重ねをコツコツと続けられる人が向いています。また、ゲーム開発は試行錯誤の連続であり、思い通りに動かないコードや不具合と何時間も格闘することもあります。そんな時でも、ものづくりのプロセス自体を楽しめる人なら長く活躍できるでしょう。
数学・物理学・プログラミングが好きな人
ゲームエンジニアの仕事は、数学や物理学の知識をプログラミングで実装する場面が非常に多いため、これらの分野に興味がある人に向いています。数学・物理やプログラミングの理論を単に知識として持っているだけでなく、実際のゲーム開発に結びつける応用力が求められるため、抽象的な概念を具体的な形に変換することが得意な人にも適性があります。
ゲーム業界で新たに登場する技術や手法を学ぶことに抵抗がなく、常に知識をアップデートし続けられる好奇心も重要です。一つの技術にこだわるのではなく、ゲーム業界のトレンドやニーズの変化に合わせて、柔軟に学び続ける姿勢があると長期的なキャリア形成にも役立つでしょう。
コミュニケーション力に自信がある人
ゲーム開発はゲームエンジニアだけではなく、多種多様な職種のメンバーが協力しながらプロジェクトを進める仕事です。デザイナー・イラストレーター、サウンドクリエイター、ディレクター・プランナーなど、各分野の専門家と密に連携しながら開発を進めるため、高いコミュニケーション能力は不可欠です。特に自分自身の専門分野について、専門家ではない相手にもわかりやすく説明しようとする姿勢は、専門家同士が集まるプロジェクトにおいては非常に重要な資質となります。
ゲームエンジニアの新卒採用では、技術力だけでなく、こうしたコミュニケーション力やチームワーク、協調性といった資質も高く評価される傾向にあります。グループワークや面接を通じて、相手を尊重しながら自分の考え方・意見を伝えられる姿勢をアピールしながら、面接官からの好印象を獲得しましょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
5.ゲームエンジニアの新卒内定を取るためのおすすめ就活対策
最後に、ゲームエンジニアの新卒内定を取るために実践したい、おすすめ就活対策をご紹介します。
-
・「ゲームが好き」以外の志望動機を伝える
・開発実績・ポートフォリオを用意する
・ゲーム会社のインターン・アルバイトを経験する
これらの就活対策にも取り組みながら、ゲームエンジニアの内定獲得を目指してみてください。
「ゲームが好き」以外の志望動機を伝える
ゲームエンジニアを志望する就活生の多くが「ゲームが好きだから」という志望理由を挙げますが、これだけではライバルとの差別化が難しいのが現実です。採用担当者が求めているのは、ゲームをプレイすることへの熱意ではなく、ゲーム開発という仕事への理解と情熱です。
ライバルと差別化できる志望動機を伝えるためにも、特定のゲーム作品の一つの技術にフォーカスしながら、ゲーム開発に興味を持ったきっかけについてアピールするのが有効です。たとえば、「○○というゲームのAIシステムに感銘を受け、より自然な敵キャラクターの行動パターンを実装する技術に携わりたい」など、具体性のある動機を伝えられると説得力が高まります。
実際の面接選考では、志望する会社の過去の作品や業界内での立ち位置についても研究しつつ、その会社だからこそ学びたい理由・貢献したい理由を明確に伝えられるよう準備しておきましょう。
開発実績・ポートフォリオを用意する
新卒ゲームエンジニアの採用において、実際に動くゲームやプログラムを制作した実績は何よりも強力なアピールポイントになります。自作の小規模ゲームや、簡単なゲーム要素を盛り込んだスマホアプリなどをポートフォリオにまとめて提出できると、ライバルとの大きな差別化になります。
ちなみに、完成度の高い一本のゲームよりも、小規模だがさまざまな技術を取り入れた複数のプロジェクトの方が新卒採用では好まれやすい傾向にあります。複数のプロジェクトやポートフォリオを通じて、学生の人間性や価値観についても深く理解しやすいことが理由です。また、開発過程で直面した課題とその乗り越え方について、具体的なエピソードとともにアピールできると、より説得力ある自己PRにつなげられるでしょう。
ゲーム会社のインターン・アルバイトを経験する
インターンやアルバイトを通じたゲーム制作現場での実務経験は、ゲームエンジニアの新卒採用においては大きなアドバンテージとなります。多くのゲーム会社では、ゲーム業界を学生向けのインターンやアルバイトを募集しており、これらに参加することで実際の開発現場の雰囲気や仕事の進め方を体験できるメリットがあります。
現場のエンジニアとの交流を通じて、学生のうちに身につけておくべきスキルについてアドバイスを得られることもあるでしょう。実際のゲームエンジニアの業務を経験できる長期インターンの場合、インターン期間中の働きぶりが評価されて、そのまま早期内定を獲得できるチャンスもあります。そのため興味があるゲーム会社の採用情報は必ずチェックしておき、就活イベントの開催情報を見逃さないようにしましょう。
おすすめ記事:ゲーム会社のインターンに参加するメリットとは|未経験でも大丈夫?
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
6.まとめ
ゲームエンジニアは新卒・未経験から就職することも可能で、ゲーム制作の専門学校や理系専攻の学生でなかったとしても、内定獲得のチャンスがあります。ただしゲームエンジニアとして入社後には、ゲームプログラミングやグラフィックデザインなど、専門的な知識を活かして業務を担当することになるため、独学でのプログラミング学習や数学・物理学の勉強は必須です。
ゲームエンジニアの新卒内定を目指すなら、「ゲームが好き」以外の具体的な志望動機を準備したり、開発実績やポートフォリオを用意したりするのが有効です。ゲーム会社のインターン・アルバイトを通じて実務経験を積むことも大きなアドバンテージとなります。
本記事で解説してきたゲームエンジニアの新卒採用についての対策を取り入れながら、理想のキャリアをスタートさせる一歩を踏み出してみてください。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
就活アドバイザーに相談してみる