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1. PHPとは
PHPとは、Web開発に特化したプログラミング言語で、おもな特徴として以下のような点が挙げられます。
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・サーバーサイドで動作する
・データベースとの連携が容易にできる
・動作が軽い
・記述が比較的簡単で初心者にも扱いやすい
PHPは、Webアプリケーション開発におけるサーバーサイド(バックエンド)と呼ばれる、ロジックの処理を担うのが大きな特徴です。後述しますが、アプリケーション開発の現場では、フロントエンドとバックエンドの大きく2つに部隊が分けられ、それぞれの部隊で仕様書をもとに機能開発を進めています。
PHPはさまざまなWebアプリケーションに使用されており、世界中で人気のあるプログラミング言語です。国内でもPHPを使って開発を進める企業も多いので、学生のうちからPHPを学んでおくと、就活時に強みとしてアピールにつながるでしょう。
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2. PHPの特徴
PHPは、文法が分かりやすかったりデータベースとの連携が容易にできたりするなどの特徴があります。ここでは、PHPの特徴を5つ紹介するので、どのようなプログラミング言語であるか理解を深めましょう。
文法が分かりやすい
PHPの特徴として、文法が比較的シンプルで分かりやすいという特徴が挙げられます。
たとえば、プログラミングをする際に変数を扱いますが、PHPの場合、型を定義するための宣言が必要ありません。PHPであれば自動的に型を変換してくれるので、日付や文字列などの型を意識せず、体感的にプログラムを記述できます。
逆に、C言語やJavaなどの場合、変数を用いる際には型の定義が必要です。このような点から、C言語やJavaはプログラミング初心者にとってハードルが高くなりがちで、言い換えると、PHPは初学者に向いているのです。
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データベースとの連携が容易にできる
PHPは、データベースとの連携も容易という特徴があります。データベースとは、データを効率よく管理するための仕組みのことで、Webページやアプリケーションに使用するデータを効率よく扱うことが可能です。
PHPからデータベースを直接扱えるため、Webアプリケーションの裏側の処理がスムーズになります。PHPで扱うことの多いデータベースシステムにMySQLが挙げられ、PHPを学ぶ際は、データベースの知識も同時に習得していくのがポイントです。
関連記事:MySQLとは?特徴やできること・学習メリット・使い方・学習法を解説
コンパイルが不要
PHPはコンパイルと呼ばれる、記述したソースコードをコンピュータが実行できる形式の機械語に翻訳する作業が必要ありません。
通常であれば、プログラムを書いただけでは処理を実行できず、コンパイルをすることで初めて動作を確認できます。PHPの場合はコンパイル作業が不要なので、開発にかかる工数や手間を減らすことができ、作業効率を上げられるのです。
コンパイルが不要なプログラミング言語を「インタプリタ言語」と呼びますが、初学者の場合は、PHPなどのインタプリタ言語から学んだほうが学習ハードルは低いといえます。
関連記事:コンパイルとは?学生向けに代表言語やビルドとの違いをわかりやすく紹介
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フレームワークが豊富にある
PHPは、フレームワークと呼ばれる、アプリケーション開発を効率的に行うための枠組みが多数用意されているのも大きな特徴の一つです。
フレームワークを使用することで、基本的な機能を実装するためのプログラムを記述する必要がなく、工数を削減できます。また、コードを追加する箇所や方法が限定されることもあり、コードの可読性が上がるため、メンテナンスしやすくなるのも特徴として挙げられます。
PHPのフレームワークとして有名なのがLaravel(ララベル)で、PHPを学ぶ際は、フレームワークを使えるようになると、より実践的なスキルとして活かせるでしょう。
関連記事:人気のLaravel入門方法!学生が学ぶメリットも紹介
HTMLと組み合わせて動的なコンテンツを作れる
PHPは、HTMLと組み合わせることで、条件に合わせたコンテンツを表示できるのも特徴として挙げられます。
たとえば、閲覧者の属性や時間帯によって表示内容を変更させたり、キーワードで絞り込み検索したりする機能は、PHPによって実装されています。条件に合わせて表示内容を柔軟に変更できる「動的コンテンツ」は、Webアプリケーションはもちろん、ブログサイトなどには必須の機能です。
逆に、条件を問わず同じ画面や情報を表示するページは「静的コンテンツ」と呼ばれ、PHPを用いず、HTMLとデザインを施すCSSだけで実装されています。
動的コンテンツの生成の前提には静的コンテンツがあるので、PHPを学習するにはHTMLへの理解が欠かせず、相互に連携している点は覚えておきましょう。
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3. PHPとほかのプログラミング言語との違い
プログラミング言語にはさまざまな種類があり、Webアプリケーションの開発においては、PHPに限らずHTMLやJavaScriptもほぼ必ず使用します。ここでは、PHPとHTML、JavaScriptとの違いを紹介するので、プログラミング言語の基本的な理解を深めるための参考にしてください。
HTMLとの違い
HTMLは、厳密にいうとマークアップ言語に分類され、プログラミング言語に該当するPHPとは根本的に異なります。マークアップ言語とは、見出しや本文、箇条書き、画像など、文章の構造を定義するのが主な役割です。
一方、PHPをはじめとするプログラミング言語は、コンピュータに命令をして、ある条件に該当したら特定の結果を返すなどの高度な処理ができます。つまり、プログラミング言語により、HTMLで記述した文章構成を「どのように表示させるか」を定義しているのです。
Webアプリケーションの土台としてHTMLによるマークアップがあり、プログラミング言語によって、条件に合わせてさまざまな情報や画面を表示させるように機能を構築しています。
関連記事:HTML5とは?学生の学習方法と活かせる職種について
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「静的」な処理と「動的」な処理
HTMLとPHPの違いを把握するうえでは、「静的な処理と動的な処理」という違いを理解するとイメージしやすいです。
静的な処理は、企業のホームページの会社情報などのように、誰がいつ見ても同じ内容が表示されるもので、担当者が更新しない限り表示される内容は変わりません。
動的な処理は、見る人によって異なる内容が表示されるもので、SNSのリコメンド機能や絞り込み検索、いいね数のカウントと表示などが該当します。
HTMLで作成できるのは静的な処理により表示されるページだけで、PHPでプログラムを記述することで、動的な処理を可能にしているのです。
JavaScriptとの違い
JavaScriptもPHPと同じプログラミング言語に該当しますが、使われる場面が異なります。
JavaScriptは、アプリケーション開発におけるフロントエンドの処理で使われるプログラミング言語です。たとえば、ボタンをタップしてメニューが開いたり、アニメーションやスクロールのエフェクトをかけたりする機能は、JavaScriptによって行われています。
Webページの表示や操作に関する「ユーザーが目にする側」という意味でフロントエンドと呼び、PHPで開発するバックエンドとは対をなしているのです。
Webアプリケーションの開発箇所によって扱うプログラミング言語が異なり、フロントエンドの開発にJavaScriptが用いられています。
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4. PHPでできること
PHPでできることは、以下のような開発です。
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・Webアプリケーションの開発
・予約システムの開発
・SNSの開発
・ブログの作成
・ECサイトの作成など
上記などを中心に、ユーザーのニーズに合わせて情報を表示させるような動的コンテンツを含むサービスを開発できます。ほかにも、ショッピングカートやお問い合わせフォームなどもPHPによって実装しています。
先ほど紹介したように、PHPとHTML、JavaScriptを組み合わせれば、多くのWebアプリケーションが開発できるでしょう。
PHPで開発されたサービス
ここでは、PHPで開発されたサービスについて具体的に紹介します。
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ぐるなび
ぐるなびは、レストランや居酒屋などの飲食店を紹介するグルメ情報サイトです。ぐるなびには、PHPが得意とする検索や会員登録・予約などの機能を使って構築されています。
ぐるなびの開発にはフレームワークのLaravelが使われており、口コミサイトやレビューサイトなどは、PHPを学習することで開発可能です。
世界的に有名なSNSであるFacebookも、PHPで開発されています。
友達追加やフォロワーの掲示板連携などもPHPで実装できるため、SNSに搭載されている各種機能はPHPで開発できることを覚えておきましょう。
WordPress
世界的に有名なCMS(コンテンツマネジメントシステム)であるWordPressも、PHPで開発されています。
個人でブログを運営する人のなかにはWordPressを使っている人も多く、PHPは比較的身近な存在といえます。新着記事やランキング、関連記事の表示などもPHPによって実装されており、データベースと連携してさまざまな情報が表示されているのです。
Wikipedia
インターネットの著名な百科事典であるWikipediaも、PHPで作られています。
データベースと連携させて、ユーザーが求める情報を抽出して表示させる機能は、PHPが得意とする領域です。
ココナラ
スキルの売り買いができるサービスのココナラは、PHPのフレームワークであるCakePHPによって開発されています。
検索機能や動的なWebページの表示といった点は上述したサービスと同様で、PHPを使えば、ユーザーに合わせてコンテンツを表示させるさまざまなサービスの開発が可能です。
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5. PHPの苦手なことや注意点
PHPはWebアプリケーションのフロントエンド開発は不得意であり、利用用途が限定的な点には注意が必要です。ここでは、PHPの苦手なことや注意点を紹介します。PHPが苦手な領域も理解したうえで、どのプログラミング言語を学ぶべきか検討してみてください。
フロントエンドの開発
PHPはWebアプリケーションのバックエンド開発を得意としているので、フロントエンドの開発には、JavaScriptを中心としたプログラミング言語を使う必要があります。
そもそもプログラミング言語は、1つの言語を覚えればオールマイティに開発できるわけではなく、複数言語を組み合わせて開発するものです。そのため、一長一短あるのはPHPに限った話ではありません。
もし、フロントエンドの開発もしたい場合には、JavaScriptを習得する必要があります。アプリケーション開発にもさまざまな工程があるため、開発にどのように関わりたいか考えたうえで、どの言語を学ぶか決めるとよいでしょう。
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Webアプリケーション開発以外では使いにくい
PHPはWebアプリケーションの開発に向いている一方、スマートフォンアプリやデスクトップアプリなどの開発には向いていません。
先述したように、各プログラミング言語には得意不得意があります。そのため、携わりたい開発領域だけでなく、どのようなアプリケーションを開発したいかによっても選定すべき言語は異なるのです。
PHPは初学者向けのプログラミング言語であるのは事実ですが、開発したいサービスを作れなければ学習のモチベーションも保ちづらいでしょう。プログラミング言語を学ぶ際は、「何を作りたいか」というゴールから言語を選定することをおすすめします。
記述の自由度が高い
PHPを学ぶ際は、記述の自由度の高さが仇になることもあるため注意が必要です。
PHPは文法がシンプルで分かりやすい反面、自由に記述できてしまうため読みづらいプログラムができあがる可能性もあります。その結果、バグの原因を発見しづらく、メンテナンスが難しくなりがちです。
開発現場の実情として、プログラミングのルールが明確になっている場合がほとんどです。プロジェクト単位や開発現場ごとに異なることから、状況にうまく適応していく力も求められます。
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6. PHPが使われる業界や分野
PHPは、さまざまなWebアプリケーションの開発はもちろん、社内システムの構築においても利用されるため、業界を問わず幅広いニーズがあります。
Webアプリケーションやシステムの開発会社への就職はもちろん、WebサイトやECサイトの制作会社、社内SEも選択肢に入るでしょう。PHPを扱う会社は比較的多く、就職先の間口の広げやすさという意味でも学習するメリットは大きいです。
次の見出しでは、学生がPHPを学ぶメリットを紹介しているので、あわせて参考にしてください。
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7. 学生がPHPを学ぶメリット
学生がPHPを学ぶメリットは、習得難易度が低く、参考になる情報を集めやすいことなどが挙げられます。ここでは、PHPを学ぶメリットと学習が向いている人の特徴について解説しているので、プログラミング言語選びの参考にしてください。
難易度が比較的低く習得しやすい
PHPは学習の難易度が比較的低く、習得しやすいことから、初めてプログラミングを学ぶ学生に特におすすめです。
PHPの特徴として紹介したように、型の定義が不要で文法が分かりやすかったり、コンパイルが不要で開発の手間を省けたりするので、比較的スムーズに学習を進められるでしょう。
プログラミングスクールではPHPの学習がメインになる場合も多く、この点からも、PHPには学びやすさに強みがあるといえます。
学習時に参考になる情報がネット上に多い
PHPは利用シーンの幅が広く、開発者も多いことから学習リソースが豊富にあるため、学ぶうえで大きなメリットになります。
PHPに関して手軽に情報収集できると、学習中につまづいたときも解決のヒントを見つけやすく、挫折の防止に直結するでしょう。
プログラミング言語の学習リソースや詳しい資料などは英語であることが通常ですが、PHPであれば日本語の情報も多く、欲しい情報にアクセスしやすいのも大きなメリットといえます。
サンプルとなるコードも豊富にあり、自分でサービスを開発する際なども活用できる情報を見つけやすいです。
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Webサーバーが安価で学習時にテスト構築しやすい
PHP自体は無料で利用できるうえに、Webアプリケーション開発に必要なWebサーバーも安価に用意できるため、テスト環境の構築のしやすさという点でもメリットがあります。
コストを抑えられるほうが学習を継続する際のハードルも下げられるため、この点もPHPを学ぶメリットといえるでしょう。
(中見出し)
PHPの学習が向いている人の特徴
WebサイトやWebアプリケーションの開発に興味がある人は、PHPの学習が特に向いています。
PHPを学べばログイン機能やお問い合わせフォームなどを簡単に実装でき、HTMLとセットで学ぶことで、動的コンテンツを表示させるWebサイトの制作も可能です。
学習ハードルの低さは先述したとおりなので、学生のうちからプログラミング学習をしたい人は、PHPからスタートさせるとよいでしょう。
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8. PHPの需要や将来性
「IT人材需給に関する調査(20p)」によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると推計されています。前提として、IT人材やエンジニアは慢性的に不足しているため、プログラミングを扱えると、自身の市場価値の高さをアピールするのに最適です。
そのうえ、Webアプリケーションや社内システムの開発需要が減少する未来は想定しづらく、開発言語としてPHPを扱う企業も一定数を維持するものと考えられます。PHPを使えたら一生安泰というわけではありませんが、就職先の間口の広さも踏まえると、将来性は明るいといえるでしょう。
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9. PHPの学習方法
PHPを学習する際は、書籍で体系的に学んだり、オンライン学習サイトを利用したりするのが一般的です。ここでは、PHPの学習方法を紹介するので、始められそうな方法を実践してみてください。
書籍で学習する
PHPを学習するなら、網羅的にまとめられた参考書を使い、実際に手を動かしながら学ぶ方法がおすすめです。PHPは利用者や開発者も多いことから、さまざまなレベルの書籍が出版されています。
最初は入門者向けの薄めな教材にして、全体像を掴むイメージで学習を進めるのがポイントです。独学の場合は挫折しないような仕組みを整えることが大切なので、まずはライトな教材を使って、学習を継続させることを意識しましょう。
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オンライン学習サイトを利用する
書籍で体系的に学びつつ、「Progate」や「ドットインストール」などのオンライン学習サイトの利用もおすすめです。オンライン学習サイトは無料でも学習でき、プログラムの実行環境も不要なので、始めやすさが最大のメリットといえます。
ゲーム感覚でPHPを学べるうえ、さらに理解を深めたい場合は、有料会員に登録して学習することも可能です。月額課金で費用面も負担になりにくいため、書籍を参考書として使いながら学習していくとよいでしょう。
プログラミングスクールに通う
本気でPHPを学びたい場合は、プログラミングスクールの利用がおすすめです。
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・習得に向けたロードマップが用意されている
・講師にいつでも質問できて、挫折しない環境を用意できる
・一緒に学ぶ仲間ができる
・就職先の紹介を受けることもできる
プログラミングスクールは学習環境の構築という点では最適ですが、相応の費用がかかります。費用対効果を考えつつ、無料体験の講義などを通じて慎重に検討しましょう。
なお、レバテックカレッジでは、学生向けに月額29,800円でPHPについて学べる、3ヶ月間の集中講義を行っているので、ぜひ検討してみてください。
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10. まとめ
PHPは、Webサイトやアプリケーションの開発で利用される代表的なプログラミング言語です。HTMLと比較すると難易度は上がるものの、プログラミング言語のなかでは習得しやすく、需要も高いことから、PHPは初学者から人気を集めています。
PHPを開発言語とする企業も多く、分野や業界を問わず就職先の間口も広いことから、将来エンジニアとして活躍したい人は、学生のうちから身につけておくとよいでしょう。
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