Webエンジニアの年収は約550万円が平均！給料アップのコツや職種ごとの違いを紹介

• 1.Webエンジニアの平均年収は550.2万円！
• 2.Webエンジニアの年齢別平均年収
• 3.Webエンジニアの勤務形態ごとの平均年収
• 4.Webエンジニアの仕事内容ごとの平均年収
• 5.Webエンジニアの年収が平均を下回ってしまう3つの理由
• 6.Webエンジニアの年収アップのコツ
• 7.高年収のWebエンジニアを目指せる企業の特徴
• 8.まとめ

1.Webエンジニアの平均年収は550.2万円！

厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」によれば、「令和4年賃金構造基本統計調査」をもとにしたWebエンジニアの平均年収は、550.2万円とされています。

国税庁による「令和4年分民間給与実態統計調査」では、給与所得者全体の平均年収は458万円とされているので、全職種平均と比べて90万円ほど高額となる計算です。大卒の新卒社員の初年度の年収は約350万円ほどが目安となりますが、スキルと経験を身に付け、年齢が上がるほどに年収が上昇していく傾向です。

他の人材には代替できないスキルや経験を持つWebエンジニアであれば、年収1,000万円以上の収入を得ているケースもあります。未経験からでもスタート可能で、実力次第では平均年収以上の収入を手にできる仕事を選びたい方にはおすすめの職種となっています。

関連記事：Webエンジニアに新卒・未経験でなるには？採用されるための準備やコツを紹介

2.Webエンジニアの年齢別平均年収

「求人ボックス」で公開されているデータによると、Webエンジニアの年齢別の平均年収は下記の通りとなっています。
 

• ・20歳～24歳：339万円

  ・25歳～29歳：445万円

  ・30歳～34歳：533万円

  ・35歳～39歳：573万円

  ・40歳～44歳：621万円

  ・45歳～49歳：651万円

  ・50歳～54歳：666万円

  ・55歳～59歳：652万円

20代のうちは職種全体の平均年収を下回りますが、30代以降は年収500万円を超え、40代で年収600万円以上を得るケースが多くなっています。50代前半をピークに年収はやや下落する傾向にあるため、50代以降のキャリアパスについてはフリーランスとしての独立や、マネージャーなどの上位職へのステップアップを視野に入れる必要があるでしょう。

3.Webエンジニアの勤務形態ごとの平均年収

同様に「求人ボックス」では、Webエンジニアの勤務形態ごとの平均年収も掲載されています。正社員として採用されるか、派遣社員として働くかによって年収は大きく上下するので、それぞれの働き方による平均年収を押さえておきましょう。

（中見出し）正社員Webエンジニアの場合

正社員で働くWebエンジニアの平均年収は、約508万円とされています。最も数が多い年収帯は300万円〜400万円ほどで、Webエンジニアの年収の中央値もこの年収帯と考えられます。これは下流工程に携わる若手のWebエンジニアが業界の大多数を占めることが理由と考えられます。年齢が上がり、スキルや経験を身につけることで正社員Webエンジニアの年収も上昇していきます。

派遣社員Webエンジニアの場合

派遣社員で働くWebエンジニアの場合、平均時給は約2,073円とされています。1日8時間のフルタイム勤務、20日稼働で計算した場合、日給1万6,584円、月給33万1,680円となる計算です。賞与を含まない年収は約398万円なので、正社員Webエンジニアよりもやや低くなりますが、派遣社員全体の平均時給は上回る水準です。

アルバイトWebエンジニアの場合

アルバイトで働くWebエンジニアは、時給1,105円が平均です。派遣社員Webエンジニアの平均年収の大体半分ほどとなるイメージです。大学生向けのWebエンジニアのアルバイトや、有給インターンシップの時給水準の目安として考えると良いでしょう。

4.Webエンジニアの仕事内容ごとの平均年収

Webエンジニアとして働くエンジニアの中には、担当する仕事内容に応じてフロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア、そしてフルスタックエンジニアに分類することができます。これらの仕事内容ごとのWebエンジニアの平均年収についてもご紹介しましょう。

フロントエンドエンジニアの平均年収

フロントエンドエンジニアは、Webサイト・Webサービスのうちユーザー側から見える部分を担当するエンジニアで、HTML/CSSやJavaScriptなどの言語を扱います。未経験からでも採用されるハードルが低いことから、フロントエンドエンジニアは約500万円〜600万円ほどの平均年収とやや控えめとなっています。

関連記事：フロントエンドエンジニアは新卒・未経験でもなれる？採用される5つの方法

バックエンドエンジニアの平均年収

バックエンドエンジニアは、Webサイト・Webサービスのうちユーザー側からは見えない部分を担当し、サーバーサイドやデータベースの処理などに携わります。フロントエンドエンジニアよりも専門性の高いスキル・知識を必要とするため、平均年収は600万円〜800万円と高めとなっています。豊富な実績や幅広いスキルを習得できると、年収1,000万円以上の大台も見えてくるでしょう。

フルスタックエンジニアの平均年収

フルスタックエンジニアとは、システム開発における設計・開発から運用・保守まで、開発工程のすべてを担当できるエンジニアのことを指します。Webエンジニアの場合には、フロントエンド・バックエンドの両方のスキルを持ったエンジニアのことを指し、このクラスになると1,000万円を超える求人も多くなります。バックエンドエンジニアよりもさらに高収入を狙うことができるので、Webエンジニアとしての収入アップを目指すならゴールの一つとしたい職種です。

5.Webエンジニアの年収が平均を下回ってしまう3つの理由

Webエンジニアの平均年収は550万円を超える水準ですが、入社する企業やスキルレベルによっては、平均を下回ってしまうこともあります。ここではWebエンジニアの年収が平均を下回ってしまう3つの理由について解説します。

多重下請け構造による中間マージンが差し引かれているから

Webエンジニアが働く業界では、現在も多重下請け構造が残っているのが現実です。元請け企業から孫請け・ひ孫請けの企業で働くことも多く、こうした下請け企業に案件が渡る過程で中間マージンが差し引かれることから、Webエンジニアが受け取れる収入が下がってしまうことがあるのです。

こうした企業で働きながらスキル・経験を積み重ねたWebエンジニアは、より上流に位置する企業へ転職することで、一気に平均年収以上の収入を手にできることも珍しくありません。

働きながら専門スキルを身につけるのが難しいから

Webエンジニアとして年収を上げるためには、希少価値の高い人材となるためのスキルアップが欠かせません。しかしWebエンジニアはクライアントワークが中心となる性質上、長時間労働になることも多く、業務時間以外でスキルアップのための勉強時間を確保できないことも多いです。

その結果、ほかのWebエンジニアとの差別化が難しくなり、年収が上がりにくくなる傾向があるのです。なるべく残業や休日出勤が発生しない企業を選んで入社し、スキルアップのための時間を長く確保できる環境を選ぶなどの工夫が必要となるでしょう。

年収が低いフロントエンドエンジニアとして働いているから

Webエンジニアの中でも、未経験から始めやすく年収水準が低めのフロントエンドエンジニアの場合には、平均年収を下回ってしまうことも多くなります。Webエンジニアとして収入をアップさせたい場合には、早めにバックエンドエンジニアとしてのスキルを身につける、またはジョブチェンジを果たすことが重要です。

フロントエンドエンジニアからバックエンドエンジニアへとステップアップができれば、フルスタックエンジニアとして高収入のポジションに転職できたり、フリーランスエンジニアとして青天井の収入を狙ったりすることも可能になるでしょう。

6.Webエンジニアの年収アップのコツ

続いて、Webエンジニアとしてより高収入を得られるようになるための、年収アップのコツを5つご紹介します。
 

• ・上流工程を担当するエンジニアを目指す

  ・フルスタックエンジニアとしてのスキルを身につける

  ・Webエンジニアの上位職種へステップアップする

  ・副業で開発案件に取り組む

  ・フリーランスとして独立する

これからWebエンジニアを目指す場合には、これらのポイントもキャリアプランに組み込みながら将来の働き方を考えてみると良いでしょう。

上流工程を担当するエンジニアを目指す

Webエンジニアとして収入アップを果たすためには、なるべく需要が多く供給が少ないスキルを身につけることが重要です。フロントエンドではなくバックエンドのスキルを身につけることや、Webサービス・Webアプリの開発において要件定義・設計といった上流工程に携わるエンジニアを目指すことも効果的です。

Webエンジニアとしてプログラミング・コーディングを通じて開発業務を担当できるエンジニアは多いですが、より重要度の高い要件定義・設計についての実績が豊富なエンジニアは少ないです。そうしたポジションを狙うことにより、希少価値の高い人材として好待遇を受けられるでしょう。

関連記事：上流工程で働くエンジニアの仕事内容とは？給料が高い理由と必要なスキル

フルスタックエンジニアとしてのスキルを身につける

Webエンジニアの年収をアップさせるためには、フルスタックエンジニアとしてのスキルを身につけるのも効果的です。フロントエンドとバックエンドの両方の開発ができるフルスタックエンジニアであれば、Webエンジニアの平均年収以上の給料を得ることも難しくありません。

まずはフロントエンドエンジニアからスタートした方が難易度が低く未経験からも入社しやすいですが、フロントエンドからバックエンドへキャリアチェンジするハードルもやや高めです。そのためバックエンドエンジニアからキャリアをスタートして、独学などでフロントエンドのスキルを身につけるルートの方が、フルスタックエンジニアを目指しやすくなります。

Webエンジニアの上位職種へステップアップする

Webエンジニアよりも高収入を狙える上位職種へステップアップすることで、年収を大幅アップさせることも可能です。Webエンジニアの上位職種には、Web開発全体のプロジェクト管理を担当するプロジェクトマネージャーや、ITスキルを活用して企業経営に深く携わるITコンサルタントなどの職種があります。

もしWebエンジニアとして入社した企業で、これらのポジションが募集されている場合には、積極的に応募してみると良いでしょう。プロジェクトをマネジメントする立場や、クライアント企業との打ち合わせで企業経営に携わる仕事ができる場合には、積極的に経験しておくことをおすすめします。

副業で開発案件に取り組む

Webエンジニアの年収を増やすための手段として、副業で開発案件に取り組むことも挙げられます。副業OKの企業でWebエンジニアとして働いている場合には、本業のスキルアップや実績づくりに役立つ案件を副業で受注することにより、経験値を増やしながら年収を上げることができます。

ただし本業に加えて休日などに副業で働くことにより、オーバーワークとなって体調を崩してしまわないように注意が必要です。副業についての社内規定や確定申告などのルールも遵守しましょう。

フリーランスとして独立する

Webエンジニアの年収を大幅に引き上げる方法として、フリーランスとして独立する方法も挙げられます。フリーランスのWebエンジニアとして開発案件を受けることにより、クライアント企業からの報酬がすべて自分の収入にできるため、会社員で働く場合と比べても大幅年収アップが見込めます。

ただし、案件が獲得できなければ収入がゼロになるリスクがあるほか、社会保険や福利厚生などの会社員としてのメリットを手放すことになるため、独立する際にはデメリットも考慮しながら慎重に決める必要があります。

7.高年収のWebエンジニアを目指せる企業の特徴

Webエンジニアの年収は、一人ひとりのスキル・経験によっても変動しますが、入社する企業の社風や資金力などによっても変わってきます。ここではWebエンジニアとして高年収を目指しやすい企業の特徴について、以下の3つをご紹介しましょう。
 

• ・元請けの受注開発・自社開発がメインである

  ・エンジニアの技術力を重視する社風である

  ・高年収を得ているエンジニアが在籍している

Webエンジニアとして高年収を狙える企業を選びたい時には、これらのポイントを踏まえて選考に臨んでみましょう。

元請けの受注開発・自社開発がメインである

Webエンジニアとして高年収を得やすい企業の特徴として、元請けの受注開発、または自社開発がメインであることが挙げられます。多重下請け構造の上流に位置する企業、もしくは自社サービスを展開していて盤石な財務基盤を持つ企業であれば、Webエンジニアに対して高い報酬を設定していることが多いからです。

また、クライアントワークに伴うストレスやプレッシャーも少ないため、安定した労働環境の中でWebエンジニアとしてのキャリアを積めるメリットもあります。そのため入社する企業を選ぶ際には、その企業がどのような事業内容を手掛けているのかを十分に研究しておくと良いでしょう。

エンジニアの技術力を重視する社風である

Webエンジニアが高年収を得やすい企業として、エンジニアの技術力を重視する社風があることも挙げられます。会社トップがエンジニア出身の企業だったり、カンファレンス費用補助・資格取得支援といったエンジニア向けの福利厚生が充実していたりする企業が当てはまります。

エンジニアの技術力を重視する企業では、Webエンジニアが働きやすいように労働環境を整えてくれているケースも多く、ストレスなく働けるメリットも得られます。会社説明会やインターンシップに参加できる機会があれば、その企業がどれだけエンジニアの働きやすさに配慮する社風なのかをチェックしておきましょう。

高年収を得ているエンジニアが在籍している

Webエンジニアとして高年収を得るためには、シンプルに現役社員で高年収を得ているエンジニアがいることを調べるのも効果的です。上場企業であれば、有価証券報告書で従業員の平均年収をチェックできるほか、現役社員による口コミサイトの年収水準も参考になります。

その企業で年収1,000万円を得ているWebエンジニアがいるからといって、自分もすぐに年収1,000万円を目指せるとは限りませんが、年収の上限が高いことは将来の年収アップのための有利な材料になるでしょう。

8.まとめ

Webエンジニアの平均年収は550.2万円となっており、年齢別に見ると30代や40代になるにつれて年収がアップしていく傾向があります。正社員・派遣社員・アルバイトといった勤務形態ごとの平均年収でも、それぞれの全職種平均を上回る高水準の収入が得られるのが特徴です。

仕事内容別の平均年収では、未経験から始めるハードルが低いフロントエンドエンジニアの年収は控えめですが、バックエンドエンジニアやフルスタックエンジニアにステップアップできると、年収1,000万円も見えてくるほどの年収水準を目指せます。Webエンジニアの年収をアップさせるためには、スキル・経験を高めることはもちろん、高年収を目指しやすい企業に就職することも効果的なので、本記事でご紹介してきた内容を参考に就活に臨んでみてください。

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