
就職活動でエントリーシート(ES)の提出が求められたものの、書き方がわからずに困ってしまう方は少なくありません。履歴書と比較して、志望動機や自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)など自分自身の言葉で書かなければならない項目が多いので、エントリーシートを書くことに苦手意識を持っている方も多いでしょう。
そこで今回の記事では、企業が見ているポイントを含めた『エントリーシートの書き方ガイド』をご用意しました。内定率をアップさせる効果的なエントリーシートを書くコツや、注意したいポイントなども解説しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- 1.エントリーシートを書く前に押さえておきたいポイント
- 2.エントリーシートの書き方①:基本情報
- 3.エントリーシートの書き方②:志望動機
- 4.エントリーシートの書き方③:自己PR
- 5.エントリーシートの書き方④:ガクチカ
- 6.エントリーシートの書き方⑤:長所・短所
- 7.効果的なエントリーシートを作成するためのポイント
- 8.まとめ
1.エントリーシートを書く時に抑えておきたいポイント

ポイントは下記の4つです。
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・話言葉や記号は使わない
・文末は「ですます」か「である」に統一する
・最低でも記入スペースの8割以上書く
・誤変換をなくす
それぞれ詳しく解説します。
話し言葉や記号は使わない
エントリーシートは正式な書類です。話し言葉やスラング、記号を用いるとビジネスマナーに欠けている印象を与えてしまいます。「やっぱり」や「すごい」などのカジュアルな言葉遣いや「!」や「♪」などの記号は避けましょう。また、敬語を正しく使うことはもちろん、「〇〇ですし…」のように語尾を曖昧にする表現も避けるべきです。
エントリーシートは、あなたのビジネススキルや社会人としての適性を判断する一つの材料となるため、フォーマルな言葉遣いを心がけましょう。
文末は「ですます」か「である」に統一する
エントリーシートでの文体は「ですます調」または「である調」に統一することが求められます。文末の統一が欠けていると読み手に違和感を与え、文章全体の印象が散漫になります。たとえば、「私は学生時代にアルバイトを経験しました。責任感を持って取り組むことができたと考える。」といった調子では一貫性がありません。
一般的には「ですます調」が好まれますが、募集要項や企業文化に合わせて選ぶのも一つの方法です。
いずれの場合も、統一感を持たせることで、読みやすく稚拙な印象をさけることができます。
最低でも記入スペースの8割以上書く
エントリーシートの記述量は、指定された枠の少なくとも8割以上を埋めることが目安です。記入欄が大きく空いていると、「考えが浅い」「自己分析が不足している」といった印象を与えやすくなります。ただし、単にスペースを埋めるために冗長な表現を使うのは逆効果です。最初に伝えたいポイントを箇条書きにしてから具体例や詳細を加えつつ文章を作成すると、内容を充実させつつ適切な文字量を確保できるでしょう。
適度な余白を残しながらも、必要な情報を過不足なく記載することがポイントです。
誤変換をなくす
誤変換は、エントリーシートの印象を大きく損なうポイントの一つです。単純なミスですが、読み手に注意力が不足している印象を与えてしまいます。そのため、文章を作成したら、必ず見直しを行いましょう。
特に、名前や地名、企業名などの固有名詞は慎重にチェックしてください。また、第三者に確認を依頼すると自分では気づきにくい誤りを指摘してもらえます。
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2.エントリーシートの書き方①:基本情報
エントリーシートは、はじめに氏名や住所などの基本情報を記載する欄があります。ここでは、まず基本情報の書き方について解説します。
日付
エントリーシートには、日付の記入欄が設けられていることが一般的です。この日付は、提出日や書類作成日を記載するようにしましょう。間違いや記載漏れを防ぐため、応募先企業の指定がない限りは提出日と同じ日付を記入すれば間違いありません。
また、西暦と和暦のどちらを用いるべきか迷う場合、企業の指定がある場合に従うか、応募要項に書かれている形式を確認してください。
手書きの場合は、丁寧に記載することを心がけ読みやすさを意識しましょう。
住所氏名
エントリーシートには、自分の住所と氏名を正確に記入する必要があります。郵便番号やマンション名、部屋番号なども漏れなく記載することが重要です。また、氏名のフリガナを求められる場合は、漢字表記と同じ順番で記載し、「ふりがな」か「フリガナ」の指定に従いましょう。
連絡先
連絡先は、電話番号とメールアドレスを正確に記入します。電話番号は、自分がすぐに応答できる番号を記載してください。また、メールアドレスは就活専用のものを使用するのがおすすめです。アドレスに不適切な言葉や装飾が含まれていると、担当者によっては悪い印象になる可能性があります。アドレスの文字列は、名前やイニシャルをベースにしたシンプルなものが適切です。
選考に関する連絡のほとんどはメールが基本になるため、記入後は誤りがないか再確認してください。
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3.エントリーシートの書き方②:志望動機
志望動機は、選考の際に重要な判断ポイントとなります。そのため、どのような志望動機が受かりやすいのか、ポイントは何かについて知っておくことが不可欠です。
受かる志望動機を書くためのポイント
志望動機を書く時には、結論から始めてその根拠を伝え、最後に入社後の働き方で締めると自然かつ読みやすい文章となります。なぜその企業を選んだのか、企業のどんなところに惹かれて応募したのかを具体的な根拠とともに回答できると、採用担当者にとって好印象の志望動機となります。
さらに自分の強み・長所を交えて作成できると、より説得力のある志望動機になるでしょう。
志望動機の例文
これまで学生時代にさまざまなアプリケーションやWebサービスを利用してきた経験から、自分でもITサービスを生み出して多くの方に使ってもらえるようなプロダクトを生み出したいと考え、貴社を志望しました。IT業界の中でも、貴社では個人向けのアプリケーション開発に力を入れており、特に医療・介護という私たちの暮らしになくてはならない領域を手がけていることに魅力を感じました。学生時代には、同級生の悩みを解決するためのシラバスと連携した時間割共有アプリケーションを開発し、ユーザーの意見をもとに改善を繰り返しながら開発した経験があります。貴社に入社した後もその経験を活かし、ユーザーの声を反映した使いやすいアプリケーション開発に携わりたいと思っています。\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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4.エントリーシートの書き方③:自己PR
自己PRは、企業で自分がどう活躍できるのかを伝えるものです。そのため、自己分析や得意なこと、スキルなどから説得力を持たせる書き方がとても重要になります。受かる自己PRを書くためのポイント
エントリーシートの自己PRの項目では、自分自身の性格や個性、得意なことなどを自分らしくアピールしましょう。自己PRの書き方のコツとして、自分という人物が伝わるように根拠やエピソードとともに伝えるのが効果的です。
コミュニケーション力や継続力といったライバルの学生が多く使っている強みを押し出すのではなく、自分ならではのキャッチコピーをつけて書き進めると、より魅力的な自己PRにできます。
受かる自己PRの例文
私は「潤滑油」のような人間です。これまで私は持ち前の明るい性格を活かし、クラス替えのたびに多くのクラスメイトと仲良くなり、クラスの人間関係の中心的存在になれるように努力してきました。時には友人同士のトラブルを仲裁したり、恋愛相談を受けて二人の距離を縮めたりと、自分以外の人間関係を円滑にするオイルのような役目を担ってきたと考えています。貴社に入社した後も私の強みを活かし、取引先との円滑なコミュニケーションを促す「潤滑油」として、そして開発チームのメンバーが互いに協力しながら仕事に取り組むための「潤滑油」として、業務以外の場でも活躍したいと思います。\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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5.エントリーシートの書き方④:ガクチカ
ガクチカ(学生時代にもっとも力を入れたこと)は、多くのエントリーシートや面接で聞かれる質問です。就活中も幾度となく書くことになりますので、どのエピソードをどのようにまとめるのか考えておきましょう。
受かるガクチカを書くためのポイント
あなたがどんな学生時代を送ってきたのかを尋ねることで、価値観や考え方、人となりについて知りたいと企業側は考えています。ガクチカで取り上げるテーマは、ゼミ・アルバイト・サークル・部活など、どれを選んでも良いですが、志望動機や自己PRと一貫した内容を書くのがポイントです。
企業側は力を入れた結果得られた成果よりも、その過程でどう考え、どう行動したのかというプロセスを重視しています。そのため、成果ばかりを強調するのではなく、行動や考えに至った背景や気持ちも含めるようにしてください。
ガクチカの例文
私は学生時代、コールセンターでのアルバイトに力を入れてきました。コールセンターでのアルバイトでは、お客様の状況や心理を把握した上で、スピーディかつ的確に案内することが求められました。そのため自分がお客様の立場になることはもちろん、社員の方に過去の対応履歴を用意していただき、対応方法を分析して良い部分を取り入れようと努力してきました。アルバイトを始めた当初は、お客様からのお叱りを受けて社員の方に対応していただく失敗もありましたが、努力の結果、お客様アンケートで9割以上の満足度を得られるまでになりました。今後社会人として新しい仕事を覚える時にもコールセンターでのアルバイト経験を活かし、先輩の良い部分やお手本を分析して自分のものにしながら、成果を上げていきたいと考えています。\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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6.エントリーシートの書き方⑤:長所・短所
長所・短所も、エントリーシートや面接でよく聞かれる質問の一つです。どちらも自己分析がしっかりとされていないと答えることができません。長所・短所を考えるときは、成功体験や叱られた、または注意された経験を思い出してみるとよいでしょう。
受かる長所・短所を書くためのポイント
エントリーシートの長所・短所では、的確な自己分析ができているかどうかの確認や、自社にマッチする人材かどうかを確かめたいという目的があります。長所・短所は表裏一体のものであるため、評価が下がる長所・短所はありません。そのため、長所を短所に言い換えたり、短所を長所に言い換えたりしながら、一貫性のある回答ができると良いでしょう。
長所・短所の例文
私の長所は計画性をもって物事を進められることです。試験前には科目ごとの勉強時間を割り振りながら、限られた時間の中で最も成績が良くなる学習方法を考え、スケジュールを作って勉強してきました。旅行や友人の遊びの誘いにも、十分な事前準備をしてから予定当日を迎えています。一方で、慎重すぎるところが自分の短所だと考えています。何事にも事前の計画や準備を整えてから行動したい性格なので、急な誘いには腰が重くなってしまうことが多くありました。そのため事前に計画を立てるべきシーンと、頭で考えるよりも先に体を動かした方が良いシーンを区別して、柔軟に行動できるように改善していきたいと考えています。
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7.効果的なエントリーシートを作成するためのポイント

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・伝えたいことを絞って簡潔に書く
・企業の求める人物像を参考にする
・具体的なエピソード・数値を取り入れる
それぞれ順番にご紹介しましょう。
伝えたいことを絞って簡潔に書く
自分自身をアピールできるエントリーシートでは、多くの学生がたくさんのことをアピールしようとして失敗してしまいます。一つの項目でアピールするテーマは一つに絞り、伝えたいことをたくさん詰め込まないようにすることが、効果的なエントリーシートを作るコツです。学生時代にアルバイトやサークル、留学などさまざまなことを経験してきた方は特に、伝えたい情報やエピソードは厳選して書くことが大切です。企業の求める人物像を参考にする
エントリーシートでのアピール方法を考える時には、企業の求める人物像を参考にするのがおすすめです。たとえば、論理的思考力を持った人材を求めている企業に応募するのであれば、論理的に考えて行動したエピソードを取り入れたり、論理構造を意識した書き方にしたりすると、採用担当者の目に留まりやすくなります。エントリーシートは自分の書きたいことありきで作成するのではなく、企業の求める人物像に合わせてオーダーメイドの文章を書くようにすると、内定率も大幅にアップします。
具体的なエピソード・数値を取り入れる
エントリーシートで効果的にアピールするためには、できるだけ具体的なエピソードや数値を入れるのもポイントです。エントリーシートを何十通、何百通と読んでいる企業の採用担当者の立場からすると、社会人経験のない学生のエントリーシートはどれも似通った内容に見えてしまうものです。しかし、その中で「アルバイトで店舗の売上を30%アップ」「大学3年生の9月のサークルで経験した出来事」など、具体的で明瞭にイメージしやすい表現があると、もっと詳しく聞きたいという心理になります。こうした読み手の立場に立ちながら、より興味を引けるようにエピソード・数値を取り入れてみましょう。
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8.まとめ
エントリーシートはフォーマットも質問項目も企業によってバラバラのことが多く、書き方にも絶対的な正解は存在しません。しかし企業はエントリーシートを重要な判断材料として考えているため、アピール内容はもちろん、文章の書き方や言葉の選び方なども細かくチェックしています。本記事で解説してきたポイントを踏まえておくことで、採用担当者の目に留まりやすく、内定率を高めるエントリーシートを書くことが可能です。例文や注意点なども参考にしながら、あなたがこれまで取り組んできたことを魅力的にアピールしていきましょう。
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