SIerとWeb系の違いは?必要なスキルなどの観点から比較!

SIerとWeb系の違いは?必要なスキルなどの観点から比較!
「SIerはブラック」「Web系は未経験では無理」……SIerやWeb系について調べていると様々な意見を目にし、結局どれが正しいのか分からず、頭を抱えている方は多いでしょう。本記事では、そんな不安を少しでも減らすために、SIerとWeb系の違いについて詳しく解説します。年収や必要なスキルなど、6つの観点から比較した上で、SIerとWeb系それぞれに向いている人の特徴を紹介していきます。IT業界を目指している学生の方はぜひ参考にしてください。

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1. SIer・Web系とは?

まず、SIerとWeb系、それぞれの定義について解説します。「何をしている会社なのか」簡潔にまとめました。

SIerとは?

SIerは、顧客の要望に応えるシステムを構築する企業です。一般ユーザーではなく企業にシステムを提供します。仕事の流れとしては、まず、企業から「こんなシステムが欲しい」と要望を受けます。SIerはその要望を元に開発するシステムを考えます。そして企業の合意が取れたら、定められた納期までに開発を行います。

また、システム会社を請け負ったSlerが、開発内容の一部を別会社に委託することもあります。別のSIer企業から開発を委託された企業も、SIerに該当します。SIer企業の代表例としては、富士通、NECなどが挙げられます。

Web系とは?

Web系は、一般ユーザーに向けてWebサービスを提供する企業です。一般ユーザーから人気が出るWebサービスを考え、開発を行います。Webサービスとは、SNSやECサイト、マッチングアプリなど、Webブラウザ上で動くサービスのことです。

Web系では、顧客の要望を元に開発を行うSIerとは異なり、企画、開発、運用、広報を一貫して自社のみで完結させます。また、リリース後は一般ユーザーの意見を元にWebサービスの改良も行います。Web系企業の代表例としては、Google、メルカリなどが挙げられます。

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2. SIerとWeb系の違い

次に、SIerとWeb系の違いについて「年収」「スキル」「キャリア」「労働環境」「開発の流れ」「将来性」の6つの観点から整理していきます。

年収

2021年9月3日時点、レバテックキャリアではSIerの求人は1697件あり、想定年収800万以上の求人数は560件となっています。対して、Web系の求人は5912件、想定年収800万以上の求人数は2551件あります。あくまでレバテックキャリアにて公開されている求人のみを比較した結果ですが、Web系案件の方が高年収案件の割合がやや多い傾向にあると言えます。

SIerは年功序列な側面が強く、年齢と給料が比例する可能性が高いです。しかし、注意すべきなのは、SIerは多重の下請け構造になっている場合が多いことです。元請け企業であれば給料は安定して高い傾向にありますが、孫請け・ひ孫請けの企業は単価が下がるため、それに伴いエンジニアの給料も下がってしまいます。

一方で、Web系は実力主義の側面が強く、結果を出せば昇給の望みが高いとされています。しかしその反面、結果を出せなければ年齢が上がっても給料が比例しない場合もあるでしょう。また、Web系はベンチャー企業が多いことも特徴です。ベンチャーは会社の業績が社員の給料やボーナスに反映されやすいです。つまり、会社の業績が傾けば、給料が目に見えて減る恐れがあるということです。

必要なスキル

SIerは、比較的入社時に高いスキルを求められません。中には、未経験採用を積極的に行い、研修期間を設けているSIer企業もあります。ただし、SIerは現場に派遣され顧客と直接やり取りを行わなくてはいけないこともあるため、技術力だけではなく、コミュニケーション能力などのヒューマンスキルも重要視されるでしょう。

対してWeb系は、入社時に高いプログラミングスキルを求められる傾向にあります。なぜなら、Web系は少ない人数で回していることが多く、教育に時間をあまり割けず、即戦力を重視するからです。また、Web業界は変化が激しいため、変化に対応できる力も重要です。新しい技術も抵抗なく試してみる意欲が求められるでしょう。

キャリアパス

SIerでは、PGからSE、PL・PMと、徐々に上流の仕事を目指すキャリアが一般的です。現場で開発を行う仕事から、全体のマネジメントを行う仕事にシフトします。対してWeb系では、ベテランになってからもスペシャリストとして現場で開発を続ける人が多いです。また、フリーランスとして独立する人もいます。

労働環境

SIerは顧客の上層部と会議を行う機会もあり、スーツ着用が義務付けられる場合が多いです。一方でWeb系は、服装に関しては自由なことが多いでしょう。

残業時間に関しては、その会社次第です。「SIerは残業が多い」と言われることが多いですが、その理由は下請け構造にあります。孫請け・ひ孫請けになると単価が下がり、生産力でカバーせざるを得ないため、長時間労働が発生してしまうことがあるのです。元請け企業であれば、残業は少ないことが多いです。また、Web系でも残業が多い企業は往々にしてあります。Web系、SIerに関わらず、入社前にその企業の残業時間を確認できるとよいでしょう。

開発の流れ

SIerでは、ウォーターフォール開発を採用する場合が多いです。要件定義、設計、開発、テストを順番に行います。一方Web系では、アジャイル開発を採用する企業が多いです。ユーザーの動向を見て仕様変更することが多いため、要件定義からテストまでを短いサイクルで繰り返し、高速で改善できるアジャイルとの相性がよいと言えます。

将来性

将来性に関してはどちらも高いです。「SIerはこの先厳しい」と言われることもありますが、DXを狙う企業の62.6%は「SIerが不可欠」と認識しており、企業向けのシステム開発の需要はまだまだあります。また、経済産業省は「IT人材の需要と供給の差は2030年には、約79万人に拡大する可能性がある」と予想しています。(※)業界に関わらず、日本は今後エンジニア不足が顕著になるため、エンジニアの需要はますます高まっていくでしょう。

参考:経済産業省「IT 人材需給に関する調査」p.1より

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3. SIerに向いている人の特徴

SIerとWeb系の違いを踏まえ、それぞれの業界に向いている人の特徴について解説します。まずは、SIerにはどういった性格・考えを持った人が向いているのか見ていきましょう。

システム開発について着実に学びたい

SIerは、Web系に比べて未経験者向けの求人が多く、研修期間を十分に設けている企業もたくさんあるため、システム開発を一から着実に学ぶことができます。

中〜大規模案件に携わりたい

SIerは、大手企業の開発を請負うことも多いです。規模の大きいシステムに関わりたいという方には向いているでしょう。

マネージャー職やコンサルタントを目指している

将来マネージャーやコンサルタントを目指す方は、SIerの方がおすすめです。SIerはPG、SE、PLと安定したキャリアパスが敷かれていることが多く、着実にステップアップしていきやすいからです。

関連記事:新卒でSIerに就職するには?必要な知識やスキルについて解説

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4. Web系企業に向いている人の特徴

次に、Web系企業に向いている人の特徴について解説します。

変化が激しい環境で仕事がしたい

Web系は変化が激しく、新しい技術を積極的に取り入れる傾向があります。そのため、最新技術に興味のあるエンジニアに向いているでしょう。

企業向けよりも一般ユーザー向けの開発がしたい

Web系はSIerと違い、一般ユーザーに向けて開発を行います。ユーザーの声がダイレクトに届くのでやりがいを感じやすいでしょう。

フリーランスやスペシャリストを目指している

Web系では、フリーランスやスペシャリストとして現場で開発を続ける方も多くいます。生涯現役でプログラミングを行いたい方におすすめです。

既に一定のプログラミングスキルがある

Web系は入社時から高いスキルが求められることが多く、「未経験・新卒」を対象とした求人は非常に少ないです。既に一定のプログラミングスキルがある場合は挑戦しやすいですが、プログラミング未経験の場合は、まずはSIer企業に入社して、経験を積んだ後にWeb系に転職するという方法もあります。

関連記事:新卒でWeb系エンジニアを目指す!適性と就職する方法を徹底解説

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