- 1. 新卒が知っておくべき ITコンサルタントの基礎知識
- 2. 新卒は要確認! ITコンサルタントの適性がある人
- 3. 「新卒でITコンサルタントに就職はやめとけ」は本当?
- 4. ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの資格
- 5. ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの就職先
- 6. ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの就活方法
- 7. ITコンサルタントの新卒採用で企業が見るポイント
- 8. まとめ
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1. 新卒が知っておくべき ITコンサルタントの基礎知識
ITコンサルタントとは、ITを活用した提案で顧客の課題解決を行うコンサルタント職です。
ここでは、ITコンサルタントの具体的な仕事内容や求められるスキルなど、ITコンサルタントを目指す新卒が知っておくべき基本的な知識について解説します。
ITコンサルタントの仕事内容
ITコンサルタントの仕事は以下のような流れで進められます。
現状分析
ITコンサルタントの仕事は、顧客事業のマーケットにおける立ち位置や、企業内部の状況といった顧客の現状を把握することから始まります。
マーケットについては外部情報などを含め、あらゆる角度から情報を集めて分析を行います。また、企業内部の状況は、必要であれば経営層や現場部門へ直接ヒアリングを行い、経営や業務などの状況を把握し、現状の分析を行います。
課題把握
次にITコンサルタントが行うのは、分析した情報から顧客の経営・業務の課題を導き出すことです。把握した課題には、優先順位付けを行います。
IT戦略の策定・提案
最後に、設定した経営・業務改善課題に対し、IT技術導入などによる具体的な戦略を策定し提案します。
ITコンサルタントには、IT技術や業務、経営といった幅広い分野の知識・スキルが求められます。また、それらを活用して実際にビジネスで結果を出す必要もあります。したがって、一般的には新卒で就職して即戦力になることはほとんどなく、数年程度経験を積んでから活躍できる仕事であると考えておいた方がいいでしょう。
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ITコンサルタントに求められる知識・スキル
次に、ITコンサルタントになるために必要な知識・スキルについて詳しく解説します。
情報収集・分析スキル
顧客の状況を正確に把握するには、顧客事業の内外に関する、幅広い情報を収集するスキルが必要です。また、収集した情報を、顧客の状況に合わせて分析するスキルも欠かせません。
ITおよび顧客業界に関する知識
IT戦略を作成・提案する際には、状況に応じて最適なIT技術を選択することが求められます。したがって、ITコンサルタントには IT技術とIT業界に関する幅広い知識が必要不可欠です。また、顧客の状況を深く理解するために、顧客の業界についての知識も必要になります。
最新技術・情報に対するの学習意欲
IT技術の進歩は非常に早く、常に新しいものが開発され続けています。そのため、顧客に最新のIT技術を用いた提案を行えるITコンサルタントになるためには、自ら積極的に最新技術や情報を調べ、学習をする努力が求められます。
コミュニケーションスキル
顧客の経営・業務状況を分析する際のヒアリングや、課題に対する解決策を提案し、スムーズに理解してもらうためには、高いコミュニケーション能力が必要不可欠です。コンサルティングの仕事は、顧客とコンサルタントの信頼関係があって始めて成り立つものなので、この点は非常に重要と言えます。
強い精神力
ITコンサルタントが担うのは顧客のビジネスの成功を左右する責任の重い仕事です。あらゆる条件や時間的な制約があるなかで結果を出さなければなりません。そうしたプレッシャーをはねのけ、冷静に粛々と仕事を行える強い精神力が必要です。
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ITコンサルタントの年収
ITコンサルタントはほかの職種と比較して、給与水準がかなり高い傾向にあります。レバテックキャリアの募集では、ITコンサルタントの年収は約400万円~1,500万円。年収に幅があるのは、ITコンサルタントが年功序列ではなく実力や成果を重視される職種であるためです。新卒採用の場合は、年収約400万円〜600万円程度が一般的ですが、経験と実績を積んだ一部のトップのITコンサルタントは、年収約2,500万円を超える場合もあります。もちろん、結果を出せば若いうちから高収入を得られる可能性も十分にあります。
ITコンサルタントの将来性
ITコンサルタントのニーズは高い状況が続いています。その理由は、近年、さまざまな企業が競争力強化のためにITを導入しているからです。具体的には、「SFA」と言われる営業力強化システムや、「CRM」と言われる顧客管理システムなどを導入し、複数の企業が効果を上げています。多くの場合、これらの導入はITコンサルタントの提案のもと行われています。
また、日本は常にIT人材が不足していることも、理由の1つです。経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課の調査「IT分野について」p1によると、2020年には約37万人、2030年には約79万人と、IT人材不足は今後も益々拡大傾向です。そのため、専門的なIT知識をもとに提案ができるITコンサルタントは貴重な存在になることが見込まれます。こうしたことから、ITコンサルタントは非常に将来性が高い職種と言えるでしょう。
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2. 新卒は要確認! ITコンサルタントの適性がある人
次に、ITコンサルタントに適性がある人の特徴について解説します。
学習が好きな人
ITコンサルタントは、コンサルティングに関する知識は当然のことながら、IT技術や顧客の業界についても精通していなければいけません。そしてこれらの知識は頻繁にアップデートしていくことが求められます。そのため、最新の情報を調べたり、新しいことを学習したりすることが好きな人がITコンサルタントへの適性が高いと言えるでしょう。
人と話すことが好きな人
前述したとおり、ITコンサルタントには、顧客の現状を把握し、本質的な課題を引き出すことが求められます。そのためには、顧客とのコミュニケーションの中で多くの情報を得る必要があり、聞き上手であることが求められます。また、同時に提案内容を顧客に明確に伝えられる能力も重要です。したがって、ITコンサルタントには人と話すことが好きな人・得意な人が向いていると言えます。
スケジュール管理が得意な人
ITコンサルティングでは、顧客情報やITの情報など、多岐にわたる膨大な情報を扱います。比較的仕事量が多いため、複数のタスクを同時にマネジメントする能力が求められます。優先順位や期限を自ら設定し、ミスや業務の滞りがないようにスケジュール管理ができる人が、ITコンサルタントへの適性が高いと言えます。
柔軟性がある人
ITコンサルタントには、その時の状況に応じて最適なことを見極め、スピーディに実行できる柔軟性が求められます。先述したとおり、ITコンサルタントは限られた時間のなかで結果を出さなければなりません。そのためには、顧客のビジネスを理解し、機を逃さずに必要なことを行う高い対応力が必要です。また、取り扱う情報や求められる能力・知識はその都度大きく変わります。したがって、柔軟性がある人がITコンサルタントに向いていると言えるでしょう。
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3. 「新卒でITコンサルタントに就職はやめとけ」は本当?
結論から言うと、ITコンサルタントになりたいのであれば新卒から就職を目指すのがおすすめです。
「新卒からITコンサルタントに就職するのはやめとけ」といったネガティブな言葉を目にして、不安を感じている方もいるでしょう。このようなことが言われる主な理由としては、以下の3点が考えられます。
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・求められる知識やスキルの幅が広く仕事量が多いから
・クライアントからの高い要求に応えなければならないから
・実力主義で競争が激しい職種だから
前述したとおり、ITコンサルタントとして活躍するためには、ITに関する知識だけでなく顧客のビジネスや業界全体についての理解、コミュニケーション能力、分析力、判断力、柔軟性…など、多くのスキルが必要です。そして、これらのスキルを常に更新したり、向上させたりする努力をし続けることも求められます。
さらに、クライアントからの高い要求に応え、結果を出すには、上記のようなスキルや知識を駆使して膨大な仕事量をこなさなければなりません。
加えて、ITコンサルタントは実力・成果主義です。豊富な経験を持つ先輩社員や優秀な同期とも常に競争を強いられます。
そのため、特に、初めて社会人として働く新卒にとっては「ハードルの高い仕事=やめとけ」と言われてしまうことも少なくありません。
しかし、新卒だからこそITコンサルタント職を目指すメリットも数多くあります。
たとえば、多くの企業では新卒の育成に力を入れており、充実した研修が用意されています。研修期間中は先輩社員に付いて、スキルや知識を着実に身につけていくことが可能です。
また、新卒からITコンサルタント職として就職すれば、転職やキャリア変更でITコンサルタントを目指すよりも、当然多くの経験を積めます。高い経験値や多くの実績をもとに、クライアントに提案のできる価値の高い人材へと成長することができるでしょう。さらに、前述したとおり、いち早く成果を出せるようになれば、若いうちから高水準の給与を得られることも期待できます。
こういったメリットから、ITコンサルタントを目指すのであれば、新卒から就職するのが理想的と言えるでしょう。
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4. ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの資格
新卒がITコンサルタントになるために必須の資格はありません。しかし、少しでも就活を有利に進めたいのであれば、以下のような資格の取得をおすすめします。
ITコーディネータ試験
「ITコーディネータ試験」は、経済産業省が推進する資格です。その名のとおり、もともとはITコーディネータを目指す人向けに作られた試験ですが、取得すれば、IT・経営両方の知識を持ち、経営に役立つITの利活用ができる人であることを証明できます。ITコンサルタントの採用試験でも大きなアピールになるでしょう。
中小企業診断士試験
「中小企業診断士試験」は経営コンサルタントを認定する国内唯一の国家試験です。中小企業診断士は、中小企業の課題解決や業務改善のために最適な経営の診断を行い、助言をする専門家のこと。経営コンサルタントの中でも、中小企業診断士試験を取得している人だけが、「中小企業診断士」を名乗ることができます。
独学で合格を目指すのは難しく、1200時間程度の学習時間が必要と言われる難易度の高い資格ですが、取得していれば、新卒がITコンサルタントとして就職する際に大変有利になります。就職後にキャリアを形成するうえでも役立つでしょう。
プロジェクトマネージャ試験(PM)
「プロジェクトマネージャ試験(PM)」は、経済産業大臣が実施する国家資格である「情報処理技術者試験」の一区分で、ITプロジェクトの責任者として、プロジェクト周りの環境やステークホルダーのさまざまな要求に対応し、プロジェクトを管理・運営できる能力があるかを測る試験です。
取得することで、ITコンサルタントとして活躍するための高い能力があることを証明できます。ITコンサルタントへの就活を有利に進めたい新卒に最適です。
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5. ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの就職先
次に、ITコンサルタントを志望する新卒におすすめの就職先を紹介します。
コンサルティングファーム
ITコンサルタントを目指す新卒の就職先として代表的なのはコンサルティングファームです。コンサルティングファームとは、コンサルティング企業のことで、経営課題解決のためのITの戦略的活用など、上流工程よりもさらに前の「超上流」と言われる工程から携わり、顧客への提案を行います。
なお、上流工程とはITシステムの開発工程のなかで、プログラミングなどのシステム構築より前の要件定義や仕様作成といった工程のことを指します。
SIer
ITコンサルタントを目指す新卒はSlerも就職先として検討すると良いでしょう。Slerとは「システムインテグレーター」の略称で、システム開発に関わるあらゆる業務を引き受ける企業を指します。
特に大手SIerの場合は、IT戦略の立案を含めた上流工程を中心に担うことが多く、ITコンサルタントが求められます。
ただし、新卒の場合ははじめからITコンサルタントとして採用されることはあまりありません。まずはITエンジニアとして入社し、経験を積んだ後にITコンサルタントになるのが一般的です。
関連記事:SIerとは?独立系、メーカー系などの種類をわかりやすく解説
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6. ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの就活方法
ここでは、ITコンサルタントを目指す新卒におすすめの就活方法を紹介します。
新卒採用試験を受ける
前述した就職先への一般的な就活方法は、新卒採用試験を受けることです。新卒採用では、原則「ポテンシャル採用」と呼ばれる、将来の可能性を見越した選考が行われます。つまり、就活の時点で実践的な知識・スキルまでは求められないことが多いです。
その代わり、ITコンサルタントとしての伸びしろ、つまり、必要な専門知識を習得する意欲、コミュニケーション能力、自己管理能力などがチェックされます。就活時にはインターンや、オンライン講座、体験講座の受講など、事前にIT業界に触れて慣れておくとよいでしょう。
また、ITコンサルタントの採用では総合職ではなく、職種を指定する職種別採用が増えています。職種別採用では、原則として就職した後も職種が変更される可能性が低いため、確実にITコンサルタントとして就職し、キャリアを積みたいという新卒には職種別採用を狙うのがおすすめです。
大学のキャリアセンターで相談する
ITコンサルタントを目指す新卒は、大学のキャリアセンターも利用して就活を行うと良いでしょう。キャリアセンターでは、学生の希望に合わせた就職先の相談、OB・OGの紹介、応募書類の書き方の添削をはじめとする就活に向けた準備など、さまざまなサポートをしてもらえます。また、その大学限定の採用情報があることも少なくないので、少しでもITコンサルタントへの就職の成功率を高めたいのであれば、積極的に利用しましょう。
就職情報サイトや就活エージェントを利用する
新卒向けの就職情報サイトや就活エージェントを利用するのも有効でしょう。
就職情報サイトは、多数の求人のなかから自分の希望する条件に絞って、手軽に採用情報を探せるのがメリットです。
また、就活エージェントは、アドバイザーに直接相談しながら就活を進めていけます。就活エージェントは数多くありますが、特に、ITコンサルタント職を目指す新卒には、IT分野の企業・職種への就職に特化した新卒向け就活エージェントを利用するのがおすすめです。豊富な経験をもとに、自分の希望にマッチする就職先を紹介してもらえるだけでなく、内定を勝ち取るまで手厚くサポートしてもしてもらえるので、安心して就活を進められます。
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7. ITコンサルタントの新卒採用で企業が見るポイント
ITコンサルタントの新卒採用で企業がチェックするポイントは以下のとおりです。就活前にしっかりと確認し、必要な準備をして選考に臨みましょう。
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・ビジネスマナー
・心身の健康度
・対応力
・人間性や人柄
・継続力
・学習意欲
ビジネスマナーは目指す職種に関わらず、新卒採用でチェックされるポイントですが、特に、ITコンサルタント職においては、クライアント企業の上層部と直接やり取りをする機会が多いため、重要視される傾向にあります。基本的なマナーは書籍やWebサイトで学ぶことが可能です。また、選考当日の服装や話し方などのマナーに不安がある方は、事前に大学のキャリアセンターや就活エージェントで相談するとアドバイスをしてもらえるので安心でしょう。
そのほか、心身の健康度も選考ではチェックされます。ITコンサルタントは、前述したとおり、比較的仕事量が多く、さまざまな面でストレスを抱えやすい仕事とされています。そのため、強い精神力や体力が欠かせません。
また、クライアントと信頼関係を構築し、必要な情報を共有するには対応力や人間性といったヒューマンスキルも大切です。
成果に繋がる知識やスキルを身につける努力をし続けられるか、といった観点では継続力や学習に対する意欲もチェックされます。新卒は基本的にはポテンシャル採用ですが、選考を受ける時点でまったくITコンサルタントに必要とされるスキルや知識がない状態では評価を得られません。一定程度の知識は自ら学んだり、資格を取得したりするなどして、やる気をアピールできるように準備しておきましょう。
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8. まとめ
近年は、企業の経営にもITの活用が求められるようになっています。しかし、すべての企業が内部で体制を整えることは難しいため、外部へコンサルを委託するケースが増えています。それに伴い、ITコンサルタントへのニーズは増加傾向にあります。
つまり、新卒からITコンサルタントを目指すことは大変将来性がある選択と言えます。さらに、ITコンサルタントとして経験を積めば、経営企業の戦略を企画する経営コンサルタントなどに成長していくことも可能です。
ITコンサルタントとして活躍するには、ITからビジネスまで幅広い知識が求められるだけでなく、高い柔軟性や学び続ける姿勢、コミュニケーション能力なども必要。多くのことを求められる職種のため大変なことも多いですが、その分大きなやりがいを得られる魅力的な職種です。
この記事で紹介した就職のポイントを参考にして、ぜひITコンサルタントへの就職を検討してみてください。
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