22年新卒向け:コロナ禍の影響をふまえたエンジニア採用市場動向

22年新卒向け:コロナ禍の影響をふまえたエンジニア採用市場動向
コロナ禍は多くの産業に甚大な影響を与えていますが、ITエンジニアの需要は依然として高い状況が続いており、多くの企業では例年通り積極的に新卒採用を行っています。ただし、オンライン選考が導入されていたり、経験者やスキルの高い学生を採用ターゲットにしていたりと、コロナの影響により例年とは異なる部分もあるようです。新卒での就職を目指す学生は、これらの最新動向を理解し、適切な対策をとる必要があります。本記事では、2022年就活生向けに、エンジニア採用市場の概要について解説します。

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1. コロナ禍におけるIT業界

コロナ禍によって、飲食業や旅行業を始めとする多くの業界で採用が縮小されるなど、大きな影響が報じられています。人の移動が制限される状況では、想定通りの売り上げが見込めず、今後の事業運営も不確かなものになってきました。これらの企業が人材採用に慎重になるのも仕方がないことでしょう。

その一方で、IT業界は比較的コロナ禍による影響が少ないとされています。IT業界の中でも、特にEコマースやフードデリバリー、オンラインゲームなどの分野は、コロナ禍の巣ごもり消費の増加により、需要が拡大しています。
また、IT業界の一部の企業では、もともと在宅勤務・テレワークが用いられていたという背景があり、オンラインでのコミュニケーションや業務の進め方に長けています。です。消費者向けのWebアプリケーションやスマートフォンアプリ、また企業向けシステムの開発などは、オンラインでの情報共有によりコロナ禍でも開発が継続されています。

以上の理由から、IT業界における人材採用は比較的堅調な傾向にあると言えるでしょう。

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2. 採用時期への影響

レバテック株式会社では、新卒エンジニアの採用を行う企業の新卒採用担当者を対象に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う22年新卒エンジニアの採用市場動向について調査(※)を実施しました。具体的には、採用時期・オンライン選考・選考ターゲットに対する影響についてアンケートが行われました。

まず、採用時期への影響についてですが、調査対象全体の20.5%は、新卒採用時期が例年よりも「早くなった」という結果になりました。また、そのうちのほとんどの企業が例年よりも「1~3ヶ月」採用を早めたとしています。市況が不確かな中、優秀な人材を獲得するために、早く採用活動を始めた企業も少なからずあることがわかります。就活中の学生もその動向を理解し、早めに対策を進めていく必要があるでしょう。

一方で、採用時期が例年よりも「遅くなった」と回答したのは全体の23.8%に上りました。そのうちの約7割が「1~3ヶ月」、約2割が「6ヶ月以上」採用を延期しています。オンライン選考への移行や社内体制の見直しなどが晩期化の要因として挙げられました。

社内でのコミュニケーションであっても、テレワークに全面移行するのは簡単な手続きではありません。採用となれば、なおさら社内体制の見直しが困難になるのも理解できます。企業にとっても初めての試みである点を考慮し、学生は想定していなかった状況でも対応できるよう、オンライン選考やその他の手続きに関して事前に準備しておくことが重要です。

調査対象全体の55.7%は、採用時期に「変化がなかった」と回答しています。半数以上の企業が例年通りの時期に採用を実施していることから、コロナ禍におけるIT業界への影響は比較的少ないことが見受けられます。

※参考:レバテック株式会社「新型コロナウイルス感染拡大に伴う22年新卒エンジニアの採用市場動向」

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3. オンライン選考の影響

続いて、レバテック社の調査に基づき、オンライン選考のメリット・デメリットや、オンライン選考に臨む学生がとるべき対策について解説します。

採用企業にとってのメリット・デメリット

オンライン選考のメリットとして挙がった点を上位から見ていくと、「採用予算のコストが削減できた(34.0%)」「採用にかかる作業効率が上がった(21.8%)」「地方の優秀な人材と出会えるようになった(18.8%)」「全体の母集団が増えた(14.7%)」となっています。

コスト・効率性の点で優れていることから、オンライン選考を継続する企業は多い傾向にあります。また、これまでは地方の学生が面接の度に都市部へ移動するのは、時間や予算の面で難しく、応募を控えるといったケースもありました。オンライン選考であれば、このような応募者の負担が減らせるので、人材の質と量が高まる効果が期待されます。

一方、オンライン選考のデメリットとして「候補者の雰囲気や表情が伝わりにくい(42.6%)」「正確に候補者をジャッジできているのか分からない(20.3%)」といった点が指摘されました。

特に新卒採用では、人間性や今後のポテンシャルを重視する部分があるので、対面での面接でないと候補者の資質を見極められるかどうか不安に思う採用担当者もいるようです。

学生が準備すべきこと

企業がオンライン選考に不慣れであるのと同様、新卒の学生にとっても、オンライン選考は未知の体験です。対面での面接であっても、質問される内容は変わらないかもしれませんが、オンライン選考に特有の準備も必要になってきます。

まず、事前にパソコン、マイク、イヤホンを準備し、会話がスムーズに行えるよう確認しておく必要があります。また、安定したインターネット接続や、適切な照明を備えた環境があると望ましいでしょう。

オンライン選考当日には、余裕を持って服装や機器の準備を行いましょう。大切な面接の日に限って、機器のトラブルが発生する可能性も考慮し、慎重な対応が求められます。

また、カメラを見て、はっきりとした口調で話せるよう練習しておくと良いでしょう。前述のとおり、採用担当者は候補者の雰囲気や表情を読み取るのに不安を抱えています。学生は、画面越しであっても自分を適切にアピールできるような工夫が必要です。

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4. 採用ターゲットへの影響

最後に、採用ターゲットへの影響についての調査をもとに、学生が準備しておくべきことや、職種別で見られる動向について解説します。

6割以上の企業で採用人数・ターゲットに変化なし

22年の新卒採用において、21卒採用と比べて採用人数に「変化なし」と回答したのは全体の66.4%に上りました。ここでも、コロナ禍におけるIT業界の採用状況は堅調である点が伺えます。さらに、採用人数が増えたと回答した企業も9.8%ありました。

採用ターゲットについては、「変化なし」と回答したのが60.7%でした。半数以上で採用ターゲットに変化がない点を考慮すると、昨年と同様、理系・情報系学生でなくても、プログラミング経験があれば採用される可能性は十分にあると言えます。出身学部にとらわれすぎず、必要な対策をとりながら就職活動を進めていきましょう。

ただし、全体の33.6%の企業は、採用ターゲットとして「理系・情報系学生の割合を増やした」あるいは「理系・情報系学生に絞った」と回答しています。一部の企業においては、よりスキルの高い学生に対する需要が高まっている傾向にあるようです。

職種別の動向

エンジニア職の中でも、特に堅調なニーズが続くと予想されるものがあります。例えば、EコマースやWebサービスの利用増加に対応するWeb系エンジニア、クラウド環境の利用増加に対応するインフラエンジニアといった職種は、将来的にも多くの人材が必要とされるでしょう。

また、DX(デジタル・トランスフォーメーション)や内製化の流れを受けた社内SEや、数理・データサイエンスを身に付けたAIエンジニアといった、先進的なスキルを備えた技術者も多くの企業に求められています。特にAIについては、政府の「AI人材戦略」(※)で2025年に応用力人材を年間25万人育成するという目標が掲げられており、需要は今後も増え続ける傾向にあります。

※参考:内閣府「AI戦略(人材育成関連)」1pより

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5.  まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大により、22卒新卒エンジニア採用にも影響が及び、一部の企業では採用の早期化やオンライン先行の導入などが進みました。一方で、採用人数や採用ターゲットは変化していない企業が半数以上であり、特にECやWebサービスの開発に携わるWeb系エンジニア、クラウド移行に対応するインフラエンジニアといった職種には堅調な需要があります。DXの推進によってニーズの高まる社内SEや、データサイエンス領域で活躍するAIエンジニアなども今後高いニーズが続くと言われており、新卒エンジニアの需要にも期待できるでしょう。

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