ESの「挑戦したこと」書き方のコツや例文を紹介!ない場合は?

しかし、学生の中には「特別な挑戦をしていない」「部活やアルバイト以外に書けることがない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで 本記事では、ESに書ける挑戦エピソードの具体例や、適切なエピソードの選び方、挑戦が思い浮かばないときの対処法を解説します。効果的な書き方の流れや例文、書く時の注意点についても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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1. ESの「挑戦したこと」に書けるエピソードの例

本章では、ESの「挑戦したこと」への回答のテーマにできるエピソードを、7つご紹介します。
サークルのエピソード
サークル活動は「挑戦したこと」として多くの学生が使いやすい題材です。
たとえば新歓イベントの企画運営や、大会での成績向上を目指した練習方法の改善などが挙げられます。
単に活動に参加しただけでは挑戦にはなりにくいため、「運営の中心として役割を担った」「課題を解決するため新しい取り組みを提案した」といった自分の主体的な関わりを強調することが大切です。
サークルでの挑戦を通じて得られた協調性やリーダーシップ、課題解決力は、社会人としてのチームワークやプロジェクト推進力につながると伝えれば、説得力のあるエピソードになります。
関連記事:ESで課外活動を効果的にアピールするコツ!エピソードの選び方や企業の意図を解説
アルバイトのエピソード
アルバイトは社会人に近い環境で経験できるため、挑戦エピソードとして評価されやすいです。
例えば接客業でクレーム対応に取り組んだ経験や、売上目標を達成するための工夫、後輩育成に携わった経験などが挙げられます。重要なのは「指示通り働いた」ではなく、「課題を発見し、自ら工夫して改善に取り組んだ」ことを伝える点です。
アルバイトで培った責任感や課題解決能力は、入社後に業務改善や顧客対応を行う際に活かせる強みになります。
自分が直面した困難と、その中で工夫や努力を重ねた過程をしっかり描写することで、説得力のある「挑戦したこと」としてアピールできます。
関連記事:「アルバイトで学んだこと」の答え方でライバルと差をつける方法!効果的なアピールを企業目線で紹介
インターンシップのエピソード
インターンシップは実際の企業環境に触れられるため、「挑戦したこと」として具体性があり高評価につながります。
例えば、短期間で成果を求められるワークにおいて、チームをまとめてプレゼンを成功させた経験や、与えられた課題に対して自主的に提案した経験が挙げられます。
重要なのは「初めての環境にどう向き合い、限られた時間で成果を出そうと工夫したか」を強調することです。企業側は、学生が実務に近い経験を通して得た学びを重視するため、「短期間でも積極的に挑戦する姿勢がある」ことを伝えると、即戦力人材としてのポテンシャルを示すことができます。
関連記事:インターンシップに参加するメリットは?インターンへの参加方法についても解説
研究室・ゼミのエピソード
研究室やゼミでの活動は、主体性や探究心をアピールできる「挑戦したこと」の定番です。
例えば「研究テーマに行き詰まり、追加の文献調査や新しい実験方法を取り入れて乗り越えた」などが具体例になります。
成果のみを語るだけでなく、「困難に直面したときにどのように考え、行動し、工夫したのか」を伝えると説得力が高まります。研究やゼミは長期的に取り組む活動のため、粘り強さや課題解決力をアピールしやすい点が強みです。
また「研究で培った問題解決の姿勢を仕事でも活かしたい」と入社後のビジョンにつなげることで、企業が求める人材像と結びつけられます。
関連記事:学部卒でも研究職に就職は可能?メリット・デメリットを徹底解説!
留学のエピソード
留学経験は「挑戦したこと」として分かりやすく、独自性も高いエピソードになります。特に、言語の壁や文化の違いに直面した際に、どのように行動して乗り越えたのかを具体的に伝えると効果的です。
例えば授業で積極的に発言できるように準備を工夫したり、現地学生と交流を深めるために自らイベントを企画したりといった行動が王道でしょう。
挑戦の結果、語学力だけでなく異文化理解力や柔軟性、積極性を培ったことを示すと説得力が増します。
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創作活動のエピソード
創作活動(音楽・イラスト・プログラミング作品など)は、自ら目標を設定して取り組む点で挑戦エピソードとして効果的です。
例えばコンテストに応募するために作品制作を続けた経験や、独学で新しい技術を習得して形にした経験などが挙げられます。挑戦を語るうえで大切なのは「作品完成までに直面した困難」と「そこをどう工夫で乗り越えたか」を具体的に示すことです。
創作活動は自主性や探究心、粘り強さをアピールできる題材であり、特にエンジニア志望であれば、自主制作のアプリやシステム開発の経験は実務にも直結します。挑戦心と成果を一体で伝えることが評価につながります。
ボランティアのエピソード
ボランティア経験は、社会貢献意識や主体性を示す「挑戦したこと」として有効です。
例えば災害支援や地域活動で、当初は経験不足から役に立たなかったが、積極的に学び周囲と協力することで成果を出したといったエピソードは印象的にうつるでしょう。重要なのは「与えられた仕事をこなした」ではなく、「自分から改善や工夫を試みた」点を強調することです。
ボランティアを通じて得た協働力や責任感は、入社後にチームで業務を進める際に役立ちます。また「自分の行動が人や社会の役に立つ喜びを実感した」という学びを加えると、人柄の魅力まで伝わりやすくなります。
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2. ESの「人生で一番挑戦したこと」はどう選べばいい?

「人生で一番挑戦したこと」への回答を魅力的にするためには、以下の3つのポイントを意識するとよいでしょう。
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・自ら進んで取り組んだことから考える
-
・最も時間をかけたことから考える
-
・最も辛かった・苦しかったことから考える
それぞれ詳しく解説します。
自ら進んで取り組んだことから考える
「人生で一番挑戦したこと」は、まず“自らの意思で取り組んだ経験”から探すのがおすすめです。
部活動やアルバイト、研究など、周囲に求められて動いたのではなく「自分でやりたいと思い、行動を起こしたこと」が挑戦にふさわしい題材になります。企業は主体性を持って取り組める人材を求めているため、自ら選んだ課題にどう向き合ったのかを伝えることで評価されやすくなるでしょう。
挑戦の大小は問われず、むしろ意思決定と行動のプロセスが重視されるため、小さなことでも構いません。入社後も主体的に業務に取り組み、課題を見つけて解決していく姿勢を示せるような題材を選ぶことが大切です。
最も時間をかけたことから考える
挑戦したことを選ぶ際には「最も長期間努力した経験」を振り返るのも効果的です。
例えば、部活動を4年間続けて大会出場を目指した経験、研究で数か月以上粘り強く実験を繰り返した経験などが当てはまります。長期間の取り組みは、粘り強さや計画性、継続力をアピールできるでしょう。
重要なのは「どのように時間を費やしたのか」「途中で直面した課題をどう克服したのか」を具体的に伝えることです。入社後も長期的なプロジェクトや地道な努力を要する業務が多いため、この経験は大きな強みに変わります。
最も辛かった・苦しかったことから考える
挑戦エピソードを考える際には「最も辛く、苦しかった経験」から選ぶ方法もあります。大きな壁に直面した際にどのように工夫し、どう乗り越えたかを語れるからです。
例えば、研究で成果が出ず失敗が続いたが試行錯誤を重ねて成果を出した、アルバイトで人手不足の中シフトを支えたなどが良い例となります。困難に立ち向かう姿勢は、社会人として求められる「粘り強さ」や「問題解決力」を示すことにつながるでしょう。
成功だけでなく、失敗から何を学んだのかを誠実に伝えることも評価されやすいです。入社後も想定外の課題に直面する場面は多いため、苦しい経験から得た成長をアピールできれば信頼感を与えられます。
3. 「挑戦したこと」がないときの対処法

「人生で一番挑戦したこと」が思い浮かばなかった場合、以下の3つの観点で考えるとよいでしょう。
-
・「挑戦」の定義を広げる
-
・「課題解決」の視点で探す
-
・チャレンジした結果の成功・失敗にこだわらない
それぞれ詳しく解説します。
関連記事:ガクチカを作るために今からできること7選!大学3年から強いエピソードを用意するコツ
「挑戦」の定義を広げる
「挑戦したことが思いつかない」と感じる場合は、挑戦の定義を広げて考えてみましょう。挑戦とは必ずしも大きな成果や特別な活動でなくてもよく、「自分にとってハードルが高かったこと」に取り組んだ経験全般を指します。
例えば、初めて一人でプレゼンを担当した、不得意科目を克服するために学習法を工夫した、一人暮らしで生活費を管理したなども立派な挑戦です。大切なのは、その行動によってどんな学びや成長を得たのかを具体的に示すことです。
定義を広げれば誰しもエピソードを見つけやすくなり、入社後に未知の課題に臆せず取り組む姿勢をアピールできます。
「課題解決」の視点で探す
挑戦エピソードが思い浮かばないときは、「課題解決」の視点から探すのも効果的です。挑戦とは、困難や問題を発見し、それに対して主体的に取り組んだ経験とも言えます。
例えば、ゼミで意見がまとまらず議論が停滞したときに調整役を担った、アルバイトで作業効率の悪さを改善する工夫をしたなどが挙げられます。課題に直面し、それを放置せず自分なりに考えて動いた経験は十分な“挑戦”です。
企業は「自ら課題を見つけ、改善しようとする姿勢」を評価します。エピソードを課題解決のプロセスに沿って語れば、論理的かつ説得力のある挑戦として伝えられるでしょう。
チャレンジした結果の成功・失敗にこだわらない
「挑戦したこと」を語るうえで重要なのは、結果の成否ではなくプロセスです。成功体験はもちろん評価されますが、失敗体験でも「そこから学んだこと」や「次にどう活かしたか」を伝えれば十分に魅力的なエピソードになります。
例えば、大会で成果が出なかった経験でも、準備過程で培った計画力や粘り強さをアピールできますし、失敗を糧に改善した経験は成長意欲を示す強い材料です。採用担当者が見たいのは「困難に対してどう向き合う人か」という観点となります。
挑戦に対して前向きに取り組み、そこから得た学びを入社後に活かす姿勢を示せば、成功か失敗かに関係なく評価されるでしょう。
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4. 企業がESで挑戦したことを聞く理由とは?

ESは企業にとって、選考の判断材料となる重要な書類です。その書類の中で、志望動機や自己PRに並べて「挑戦したこと」を尋ねているということは、それだけ企業が知りたいと思っている情報の一つなのです。具体的には、企業は「挑戦したこと」を通じて、以下のようなことを判断したいと考えています。
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・チャレンジ精神のある人材を見極めるため
-
・課題解決力を判断するため
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・自社にマッチする人材かどうかを調べるため
挑戦したことを聞く具体的な理由について、順番に解説していきましょう。
チャレンジ精神のある人材を見極めるため
ESで「挑戦したこと」を聞く理由として、単純にチャレンジ精神を持った学生を採用したいからという背景が挙げられます。企業の社風として、新技術や新たな商品、新たな取引先などをどんどん開拓していこうとする雰囲気の場合には、チャレンジ精神が豊富な人材を強く求める傾向にあります。
ESの「挑戦したこと」で、人とは違ったことに挑戦していたり、さまざまな物事に積極的にチャレンジしていたりする姿勢が見えると、選考で有利になる可能性が非常に高いです。「挑戦したこと」をESで尋ねている時点で、チャレンジ精神のある人材を求めていることがうかがえるので、具体的なエピソードや体験談も交えながら積極的にアピールすると効果的です。
課題解決力を判断するため
ESの「挑戦したこと」を通じて、その学生の課題解決力を見ようとする企業も多いです。何か新しいことに挑戦する時には、必ず壁や課題に直面することとなります。これは社会人になって以降も同様で、仕事に取り組む中で課題にぶつかった時、どのように壁を乗り越えるかによって、その人の生産性や評価が決まります。
たとえば、一人で抱え込まずに積極的に周りに頼れることや、自分の中にある経験を活かして課題を乗り越えられることは、課題解決能力を重視する企業にとっては大きなプラス要素になります。一方で、挑戦したことが失敗に終わり、その失敗からも何も学べていないようであれば、課題解決力が低く意欲も少ない学生と判断されるため注意が必要です。
自社にマッチする人材かどうかを調べるため
ESの「挑戦したこと」のエピソードを踏まえて、自社にマッチする性格や人柄、価値観を備えた人物かどうかを確認したいという意図もあります。学生時代の挑戦を通じて、「課題にぶつかった時にこのようなアプローチができる学生なら、入社後にトラブルに直面しても同様のアプローチで解決できるだろう」という印象を持ってもらえれば、選考でも有利になるチャンスとなります。
こちらの観点では、挑戦したことの内容や実績というよりも、挑戦するまでのプロセスや課題を解決する過程が重視される傾向があります。そのためスキルや資格、経験などをアピールするのではなく、どのようなアプローチで挑戦してきたのかを具体的に伝えられると良いでしょう。
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5. ESで「挑戦したこと」を書く時のポイント

ESの「挑戦したこと」を書く時には、前述した企業のチェックポイントを踏まえながら、あなた自身の魅力を最大限引き出せるように書く必要があります。ここではESで「挑戦したこと」をより印象的に書くためのコツとして、以下の5つを解説します。
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・大学生時代のエピソードを取り上げる
-
・企業が求める人物像に沿ったエピソードを選ぶ
-
・なぜ「挑戦したこと」と考えたのかを伝える
-
・直面した課題や解決方法を合わせて書く
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・自己PR・志望動機との一貫性を持たせる
上から順番にご紹介しましょう。
大学生時代のエピソードを取り上げる
ESの「挑戦したこと」で紹介するエピソードは、幼少期や中学時代、高校時代ではなく、大学生時代の体験談を紹介することが基本です。小学生や中学生の頃のエピソードを紹介されても、現在のあなた自身の特徴にそのまま当てはまるのか、入社後に働くイメージと重なるのかという疑問が残り、説得力が弱いESとなってしまうでしょう。子どもの頃の印象的なエピソードがあり、どうしても「挑戦したこと」で紹介したい場合には、あくまでも補足情報として紹介する程度にとどめましょう。
採用担当者の立場になれば、小学生や中学生の頃の学生の体験談にはあまり興味がなく、より現在の学生に近い大学生時代のエピソードを詳しく知りたいと考えるでしょう。「このエピソードを紹介することで、採用担当者の人に良い印象を持ってもらえるだろうか?」という観点で伝えるエピソードを選ぶと、選考に通過しやすいESを作成できます。
企業が求める人物像に沿ったエピソードを選ぶ
ESの「挑戦したこと」で伝えるエピソードは、あなた自身の性格や価値観が最もアピールしやすいものを選ぶのが基本ですが、それが企業が求める人物像にマッチしているかを確認するようにしてください。たとえば、企業が求める人物像として「一つの物事にコツコツと取り組める学生」と書いているにもかかわらず、資格の勉強・アルバイト・サークル活動などさまざまなことに挑戦してきたことをアピールしてしまうと、企業からの評価は上がりにくくなります。
企業がHPや求人サイトで公開している「求める人物像」は、「うちの会社はこんな学生が欲しい」という直接的なメッセージでもあります。無理に求める人物像に寄せて自分の良さを消してしまう必要はありませんが、少なくとも求める人物像と矛盾しない書き方を心がけましょう。
なぜ「挑戦したこと」と考えたのかを伝える
ESの「挑戦したこと」で説得力を高めるためには、エピソードを選んだ根拠について伝えるのも効果的です。仮にアルバイトで工夫した経験を「挑戦したこと」で伝えると決めたのであれば、なぜその経験を挑戦だと捉えらのかという理由を説明できると、より説得力のあるESが完成します。
たとえばコンビニのアルバイトで、「社員の方に商品の仕入れについて提案した」というエピソードをを挑戦と捉えたとします。この場合、「これまで目上の人に提案することに苦手意識を感じていましたが、それを克服できた瞬間になりました。」という変化をセットで伝えることにより、あなた自身の成長や上昇志向を印象付けることができます。
周囲と比較すると平凡に見える挑戦であっても、根拠や自分自身の変化を伝えることによって説得力が増すので、ぜひ意識してみてください。
直面した課題や解決方法を合わせて書く
ESの「挑戦したこと」で重視されるのは、実績や成果ではなく、挑戦に至るまでのプロセスや壁を乗り越える過程にあります。そのため「挑戦したこと」の項目では、挑戦を通じて直面した課題や解決方法についても必ず伝えるようにしてください。
単に挑戦したことや大きな成果を得られたことだけをアピールしても、自慢話に聞こえてしまう可能性があります。華やかな実績で勝負しようとするのではなく、課題を解決するまでの思考や行動で、いかに採用担当者の興味を引けるかを意識してみましょう。
自己PR・志望動機との一貫性を持たせる
ESでは「挑戦したこと」以外にも、自己PRや志望動機などが合わせて質問されることが多いですが、これらの項目で伝えたいメッセージが矛盾してしまわないように気をつけましょう。たとえば、自己PRでは慎重な姿勢で物事を取り組めることを長所としてアピールしたにも関わらず、「挑戦したこと」では頭で考えるよりも先に手を動かして成功したエピソードを紹介してしまうと、大胆なのか慎重なのか伝わりにくくなってしまいます。
ES全体を通じて伝えたいことが矛盾すると、自己分析ができていない学生と思われかねません。一貫性がないESは、他の企業に提出したESを使い回しているのではないかという疑念にもつながります。そのためESが完成した時には、「挑戦したこと」を含めてES全体で矛盾が発生してないかを十分に確認しましょう。
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6. ESで「挑戦したこと」を書く時の基本的な流れ

続いて、ESの「挑戦したこと」を書く時に押さえておきたい、全体的な構成や流れについてもご紹介しましょう。「挑戦したこと」を書き始める前に、以下の5つの流れに沿って文章を組み立てることにより、説得力のあるESを作ることができます。
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・結論(挑戦した物事)
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・背景(挑戦した理由)
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・困難(直面した壁・課題)
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・工夫(取り組みと結果)
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・学び(挑戦を通じて得たこと)
一つひとつ順番に解説していきます。
関連記事:【例文あり】大手企業のESの書き方は?作成の流れと注意点を解説
結論(挑戦した物事)
ESの「挑戦したこと」の書き始めでは、結論として挑戦した物事をストレートに伝えましょう。ESのようなビジネス文書では、文章の最初で結論を述べて、その後に根拠や背景について伝える「結論ファースト」の書き方が好まれます。たとえば、「私が学生時代に挑戦したことは、●●です。」という文章から書き始めれば問題ありません。
結論ファーストの真逆に位置するのが、「時系列順」の書き方です。日記や感想文のような時系列順で「挑戦したこと」を書くのは、文章がわかりにくく稚拙な印象につながり、選考でも不利になるため気をつけましょう。
背景(挑戦した理由)
「挑戦したこと」の結論を伝えた後は、その行動を挑戦と捉えた理由や、挑戦しようと思った理由について書くと良いでしょう。結論の根拠となる理由や背景について説明することにより、結論の説得力を高める役割があります。「●●は過去に取り組んだことがなかったため、私にとって大きな挑戦でした。」など、自分にとって学生時代に挑戦したことと言える根拠について書いてみましょう。
困難(直面した壁・課題)
続いて、挑戦する中で直面した壁や課題について伝えましょう。挑戦を続ける上で困難だったこと、自分にとって大きな課題であったことを伝えることにより、次に書くべき「工夫」「学び」の部分が際立ちます。壁にぶつかったエピソードや失敗談は、ESで積極的に書くのがためらわれる、という方も多いかもしれません。
しかし前述した通り、ESで企業が見ているのは、直面した壁をどう乗り越えるのかというプロセスの部分です。ぶつかった課題や失敗談そのものは重要ではないので、正直に伝えて問題ありません。
工夫(取り組みと結果)
「挑戦したこと」の項目で重要になるのが、一つ前で紹介した困難に対して、どのように工夫して乗り越えたのかという部分です。あなたが直面した課題を、どのような思考でどのように行動し、解決へと導いたのかをできるだけ詳細に伝えるのがポイントです。周りの人に頼ったこと、時間をかけて取り組んだこと、失敗を分析して成果につなげたことなど、アプローチ方法を詳しく書くことにより、企業からの評価を高めることができます。
ここでも、どれだけ大きな成果や目標を達成できたのかは重要ではなく、具体的な取り組みや工夫した内容が重視されていることを念頭に置いておきましょう
学び(挑戦を通じて得たこと)
最後に、「挑戦したこと」を通じてどんな学び・教訓を得たのかをまとめて文章を結びましょう。あなた自身が学んだと思うことを正直に書いて問題ありませんが、できればESの他の項目との一貫性があり、企業へ入社後も活かせる学びでもあるのが理想です。
「努力は必ず身を結ぶという信念をもとに、入社後も努力し続けたいと思います。」「当初の目標が達成できなかったとしても、その過程で得られた経験、そして一つのことをやり抜く力を仕事でも活かしていきたいと考えています。」といった書き方で、入社後のイメージを伝えられると良いでしょう。
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7. ESの「挑戦したこと」への回答例文

本章では、ESの「挑戦したこと」への回答例文として、先に挙げた7つのエピソード別にご紹介します。
サークルのエピソードを用いた例文
私が挑戦したことは、所属するサッカーサークルでの大会運営です。
大会を円滑に進めるため、参加チームの調整や審判の割り当てなど、多くの課題に直面しました。当初は進行が遅れるなど問題が発生しましたが、タスクを細分化し役割分担を明確にする仕組みを導入した結果、次回大会ではスムーズな運営を実現し、参加者からも「改善された」と評価をいただきました。
この経験を通して課題解決力とチームワークを養うことができたと感じています。入社後は冷静に状況を見極め、周囲を巻き込みながら成果に結び付けたいと考えています。
アルバイトのエピソードを用いた例文
私が挑戦したことは、飲食店アルバイトでの新人教育です。
当初、説明不足のため新人が業務を理解できずミスが続いていました。そこで、マニュアルを自作し、さらに一人ずつの理解度に応じて指導方法を柔軟に変えました。その結果、新人の定着率が向上し、店舗全体の業務効率も改善されました。
この挑戦を通して、相手の立場を踏まえて指導する力や、問題を整理し解決する姿勢を培えたと感じています。
入社後は後輩や仲間と協力しながら業務改善や育成に貢献できる人材を目指します。
インターンシップのエピソードを用いた例文
私が挑戦したことは、短期インターンシップで行った業務改善の提案です。配属先では資料作成に時間がかかり、業務の停滞が課題となっていました。
テンプレートを整備することで効率化できると考え丁寧に説明し提案した結果、採用され大幅な時間短縮を実現できました。
この経験を通して、自ら課題を発見し行動に移すことの重要性を学部ことができたと感じます。
入社後は改善点を積極的に探し、仕組み作りを通じて成果に貢献したいと考えています。
研究室・ゼミのエピソードを用いた例文
私が取り組んだのは、ゼミでの研究発表です。
テーマが抽象的で理解されにくく、最初の発表では質問が相次いでしまい、準備不足を痛感しました。そこで、専門用語を噛み砕いた資料を新たに作成。発表練習を重ね、さらに仲間から模擬発表で指摘をもらい、改善を繰り返しました。
その結果、最終発表ではスムーズに進行し、教授や学生からも分かりやすいとの評価をいただくことができました。
この経験を通して、論理的に物事を伝える力と、粘り強く準備する力を手に入れられたと感じています。
入社後は技術や考えを正確に伝え、チームの成果に貢献したいと考えています。
留学のエピソードを用いた例文
私が挑んだのは、半年間の留学生活です。
現地では語学力不足のため授業内容が理解できず、会話もままならない日々が続きました。そこで、毎日欠かさずニュース記事を読み、授業後は友人に質問する習慣を徹底。最初は大変な苦労がありましたが、次第に議論にも積極的に参加できるようになり、グループワークではリーダーを務めるほど成長できました。
この経験を通じ、環境適応力と継続して学習する姿勢を身につけられたと感じています。
入社後は未知の業務にも粘り強く挑戦し、成果へ繋げられる力として発揮できると考えております。
創作活動のエピソードを用いた例文
私が挑戦したことは、趣味で始めたプログラミング作品の制作です。
初めてアプリ開発を試みた際、知識不足でエラーが頻繁に発生し、完成までには困難な道のりがありました。そこでオンライン教材やコミュニティを積極的に活用し、問題の原因を突き止めては改良を重ねる日々が続きました。
数ヶ月かけて完成させたアプリは友人にも使ってもらい、実際のフィードバックを得られるまでに改善。
この経験から、試行錯誤を恐れずに学び続ける姿勢と、自ら形にする力を培いました。入社後も新しい技術を貪欲に吸収し、価値ある開発に挑みたいと考えています。
ボランティアのエピソードを用いた例文
私が取り組んだのは、地域の子ども向け学習支援ボランティアです。
当初は子どもたちがなかなか集中できず、授業がうまく進まない場面が多くありました。そこで、一人ひとりに合わせた教材を用意したり、興味を引き出す工夫を取り入れたりしました。
その結果、徐々に学習意欲が高まり、自ら質問してくれる生徒も増えていきました。この経験から、相手に合わせて工夫する力や、粘り強く支援する姿勢を得ることができたのです。入社後はユーザーや顧客の視点を持ち、課題を理解して解決に導くエンジニアを目指します。
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8. ESで「挑戦したこと」を伝える際の注意点

最後に、ESで「挑戦したこと」をアピールする時に押さえておきたい注意点をご紹介します。ESを書く前に知っておきたい基本的なビジネスマナーや、取り上げるエピソードの選び方についても解説しています。
-
・挑戦の種類を統一する
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・計画性・協調性に欠けると思われないように注意
-
・エピソードを盛りすぎない
-
・自慢話だけに終始しない
上記の4つのポイントを、上から順番にご説明しましょう。
挑戦の種類を統一する
ESの「挑戦したこと」の項目では、一種類の挑戦に絞ってアピールすることが重要です。しかし就活生のESでは、複数の挑戦をアピールしてしまうケースが少なくありません。たとえば、新しいことに挑戦できることをアピールしている一方で、入社後は苦手なことにも挑戦したいとアピールしてしまうと、「新しいことへの挑戦」「苦手なことへの挑戦」が混在してしまいます。
このように挑戦の種類が統一されていないと、挑戦したことと入社への意気込みが矛盾しているように感じられ、印象に残らないESとなってしまいます。新しいことへの挑戦をアピールするのか、苦手なことへの挑戦をアピールするのか、もしくは諦めずに挑戦し続けることをアピールするのかといった、挑戦の種類は一つに絞って書くようにしましょう。
計画性・協調性に欠けると思われないように注意
ESで「挑戦したこと」をアピールする時には、計画性・協調性に欠ける人物であると評価されないように注意が必要です。「挑戦したこと」をアピールする中で、後先考えずに無鉄砲な行動を起こしてしまったり、周りとの連携を無視して独断専行してしまったりするイメージが結びつくことがあります。
そうならないためには、事前に目標を決め、その目標に向かって計画を立てながら行動したことをアピールするのが効果的です。周囲の協力を得ながら挑戦したエピソードや、周りの人への影響を考慮しながら慎重に行動したことをアピールできると、さらに魅力的なESとなるでしょう。
エピソードを盛りすぎない
「挑戦したこと」をできるだけ魅力的に書きたいからと、エピソードを持ったり嘘の内容を書いたりするのは避けるべきです。ESで一時的に優秀な人材のように見せかけられたとしても、入社後のミスマッチやギャップにより、居心地の悪い経験をする可能性が高まるからです。虚偽の内容を書いて内定を勝ち取った場合、内定取り消しや解雇の原因となることもあります。
一つのエピソードを少しでも印象的に伝えたい場合には、その場の風景や心情を表現したり、具体的な数値を盛り込んだりするのが効果的です。ESを書くからといって背伸びすることなく、等身大の自分をアピールすることを心がけましょう。
自慢話だけに終始しない
ESの「挑戦したこと」の項目は、自分一人だけで書いていると読み手のことを考えない自慢話に終始してしまうことがあります。確かに華やかな実績や成果は、高いスキルを持った優秀な学生であるという印象につながることもあるでしょう。しかし、結果ばかりをアピールしてプロセス・過程がわからないESは、信頼性に欠けて説得力のない文章だと思われてしまいます。
前述した通り、ESで大切なのは挑戦した結果として得られた成果・実績ではなく、挑戦するプロセスの部分です。単なる自慢話だけで終わっていないか、友人や先輩などに読んでもらって添削を受けるのもおすすめです。
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9. まとめ
ESで「挑戦したこと」を質問されることには、企業側がチャレンジ精神を持った学生を見極めたいという意図や、課題解決力を持った人材かどうかを判断したいという背景があります。自社にマッチした人材であるかを確かめようとする企業も多いため、「挑戦したこと」を書く時には、企業が求める人物像に沿って書くことや、挑戦したと言える根拠・理由などとともに説明するのが効果的です。
ESで挑戦したことを書く時の全体の流れは、「結論・背景・困難・工夫・学び」の順番で、結果や実績よりも課題への取り組み方を重点的に書くのがおすすめです。ただし、挑戦の種類が統一されていないESや、計画性・協調性が欠けると思われるESはマイナス評価につながりやすいため、本記事で解説した注意点を踏まえながら「挑戦したこと」を書き進めてください。
ITエンジニアを目指す新卒学生向け就活エージェントならレバテックルーキー
レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
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