ユーザー系SIerはやめとけと言われる5つの理由と働くメリット

この記事では「やめとけ」と言われる理由を詳しく解説しながら、同時にユーザー系SIerで働く魅力についても客観的な観点からお伝えします。NTTデータや野村総合研究所、伊藤忠テクノソリューションズといった有名企業を含めたユーザー系SIerへの応募を考えているなら、ぜひ参考にしてみてください。

- 1. ユーザー系SIerはやめとけと言われる5つの理由とは?
- 2. ユーザー系SIerはやめとけと言われやすい人の特徴
- 3. そもそもユーザー系SIerとは?メーカー系・独立系との違い
- 4. ユーザー系SIerの強み・働くメリット
- 5. 自分に合ったユーザー系SIerを選ぶポイント
- 6. まとめ
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1. ユーザー系SIerはやめとけと言われる5つの理由とは?
まずはユーザー系SIerが「やめとけ」と言われる5つの理由について詳しく見ていきましょう。
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・プログラミングスキル、開発経験を磨きにくいから
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・マネジメント層へのキャリアアップが難しいから
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・特定業界の開発経験に偏ってしまうから
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・親会社の方針に沿った非効率な開発案件も多いから
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・高度なコミュニケーションスキルが求められるから
これらの理由を理解することで、自分にとって本当にユーザー系SIerが合わないのかどうかを判断しやすくなりますので、ぜひ参考にしてください。
プログラミングスキル・開発経験を磨きにくいから
ユーザー系SIerでは、実際のプログラミング作業を外部の協力会社に委託することが多いため、自分でコードを書く機会が限られがちです。これはユーザー系SIerのエンジニアが上流工程である要件定義やシステム設計、プロジェクト管理などを担当することが中心になるためです。その結果、プログラマーとして現場での技術力を磨きたいと考えている人にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。
また、親会社の既存システムの保守や運用業務が多く、新規開発の機会が少ないケースも珍しくありません。使用する技術やプログラミング言語も親会社のシステムに依存するため、最新の技術トレンドに触れる機会が限られることもデメリットとして挙げられます。プログラマー・エンジニアとしてのスキルアップを重視する人には、やや不向きな環境といえるでしょう。
マネジメント層へのキャリアアップが難しいから
ユーザー系SIerでは、親会社の子会社という立場上、マネジメント層へのキャリアアップに制限がある場合があります。重要な経営判断や大規模プロジェクトの統括は、親会社から出向してきた管理職が担当することが多いためです。その結果、いくら実績を積んでも、管理職や役員といった上位ポジションに昇進できる機会が限られてしまうのです。
また、年功序列の文化が根強く残っている企業も多く、若手のうちから裁量のある仕事を任されにくい傾向もあります。ユーザー系SIerに新卒入社した社員よりも、親会社から出向する社員が優先的に昇進するケースも見られます。このような環境では、自分の実力を正当に評価してもらえないと感じ、キャリアに対する不満を抱くエンジニアも少なくありません。
特定業界の開発経験に偏ってしまうから
ユーザー系SIerは、親会社の業界に特化したシステム開発を行うため、エンジニアにとっては開発経験が偏りがちになります。たとえば、金融系のユーザー系SIerであれば、銀行や証券会社のシステム開発が中心となり、他の業界のシステムに触れる機会はほとんどありません。そのため幅広い業界の経験を積みたいと考えている人にとっては、選択肢が狭まってしまいます。
こうした業界に特化する性質は、専門性を深められるというメリットもありますが、転職を考えた際に市場価値が限定される可能性もあるのです。「金融系のシステムしか分からない」という状況になり、他業界への転職が難しくなる可能性も考慮しておかなければなりません。
親会社の方針に沿った非効率な開発案件も多いから
ユーザー系SIerは親会社の子会社という立場上、親会社の要望や方針に従わざるを得ない場面が多々あります。しかし、親会社の要望が必ずしも効率的とは限らず、システム開発の専門家からすると非効率的な開発を求められることもあります。
たとえば、古いシステムの延命を繰り返し、レガシーシステムの保守ばかりに時間を取られたり、最新技術の導入を提案しても親会社の承認が得られず、非効率な開発手法を続けなければならなかったりするのです。また、現場のエンジニアと親会社の担当者とのコミュニケーションが噛み合わず、意思決定に時間がかかることも珍しくありません。その結果、やりがいを感じにくく、技術者としての成長が妨げられると感じるエンジニアもいます。
高度なコミュニケーションスキルが求められるから
ユーザー系SIerでは、親会社の担当者や経営層と直接やり取りする機会が多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。技術的な知識だけでなく、親会社のビジネスを深く理解し、相手の要望を正確に汲み取る力が必要だからです。親会社との関係を良好に保つために、時には理不尽な要求にも丁寧に対応しなければならない場面もあります。
社内での調整業務や会議も多く、技術的な作業よりもコミュニケーションに時間を取られることが多いのも事実です。そのため人と話すことが苦手な人や、黙々とコードを書くことに集中したい人にとっては、ストレスを感じやすい環境かもしれません。
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2. ユーザー系SIerはやめとけと言われやすい人の特徴
ここまでユーザー系SIerの懸念点について解説してきましたが、次のような特徴に当てはまる人は、より強く「やめとけ」と言われてしまうかもしれません。
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・プログラマーとしてスキルアップしたい人
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・新しい技術に触れながらチャレンジしたい人
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・コミュニケーション能力に自信がない人
それぞれ順番に解説しますので、自分のキャリアビジョンや性格と照らし合わせながら確認していきましょう。
プログラマーとしてスキルアップしたい人
もしあなたがプログラマーとして技術力を高めたいと考えているなら、ユーザー系SIerは最適な選択肢とは言えないかもしれません。前述した通り、ユーザー系SIerでは実際にコードを書く機会が少なく、上流工程の業務が中心になるためです。また、使用する技術も親会社のシステムに依存するため、自分が学びたい言語やフレームワークを選べないことも多くなっています。
「最新のプログラミング言語を学びたい」「職人のようなエンジニアとして成長したい」といった明確なキャリアビジョンを持つ人には、独立系SIerやWeb系企業の方が適している可能性が高いのです。
新しい技術に触れながらチャレンジしたい人
新しい技術に次々とチャレンジしながら、常に学び続けたいという姿勢を持つ人にとっても、ユーザー系SIerは向いていない可能性があります。親会社のシステムは長年にわたって運用されてきたレガシーシステムであることが多く、最新技術を導入する機会が限られているためです。
Web系企業やベンチャー企業であれば、クラウド技術やAI、機械学習といった最先端の技術を積極的に取り入れる文化があります。しかし、ユーザー系SIerでは親会社の承認プロセスが必要なため、新しい技術を試したくても、簡単には導入できないという制約もあるのです。技術的な好奇心が強く、常に新しいことに挑戦したい人は、より自由度の高い環境を選んだ方が良いかもしれません。
コミュニケーション能力に自信がない人
技術力には自信があるものの、人とのコミュニケーションが苦手という人も、ユーザー系SIerでは苦労する可能性が高いです。ユーザー系SIerの仕事は、親会社の担当者との折衝や調整業務が非常に多いからです。技術的な内容を非エンジニアに分かりやすく説明したり、時には相手の無理な要求を上手に断ったりする高度なコミュニケーションスキルが求められます。会議やミーティングの頻度も高く、一日の大半を対人業務に費やすこともあります。
「静かな環境で集中して開発したい」「人と話すよりコードを書いていたい」と考える人にとっては、ストレスの多い職場環境になってしまうため、ユーザー系SIerではなく開発業務に特化した就職先を選ぶことをおすすめします。
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3. そもそもユーザー系SIerとは?メーカー系・独立系との違い
ここまでネガティブな側面を中心に解説してきましたが、そもそもユーザー系SIerとはどんな企業なのでしょうか。ここで一度ユーザー系SIerの基本的な定義を確認しながら、メーカー系SIer・独立系SIerとの違いについても理解していきましょう。
ユーザー系SIerは親会社のシステム部門を手掛ける企業
ユーザー系SIerとは、大手企業の情報システム部門が独立して設立されたSIerのことです。たとえば、銀行の情報システム部門が独立してできた企業や、商社のIT部門が子会社化されたケースなどが該当します。代表的な企業としては、NTTデータ(NTTグループ)、伊藤忠テクノソリューションズ(伊藤忠商事グループ)、野村総合研究所(野村證券グループ)、日鉄ソリューションズ(日本製鉄グループ)などが挙げられます。
ユーザー系SIerの特徴は、親会社の業界に関する深い知識とノウハウを持っている点にあります。長年にわたって親会社のシステムを開発・運用してきた経験があるため、その業界特有の業務フローや規制、商習慣を熟知しているのです。
メーカー系SIerとの違い
メーカー系SIerとユーザー系SIerの違いは、親会社の業種にあります。メーカー系SIerは、NECや富士通、日立製作所といったハードウェアメーカーから派生したSIerです。そのためハードウェアとソフトウェアの両面に強みを持ち、大規模なシステム構築を得意としています。
一方のユーザー系SIerは、親会社の業種は金融・商社・通信などさまざまで、その業界のビジネスに特化した知識を持ち合わせているという違いがあります。メーカー系SIerはハードウェアを含めた技術力に強みを持つのに対し、ユーザー系SIerは特定業界の業務知識に強いという違いがあります。
独立系SIerとの違い
独立系SIerは、特定の親会社を持たず、独立して事業を手がけているSIerです。そのため案件の選択や使用する技術について自由度が高く、さまざまな業界のシステム開発に関わることができます。
一方でユーザー系SIerは、親会社の子会社という立場上、親会社からの案件が売上の大きな部分を占めます。独立系SIerは自社の営業力と技術力で案件を獲得する必要がありますが、ユーザー系SIerは親会社という安定した取引先があることが強みです。しかし、その分だけ親会社の方針に左右されやすいという違いもあります。
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4. ユーザー系SIerの強み・働くメリット
ここまで「やめとけ」と言われる理由を中心に解説してきましたが、ユーザー系SIerには入社するメリットも数多くあります。
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・親会社の安定した経営基盤がある
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・年収水準が高く福利厚生も充実している
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・親会社の業界に特化した開発経験を積める
就職先を選ぶ時には、ネガティブな面だけでなくポジティブな面も理解した上で、総合的に判断するようにしてみてください。
親会社の安定した経営基盤がある
ユーザー系SIerで働く大きなメリットは、親会社の安定した経営基盤があることです。親会社が大手企業であることが多いため、倒産のリスクが低く、長期的に安心して働ける環境が整っています。また、親会社からの安定した案件発注があるため、景気が悪化しても仕事が急になくなる心配が少ないのも魅力です。
大手企業グループの一員であることから、社会的な信用も厚く、ローンを組む際や賃貸契約を結ぶ際にも有利に働きます。安定性を重視する人にとっては、ユーザー系SIerは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
年収水準が高く福利厚生も充実している
ユーザー系SIerは、親会社が国内を代表する大手企業であることから、年収水準が高く福利厚生も充実している傾向があります。住宅手当や家族手当、退職金制度などが整っているのはもちろん、ワークライフバランスを図りやすい環境です。研修制度も充実しており、新卒で入社した社員に対しては、数ヶ月にわたる技術研修や、資格取得支援制度が用意されていることが多くなっています。
残業時間削減に力を入れている企業も多く、長時間労働を強いられることは少ない傾向です。このように働きやすさと待遇の良さを求める人にとって、ユーザー系SIerは適した環境といえます。
親会社の業界に特化した開発経験を積める
ユーザー系SIerでは、親会社の業界に特化した深い開発経験を積むことができます。たとえば金融系のユーザー系SIerであれば、銀行や証券会社のシステム開発を通じて、金融業界の専門知識を身につけられるのが強みです。こうした業界特化の経験は、その業界内での市場価値を高めることにつながります。
また、親会社の大規模なシステムに関わることで、大型プロジェクトへの参画経験・開発経験を積める点も魅力です。金融や商社など特定の業界に興味があり、その業界のエキスパートになりたいと考えている人にとっては、ユーザー系SIerは理想的な環境といえるでしょう。
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5. 自分に合ったユーザー系SIerを選ぶポイント
ユーザー系SIerのメリット・デメリットを理解した上で、実際に応募先・就職先の企業を選ぶ際のポイントをご紹介しましょう。
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・親会社の業界と自分のキャリアパスがマッチしているかを確認する
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・知名度、ブランドだけではなく入社後の働き方で選ぶ
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・口コミサイトやSNSの評判をチェックしておく
これらのポイントを参考にしながら、自分に合ったユーザー系SIerを見つけてみてください。
親会社の業界と自分のキャリアパスがマッチしているかを確認する
ユーザー系SIer選びでまず重要なのは、親会社の業界が自分の興味やキャリアプランと合っているかを確認することです。金融業界に興味があるなら金融系のユーザー系SIer、商社に関心があるなら商社系のユーザー系SIerを選ぶべきでしょう。親会社の業界によって、身につけられるスキルや経験が大きく異なるためです。
将来的にその業界でキャリアを築きたいと考えているのであれば、ユーザー系SIerは専門性を深める良い機会になります。一方で、幅広い経験を積みたいと考えているなら、独立系など他のタイプのSIerを検討した方が良いかもしれません。
知名度・ブランドだけではなく入社後の働き方で選ぶ
企業の知名度やブランド力に優れた企業が多いのがユーザー系SIerの特徴ではありますが、それだけで選ぶのではなく、入社後の働き方に注目することも重要です。親会社案件と外販案件の比率はどうなっているのか、上流工程と下流工程のどちらを担当する機会が多いのか、残業時間や休日出勤の実態はどうなのかなど、具体的な働き方を確認しましょう。
そのためにも企業説明会やOB・OG訪問、長期インターンなどを通じて、実際に働いている社員から生の声を聞くことが大切です。また、キャリアパスについても確認しておくと良いでしょう。若手のうちから裁量のある仕事を任せてもらえるのか、管理職への昇進は実力主義なのか年功序列なのかといった点を把握しておくと、入社後のミスマッチを防げます。
口コミサイトやSNSの評判をチェックしておく
実際の企業選びの際には、口コミサイトやSNSを通じて、ユーザー系SIerの評判をチェックすることも有効です。実際に働いている社員や元社員の声を参考にすることで、企業の実態をより深く理解できます。ただし、口コミサイトの情報は個人の主観によるところが大きく、ネガティブな口コミほど目立ちやすくなるため、複数の情報源を比較しながら判断することが大切です。
ポジティブな意見・ネガティブな意見どちらにも目を通し、マイナス面に関しては自分にとって許容できる範囲なのかを冷静に考えましょう。また、就活エージェントやキャリアアドバイザーに相談するのも良い方法です。SI業界やIT業界に詳しい専門家から客観的なアドバイスをもらうことで、より的確な企業選びができるようになるでしょう。
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6. まとめ
この記事では、ユーザー系SIerが「やめとけ」と言われる理由と、働くメリットについて詳しく解説してきました。プログラミングスキルを磨きにくい、マネジメント層へのキャリアアップが難しい、特定業界の経験に偏るといったデメリットがある一方で、安定した経営基盤と高い年収水準があり、業界特化の専門性を深められるといったメリットもあるのがユーザー系SIerです。
重要なのは、ユーザー系SIerが良いか悪いかを一概に判断するのではなく、自分のキャリアプランや適性に合っているかを見極めることです。プログラマーとして技術力を磨きたい人や、新しい技術にチャレンジしたい人には向いていないかもしれませんが、安定性を重視する人や、特定業界の専門家になりたい人にとっては最適な環境といえます。
実際に企業を選ぶ際には、親会社の業界と自分のキャリアパスのマッチング、実際の働き方、口コミサイトの評判などを総合的に確認しましょう。自分自身の価値観を大切にしながら、納得のいく就職先を見つけてみてください。
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