適性検査とSPIの違いとは?種類ごとの特徴と落ちる人の特徴も解説

適性検査とSPIの違いとは?種類ごとの特徴と落ちる人の特徴も解説
本記事では、適性検査とSPIの基本的な関係性から、SPIの種類ごとの特徴、玉手箱やGABといったSPI以外の主要な適性検査までを徹底的に解説します。SPIで落ちる人の特徴についても紹介しながら、高得点をとるための具体的な対策方法をまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
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1.SPIは適性検査の中の一つ

まず、適性検査とSPIの関係性について明確にしておきましょう。適性検査とSPIは別々のものというわけではなく、適性検査という大きなカテゴリの中の一つが、SPIであるという関係性にあります。適性検査とは、企業が採用選考において応募者の能力や性格、適性を測定するために実施する試験の総称です。そのために実施される具体的な適性検査の名称が、SPIなのです。

SPIは「Synthetic Personality Inventory」の略称で、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが開発した適性検査です。国内の企業では最も広く導入されている適性検査として知られています。多くの大手企業や人気企業がSPIを採用しているため、就活生にとっては避けて通れない試験といえるでしょう。

なお、適性検査にはSPI以外にも、玉手箱、GAB、CAB、TG-WEB、CUBICなど、さまざまな種類が存在します。企業によって採用する適性検査の種類が異なるため、自分が応募する企業がどの適性検査を実施しているのかを事前に把握しておくことが重要です。

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2.適性検査「SPI」の特徴

SPIは、日本で最も広く導入されている適性検査として、多くの企業が新卒採用や中途採用の場面で活用しています。SPIの最大の特徴は、能力検査と性格検査を組み合わせることで、応募者を多面的に評価できる点にあります。企業は、SPIの結果を参考にして、応募者の基礎的な能力だけでなく、組織文化や職種へのマッチ度も判断しているのです。

現在主流となっているのは「SPI3」というバージョンです。SPI3では、言語能力や非言語能力といった基礎的な学力だけでなく、構造的把握力と呼ばれる思考力を測る科目も追加されており、より総合的な能力評価を目指したテストとなっています。

SPIの試験内容

SPIの能力検査は、主に言語分野と非言語分野の2つで構成されています。言語分野では「国語」的な能力が測定され、文章の読解力や語彙力などが問われます。具体的には、長文読解、語句の意味、二語の関係、文章の並び替えといった問題が出題されます。基礎的な国語力があれば解ける問題が多いですが、時間内に正確に解答する力が求められます。

非言語分野では「数学」的な能力が測定されます。算数・数学の基礎的な知識を活用して、計算問題や推論問題を解く内容です。出題傾向としては、割合・比率の計算、速さ・時間の問題、確率、集合、順列組み合わせ、推論などが挙げられます。文章題として出題されることが多く、問題文を正しく理解して式を立てる力が必要です。

また、企業によってはオプション検査として「英語」や「構造的把握力」の科目が実施される場合もあります。英語では基本的な英文法や英単語の知識が問われ、構造的把握力では文章・数式の構造を把握する力が測定されます。

性格検査では、約300問の質問に回答する形式となっており、応募者の性格特性や行動傾向、価値観などが測定されます。質問に対して「あてはまる」「ややあてはまる」といった4つの選択肢から選んで回答する形式となっています。

SPIの所要時間・受検方法

SPIの所要時間は、受検方法によって異なります。最も一般的なテストセンター形式では、能力検査が35分、性格検査が30分で、合計65分程度となっています。Webテスト形式の場合は、能力検査が35分、性格検査が30分で、こちらも合計65分程度です。ペーパーテスト形式では、能力検査が70分、性格検査が40分で合計110分程度と、やや長めに設定されています。

受検方法については、大きく分けて3つの形式があります。一つ目は、テストセンターとよばれる専用の試験会場でパソコンを使って受検する形式です。全国の主要都市にテストセンターが設置されており、事前に予約を行った上で指定された日時に会場を訪れて受検します。

二つ目の受検方法として、自宅や大学などで自分のパソコンを使って受検するWebテスト形式があります。企業から指定されたURLにアクセスし、指定された期間内であればいつでも受検することができます。自宅で落ち着いて受検できるというメリットがありますが、騒音・通知などに気を取られずに集中して解答する姿勢が求められます。

三つ目の方法として、企業が指定した会場で、ペーパーテスト形式で受検する方法もあります。マークシート方式で解答用紙に記入していく形式で、時間配分を自分でコントロールしやすいという特徴があります。ただし、近年ではパソコンを使った形式が主流となっており、ペーパーテスト形式を採用する企業は減少傾向にあります。

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3.適性検査SPIの4つの種類

SPIは新卒向けというイメージが強いですが、受検者の属性に応じて複数の種類が用意されています。現在主流のSPI3では、大学新卒向け、中途採用向け、高卒向け、外国人向けの4つのバージョンが存在します。それぞれ出題内容や難易度が異なっており、自分が受検する種類を把握しておくことが対策の第一歩となります。ここからは、それぞれの種類の特徴を紹介していきます。

大学新卒向け:SPI3-U

SPI3-Uは、大学生や大学院生を対象とした新卒採用向けのSPIです。「U」はUniversityの頭文字を取ったもので、大学レベルの基礎学力を前提とした問題が出題されます。多くの就活生が受検するのがこのSPI3-Uであり、最も対策が必要なバージョンといえるでしょう。

SPI3-Uでは、上記のような基礎的な問題から応用的な問題まで、幅広く出題されます。特に非言語分野では、推論や集合、確率といった論理的思考力を問う問題も多く出題されるため、しっかりとした対策が必要です。

高卒向け:SPI3-H

SPI3-Hは、高卒者を対象としたSPIで、「H」はHigh school(高校)の頭文字を取ったものです。高校卒業程度の学力を前提とした問題が出題され、SPI3-Uよりも難易度が低く、基礎的な内容が中心となっているのが大きな違いです。高卒採用を実施している企業で使用されることが多いバージョンでもあります。

SPI3-Hでは、高校までの学習内容で対応できる問題が出題されます。言語分野では基本的な漢字や語彙、文章読解が中心となり、非言語分野では算数や数学Iレベルの計算問題が主に出題されます。

中途採用向け:SPI3-G

SPI3-Gは中途採用向けのSPIで、基本的な出題内容はSPI3-Uと同じですが、社会人としての経験を前提とした問題が含まれ、難易度が上昇するという違いがあります。転職活動を行う際に受検するのが、このSPI3-Gです。

SPI3-Gの非言語問題では、仕事の場面を想定した問題や、ビジネス文書の読解問題が出題されることがあります。性格検査においても、社会人としての行動特性や職務適性がより詳しく測定される傾向があります。

外国人向け:GSPI3

GSPI3は、日本語を母国語としない外国人を対象としたSPIで、英語・中国語・韓国語のテストが用意されています。外国人留学生の採用や、グローバル人材の採用において使用されることがあります。

GSPI3は日本語能力そのものを測定するテストではなく、あくまでも応募者と企業文化・職種とのマッチ度を判断するための適性検査となっています。

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4.SPI以外の主な適性検査

就活で最も広く使われている適性検査がSPIであることは前述の通りですが、企業によってはSPI以外の適性検査を採用しているケースも多くあります。多くの企業で採用されている適性検査であり、SPI対策本も多く流通していることから、事前対策により高得点を取得しようとする就活生を嫌う心理が働くからです。

SPI以外の主な適性検査としては、玉手箱、GAB、CAB、TG-WEBなどが挙げられます。これらの適性検査は、それぞれ出題形式や内容、測定する能力が異なっており、SPIとは別の対策が必要となります。

ここからは就活で用いられる代表的な適性検査について、SPIとの違いや特徴、出題傾向などをご紹介します。

玉手箱

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル株式会社が開発した適性検査で、SPIに次いで導入実績が多い検査として知られています。特に大手企業で採用されることが多く、総合商社や金融機関、メーカーなどで広く使用されています。Webテスト形式で実施されることが一般的で、自宅のパソコンから受検します。

SPIと比較すると玉手箱の所要時間は短いですが、1問あたりの解答時間が非常に短く設定されているという違いがあり、スピード感をもって解答する必要があります。同じ形式の問題が続くため、最初の数問で解き方を理解できれば効率的に解答できますが、時間配分を誤ると最後まで解答できない危険性もあります。玉手箱専用の問題集を使って、出題形式に慣れておくことが重要です。

GAB・CAB

GABとCABは、どちらも日本エス・エイチ・エル株式会社が開発した適性検査です。GABは「Graduate Aptitude Battery」の略で、総合適性テストとして幅広い業界で使用されています。一方、CABは「Computer Aptitude Battery」の略で、IT業界やシステムエンジニア職の採用において特に使用されることが多い検査です。

GABでは、言語理解、計数理解、性格検査が実施されます。言語理解では長文読解が中心となり、計数理解では図表やグラフの読み取り問題が出題されます。GABはSPIと比較して、問題の難易度が高く、論理的思考力や情報処理能力が重視されるという違いがあります。

CABでは、暗算・法則性・命令表・暗号の4つの分野と性格検査が出題されます。これらは主にITエンジニアの職種に必要な能力を測定するための問題であり、SPIよりも論理的思考力やパターン認識能力が重視されるという違いがあります。IT業界を志望するなら、必ずCABの対策に取り組んでおきましょう。

TG-WEB

TG-WEBは、ヒューマネージ社が提供する適性検査で、近年導入企業が増加している検査です。従来型と新型の2つのタイプがあり、それぞれ出題形式や難易度が異なります。コンサルティング業界や外資系企業で採用されることが多く、高い思考力を測定する検査として知られています。

従来型のTG-WEBは、問題数は少ないものの非常に難易度が高い問題が出題されることが特徴です。一方で新型のTG-WEBは、従来型よりも問題数が多く、1問あたりの難易度はやや低めに設定されています。SPIに近い形式の問題が出題されることもあり、処理速度が重視される傾向があります。

自分が受検するのが従来型なのか新型なのかを把握し、それぞれに合った対策を行うことが重要です。

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5.適性検査SPIで落ちる人の特徴とは?

SPIは基礎的な能力を測定する検査ではありますが、十分な対策を行わないと合格ラインに達しないことも珍しくありません。SPIで不合格になってしまう原因には、いくつかの共通したパターンが存在します。ここではSPIで落ちてしまう人に共通する3つの特徴について詳しく解説します。
 

  • ・単純なSPI対策不足

  • ・企業が求める人物像とのミスマッチ

  • ・SPI以外の要因で落ちることも


これらのポイントを押さえつつ、選考通過を目指しましょう。

単純なSPI対策不足

SPIで落ちる最も大きな原因は、単純に対策が不足していることです。SPIは基礎的な内容が中心だからといって、何の準備もせずに受検してしまうと、思ったような得点がとれない可能性が高いです。特に非言語分野では、受験生の頃以来の数学的な問題に取り組むという学生も多く、問題の解き方を忘れていたり、思うようなスピードで計算できなかったりすることがあります。

SPIならではの時間配分の練習が不足していることも、不合格の原因となります。SPIは制限時間が厳しく設定されているため、1問あたりにかけられる時間は限られています。普段から時間を意識して問題を解く練習をしていないと、本番で時間が足りなくなり、最後まで解答できずに終わってしまう可能性があります。問題集を使って繰り返し練習し、出題形式に慣れておくことが欠かせません。

企業が求める人物像とのミスマッチ

SPIでは能力検査だけでなく、性格検査も実施されます。性格検査の結果が企業の求める人物像と大きく異なる場合、たとえ能力検査で高得点を取っていても不合格になることがあります。企業側は単に優秀な人材を迎えるのではなく、企業文化にマッチした人材を採用したいと考えるからです。

たとえば、チームワークを重視する企業に対して、協調性が低く個人プレーを好む性格特性が強く表れてしまうと、ミスマッチと判断されやすくなるでしょう。安定した業務を行う職種の採用で、落ち着きがなく変化を好む性格が強く出てしまうと、企業側は適性がないと判断するかもしれません。

ただし、性格検査では自分を良く見せようとして嘘をつくことは避けるべきです。無理に企業に合わせた回答をしても、矛盾が生じて信頼性が疑われるだけでなく、仮に入社できたとしても自分に合わない環境で苦労することになるからです。自分の性格を正直に表現し、本当に自分にマッチする企業を見つけることが、長期的なキャリア形成を成功させるコツです。

SPI以外の要因で落ちることも

SPIの結果が不合格の直接的な原因ではない場合もあります。エントリーシートの内容が不十分だったり、応募者が非常に多い人気企業で倍率が高かったりする場合、SPIの得点がボーダーラインぎりぎりだと不合格になることも考えられます。企業によってはSPIを足切りとして使用しており、一定の基準を満たしていれば次の選考に進めるという仕組みになっていることもあります。

また、SPIの結果は絶対的な評価ではなく、他の応募者との相対的な評価で判断されるケースも多いです。自分では良い結果だと思っていても、他の応募者の得点がさらに高ければ、選考を通過できないこともあるのです。特に人気企業や大手企業では、応募者のレベルが高いため、より高水準の成績が求められる傾向があります。

こうした要因に対して確実に対策するのは難しいため、地道に能力検査の得点を上げる対策に取り組むことが大切です。

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6.適性検査SPIで高得点をとるための就活対策

最後に、SPIの能力検査で高得点をとるために実践したい、3つの対策をご紹介します。
 

  • ・繰り返し問題集・過去問を解く

  • ・苦手分野を減らして総合力を上げる

  • ・本番の時間配分を意識して解答する


これらのポイントを実践しながら、適性検査SPIでの好成績を目指してみましょう。

繰り返し問題集・過去問を解く

SPIの対策として最も効果的なのは、SPI対策の問題集や過去問を繰り返し解くことです。書店やオンラインで購入できるSPI対策本なら、実際の試験と同じ形式の問題が豊富に掲載されています。これらの問題を何度も解くことで、出題パターンや解き方のコツを掴むのがポイントです。

なお、問題集を選ぶ際には、最新の「SPI3」バージョンに対応したものを選ぶようにしましょう。また、テストセンター形式、Webテスト形式など、自分が受検する形式に合った問題集を使うことが重要です。問題集を解く際には、本番と同じように時間を計って取り組むようにすると、本番を想定した時間配分も身につけることができるでしょう。

苦手分野を減らして総合力を上げる

SPIでは、言語分野と非言語分野の両方で一定の得点を取る必要があります。どちらか一方が極端に低い場合、全体の評価が下がってしまう可能性があるため、苦手分野を減らして総合力を上げることをおすすめします。まずは問題集を一通り解いてみて、自分がどの分野を苦手としているのかを把握しましょう。

問題集の解説だけでは難しく感じられる場合には、丁寧な問題解説を行っている動画サイトを活用して、基礎から理解を深めておくのも有効です。苦手分野を克服して、なるべくすべての科目で高得点を目指すことにより、SPIの総合評価を高めていきましょう。

本番の時間配分を意識して解答する

SPIは制限時間が厳しく設定されているため、時間配分を意識して解答することも非常に重要です。問題集を解く際には、本番と同じように時間を計りながら取り組み、時間感覚を養っておきましょう。1問あたりにかけられる時間を把握し、その時間内で解答できるようにトレーニングするのがコツです。

SPI本番では、わからない問題に固執せず、いったん飛ばして次の問題に進むという判断も必要です。時間をかけすぎて後半の問題に手が回らなくなるよりも、まずは全体を通して解答し、余った時間で見直しを行うほうが効率的です。時間配分を意識した練習を重ねることで、本番になって難易度の高い問題に直面した際にも、焦ってパニックになることなく落ち着いて解答できるようになるでしょう。

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7.まとめ

適性検査とは、企業が採用選考で使用する試験の総称であり、SPIはその中の代表的な検査の一つです。SPIは日本で最も広く導入されている適性検査として知られており、多くの就活生が受検することになる重要な試験です。

SPIには、大学新卒向けのSPI3-U、中途採用向けのSPI3-G、高卒向けのSPI3-H、外国人向けのGSPI3という4つの種類があり、難易度や出題内容に違いがあります。また、SPI以外にも玉手箱、GAB・CAB、TG-WEBといった適性検査が存在するため、それぞれの違いも押さえておくと安心です。

ここまで解説してきたSPI対策、SPIに落ちる人の特徴を参考にしながら、第一志望の選考通過を目指してみてください。

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