- 1. Rubyとは何か?どんなプログラミング言語なの?
- 2. Rubyでできること・人気の理由をチェック
- 3. Rubyの苦手なこともチェック
- 4. 就活生向け|Rubyはどんな業界で使われている?
- 5. 就活生向け|Rubyの需要や将来性ってどうなの?
- 6. 学生向け|Rubyを自力で学習するなら
- 7. まとめ
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1. Rubyとは何か?どんなプログラミング言語なの?
まずは「Rubyとは何か」「どんなプログラミング言語なのか」、Rubyの特徴についてチェックしていきましょう。
日本生まれのプログラミング言語
Rubyは、日本人が開発したプログラミング言語です。多くのプログラミング言語がアメリカで開発された中で、英語圏ではない日本生まれというのはかなりユニークな存在といえます。プログラムを生み出したのは「まつもとゆきひろ」氏。2021年現在でも、現役で活躍するIT技術者です。
Rubyは日本で生まれたプログラミング言語だけに、日本語のドキュメントが充実しています。また、作者の著書やインタビューでRubyが生まれた背景や特徴に触れることも可能です。もちろん日本語で書かれているので、プログラムについて深く知ることもできます。
世界中で使われている
日本生まれのRubyですが、世界中で人気のある言語です。AirbnbやGitHubなど世界的に有名なサービスも、実はRuby(とRuby on Railsとの組み合わせ)で作られています。
オブジェクト指向を採用
Rubyはオブジェクト指向を採用したプログラミング言語です。オブジェクト指向とは「きれいなプログラムを書くための考え方」です。
オブジェクト指向について説明するためには「クラス」や「ポリモーフィズム」といった専門用語が必要で、かなりのボリュームになってしまうので省略しますが、メリットとしては以下のような点が挙げられます。
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・誰が書いても比較的読みやすいプログラムになる
・大人数での作業がしやすい
・プログラムのメンテナンスがしやすい
Java, C++, C#, Pythonなど人気のプログラミング言語の多くは、オブジェクト指向を採用しています。正しくは「オブジェクト指向を採用しているからこそ人気の言語になった」のかもしれません。いずれにせよ、現代のプログラミングにおいてなくてはならない概念です。
オブジェクト指向は「考え方」なので、理解できるとRuby以外のプログラミング言語の習得にも役立ちます。それはITエンジニアにとって大きな意味があるものです。
とりあえず最初のうちは「Rubyはオブジェクト指向を採用していて、業務用のプログラミング言語として使いやすい」ということを覚えておいてください。
スクリプト言語なのでコンパイル不要
プログラミング言語は、大きく「スクリプト言語」と「コンパイラ言語」に分けることができます。Rubyはスクリプト言語で、JavaやC++などはコンパイラ言語です。
スクリプト言語の大きな特徴は、書いたプログラムをそのまま実行できることです。その場ですぐにプログラムを試せますし、ちょっとした変更も簡単です。手軽に素早く開発したい時は、Rubyのようなスクリプト言語が便利でしょう。
一方、コンパイラ言語は、人間が書いたプログラムを機械が読める言葉に翻訳する必要があります。この作業をコンパイルといいます。修正したプログラムをちょっと試したい場合にもコンパイルし直さなければいけないため、「やや面倒」に感じられることもあります。しかし、実行までの手間がかかるぶん、実行時の処理速度が速いのは大きなメリットです。
どちらの言語が優れているということではなく、ユースケースによって使い分けることが重要です。
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2. Rubyでできること・人気の理由をチェック
続いては、Rubyでできることや人気の理由を具体的にチェックしていきましょう。
汎用性が高くさまざまなことに使える
Rubyの最大の魅力は、さまざまな用途に使える汎用性の高さです。RubyといえばWeb系の開発が有名ですが、Web開発のために作られた言語ではありません。
Rubyを使ってゲームを作ることもできますし、数値シミュレーションやデータの処理に用いられることもあります。実際に、流体力学の分野では、データの処理や可視化にRubyがよく使われています(※)。
このように、Rubyはアイデア次第でさまざまなことに活用できます。「ちょっとしたことを実現したい」といった際に、汎用性が高く、スクリプト言語で簡単に実行できるRubyは便利な存在と言えるでしょう。
もし今、大学の研究などで実験するたびにデータの処理を実行しているのであれば、Rubyを使って自働化できるかもしれません。ぜひ試してみてください。
参考:地球流体電脳 Ruby プロジェクト
文法がシンプルで書きやすい
「文法がシンプルでプログラムが書きやすい」ということも、Rubyの特徴の1つです。サンプルとして、コマンドライン上に「Hello World」と表示させるプログラムを紹介してみたいと思います。
■Rubyのサンプルコード
print "Hello World"
これ1行でプログラムは完了です。同様のプログラムをJavaで記載すると以下のようになります。
■Javaのサンプルコード
public class HelloWorld{
public static void main(String[] args){
System.out.println("Hello World");
}
}
なんだか急に難しそうな雰囲気に…。このように、他の言語では何行ものコードが必要な処理でも、Rubyなら1行で済んでしまうことも多いです。もちろん、プログラミング言語にはそれぞれ魅力があり、使い道が異なるため、どの言語が優れているというワケではありませんが、Rubyは他の言語と比べてもダントツの書きやすさを誇っていると言えるでしょう。
シンプルで書きやすいことは、プログラミング初心者にとっては大きなメリットです。
また、前節でもご紹介した通り、Rubyはちょっとしたことを実現するのに便利なプログラミング言語です。その理由の1つも、文法がシンプルでプログラムを書きやすいということにあります。
人気のフレームワーク「Ruby on Rails」が使える
Rubyを使う上で見逃せないのが、人気のフレームワーク「Ruby on Rails」の存在です(フレームワークとはプログラミング言語の拡張機能のようなモノ)。Ruby on Railsは世界的に有名なサービスで利用されるなど、多くの実績があります。そのため、Ruby on RailsからRubyの存在を知ったという人も少なくありません。
Ruby on Railsの特徴の1つに「MVCアーキテクチャ」があります。詳しい説明は省きますが、簡単に言えば、誰もが読みやすいプログラムを書くための工夫です。
リリースしたプログラムは、定期的にアップデートされることが一般的です。この際に、読みにくいプログラムだと解読するのが大変ですし、どこをどう直せばよいのかわからない…なんてこともあり得ます。これではアップデートをすることができません。
逆に、読みやすいプログラムで書かれていれば、内容を理解しやすく、効率的にアップデートの作業が行えます。そのため、誰が書いても読みやすくなるRuby on Railsは多くの支持を集めました。Ruby on Railsの存在はRubyにとって大きなメリットです。
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3. Rubyの苦手なこともチェック
さまざまなメリットがあるRubyですが、デメリットも存在しています。続いては、Rubyが苦手としていることについて紹介していきます。
実行速度がやや遅い
Rubyは実行速度がやや遅いというデメリットがあります。これはスクリプト言語の宿命で、速度の面ではコンパイラ言語が圧倒的に有利です。
そのため、実行速度の速さが求められる基幹システムなどには、Rubyは基本的に用いられません。なお、基幹システムとは企業活動に使われるITシステムで、ある程度の事業規模であれば必ずといってよいほど導入されています。
基幹システムの開発・保守はITに関連する仕事のなかでも、大きな部分を占めています。基幹システムに使えないことはRubyの大きな弱点です。
そのほか、実行速度がネックとなるケースとしては、サービスの人気に火がつき急拡大した場合です。ユーザーが少ない時には問題なかったサービスも、ユーザーが増えると処理が間に合わなくなることがあります。このような場合には、他の言語でプログラミングしなおさなくてはなりません。
大規模開発には不向き
Rubyは制限が少なく、記述の自由度が高い言語です。これは個人でプログラミングをする場合には大きなメリットなのですが、大人数でプログラミングをする際にはネックになることもあります。
というのも、プログラミングのルールをしっかりと決めておかないと、それぞれのエンジニアが自由にプログラミングすることになり、複数のコーディングスタイルが混在してしまいます。
これでは、チーム内でプログラムを共有することは困難です。また、無駄な作業が増え、場合によってはバグを発生させてしまいます。
ルールをしっかりと決めておけば上記のような状況は防げるのですが、前もって完璧なルールを作ることは困難です。
そのため、Rubyはコミュニケーションが取りやすい中・小規模の開発向け言語といえます。
なお、Rubyのフレームワークである「Ruby on Rails」はプログラミングのルールがしっかりと決まっているのが特徴です。誰が書いても同じようなプログラムになるため、大規模開発でも用いられます。
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4. 就活生向け|Rubyはどんな業界で使われている?
続いては、Rubyがどんな業界・ジャンルで使われているプログラミング言語なのかをチェックしていきましょう。ここでご紹介する分野に興味があるのなら、Rubyはおすすめの言語ですし、ピンと来なかった場合には違うプログラミング言語を検討した方がよいかもしれません。
WEBアプリの開発
Rubyが最も活躍している業界の1つがWEBアプリ開発です。これには先にご紹介した「Ruby on Rails」の存在が欠かせません。
国内・海外を問わず、Ruby on Railsを使って開発された有名Webアプリは数えられないほど存在しています。
スマホ(Android)アプリ開発
汎用性の高いRubyは、頻度は少ないですがスマホ(Android)アプリの開発に用いられることもあります。「いろいろなことに使えるRubyだからこそ簡単に実装できる」といったシーンがあるからです。
ただし注意したいのは、Ruby単体でスマホアプリを開発するのは困難なことです。基本となる骨格部分はJavaなどで開発し、ここぞという部分でRubyが使われることになります。
WEBページの開発
ブログなどWEBページの開発でRubyが使われることもあります。RubyでWEBページを作成するメリットは、自由度と拡張性の高さです。
既存のブログサービスを利用した場合、どうしても思い通りにならないことがあるものです。個人ブログであれば「我慢する」で済むかもしれませんが、企業が自社情報を発信する場合、「我慢する」ワケにはいきません。
Rubyで開発した場合、ちょっとしたことも確実に実装可能です。手間はかかりますが、企業のWEBページとしてはメリットの方が大きいと言えます。
また、拡張性も見逃せないポイントです。将来的にWEB上でサービスを展開したいと考えている場合、Rubyを利用しておけば、ページを大きく作り直す必要はありません。必要な部分に必要な機能をプラスしていけばサービスを提供できるようになります。
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5. 就活生向け|Rubyの需要や将来性ってどうなの?
就活をひかえた学生の皆様にとっては、Rubyの需要や将来性も気になりますよね。それぞれチェックしていきましょう。
まず需要についてですが、レバテックキャリアが2019年度に求人数を集計した結果によると、Rubyは5位で、求人の7.42%を占めています。もちろんJavaやPHPには及びませんが、現状では十分に需要があると言えます(※)。
パソコンでもiPhoneでもAndroidでも問題なく使えるWEBアプリケーションは、今後も発展していくと考えられます。そのため、Rubyは将来性のある言語です。
ただし注意したいのが、プログラミング言語にはそれぞれ得意分野があることです。RubyであればWEBアプリが主な用途ですし、AIなどの分野ではPythonがメインで使われています。
プログラミング言語を学ぶ際には、「自分の興味があることに使われている言語かどうか」をしっかりとチェックしておきましょう。
参考:レバテックキャリア 【2020年7月発表】プログラミング言語別求人案件ランキング
6. 学生向け|Rubyを自力で学習するなら
続いては、Rubyのおすすめ学習方法を見ていきましょう。学生の皆様向けになるべく出費の少ない方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
まずはとにかく触ってみること
Rubyに限らず、プログラミングを習得するための王道はとにかく触ってみることです。本やネットには、サンプルのプログラムがあふれていますので、まずは真似して実行してみましょう。続けているうちに感覚がつかめてくるはずです。
また、プログラムを触っていると、どんどんと新たな疑問が生まれてくるものです。それらを解決していくことで自然と実力がついてきます。
学習サイトの利用もおすすめ
「独学では自信がない…」という場合は、学習サイトの利用もおすすめです。たとえばProgateなどには、環境構築が不要でRubyの基礎を学べるコンテンツが用意されています。無料で受講できるものもありますし、有料プランを利用する場合でもスクールに通うのと比べて割安です。
スマホを利用しての受講も可能なので、通学中などのちょっとした時間に勉強できることも、学習サイトならではのメリットです。
7. まとめ
Rubyは日本で生まれた汎用性の高いプログラミング言語です。特にWEBアプリやWEBページの開発で利用されています。そのため、将来的にWEB系を目指すのであれば、Ruby on Railsと共に学んでおくことをおすすめします。堅調な需要が続くと予想されている言語であるため、スキルを生かしてITエンジニアとして活躍していくことができるでしょう。
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