
しかし、自分に合った企業について十分にリサーチすることなく、大手企業だからという理由だけで就活に臨んでしまうと、入社後にミスマッチを起こして早期離職につながるリスクが高まってしまいます。
そこで本記事では、エンジニアから人気の高い大手IT企業についてランキング形式で紹介しながら、大手のメリット・デメリット、就職先に選びたいホワイト企業の選び方などについても解説します。
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1.エンジニアに人気の大手企業ランキング
まずはエンジニアからの人気が高い大手IT企業について、以下の7社を順番にご紹介します。
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・富士通株式会社
・株式会社NTTデータ
・株式会社日立製作所
・株式会社野村総合研究所
・アクセンチュア株式会社
・株式会社サイバーエージェント
・株式会社ジャストシステム
それぞれの企業が持つ強みや特色、企業文化などを理解して、自分のキャリアビジョンに合った企業選びの参考にしてください。
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富士通株式会社
富士通株式会社は、日本を代表するIT企業として、ハードウェアからソフトウェア、クラウドサービスまで幅広い事業を展開している大手IT企業です。2024年度実績で売上収益は3兆5,501億円を記録する大規模なビジネスモデルを有しており、国内だけではなくグローバルに活躍している企業でもあります。特にAIやIoT、5G、量子コンピューティングなどの先端技術分野への積極的な投資が注目されており、最新技術に触れたいエンジニアにとって魅力的な環境です。挑戦・信頼・共感の3つの価値観を重視する「Fujitsu Way」という行動指針のもと、チャレンジ精神を重視する文化があり、エンジニアの自主性が尊重される風土もあります。教育制度が充実していてグローバル人材の育成にも力を入れているほか、フレックスタイム制やテレワークなど柔軟な働き方を推進しており、ワークライフバランスを重視する方にもおすすめです。
株式会社NTTデータ
NTTデータは、国内最大級のSIer(システムインテグレーター)として、金融、公共、通信など幅広い分野で大規模システム開発を手掛けている大手IT企業です。特に金融系システムや公共インフラなど、社会的影響力の大きいプロジェクトに携わる機会が多く、責任ある仕事を通じて成長したいエンジニアに適した環境です。同社では「駒場研修センター」を設置し、幅広いメニューの研修制度を用意しているのも特徴です。また、グローバル展開も積極的に進めており、アジア・北米・欧州をはじめとする海外拠点も豊富なので、国際的なプロジェクトに携わるチャンスもあります。福利厚生も手厚く、ライフスタイルの変化に合わせた再採用制度やテレワーク制度、フレックスタイム制度といった仕組みも整っています。
株式会社日立製作所
日立製作所は、100年以上の歴史を持つ総合電機メーカーであり、IT・デジタル分野においても強固な基盤を持っている大手企業です。特に「Lumada」と呼ばれるビジネスモデルを筆頭として、IoT、AI、ビッグデータなどの先端技術を活用した事業展開が特徴的です。製造業にルーツを持つ企業なので、ソフトウェア・ハードウェアの両方に関わる開発経験を積める点が魅力です。社会インフラや産業システムなど、社会的意義の高いプロジェクトに携わる機会が多く、自分の仕事を通じて社会貢献したいエンジニアにとって理想的な環境といえます。社費による著名な海外大学への海外留学が認められているなど、グローバル人材の育成に力を入れている社風なので、世界を舞台として活躍したい方にもおすすめです。
株式会社野村総合研究所
野村総合研究所(NRI)は、「経営コンサルティング事業」「ITソリューション事業」の2つの事業を両輪とする独自のビジネスモデルで知られている人気の就職先です。特に金融分野のシステム開発に強みを持ち、証券取引や銀行システムなど、高い信頼性と性能が求められる基幹システムの構築・運用を手がけています。システム開発の現場で活躍できるだけではなく、コンサルティング部門との連携により、上流工程から参画できる機会も多くなると考えられます。働き方改革にも積極的で、リモートワークやフレックスタイム制の導入、残業時間の削減などを中心に、男女問わず働きやすい環境づくりに取り組んでいる大手企業です。
アクセンチュア株式会社
アクセンチュアは、アイルランドに本拠を置きながら世界的に展開するコンサルティングファームであり、テクノロジー領域においても確固たる地位を築いています。グローバルに活躍する同社ならではの知見と最新技術を組み合わせたDX支援が強みで、クラウド、AI、ブロックチェーンなど先端技術を活用した革新的なシステム開発・ITコンサルティングに携わる機会が豊富です。外資系企業ならではの実力主義の文化があり、成果に応じた評価・報酬が得られる環境が整っています。また、世界49ヵ国・200都市で事業展開するグローバル企業ということもあり、国際的なプロジェクトや海外勤務のチャンスも豊富で、グローバルに活躍するエンジニアを目指す方におすすめです。
株式会社サイバーエージェント
サイバーエージェントは、インターネット広告事業やメディア事業、ソーシャルゲーム事業などを展開する大手企業で、特にWebアプリ・スマホアプリ開発において強みを持ちます。「AbemaTV」をはじめとする、多くのユーザーを抱える自社サービスを運営しているため、大規模サービスに対応したインフラ構築や、メガベンチャーとして最先端のトレンドを取り入れたWeb開発など、将来性の高いスキルを磨ける環境が整っています。若手エンジニアの育成にも力を入れており、『ENERGY』と呼ばれる技術者向け支援制度により、未経験から着実にキャリアアップできる就職先となっています。
株式会社ジャストシステム
ジャストシステムは、「一太郎」や「ATOK」などの国産ソフトウェア開発で知られる老舗IT企業です。長年にわたり日本語処理や自然言語処理の分野で高い知見を蓄積しており、最近ではAI技術を活用した新サービスの開発も進めています。「スマイルゼミ」をはじめとして教育分野向けのサービスも展開しており、社会的意義のある製品開発に携わりたいエンジニアにとって魅力的な環境です。受託開発が中心のSIerではなく、自社製品を手掛ける自社開発企業に分類されるため、企画・設計から開発、テスト、リリースまでの一連のプロセスを経験できる点も特徴です。社員の平均年収が高いことでも知られており、待遇面を重視するエンジニアからの人気が高い就職先です。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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2.エンジニアにとってのホワイト企業の定義とは?
エンジニアとしての就職先を選ぶ際には、単に大手のネームバリューや安定性だけで決めるのではなく、自分自身がエンジニアとして働きやすい「ホワイト企業」であることをリサーチしながら就活に臨むことが大切です。ここではエンジニアにとってのホワイト企業の定義として、以下の3つのポイントをご紹介します。
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・残業が少なく働き方の自由度が高い
・エンジニアとしてのスキルアップを応援する社風がある
・給与水準が高く明瞭な評価制度がある
一つひとつ順番に解説しますので、就職先選びの基準に取り入れてみてください。
残業が少なく働き方の自由度が高い
エンジニアとして働きやすい就職先を選ぶなら、残業が少ないこと、そして働き方の自由度が高いことを重視すると良いでしょう。具体的には、リモートワークや在宅勤務、コアタイムなしのフレックスタイム制など、エンジニア一人ひとりのライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を採用している企業が挙げられます。こうした環境では、自分の集中力が高い時間帯に効率よく作業を進められるため、エンジニアとしての生産性向上にもつながり、市場価値の高い人材を目指せるようになります。プライベートの時間を確保しやすいため、趣味や家族との時間、自己啓発などに充てる余裕が生まれるメリットもあるので、多様性ある働き方を認めているなら大手だけではなく中小企業も候補に加えると良いでしょう。
エンジニアとしてのスキルアップを応援する社風がある
エンジニアにとって積極的に選考を受けたいホワイト企業の特徴として、エンジニアとしてのスキルアップを応援する社風があることが挙げられます。たとえば、社内勉強会や資格取得支援制度、書籍購入費補助などが挙げられます。勤務時間中にスキルアップに取り組める制度を取り入れる企業も増えており、給料を受け取りながらエンジニアとしての技術力を磨ける場合もあります。実績ある技術・言語だけではなく、業界のトレンドとなっている技術・言語を取り入れながらプロジェクトを進める組織文化があると、モチベーションの維持にも、長期的なキャリア形成にも有利に働くでしょう。
給与水準が高く明瞭な評価制度がある
エンジニアにとっての理想的な職場環境として、給与水準が高く明瞭な評価制度があることが挙げられます。エンジニアとしての適正な年収水準が設定されていて経済的なストレスを抱えることなく、加えてがんばりに応じた評価によってモチベーションを維持できる環境であれば、長期的なキャリア形成に役立ちます。昇給やボーナス、昇進の条件が明確で、透明性の高い評価制度があることで、自分の働き方に対して不安・不満を抱えることなく、安心して業務に取り組むことができるでしょう。
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3.エンジニアが大手企業で働くメリット
本記事ではエンジニアに人気の大手IT企業についてご紹介してきましたが、大手企業の働き方にはメリット・デメリットの両面があるのも事実です。ここではエンジニアが大手企業を選ぶメリットについて、以下の3つのポイントごとに解説します。
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・待遇・福利厚生が充実している
・大規模プロジェクトを経験するチャンスが豊富
・教育体制が手厚くスキルアップの機会が多い
一つひとつ詳しく解説しますので、就職先選びの参考にしてみてください。
待遇・福利厚生が充実している
大手企業の最大の魅力の一つは、充実した待遇・福利厚生です。安定した経営基盤を持つ大手企業では、平均を上回る基本給に加え、各種手当や賞与、退職金制度などが整備されています。社宅や住宅手当、家族手当、通勤手当などの諸手当も充実していることが多く、経済的なストレスを感じにくい環境があります。自社で社員食堂や保養所を設けているケースも多く、中小企業では得にくい福利厚生を利用できることも大きなメリットです。
大規模プロジェクトを経験するチャンスが豊富
大手企業では、大規模かつ社会的影響力の大きいプロジェクトにエンジニアとして携わる機会が多くあります。金融システムやITインフラ、大規模なWebサービスなど、数百人規模の開発チームで取り組む大型プロジェクトでは、システム設計から開発、運用まで幅広い工程を経験できるため、技術者としての視野を広げられるメリットがあります。大規模プロジェクトでは、業界最先端のトレンドや高度なセキュリティ対策を取り入れるケースもあるので、小規模な開発では経験できない課題へ挑戦できる機会も豊富です。こうした経験を活かすことで、将来のエンジニアとしてのキャリアアップを有利に進めることができるでしょう。
教育体制が手厚くスキルアップの機会が多い
大手企業のエンジニアとして働くメリットの一つに、教育体制が手厚くスキルアップの機会が多いことも挙げられます。新入社員研修から始まり、階層別研修やマネージャー研修など、キャリアステージに応じたさまざまな成長機会が提供されています。経験豊富な先輩エンジニアが在籍し、経営体力があって教育コストを投下できる大手企業ならではの強みと言えます。長年の開発実績から、社内の技術ライブラリやナレッジベースが充実していることも多く、先輩エンジニアのノウハウを効率的に学ぶことができるのです。特に未経験からエンジニアを目指す場合、短期間で効率的にスキルアップするためにも有利に働くことでしょう。
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4.エンジニアが大手企業で働くデメリット
大手企業でエンジニアとして働くことには多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。
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・現場経験を積みにくく技術力を磨くには不向き
・大規模プロジェクトで大きなプレッシャーを受けることも
・先端技術を仕事に活かすのが難しい
上記3つのデメリットについて、具体的に解説しましょう。
現場経験を積みにくく技術力を磨くには不向き
大手企業の中でもSIerに勤めるエンジニアの場合、主にシステム開発の上流工程を担当することが多くなるため、プログラミングスキルを活かして現場でコーディング作業する機会が少ない傾向にあります。その結果、プログラマー的な技術力を磨くのが難しく、技術力を追求したい方にはやや不向きな環境です。上流工程の経験が豊富なエンジニアは市場価値が高く、長期的なキャリア形成でも有利になるものの、独学で実践的なプログラミングスキルを磨くなどの工夫が求められるでしょう。
大規模プロジェクトで大きなプレッシャーを受けることも
大手企業の大規模プロジェクトでは、社会的影響力の大きいシステムを扱うことが多く、品質や納期の水準が非常に高くなります。金融システムやITインフラなど、障害が発生した場合の影響が広範囲にわたるプロジェクトでは、一人ひとりのエンジニアに大きな責任とプレッシャーがかかることがあります。また、多くの関係者が関わる大規模プロジェクトでは、調整業務や会議、ドキュメント作成などの雑務の比率が高くなりがちで、技術的な作業に集中できないことへのストレスを感じるエンジニアも少なくありません。
先端技術を仕事に活かすのが難しい
大手企業では、安定性・信頼性を重視するため、実績のある言語や標準化された技術を採用する傾向があります。そのため、最新の技術トレンドや先進的なツールをすぐに業務に取り入れることが難しい傾向にあります。新しいプログラミング言語やフレームワークを採用するには、社内での承認プロセスを経る必要があるなど、技術的な進化のスピードに対応しきれないことも考えられます。また、レガシーシステムの保守・運用を担当することも多く、一昔前の言語・技術での開発を余儀なくされることもあります。最新技術に触れながら活躍したいエンジニアにとっては、大手企業はやや不利な環境になるかもしれません。
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5.まとめ
本記事では、エンジニアに人気の大手IT企業として、以下の7社について解説してきました。
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・富士通株式会社
・株式会社NTTデータ
・株式会社日立製作所
・株式会社野村総合研究所
・アクセンチュア株式会社
・株式会社サイバーエージェント
・株式会社ジャストシステム
大手企業は待遇・福利厚生が充実しており、大規模プロジェクトの経験を積みやすいなどのメリットがあります。手厚い教育体制があるのも大手ならではの魅力ですが、現場での技術力を磨きにくい環境があることや、大きなプレッシャーを受けやすいというデメリットに注意が必要です。
ここで解説してきたホワイト企業の定義・選び方も参考にしながら、大手だけにこだわることなく自分の理想の就職先を探してみてください。
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