
この記事では、文系でIT系技術職に就職することの難しさや内定を取るための観点、活躍することができるのかといった疑問を解説していきます。IT系の企業への技術職就職を考えている文系学生は参考にしてみてください。
- 1.文系は技術職就職は可能なのか?
- 2.文系が技術職就職が難しいと言われる3つの理由
- 3.文系学生が技術職就活で内定を取るうえで重要な観点
- 4.文系学生が目指しやすい技術職
- 5.文系理系問わず、IT系技術職の活躍する人の特徴
- 6.文系学生が技術職に就職するためのロードマップ
- 7.文系学生が技術職への志望動機を考える4つのポイント
- 8.文系学生の技術職への面接対策
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1.文系は技術職就職は可能なのか?
文系学生でも技術職への就職は十分に可能です。実際に、法学部や文学部といった文系学部からプログラミングやITスキルを身につけてエンジニアとして働いている文系出身者も多く存在します。
新卒の技術職採用だと、多くの企業ではスキルや専門知識よりもポテンシャルや意欲、論理的思考力を重視する傾向があり、入社後に研修やOJTで学べる体制が整っています。
一方で、理系学生に比べるとスタート時点でのスキルや経験に差があるため、選考においては不利に働く場面もあります。特に、大手研究職やエンジニア職の中には、そもそも理系院卒学生しか応募を受け付けていない企業もある点には注意しておきましょう。
文系学生が技術職として就職するためには、自己学習やインターン、ポートフォリオ作成などで主体的に補う必要があります。とはいえ、文系ならではの強みもあります。例えば、ユーザー視点で物事を考える力やコミュニケーション能力、ビジネス思考などは、開発現場での連携や顧客対応で重宝される場面も多いです。単なる技術力ではなく、価値あるプロダクトを社会に届ける力という観点で、自身の強みを訴求することがカギとなります。
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2.文系が技術職就職が難しいと言われる3つの理由
続いて、文系が技術職就活をするのが難しいと言われる理由を3つ紹介します。
理系と比べて技術的な基礎知識が不足している
文系学生は大学で情報工学や数学・物理といった専門的な技術科目を体系的に学んでいないケースが多く、選考時点でスキル差が出やすいのが現実です。企業が求めるプログラミングスキルや開発経験を積む機会が少なく、履歴書や面接でのアピール材料に欠けると判断されやすくなります。また、アルゴリズムやデータ構造といった基礎知識が求められる場面では、理系学生と比較して不利と感じる文系学生も少なくありません。
実務経験やポートフォリオの差が出やすい
理系の学生は大学や研究室で開発プロジェクトに取り組む機会が多く、そのまま就職活動でのアピール材料になります。一方、文系学生は自ら学習機会を作らない限り開発経験を積むことが難しいため、GitHubやポートフォリオサイトに公開できる成果物が乏しくなりがちです。特に技術職を志望する場合はある程度のスキルの可視化が重視されるため、インターンへの参加やポートフォリオの作成を通じて、実際にスキルをつけている努力をしていることをアピールする必要があります。
周囲からの理解や支援を得にくい
文系学生が技術職を目指す場合、周囲に相談できる相手が少なく、孤独な就職活動になりがちです。学部の教授やキャリアセンターも技術職に精通していない場合が多いため、専門的なアドバイスを受けにくい傾向にあります。
そのため、就活の進め方や企業選びで迷うことも多く、結果的に情報不足や準備不足が原因で選考通過率が低くなるケースもあります。自ら積極的に情報を取りに行く姿勢が求められるのが、文系の技術職就活の難しさの一つです。
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3.文系学生が技術職就活で内定を取るうえで重要な観点
文系学生が技術職を目指す際、理系出身者との技術的な差を自覚しつつ、文系ならではの強みをどう戦略的に活かすかが内定獲得のカギとなります。以下に、就活で意識すべき重要な観点を整理していきましょう。
技術力のギャップは主体的な努力で補う
文系であっても、最低限のプログラミングスキルや技術知識がないと選考突破は難しくなります。基礎的な言語(例:PythonやJavaScriptなど)を一つ習得し、ポートフォリオやGitHubでアウトプットを見せることが重要です。
また、UdemyやProgateなどの学習サービスを活用し、資格取得や競技プログラミングへの参加を通じて自分は本気で学んでいることを企業に示す姿勢が求められます。
文系ならではの強みを尖らせて訴求する
技術職といえど、現場では顧客との折衝やチームとの連携が不可欠です。文系学生は、ビジネス的な思考力、論理的な文章構成力、ユーザー視点での課題発見力といった強みを持っています。
たとえば「自分はエンジニアとして開発だけでなく、顧客のニーズをくみ取る橋渡し役にもなれる」といった立ち位置で自己PRを行うと、理系との差別化が図れます。
強みと弱みを踏まえた戦略的就活が重要
志望企業を選ぶ際には、研修制度が整っていて文系出身者も多く活躍している企業を優先的にリサーチするのが有効です。ESや面接では「なぜ文系の自分が技術職に挑むのか」というストーリーを論理的かつ熱意を込めて語れるよう準備しましょう。
加えて、インターン参加やエンジニア職のOB訪問などで具体的な業務理解を深め、自分の将来像と企業が求める人物像を一致させていくことも、選考突破に直結します。
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4.文系学生が目指しやすい技術職
続いて、文系学生が目指しやすい技術職を紹介していきます。
システムエンジニア
システムエンジニアは、システム開発において上流工程と呼ばれる部分を担当する仕事です。クライアントとの打ち合わせ、要望に合わせたシステムの設計、プログラマーとのコミュニケーションなどを行います。平均年収は、400~500万円です。
プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書を元に、実際にプログラミングを用いてシステムを開発します。平均年収は、400~500万円です。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、インターネット、ネットワーク、サーバー、データベースなどITサービスを提供する土台になる部分を開発・運用・保守する仕事です。インフラは領域が広いため、分野によって細かく仕事内容が分かれています。平均年収は、500~600万円です。
プロジェクトリーダー
プロジェクトリーダーは、システム開発プロジェクトの現場責任者を担う仕事です。チームメンバーをまとめながら、予定通りにプロジェクトが進められるようにスケジュールやタスクの管理を行います。平均年収は、400~500万円です。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、システム開発プロジェクト全体の責任者を担う仕事です。プロジェクトリーダーとの大きな違いは、現場よりもクライアントや関係企業などの対外的な対応がメインになる点にあります。平均年収は、550~650万円です。
SIerの技術職も文系におすすめ
文系未経験の学生が目指しやすい職種の一例として、SIerで働く技術職が挙げられます。SIerには、入社してから数ヶ月間の研修を行う企業も多くあります。そのため、未経験で入社してもある程度の訓練を積んでから現場に出られるのがメリットです。SIerでシステム開発の上流から下流工程を経験し、スキルを磨いた後、転職でその他の企業を目指すのも手でしょう。
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5.文系理系問わず、IT系技術職の活躍する人の特徴
続いて、文系理系問わずIT系の企業の技術職で活躍する人の特徴を解説していきます。
勤勉である
ITは、非常に速いスピードで進化を続けています。「数年前まではスタンダードだったシステムやプログラミング言語が、現在はほとんど使われなくなった」ということは頻繁に起こります。
また、IT業界は実力主義であるため、勤務年数などに関係なく、高いスキルを持った人材が企業に重宝されることになります。IT系の技術職で活躍するためには、自ら進んで最新の技術を学び続ける勤勉さがなければなりません。
柔軟性がある
ITは常に変化し続けているため、IT系技術職の働く環境も頻繁に変化することを求められます。定期的に使い慣れた技術や、やり慣れたルーティンを刷新できる柔軟性が必要です。決まったルーティンワークをしたい人にはIT系技術職は向いていないといえるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
中には、「技術職は1人で黙々と作業をする」というイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、実際には、多くのWebサービス・アプリケーションの開発はチームで行います。質の高い仕事をするためには、他メンバーと良好な関係を保ち、スムーズなやり取りをする必要があります。
さらに、システムエンジニアのような職種では、直接クライアントと打ち合わせをすることもあります。したがって、IT系技術職には高いコミュニケーション能力が必要です。
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6.文系学生が技術職に就職するためのロードマップ
ここでは、文系学生が技術職に就職するためのロードマップを紹介していきます。以下で紹介している内容を一つずつステップを踏んで対策しておき、技術職就活を有利に進められるようにしましょう。
プログラミングや技術の勉強をしておく
文系学生が技術職として就職するには、プログラミングや技術に関するスキルをある程度身につけておく必要があります。
プログラミングの勉強
プログラミングを勉強する方法は、主に書籍・オンライン学習サイトを使った独学、またはプログラミングスクールに通うという選択肢があります。
書籍やオンライン学習サイトを使った学習は、場所や時間に影響されず低予算で進められるのがメリットです。しかし、分からないことをすぐに誰かに質問できない、モチベーションを維持が困難などのデメリットがあります。オンライン学習サイトは、Progate、ドットインストール、Schooなどがおすすめです。
プログラミングスクールは教育のプロが作成したカリキュラムに沿って、一定期間内に確実にスキルを身に付けることが可能です。また、講師にいつでも質問ができる環境が整っており、学習につまづきにくい点も魅力的でしょう。しかし、プログラミングスクールは独学と比較すると、高額な費用が発生する点には注意が必要です。
資格の取得
資格は必須ではありませんが、企業に対して自身の具体的なスキルレベルをアピールする手段となります。大学生に特におすすめの資格は、ITパスポート試験、基本情報技術者試験、そして各プログラミング言語の認定試験です。試験と基本情報技術者試験はどちらも経済産業省が認定する国家試験で、基本的なITスキルを身に付けていることの証明になります。
インターンシップへの参加
インターンシップとは、学生が興味のある企業で一定期間実際に働く体験ができる制度です。体験とはいえ、現役エンジニアとコミュニケーションを取りながら実際の仕事を任されることになります。実践的なスキルが身につき、人脈が広がるのがメリットです。
インターンシップの募集情報は、一般的に求人サイトで検索することができます。また、大学のキャリアセンターを活用するのも良いでしょう。無料で自分に合った情報を提供してくれるだけではなく、その大学限定の募集情報が存在する場合もあります。
ポートフォリオの作成
ポートフォリオとは、エンジニアやデザイナーが自身の制作物を資料にまとめた作品集のことを指します。ポートフォリオは、過去の具体的な成果を提示することができるため、企業に対してスキル、経験値、熱意などをアピールするのに有効です。
Web系の企業ではポートフォリオの提出を求められることが多いですが、SIやSESでは必須であることがほとんどないため、作成するとアピールポイントになるでしょう。
業界・企業分析をしておく
文系学生が技術職を目指す場合、理系学生に比べて専門知識やスキルで不利と見られがちです。そのため、業界や企業分析を通じて「なぜこの技術に興味を持ったのか」「なぜこの企業で働きたいのか」を論理的に説明できるよう準備することが不可欠です。
企業が求める人材像や技術の活用事例、自社プロダクトの強みなどを理解し、自身の関心や志向性と結びつけて語ることで、文系であることをマイナスではなく自分なりの視点としてアピールできます。知識で劣っていても、意欲や理解力、情報収集力で補い、納得感のある志望動機を語ることが重要です。
「書いてみたけどこれで評価されるのかわからない…」「ESで落ちてしまう。何がいけないかわからない」と悩む場合は、就活エージェントに相談してみるのも一つの手です。
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7.文系学生が技術職への志望動機を考える4つのポイント
ここからは、文系学生が技術職を目指す際の志望動機のチェックポイントを4つに絞って紹介します。志望動機は、企業がIT未経験の文系学生を選考する際に重視する点なので、しっかりと対策しましょう。
IT業界へ興味を持ったきっかけを挙げる
志望動機として、IT業界へ興味を持ったきっかけを盛り込みましょう。興味を持った経緯を交えて説明することで、技術職に就きたいという強い意志や熱意が伝わりやすくなります。また、エピソードを詳細に伝えることで、具体性や納得感が生まれます。
興味を持ったきっかけとなる具体的なエピソードが思い当たらない場合は、より自身の日常生活に近いところから想起しましょう。身近な内容のほうが、採用担当者への説明もしやすくなります。ITは日常生活にあふれているため、比較的話題を見つけやすいでしょう。
関連記事:「なぜIT業界を選んだのか」に答えるには? 志望動機の書き方や例文を紹介
「モノづくり」へ興味を持った理由や魅力を書き出す
IT業界への興味に加えて、「モノづくり」に関心を持った経緯を書き出しておきましょう。なぜなら、IT業界の仕事は自らシステムをつくり出す場面が多く、モノづくりへの興味は志望動機の一つになるためです。
また、自ら手を動かして何かを作り上げた経験は高い評価へつながりやすくなります。特に、ITに関するモノづくり(システム・Webサイト・Excelの制作物・ロボット)の経験があれば強みとしてアピールすることが可能です。もちろん、IT以外でも成果物になりうるものがあれば、洗い出しておきましょう。
チームで協力した経験を挙げる
チームで協力した経験を志望動機に盛り込むのも有効です。IT業界に限りませんが、技術職は単独ではなく、プロジェクトを立ち上げてチームで取り組むことが多くあります。実務では協調性が問われるため、チームで何かを作り上げた経験は高い評価につながるでしょう。
経験談として具体的な過程を洗い出しておくと、採用担当者へより明確に自らの経験や長所が伝えられます。
マイナス印象につながる志望動機は避ける
IT系の企業にマイナスの印象を与えてしまう志望動機は、避けたほうがよいでしょう。
たとえば、「ITに関する教育体制を魅力に感じた」「未経験でも入社できるから」といった志望動機は控えたほうがよいといわれます。なぜなら、「ITのスキルが身につけばすぐにやめてしまうのでは?」と捉える採用担当者もいるためです。
教育体制に魅力を感じたなら、培ったスキルを活かしてその会社でどんなことにチャレンジしたいと考えているのかまで述べるようにするのがおすすめです。
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8.文系学生の技術職への面接対策
ここでは、文系学生が技術職に応募する際の面接対策について解説します。ポイントを事前に把握して、面接対策に臨みましょう。
正直な志望動機を言葉にし、深掘りする
「なぜその企業を選んだか」「なぜIT業界のエンジニアになりたいか」など、自身の志望動機を明確にしましょう。事前に自分の中で深堀りしておくと、面接時にIT系の採用担当者から質問された際に、その場で繕うことなく正直に答えられます。
未経験だからいえる「関心」「意欲」を具体的に述べる
文系学生の場合、情報系や理系に比べて知識が劣る人も多いため、その分関心と意欲をアピールすることが大切です。前述できっかけ・エピソードの重要性を説明したとおり、IT業界・モノづくりへの興味や関心に沿って何か行動していることがあれば、面接官に伝えましょう。
入社したら何をしたいか目標を明確に述べる
入社後のアクションについて面接官にアピールすることで、一緒に働くイメージを持ってもらえます。
文系の方がIT系技術職を目指す場合、具体的な仕事内容をイメージするのが難しい場合もあるでしょう。現場で働く技術者のインタビュー記事を読んだり、直接ヒアリングを行ったりしておくと、入社後のアクションプランが鮮明になります。
企業の具体的な業務内容を把握し志望理由に盛り込む
前述の内容とは重なりますが、業態や働き方は企業により異なるため、志望企業の業務内容を把握することは欠かせません。エンジニアの仕事についてきちんと理解しておき、志望企業の業務範囲から、自分が何をしたいのかを面接時に説明できるように備えておきましょう。
その他、文系からシステムエンジニアを目指す学生の方は、以下の記事も参考にしてみて下さい。
関連記事:システムエンジニアには文系出身者もなれる?就職するのに必要な知識を解説
ITエンジニア特化だからわかる!内定が出るES、選考対策を教えます
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