
SEOコンサルタントは、検索アルゴリズムの分析・研究や、クライアント企業へのヒアリングを通じた要件整理・要件定義、SEO施策の実施とその後の効果測定などの仕事内容に携わります。Web開発についての基礎知識のほか、SEOツールの扱いやプレゼンスキル・ヒアリングスキルなどが要求される仕事でもあります。
本記事では、SEOの知見を活かして働ける代表的な仕事として、SEOコンサルタントについてご紹介します。SEO分野の将来性や必要スキル、将来のキャリアパスについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
1.SEOコンサルタントとは?
SEOコンサルタントは、企業のホームページやWebサイトを、検索エンジンで上位表示させるための専門家です。Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードで検索した時、クライアント企業のWebサイトが検索結果の上位に表示されるよう、SEO(検索エンジン最適化)の施策を提案・実行するのが仕事です。
SEOはGoogle検索で上位表示を狙う時だけではなく、InstagramやYouTubeなどのSNSで自社の投稿を上位に表示させる際にも役立つ知識・スキルなので、今後も幅広い分野で活躍が見込まれている職種です。
SEOの意味・役割
そもそも「SEO」とは、「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジンに最適化するサイト設計やコンテンツ制作のことを指します。一つひとつのサイトを評価する「クローラー」にとって巡回しやすいサイト構造を整え、独自性や信頼性に優れたコンテンツをサイト内に掲載することにより、SEOに強い自社サイトを構築することができます。
クライアント企業の依頼に応じて、自社サイトやホームページを制作するWeb開発の現場で重宝される知識・スキルであり、SEO対策の仕事を手掛けるエンジニアやライター、編集者も多く活躍しています。
SEOが重視される理由
昨今では多くの企業が自社サイトを所有しており、その資源を活用したデジタルマーケティングに注目が集まっています。Google検索をはじめとして、InstagramやYouTubeなどのSNSは、ユーザーが欲しい情報を探す時に用いられることが多い手段です。そのためGoogle検索やSNSの検索結果で上位に表示されることで、多くのユーザーに自社のWebサイトを閲覧してもらえる可能性が高まるのです。
また、SEO対策は高額な広告費をかけずに、自然な形でユーザーを集客できる点も大きなメリットです。テレビCM・新聞広告などの従来の広告手段と比べて、SEOを通じたWeb集客はコストパフォーマンスに優れ、一度サイトを構築すれば長期にわたって広告効果が期待できます。
こうした背景から、SEOは企業にとってのデジタルマーケティングにおいて不可欠な手段となっており、SEOコンサルタントの需要も高まっています。特にECサイトや企業の採用サイトなど、Webサイトの集客力が事業の成功に直結するケースでは、SEOコンサルタントのニーズはさらに高いものとなるでしょう。
\15年超の実績を持つレバテックが運営/
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2.SEOコンサルタントの将来性
SEOコンサルタントは、IT系やマーケティング系の職種の中では、今後も高い需要が期待できる将来性の明るい職種です。SEOに関するスキル・経験は、自社サイトの制作だけではなく、InstagramやYouTubeなどのSNSアカウントを運用する際にも活かすことができます。そのためGoogle検索を利用するユーザーが減少傾向にあると言われる昨今でも、SEOコンサルタントの需要は低下しにくいのです。
ただしGoogle検索をはじめとする検索アルゴリズムは、ユーザーのニーズに応えられるように定期的にアップデートされ、SEOの手法も日々変化しています。そのためSEOコンサルタントとして活躍し続けるためには、常に最新のトレンドやアップデート内容を理解し、効果的な施策を提案できる専門性が求められます。
また、SEOエンジニアとしての技術的な知見を持っている方や、Webエンジニアとしてサーバーサイド開発にも取り組めるスキルを持った方なら、さらに市場価値の高いSEOコンサルタントを目指せるでしょう。
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3.SEOコンサルタントの仕事内容
ここからはSEOコンサルタントの具体的な仕事内容についてご紹介します。
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・検索アルゴリズムの分析・研究
・要件整理・要件定義
・SEO施策の立案
・サイト設計・最適化
・効果測定と改善
一つひとつ順番に解説しますので、SEO関連の仕事について理解を深めておきましょう。
検索アルゴリズムの分析・研究
SEOコンサルタントが担当する仕事内容には、検索アルゴリズムの分析・研究が含まれます。Googleをはじめとする検索エンジンでは、ユーザーが検索したキーワードに応じて最適な検索結果を表示するためのアルゴリズムが日々更新されています。SEOコンサルタントは、こうした検索アルゴリズムの変化やトレンドをいち早くキャッチしながら、クライアント企業に提案するSEO施策に取り入れる必要があります。
同じキーワードであっても検索する日時によって異なる検索結果が表示されることも珍しくないため、常に分析・検証しながら検索アルゴリズムを研究しなければなりません。検索アルゴリズムの理解を深めるため、Googleの公式ブログやドキュメントを定期的にチェックすることも重要になります。
要件整理・要件定義
要件整理・要件定義は、クライアント企業へのヒアリングをもとに、SEO施策を考えるために必要な要件を整理・定義する仕事です。SEOコンサルタントへの依頼内容は常に同じというわけではなく、クライアント企業によってSEO対策の目的・要望は大きく異なります。どのようなユーザーに自社サイトを訪れてもらいたいのか、訪問後どのようなアクションを起こしてもらいたいのかなど、クライアント企業の要望を整理することで、SEO施策の方向性を定めることができます。
また、SEOへの理解に乏しいクライアント企業の場合、「とにかくPVを増やしたい」「派手なコンテンツを増やしたい」など、SEO対策に直結しない要望が出てくることもあります。そうした場合には、効果的なSEO施策の内容について、クライアント企業に対して基礎から丁寧に説明する姿勢も求められます。
SEO施策の立案
SEOコンサルタントの最も重要な仕事内容として、具体的なSEO施策の立案が挙げられます。直近の検索アルゴリズムの分析結果や、クライアント企業の要望を踏まえながら、効果的なサイト設計やコンテンツ制作を提案します。
たとえば、狙うべきキーワードの選定や、コンテンツ制作の計画、サイト構造を最適化するための技術的な助言なども含まれます。検索エンジンからの評価を高める「バックリンク」の獲得戦略や、モバイルファーストなサイトづくりにも携わります。
クライアント企業の予算・期間や、既存のWebサイトの状況などを考慮しながら、優先順位をつけながら実行するのが一般的です。強力な競合サイトが存在する場合には、ライバルサイトのSEO対策状況も分析しながら、差別化できる施策を検討する必要があります。
サイト設計・最適化
サイト設計・最適化は、SEOコンサルタントの仕事内容の中でも、エンジニア的な技術的な知見が求められる業務です。HTML/CSSの記述をはじめとして、Webサイトを技術的な側面から最適化を図ることで、検索エンジンから評価されやすいサイトづくりを実現することができます。
具体的には、ページの読み込み速度を改善したり、モバイルファーストを徹底したり、サイトマップを用意したりといった仕事が含まれます。こうしたサイト設計・最適化により、検索エンジンがWebサイトの内容を正確に理解し、適切な評価が得られるようになるのです。
効果測定と改善
SEOコンサルタントの仕事内容として、効果測定と改善も含まれます。過去に実施したSEO施策の効果を客観的に評価し、さらなる改善を提案する重要な業務です。Google AnalyticsやSearch Consoleと呼ばれるツールを活用して、検索順位の変動や流入数の変化、ユーザーの行動などを分析します。
これらのデータをもとに、実施したSEO施策が期待通りの成果をあげているかを確認します。その結果、効果が低い施策があれば見直し、新たな改善案についても提案します。成果につながっている施策については、さらなる充実を目指すことになるでしょう。
SEOは長期的な成果を目指すマーケティング手法なので、短期的な結果だけでなく、中長期的な視点での分析と改善提案が求められます。デジタルマーケティングはどうしても短期的な成果が求められがちなので、しっかりとクライアント企業からの理解を得ながら、測定結果や改善案を丁寧に伝えることが重要です。
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4.SEOコンサルタントの仕事に必要なスキル
次に、SEOコンサルタントの仕事で必要とされるスキルについて、下記の3つをご紹介します。
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・基礎的なWeb開発スキル
・SEOツールを扱うスキル
・プレゼンスキル・ヒアリングスキル
それぞれ順番に解説していきましょう。
基礎的なWeb開発スキル
SEOコンサルタントとして活躍するためには、HTML/CSSなどの言語を扱う基礎的なWeb開発スキルが必要です。SEOコンサルタントが直接Web開発の現場でコードを書く機会は少ないですが、Webサイトの構造を理解し、技術的に最適化されたSEO対策を実施するためには欠かせません。
特に重要なのは、HTMLを使ったマークアップ構造を理解することです。見出しタグの使い方やメタタグの設定など、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても読みやすいサイトを実現するための技術的な知識が必要です。加えてCSSを用いたモバイルファーストなサイト設計や、JavaScriptを使用して動的なコンテンツを実装するスキルも評価されます。
HTML/CSSやJavaScriptを扱うスキルは、プログラミングスキルの中でも習得難易度が低いので、独学でも十分身につけることができます。まずはWebエンジニアとして基礎的なWeb開発スキルを身につけた上で、SEOコンサルタントへのキャリアアップを目指すのもおすすめです。
SEOツールを扱うスキル
SEOコンサルタントの仕事内容では、Google AnalyticsやSearch Consoleと呼ばれるSEOツールが用いられます。これらのツールは、SEOコンサルタントが担当したWebサイトのパフォーマンスを分析し、SEO施策の効果を測定するために不可欠な存在なので、これらのSEOツールの扱いに長けている人物が高く評価されるのです。
Google Analyticsではユーザーの行動分析やアクセス元の把握が可能で、Search Consoleでは検索パフォーマンスやクロール状況などを調べることができます。これらのツールを使いこなすことで、データに基づいた効果的なSEO戦略を提案できるようになり、クライアント企業のWebサイトの検索順位向上に貢献できるようになるでしょう。各SEOツールの分析結果をわかりやすくレポートにまとめ、クライアント企業に説明するスキルも重宝されます。
プレゼンスキル・ヒアリングスキル
SEOコンサルタントの仕事において、クライアント企業と円滑にコミュニケーションを取るスキルは特に重視されます。中でも専門的な知識や概念をわかりやすく説明するプレゼンスキルや、クライアント企業が求めるニーズを的確に汲み取るヒアリングスキルは、SEOコンサルタントとして活躍するために必須のスキルです。SEOコンサルタントの書類選考や面接でも、これらのスキルが重点的に評価されている可能性が高いので、確実にアピールできるように就活対策に取り組みましょう。
また、SEOコンサルタントはWebサイト開発の現場にも関わる仕事なので、WebデザイナーやWebエンジニアなど、他の専門家と協力しながらプロジェクトを進めることが多いです。その際には専門用語を積極的に活用して、迅速かつ的確な意思疎通を図るなど、相手の立場に応じたコミュニケーションを取るスキルも重要です。
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5.SEOコンサルタントのキャリアパス
最後に、SEOコンサルタントとして経験を積むことにより、目指せるキャリアパスについてご紹介します。
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・SEOエンジニアとして技術スキルを磨く
・フリーランスとして独立・開業する
・SEOに強いITコンサルタントを目指す
一つひとつ解説しますので、将来のキャリアプランを立てる時にぜひ参考にしてください。
SEOエンジニアとして技術スキルを磨く
SEOコンサルタントの仕事で経験を積んだ後は、より技術的なスキルに特化したSEOエンジニアとしてのキャリアを目指すことも可能です。SEOエンジニアは、SEO対策の観点からWebサイトの最適化に取り組む仕事で、検索エンジンのクローラーが効率的にサイトを評価できるように、サイト構造やページの読み込み速度を改善する業務を担当します。
HTML/CSSやJavaScriptを用いたWebエンジニアとしての業務を担当するほか、Pythonなどのプログラミング言語を活用して独自のSEO分析ツールの開発やスクリプトによる作業自動化にも取り組みます。SEOエンジニアとして活躍するためには、Web開発の知識に加えて、サーバーサイド開発の知識やデータベースを扱うスキルも必要になるため、技術的なスキルの習得に取り組んでおくと良いでしょう。
フリーランスとして独立・開業する
SEOコンサルタントとしての経験を積んだ後は、フリーランスとして独立・開業する道も選択肢の一つです。フリーランスのSEOコンサルタントとして活躍するためには、SEOの専門知識に加えて、案件獲得のための営業スキルや、プロジェクト管理のためのマネジメントスキルも必要とされます。
フリーランスとして独立することで、自由度の高い働き方を実現可能で、活躍した分だけ報酬に反映されるメリットがあります。働く場所・時間を自分でコントロールできるので、将来はフリーランスとして独立することをキャリアプランに据えている方も多いです。ただし、社会保険には自分で加入する必要があり、案件獲得のための営業が必要になるなど、安定した収入を得るためには相応の努力が求められることに注意しましょう。
SEOに強いITコンサルタントを目指す
SEOコンサルタントとしての経験を活かし、SEOに強いITコンサルタントとして活躍することも可能です。SEOを専門とするITコンサルタントは、Webサイトの最適化だけでなく、企業のマーケティング戦略全体を提案・実行できる専門家として、高い将来性が期待できます。
クライアント企業から信頼されるITコンサルタントになるためには、SEOの専門知識に加えて、Webマーケティングやデータ分析、プロジェクトマネジメントなど、より幅広い分野のスキルが必要となります。特に企業が抱える経営課題を分析し、ITを活用した解決策を提案するスキルが重視されるので、SEOコンサルタントとして働きながら経営者視点やビジネススキルを身につける意識を持つと良いでしょう。
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6.まとめ
SEOに関わる代表的な仕事として、本記事ではSEOコンサルタントの仕事内容や働き方、必要とされるスキルなどをご紹介してきました。SEOコンサルタントは、クライアント企業のWebサイトを最適化した上で検索エンジンからの評価を高めて、訪問ユーザーや問い合わせ・購入件数を増やすために活躍する専門家です。
SEOコンサルタントの仕事を通じて得られるスキル・経験は、InstagramやYouTubeなどのSNSアカウントを運用する際にも活かせるので、今後も高い将来性が期待できます。ただし入社後に担当する業務として、検索アルゴリズムの分析・研究やSEO施策の立案、サイト設計・最適化など、専門性の高いさまざまな仕事内容を担当することになるため、日々の勉強やスキルアップが重要となることを押さえておきましょう。
本記事で解説してきたSEOコンサルタントの仕事内容を踏まえ、理想の職種選びの参考にしてみてください。
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レバテックルーキーは、レバテックが運営するITエンジニア専門の就活エージェントです。多数のITエンジニアのキャリア支援経験のあるアドバイザーが、あなたのスキルと希望に合わせた企業の紹介から、人事目線での面接対策など、就職までを一貫してサポートします。ES添削、面接対策、ポートフォリオ作成サポートなども実施していますので、まずは一度カウンセリングにお越しください。
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