SEの適性検査はどんな問題が出る?対策方法を解説

SEの適性検査はどんな問題が出る?対策方法を解説
SE(システムエンジニア)の採用選考で用いられる適性検査として代表的なのは、「CAB(コンピュータ職適性テスト)」です。CABはスピードを意識して解答する必要があり、事前の練習が必要となります。
この記事では、CABの対策方法のほか、SEの仕事内容や向いている人の特徴、一般的な選考の流れをまとめました。SEを目指す学生の方は、自分がSEに向いているかを確かめた上で、適性検査の対策を始めましょう。

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1.IT企業がSEの選考で適性検査を行う理由とは?

就活での選考といえば、エントリーシート・履歴書を見る書類選考、面接、SEであればコーディングテストなどが中心ですが、「CAB」などの適性検査を実施する企業も少なくありません。ここではIT企業がなぜ適性検査を実施するのか、その理由を解説しますので、企業側の立場を理解した上で選考に臨みましょう。

SEなどのITエンジニアは向き不向きが激しいため

SE(システムエンジニア)をはじめとするITエンジニアは、他の職種と比較して特に向き不向きが顕著に現れる傾向があります。プログラミングへの適性や論理的思考力、問題解決能力など、技術職特有のスキルが求められるためです。

たとえば、複雑なシステム設計では数学的思考や抽象化能力が不可欠であり、プログラミングでは細部への注意力と正確性が重要になります。そのため企業側は、面接だけでは測りきれないこれらの適性を客観的に評価するために、適性検査を導入しています。適性検査を通じて学生のポテンシャルや資質を把握することで、SEとしての成功しやすさを予測しているのです。

SE人気が高く効率的な選考が必要とされるため

近年ではDXの推進やシステム開発需要の急拡大により、SEの人気は非常に高まっています。安定した就職先として認知されているだけでなく、高い技術力を身につけることで将来性のあるキャリアを築けることから、多くの学生がSEを志望するようになりました。その結果、大手IT企業では数千人規模の応募者が集まることも珍しくありません。このような状況下で、企業は限られた時間と人的リソースの中で効率的に優秀な人材を選抜する必要があります。

そうした背景から適性検査は、一度に大量の候補者を客観的に評価できるツールと位置付けられています。特にWeb形式の適性検査であれば、学生は自宅から受験でき、企業側も自動採点により迅速に結果を得られます。その結果、面接に進む学生を効率的に絞り込むことができ、採用プロセス全体の最適化を実現しているのです。

応募書類では測れない優秀な人材を確保するため

履歴書やエントリーシートなどの応募書類では、候補者の学歴、資格、これまでの経験などの表面的な情報しか把握できません。しかし、SEとして成功するために最も重要な要素は、論理的思考力、問題解決能力といった潜在的な能力です。たとえば、情報系学部出身でなくても優れた適性を持つ人材や、逆に高い学歴を持ちながらも実際の業務には向いていない人材も存在します。

適性検査は、こうした書類では判断できない「隠れた才能」を発見する重要な役割を果たしています。特にCAB適性検査では、暗算、法則性、命令表、暗号という4つの問題を通じて、SEに必要な論理的思考力や情報処理能力を直接測定できます。適性検査を活用することで、学歴や経験に関係なく、真に適性のある人材を公平に評価し、採用後のミスマッチを防ぐことができるのです。

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2.SEの適性検査では「Web方式」「マークシート方式」の2つが主流

適性検査には、Web方式とマークシート方式の2つの形式があります。それぞれの特徴を理解した上で、検査を受ける準備をしましょう。

Web方式の適性検査の具体例

Web方式の適性検査は、インターネット環境があればどこからでも受験できる利便性の高い形式です。代表的な検査としては、SHL社の「玉手箱」やリクルート社の「SPI3-Web」、そしてSE職に特化した「CAB-Web」があります。CAB-Webでは、暗算、法則性、命令表、暗号の4つの能力検査を72分で解答する必要があります。画面上に表示される問題に対して、マウスクリックやキーボード入力で回答するのが原則です。

Web方式の特徴として、問題の順番が固定されており、一度次の問題に進むと前の問題に戻ることができないことが挙げられます。企業側にとっては結果の集計が自動化されるため、迅速な評価が可能で、大量の応募者を効率的に処理できるメリットがあります。受験者は24時間いつでも受験できて、結果もリアルタイムで企業に送信されます。

マークシート方式の適性検査の具体例

マークシート方式の適性検査は、企業の会議室や指定された会場で、筆記形式で実施される伝統的な方法です。代表的な検査には「CAB」「GAB」「IMAGES」などがあります。CABはWeb版と内容は共通しており、暗算、法則性、命令表、暗号の各分野の問題に取り組みます。受験者は問題冊子を見ながら、専用の解答用紙に鉛筆でマークを塗りつぶす流れです。

筆記方式の利点として、Web方式とは異なり問題間の行き来が自由なので、時間配分を自分でコントロールできることが挙げられます。難しい問題をスキップして後で戻ったり、得意分野に時間をかけたりする戦略的な解答が可能です。また、計算用紙の使用が認められているため、複雑な暗算問題でも途中経過を書き残しながら解答できます。企業側は会場の準備や監督者の配置が必要ですが、不正行為の防止や受験環境の統一という面でメリットがある検査方式です。

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3. SEを目指す学生の就職活動の流れ

SEの採用では、多くの企業が適性検査を実施しています。ここでは、一般的な採用選考の流れと適性検査の内容を紹介するので、これからSEを目指す人は参考にしてください。

エントリー・応募書類の提出

企業に応募する際には、まずは企業の採用ページや就活情報サイトからエントリーを行います。
エントリー後はエントリーシートや履歴書の提出を求められるので、大学・大学院で学習した内容や、取得しているIT関連の資格などをアピールしましょう。新卒であっても、すでにITに関する知識を身につけていれば、倍率の高い企業に就職するのに有利になります。
情報系の学部に属していない場合は、ITに興味があり、今後スキルを身に付けていく意欲がある点を強調しましょう。

適性検査

適性検査は多くの場合、能力検査と性格検査で構成されます。

能力検査

仕事に必要な思考力や知識を測るもので、国語や算数・数学を応用した問題が出題されます。新卒採用全体ではSPIや玉手箱を採用する企業が多いですが、SEの場合はCAB適性検査が多い傾向です。能力検査は事前の対策ができるため、志望度の高い企業を受ける場合は入念に準備を行いましょう。

性格検査

個人の性格的な特徴を測定する検査で、日頃の行動や考え方に対する質問から、仕事に取り組む際の姿勢や人との関わり方などを明らかにします。
性格検査には、能力検査のような正解・不正解はなく、その人のパーソナリティに焦点を当てているのが特徴です。

面接

SEの面接では、SEの仕事に対する熱意や適性、応募企業との相性が見られています。応募書類に記載した事柄について深く聞かれたり、ITに関する知識を問われたりすることもあるでしょう。情報系の学生は、学校での開発経験や大学院での研究を発表する機会が与えられる場合もあるようです。
面接の回数は企業によって異なりますが、2〜3回が平均的です。面接の形式は、個人面接のほかに集団面接やグループディスカッションがあります。

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4. CAB適性検査の概要と対策

ここからは、SEやプログラマーなどIT職種で用いられることが多いCAB適性検査について解説していきます。適性検査に落ちるのが不安な方は、対策の方法を確認しましょう。

CAB適性検査で問われるもの

プログラミングやシステムの設計を行う上では、複雑な事象を単純なパターンに落とし込んだり、少ない工数で解決策を導いたりする能力が必要です。そのため、CAB適性検査では、SEを含むIT系の職種に必要な論理的思考力やひらめき、効率性などが測定されます。

CAB適性検査の測定科目

CAB適性検査の科目は、暗算・法則性・命令表・暗号・パーソナリティ(性格検査)です。
CAB適性検査で問われる暗算は、単に計算するだけではなく、短い時間で回答するための工夫が求められるのが特徴です。暗算のほかには、パズルを解いたり、複数の条件から推理したりするような問題が多く含まれます。

CAB適性検査の特徴

CAB適性検査は知識の暗記で解ける問題は少なく、その場の発想で回答していくのが特徴です。
また、1問あたり10〜30秒程度で回答しなければならないので、集中力も必要となります。学校の試験で成績が良い人でも、高得点を取るには慣れが必要なので、事前に対策する必要があるでしょう。

Web形式と筆記形式の違い

CAB適性検査の出題形式は、Webと筆記の2種類です。Webは自宅のパソコンを使って受験し、筆記は試験会場で検査を受けます。
Webと筆記は出題科目は同じですが、検査時間はWebは72分、筆記は95分とWeb形式の方が短く難易度が高いとされています。

CAB適性検査の対策

CAB対策の参考書は多数出版されているので、独学で学習を進められます。過去問を解いて事前に問題形式に慣れ、時間配分を考えて解答できるように準備してください。
書籍以外には、Webサービスでも過去問を見つけられるので、今すぐ内容を知りたい方は検索してみましょう。

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5. SE採用で用いられるそのほかの適性検査

SEの採用では CAB適性検査のほかに、以下の適性検査が行われることもあります。

IMAGES

試験時間の短さが特徴で、応募者が多い企業が導入している総合適性検査です。測定科目は、計数・言語・英語・パーソナリティの4つで、受験者の基本的な能力を測定する内容となっています。
問題の難易度は比較的低めですが、試験時間が短いため効率的に解答する必要のある検査です。

GAB

GABは新卒総合職の採用を目的とした適性検査ですが、SE採用で用いられることもあります。
測定科目は、言語理解・計数理解・パーソナリティの3つです。知的能力のほかに、ヴァイタリティやチームワークといった特性、営業や研究・開発などいくつかの職務適性について見極めることを目的としています。
計算や図形が中心となるCABとは異なり、文章の読解力を問う設問が多いのが特徴です。

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6. SEの仕事とは?

SE(システムエンジニア)の採用選考で実施される適性検査についてここまで解説してきましたが、そもそもSEがどのような仕事を担当するのかをご紹介します。
SEの仕事は、「要件定義」「設計」「開発・テスト」といった工程から成り立っています。

要件定義

「要件定義」とは、顧客の要望を聞き取り、システムの概要や計画を明らかにする作業です。顧客がシステムで何を実現したいのかをヒアリングし、要件定義書にまとめていきます。

設計

「設計」は、顧客の要望を技術的に、どのように実現するかを決定する工程です。考え得る全ての条件において、システム全体が整合をとって稼働するよう、論理的に設計を行います。

開発・テスト

「開発・テスト」は、実際にコードを書いてプログラムを作成し、要望が実現されたかどうかを検証する作業です。この工程はプログラマーに任せる場合もありますが、SEも開発・テストを実施できるレベルの技術力を備えておくことが望ましいでしょう。

SEの仕事の工程は上記のとおりですが、新卒採用でITエンジニアとして入社した場合、はじめはテストや簡単なコーディング作業から従事するのが一般的です。

関連記事:新卒でSEになるためにしておくべき準備|仕事内容や必要な資格、求められるスキルまで解説

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7. SEに向いている性格は?適性がある人の特徴

SEには、どのような性格・タイプの人が向いているのでしょうか。ここからは、SEに必要な適性をチェックしていきましょう。

論理的思考力がある

システムの構成を考えたり、プログラムを作成したりする上では、論理的に思考する能力(=ロジカルシンキング)が求められます。たとえば、一つでも想定していなかった条件があると、システムの不具合につながってしまうからです。
システムを設計しプログラミングを行うには、物事を順序立てて考えるロジカルシンキングが必要とされます。

コミュニケーション能力がある

SEとして顧客のニーズを反映したシステムを開発するには、顧客の要望を聞き取り適切な提案を行うコミュニケーション能力が不可欠です。
顧客への対応だけではなく、仲間と情報共有しながら開発を進める点でも、SEにとってコミュニケーション能力は必須のスキルといえるでしょう。

ITに関する知識と興味がある

日々、新たな技術が生まれるIT業界には、新しい情報をキャッチアップするための興味・関心がある人が向いています。
今は流行している技術でも、数年後には別の技術が主流になっている可能性はゼロではありません。就職した後も、ITに対して興味を持ち、学習し続ける人がSEとして活躍できるでしょう。

正確性がある

細かいところまで気が回り、正確な作業を行える人はSEに向いています。システムの設計を手掛けるSEが不正確な仕事をしてしまうと、後続の作業やほかのチームメンバーに悪い影響を与えるからです。成果物全体の精度を高めるために、SEには正確で丁寧な仕事をする能力が求められます。

体力がある

職場にもよりますが、納期が決まっているプロジェクトに携わっている場合、納期前になると開発現場は忙しくなり、残業が続くこともあります。生活が不規則になりがちな繁忙期でも、体調を崩さず仕事に取り組める体力がある人は、SEとしてやっていけるでしょう。

関連記事:新卒必見!SEに向いている人、向いていない人の特徴を徹底解説

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8. 適性検査に落ちるかも?SEに適性がない人の特徴

SEに必要な適性が分かったところで、適性がない人の特徴についても確認しましょう。以下に心当たりがある人は、適性検査に落ちる可能性があります。SEには向き不向きがあるので、自分がSEに向いているか考える時間をとるのがおすすめです。

ものづくりに関心がない

SEは手にとって触れる製品をつくるわけではありません。しかし、SEの仕事にはデジタル上のサービスをつくるものづくりの一面があり、ものづくりに興味がある人がやりがいを感じられる仕事です。
反対に、ものづくりに関心がない人にとっては、何かをつくるために技術を磨いたり、エラーの対応に追われたりするのは、辛いと感じられるかもしれません。

細かな作業が苦手

システムの設計書は後々重大な欠陥が生じないよう細かくつくりこむ必要があります。そのため、大雑把で細かな作業が苦手な人はSEに向いていません。

集中力がない

SEの業務には、システムのテストや細かな手直しといった地道な作業が多く、バグが見つかったときは作業をやり直す場面も出てきます。
そのため、地道にコツコツと作業するのが嫌いな人は、SEには不向き。細かな作業が苦にならない人の方が、SEの適性があるといえます。

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9.SEの適性検査ができるサイト

自分にSEの適性があるか客観的に知りたい場合は、適性検査を受けると良いでしょう。適性検査は採用選考で使われるもののほかに、Webサイトで気軽に使えるサービスが存在します。
一般財団法人エンジニアリング協会では、学生向けの適性診断を提供しています。また、プログラミング学習サービスのGeek Jobではプログラマー向けの適性診断を受けられるので、こちらも参考にすると良いでしょう。

ほかにも、就職支援サービスや就職エージェントでも適性診断を提供している場合があります。SEに特化した診断でなくても、自分の性格や考え方を把握することは、向いている仕事を見つける足がかりになるでしょう。

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10. まとめ

SEに適性がある人には、論理的な思考ができる、コミュニケーション能力がある、などの特徴があります。ものづくりに関心がない人や細かな作業が苦手な人は、SEに向いていない可能性もあるので、無料の適性診断を使って自分に向いた仕事を考えると良いでしょう。
SEの選考ではCAB適性検査を行う企業が多いので、事前に参考書を使って対策することをおすすめします。適性検査は試験時間が限られ本番で焦る人も多いため、時間を意識した対策を行うことがポイントです。

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