LPICはどんな資格?LinuCとの違いや活かせる職種も解説

LPICはどんな資格?LinuCとの違いや活かせる職種も解説
LPIC(エルピック)とはLinux技術者認定試験の一種で、インフラエンジニアや社内SE、Linuxエンジニアなど、さまざまな職種で活かせる人気資格です。世界中で通用する国際資格なので、外資系のIT企業への就職を目指す際にも有利に働くのが特徴です。 ただしLPICには1科目ごとに合格した場合の有効期限や、資格取得後の有意性を認定する有効期限が5年に設定されており、転職などのタイミングで資格が無効になってしまわないように注意する必要があります。 本記事では、LPICの試験内容や難易度、LinuCとの違いや資格を活かせる職種などをご紹介します。

 

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1.LPICとは?

LPICとは、Linux技術者認定試験の一種で、Linuxを扱うエンジニアとしての知識・スキルを認定する民間資格です。LPICの運営団体はカナダに本部を置いていますが、日本を含めた全世界で活用されている国際資格となっています。

LPICがスキルを認定するLinuxとは、WindowsやmacOSのようなOSの一種であり、オープンソースで安価に導入できることから、サーバー用のOSとして需要が高いという特徴があります。そのためLPICの資格もITインフラを扱う現場での需要が高く、インフラエンジニアやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニア向けの資格として知られています。

Linuxを用いたサーバーの扱いに長けたエンジニアはどの企業からも高い需要があるため、客観的なスキルの証明となるLPICを取得する方も上昇傾向にあります。未経験からインフラエンジニアの求人に応募する際にも、LPICの資格があると選考を有利に進めることができるでしょう。

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2.LPICの試験内容・難易度

LPICには全部で3つの難易度があり、それぞれのレベルで用意されている科目に合格することで、LPICの認定を受けることができます。それぞれの試験内容や難易度について詳しく解説します。

LPIC-1

LPIC-1は、LPICで最も難易度が低い資格であり、初歩的なLinuxの扱いが問われる資格です。101試験と102試験の2種類が存在し、両方の試験に合格することでLPIC-1の認定を受けられます。LPIC-1の資格があれば、Linuxを用いてサーバーの構築・運用・保守ができるエンジニアであることを証明できます。

LPIC-1の出題範囲には、Linuxのインストールや設定、基本的なネットワーク構築などが含まれます。受験資格は設けられておらず誰でも受験できるほか、実務未経験でも独学で合格を目指せるレベルなので、就活対策として取得するのに最適な難易度となっています。

LPIC-2

LPIC-2は、LPIC-1の合格者を対象とした難易度がやや高めの資格で、中規模サーバーを自分の力で構築・運用できるエンジニアとしてのスキルが要求されます。LPIC-2に合格することで、Linuxを用いたシステム構築のエキスパートとしてのスキルを持っていることを証明できるので、社内での評価向上や転職活動でのアピールポイントになるのが魅力です。

LPIC-2の認定を受けるためには、201試験と202試験の両方に合格する必要があります。実務経験者を想定した難易度となっているため、未経験から合格するハードルは高めですが、新卒採用でLPIC-2をアピールできると企業からは好印象を獲得できるでしょう。

LPIC-3

LPIC-3は、LPICで最も難易度が高い資格であり、LPIC-2を取得していることが受験資格とされています。LPIC-3の試験科目は4つ用意されており、300試験、303試験、305試験、306試験のいずれかに合格すると対応する分野の認定資格を取得することができます。LPIC-2以下と異なり、すべての科目に合格する必要はない点が大きな違いです。

LPIC-3は実務に直結する応用的な問題が多く出題されるため、未経験から合格を目指すのは非常にハードルが高いです。インフラエンジニアやサーバーエンジニアとして豊富な経験を持つ方が、キャリアアップのために取得することで高い評価を得られる資格となっています。

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3.LPICとLinuCの違い

LPICとLinuC(リナック)は、いずれもLinux技術者認定試験の一種であり、難易度や試験範囲はほぼ共通しています。LinuCはLPICをベースとして運営されている認定試験であり、レベル1〜3に試験が分かれているのも同様です。

大きく異なるのは、LinuCは国内市場向けに最適化された資格である点にあります。出題範囲や試験問題が日本語化されていてわかりやすく、日本語環境で学習しやすいのがLinuCの特徴です。また、LPICでは開示されない合格基準・合否判定や試験のスコアなどのデータを提供していることも、LinuCの特徴となっています。

ただし外資系企業や海外の現地企業への就職も視野に入れている場合には、国際資格のLPICと比べて、LinuCは評価を得にくくなる可能性があります。未経験からLPICとLinuCのどちらを目指すべきか迷った場合には、学習しやすさを優先してLinuCを選択することをおすすめします。

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4.LPICを取得するメリット

ここからはLPICを取得することで得られるメリットについて、下記の4つの観点からご紹介します。
 

  • ・Linuxの扱いを効率的に習得できる

    ・国際的に評価される資格が得られる

    ・就職・転職で有利に働く

    ・収入アップにも直結する


一つひとつ順番に解説しましょう。

Linuxの扱いを効率的に習得できる

LPICの取得を目指すことで、試験対策の過程でLinuxの扱いを効率的に習得できることが大きなメリットです。業務用で用いられるLinuxを扱うスキルは、独学で学ぶのが難しく、インフラエンジニアとして入社後、実務経験を積みながら覚えるのが一般的です。しかしLPICの試験対策に取り組み、Linuxを扱うスキルを効率的にインプットすることにより、企業に入社後即戦力で活躍できるエンジニアを目指すことができるのです。

LPICの試験範囲には、Linuxを用いたネットワークの構築や情報セキュリティなど、実務で必要とされる幅広い分野の知識も含まれます。国際的な影響力がある資格として、随時試験内容のアップデートが行われているため、最新トレンドに追いつけない時代遅れの資格となることもありません。LPICには5年間の「有意性」が定められており、認定資格が無効にならないように同一の試験を繰り返し受験する必要があるものの、この仕組みもLinuxの扱いについて最新のスキルをアップデートできることの証と言えるでしょう。

国際的に評価される資格が得られる

LPICはIT業界における代表的な資格の中でも、国際的に評価されやすい資格の一つです。LinuCのように国内市場向けの資格ではなく、世界各国で運営されている資格試験なので、外資系企業をはじめとして国外に本拠を持つ企業への就職でも有利に働くのです。世界共通言語であるプログラミング言語や英語力を習得しておけば、エンジニアとしてのスキルを活用して世界のどこにいても活躍できる自信を身につけることもできるでしょう。

将来フリーランスとして独立し、海外のクライアント企業ともやり取りする可能性があるなら、国際資格のLPICを取得しておいて損はありません。LPICは日本語版の試験も用意されており、ネイティブレベルの英語力が求められることはないのでご安心ください。

就職・転職で有利に働く

LPICを取得しておくことは、今後の就職・転職でも有利に働きます。LPICはLinuCと並び、業界では高い知名度を誇る資格なので、Linuxを扱うスキルを活かせる企業へ就職する場合には、強力なアピール材料となります。新卒採用や未経験者採用ではLPIC-1、大手企業やメガベンチャーなどの人気の就職先を目指すならLPIC-2の合格を目安とすると良いでしょう。

IT系未経験からIT業界を目指す場合には、LPICの資格を取得することはIT業界への高い志望意欲を持っている人物と評価されて、さらなる好印象を獲得できることもあります。

収入アップにも直結する

LPICは多くのIT企業で資格手当・報奨金の支給対象となっているため、資格を取得しておくと入社後すぐに収入がアップするメリットも期待できます。LPIC-1またはLPIC-2で月5,000円程度の資格手当を設けている企業が多く、独学でLPICを取得すれば非常にコストパフォーマンスの良い資格となるでしょう。

なお、LPICの受験料は、LPIC-1で16,500円(税込)、101・102試験の2回分で合計33,000円(税込)です。LPIC-1の場合は19,800円(税込)、201・202試験の2回受験する必要があるので合計39,600円(税込)になります。LPIC-3は各試験ごとに19,800円(税込)の受験料が発生することを押さえておきましょう。

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5.LPICの資格を活かせる職種

ここからはLPICの資格を活かせるIT業界の職種について、仕事内容や働き方とともにご紹介します。
 

  • ・インフラエンジニア

    ・クラウドエンジニア

    ・システムエンジニア


LPICの資格取得後、将来のキャリアプランを作成する時の参考にしてみてください。

インフラエンジニア

LPICの資格は、インフラエンジニアの仕事内容で役立つ知識やスキルが問われるため、ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアといったインフラエンジニアの就職やキャリアアップに役立ちます。入社後の業務で必ず必要となるLinuxの扱いに長けている人物であれば、未経験からであっても内定を獲得できるチャンスが高まります。

インフラエンジニアは、ITサービスの開発や提供に欠かせないIT基盤なので、非常に安定した需要があり、将来性も明るい職種の一つです。特定のプログラミング言語は必須ではなく、LPICをはじめとするOSやネットワーク、情報セキュリティなどの知見が重視される職種なので、これらの分野を中心に就活対策に取り組んでおくと良いでしょう。

クラウドエンジニア

インフラエンジニアの一種であるクラウドエンジニアも、LPICの資格を活かせる職種の一つです。クラウドエンジニアは、従来の物理的なネットワーク機器・サーバー機器を用いたインフラ構築ではなく、クラウドサービスを用いたITインフラの運用で活躍する職種です。近年ではコスト面や利便性の観点から、クラウド環境でITインフラを運用する企業が増えており、クラウドエンジニアの需要も上昇傾向にあります。

特に物理的なインフラ機器を用いるオンプレミス環境から、クラウド環境への移行を手掛けるクラウドエンジニアには高い需要があるため、LPICなどのネットワーク技術を証明できる資格は非常に有効です。インフラエンジニアとともに高い将来性が期待できる職種なので、将来性を重視して仕事を選びたい方に適しています。

システムエンジニア

受託開発でシステム開発に取り組むシステムエンジニアにとっても、LPICの資格は有効です。インフラエンジニアとは異なりITインフラを専門に手掛ける職種ではないものの、日々の業務でLinuxやネットワークに関する知識が必要になった時に、LPICを取得しているシステムエンジニアの存在は非常に重宝されます。

システムエンジニアとしてのキャリアを積んでおくことで、将来はインフラエンジニアやクラウドエンジニアへのジョブチェンジを果たしたり、ITコンサルタントなどの上位職種へキャリアアップしたりすることも可能です。さまざまなキャリアパスを選択できる職種なので、システムエンジニアとしての就職を目指す際にも、LPICの資格取得を目指してみてください。

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6.LPICを受験する時の注意点

最後に、LPICを受験する時に押さえておきたい注意点について3つご紹介します。
 

  • ・1科目の合格後は有効期限がある

    ・明確な再受験ポリシーがある

    ・5年間の「有意性」が定められている


せっかく合格した試験を就活・転職活動の場で失効させてしまわないよう、これらのポイントを踏まえて資格取得に取り組んでみてください。

1科目の合格後は有効期限がある

LPIC-1とLPIC-2の資格取得の際には、認定を受けるために2つの試験科目に合格する必要があります。一方の科目に合格した後、5年以内にもう一方の科目にも合格できないと、有効期限が切れて試験への合格が無効となってしまうことに注意が必要です。LPIC-1であれば、101試験に合格した後、5年以内に102試験にも合格できなかった場合、101試験の合格が失効してしまいます。

その後、もう一度LPIC-1の資格を取得したいと考えた場合には、再度101試験の受験から始める必要があります。何度も再受験を繰り返してしまうと受験料が何倍にもかかってしまうため、両方の試験に余裕をもって合格できる実力・スケジュールを確保した上、試験に臨む必要があります。

明確な再受験ポリシーがある

LPICは再受験に関しても明確なポリシーを定めており、一度不合格になった試験を再受験する場合には、前回の試験日の翌日から7日経過した後でなければ受験できないルールとなっています。

ITパスポート試験や基本情報技術者試験のように再受験が容易な資格というわけではないため、なるべく一発合格を狙える実力が身についてから試験に臨むことをおすすめします。

5年間の「有意性」が定められている

LPICは、試験範囲に関する最新の技術力を備えた人材を認定するため、取得した資格には5年間の「有意性」が定められていることにも注意しましょう。LPICの資格自体は、一度合格すれば失効することはありませんが、資格取得後5年を経過すると、現在IT業界で使われている技術を習得しているエンジニアとは認定されなくなるのです。

LPICの有意性の期限を更新するためには、取得した資格と同じ試験を再度5年以内に受ける必要があります。有意性の期限切れの資格は、履歴書でもアピールしにくくなってしまうため、就活や転職活動で資格をアピールする際には、有意性の期限が残っていることを十分に確認しましょう。

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7.まとめ

LPICは、Linux技術者認定試験の略称で、LinuxのOSを扱う専門的なスキルが身についていることをアピールできる国際資格です。主にサーバーエンジニアやインフラエンジニアの就活で高く評価されやすい資格であり、3段階の難易度が用意されています。

LPIC-1とLPIC-2は、実務未経験の方でも取得しやすく、就活でも一定の評価を得られる難易度です。ただし101試験と102試験など、複数の試験に合格する必要がある点に注意しましょう。一方の科目に合格した後、5年を過ぎてももう一方の試験に合格できなかった場合には、合格が無効になってしまうことに注意が必要です。

また、LPICの資格自体の有効期限はありませんが、有意性の期限が5年と定められており、最新の技術に対応したスキルを身につけていることを証明するためには、5年以内に同じ資格に合格する必要があることも押さえておきましょう。

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