
- 1.ESの質問「10年後の自分」で企業が知りたいポイントとは?
- 2.ESで問われる「10年後の自分」「5年後の自分」の違い
- 3.ESで「10年後の自分」を効果的に伝える書き方
- 4.ESの「10年後の自分」が思い浮かばない時の考え方
- 5.ESの質問「10年後の自分」への回答例文
- 6.ESで「10年後の自分」を答える時のNG例・注意点
- 7.まとめ
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1.ESの質問「10年後の自分」で企業が知りたいポイントとは?
「10年後の自分」についてのES(エントリーシート)の質問に効果的に答えるためには、まず企業の質問意図を理解しておく必要があります。学生に対して10年後のビジョンを尋ねる時に企業が知りたいポイントとしては、以下の3つが考えられます。
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学生のキャリア設計と自社のマッチ度
成長意欲・上昇志向の有無
企業研究・自己分析の深さ
上から順番に解説しますので、企業が評価するポイントを踏まえてESを作成してみましょう。
学生のキャリア設計と自社のマッチ度
10年後の自分についてESで質問することにより、企業は学生のキャリア設計と自社の方向性とのマッチ度を調べようと考えています。企業が考える新入社員のキャリアプランと、学生が考えるキャリアプランが大きくかけ離れていると、入社後にミスマッチが起こる可能性が高いと判断され、内定が見送られることになります。
たとえば、学生のキャリア設計として「一つの分野を極めるエンジニアになりたい」と回答したのに対して、企業側は「2年〜3年ほど現場経験を積んだら管理職として幹部候補を目指してほしい」と考えていたとしたら、入社後にミスマッチが起こる可能性が高いです。たとえ内定が取れたとしても、入社後に「別の働き方を選べばよかった」と後悔し、転職に至ってしまうことも考えられるため注意が必要です。
成長意欲・上昇志向の有無
ESの10年後の自分についての回答を通じて、企業は学生の成長意欲・上昇志向をチェックしています。入社して数年で達成できるようなビジョンではなく、10年間しっかりと目標を見据えて取り組まなければ達成できない将来像を描いている学生なら、入社後も高い意欲で働いてくれると判断されます。
低すぎる目標では企業からの評価を受けにくいですが、一方で高すぎる目標も地に足がついていない学生という印象に結びつく可能性があります。そのため10年後の自分について高い目標を設定した将来像を描きつつも、その目標を現実的に達成するためのプランをアピールするのが効果的です。
企業研究・自己分析の深さ
ESで10年後の自分について質問することで、学生の企業研究・自己分析の深さを確かめようとする企業も考えられます。深く自己分析しており自分がやりたい仕事や目指したい将来像をはっきり描けている学生であれば、企業からの評価は高くなります。加えて、その将来像が自社でしか達成できないもの、自社の事業内容や理念とマッチするものであれば、内定を勝ち取れる可能性は大きく高まるのです。
そのため10年後の自分について問われた時には、プライベートの将来の夢を語るだけでは不十分です。「お金持ちになって幸せになっていたい」などと書くのではなく、自分が本心から取り組みたいこと、その企業でしか達成できないことを軸に、10年後の将来像を伝える必要があります。
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2.ESで問われる「10年後の自分」「5年後の自分」の違い
ESの頻出質問として、10年後の自分についての質問だけではなく「5年後の自分」について尋ねるケースもあります。企業によって聞かれ方が別々なので答え方に迷う方も少なくありませんが、基本的にはどちらも企業の質問意図は同じと考えて良いでしょう。5年後と10年後で、あえて質問を使い分ける理由が考えにくいからです。
ただし、5年前後を目処にジョブローテーションや部署異動がある企業の場合には、10年後ではなく「5年後の自分」について意図的に質問するケースが考えられます。それぞれの質問でまったく違う回答を用意する必要はないですが、「なぜ企業がその質問を投げかけるのか?」という意図を常に考えながら、ESを作成すると良いでしょう。
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3.ESで「10年後の自分」を効果的に伝える書き方
続いて、「10年後の自分」についての質問で、企業から高評価を得られるESの書き方についてご紹介します。
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結論ファーストで将来像を伝える
10年後の将来像を描く理由を伝える
入社後の現実的なキャリアプランを伝える
これらのポイントを踏まえながら、10年後の将来像をアピールしてみましょう。
結論ファーストで将来像を伝える
ESで「10年後の自分」について効果的に伝えるためには、結論ファーストで書き始めることが重要です。ESで聞かれた質問に対して、これからどのようなテーマで回答するのかを示し、読み手にとってわかりやすい文章を書くためには結論を最初に述べることが欠かせません。
たとえば、10年後にどうなって痛いかを質問されたのであれば、「私は10年後、貴社のトップ営業マンとして現場の最前線で働き、後輩に頼れる先輩になっていたいと考えています。」など、回答の要点を簡潔に伝えると良いでしょう。結論ファーストで書くのではなく、大学時代のエピソードから書き始める書き方や、小説のように結論を最後に持ってくるような書き方は、ESの回答では好まれないので注意しましょう。
10年後の将来像を描く理由を伝える
「10年後の自分」について効果的にアピールするために、描いている将来像に対して「なぜそうなりたいのか?」という理由を詳しく伝えると良いでしょう。トップ営業マンを目指す将来像であれば、「高い目標を設定し、そのゴールの実現のために試行錯誤することが、一番のやりがいだと考えているからです。」といった回答例が挙げられます。
大学時代のアルバイトやインターン、部活動などのエピソードを通じて、10年後の将来像を描くきっかけとなった出来事を伝えるのも有効です。憧れの先輩の姿から将来像を思い描いたエピソードや、アルバイトで働く時のやりがいから将来像を固めたエピソードなどを伝え、説得力のある回答を作成しましょう。
入社後の現実的なキャリアプランを伝える
「10年後の自分」についての回答では、理想論だけのイメージではなく、地に足がついた計画性を持っていることを伝えるために、入社後の現実的なキャリアプランも併せて伝えるようにしましょう。企業に入社した後、新入社員に任される仕事や先輩社員の業務内容とリンクさせながら回答することにより、深く企業研究している姿をアピールできるメリットもあります。
たとえば、「10年後の将来像に近づくために、入社後は土日の時間も積極的に使いながらプログラミングのスキルを学び、社員インタビューに掲載されていた●●さんのようなエンジニアを目指したいです。」といった回答例が挙げられます。ESの説得力を高め、現実的なキャリアプランを考えていることをアピールするためにも、入念な企業研究は欠かさないようにしましょう。
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4.ESの「10年後の自分」が思い浮かばない時の考え方
ESで「10年後の自分」についての質問があるが、将来の夢や達成したいことが思い浮かばず、回答が書けずに困っている方も多いでしょう。そんな時には、以下の3つのような考え方で将来像をイメージしてみるのがおすすめです。
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OB・OG訪問で先輩の話を聞く
自己分析で将来像をイメージする
企業の事業内容から10年後の姿を考える
これらの考え方を詳しくご紹介しますので、10年後の自分の将来像を描くためのヒントとして活用してください。
OB・OG訪問で先輩の話を聞く
10年後の将来像を具体的にイメージするためには、OB・OG訪問により実際にその企業で10年働いている先輩の話を聞くのがおすすめです。新卒で入社してから入社10年目になるまでにどのようなキャリアを歩んできたのか、学生の時はどのようなキャリアビジョンを持っていたのかを質問してみることで、自分にとっての将来像が見えてくることがあります。
ちょうど入社10年目の社員の方が見つからない場合には、同じ業界の企業で働くOB・OGの方や、入社5年目ほどの若手の社員の話を聞くだけでも参考になります。OB・OG訪問が難しい場合には、企業の採用サイトに掲載されている「先輩社員インタビュー」も参考になります。その企業での働き方を詳しく知ることは、企業研究を深めることにもつながるので、OB・OG訪問は積極的に活用してみましょう。
自己分析で将来像をイメージする
10年後の自分を思い描くためには、自己分析に力を入れることが基本です。自分が本心から取り組みたいこと、将来実現したい働き方などについて具体的に向き合ってみることで、10年後のイメージを固めつつ、企業選びの軸や就活の軸を見つけることもできるでしょう。
社会に出る前の自己分析では自分に一番向いている仕事を選び抜くことは難しいですし、一度決めたキャリアプランは途中で柔軟に変えることもできます。そのため難しく考えずに、「どんな仕事に興味があるか?」「お金が使いきれないほどあったらどんな仕事をするか?」などと自問自答しながら、10年後の自分の将来像を想像してみましょう。
企業の事業内容から10年後の姿を考える
自己分析で10年後の自分をイメージするのが難しい場合には、発想を変えて企業の事業内容から将来の自分の姿を思い描いてみるのも良いでしょう。たとえば、応募する企業が海外展開を視野に入れて新規事業を立ち上げている場合には、将来は海外を転々としながらグローバルに活躍できる人材が求められているかもしれません。
そうした働き方が自分にとっての理想の働き方にマッチすれば、「10年後には世界を駆け巡りながら活躍する営業マンとして活躍したいです。」といった回答を用意できるでしょう。もしその企業の事業内容から10年後の自分をうまくイメージできない場合、自分にとっての理想の企業からかけ離れている可能性もあるので、もう一度業界研究・企業研究に取り組んでみるのがおすすめです。
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5.ESの質問「10年後の自分」への回答例文
ESで「10年後の自分」について質問された時の回答を書く時の参考として、内定者のESで使われている回答を参考にするのも効果的です。ここでは「10年後の自分」の質問への回答例文として、2つのパターンを掲載していますので、ESを書く時の参考として活用してみてください。
「10年後の自分」のES例文①
私は10年後、プログラミングとマネジメントに関する専門知識を活かし、優秀な後輩プログラマーを輩出する人材として活躍したいと考えています。
私は中学時代から部活動の後輩を指導することが得意で、後輩が成長していく姿を見ることが何よりのやりがいと感じてきました。大学時代のアルバイトでも、自分よりも後から採用されたスタッフに仕事のやり方を教え、一人前になるまでサポートしてきた経験が強く印象に残っています。そのため社会に出てからも、後輩や部下を一人前に育てられるような頼りになる人材になりたいと考えています。
そのために貴社に入社後は、現場経験を積み重ねながら先輩の視野の広さや指導のコツなどを学び、入社2年目から後輩の指導やメンターを任せられるような存在になれるように努力していきます。
「10年後の自分」のES例文②
私は10年後、OB・OG訪問でお話を聞いた営業部の●●さんのように、チームでトップの営業成績を獲得できるような人材になりたいです。
私はこれまでの学生生活で、居酒屋・カフェ・コンビニエンスストアの接客経験を積み、人と関わることやコミュニケーションを取ることに楽しみを感じてきました。目の前のお客様が求めている商品を、先回りして提案できた時に、一番のやりがいを感じます。貴社の●●さんからは、商品を売ることよりも、お客様の役に立つことを信念としているという話を聞き、私もそのような信念を持ちながら一人ひとりのお客様に接したいと思うようになりました。
貴社に入社後は、これまでの接客業でのアルバイト経験を活かしつつ、まずは営業先のお客様に顔を覚えてもらうところからスタートして、一人ひとりのお客様との信頼関係を構築していきたいです。
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6.ESで「10年後の自分」を答える時のNG例・注意点
最後に、ESで「10年後の自分」について回答する時に気をつけたい注意点についてNG例とともにご紹介します。
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抽象的な将来像だけを語らない
事業内容や仕事内容との関連が薄い
転職・起業を連想させる表現はNG
力を入れたESが思わぬポイントでマイナス評価を受けてしまわないよう、上記の3点は回答を書き終えた時にもう一度チェックしてみてください。
抽象的な将来像だけを語らない
「10年後の自分」を効果的に伝えるためには、抽象的な将来像だけで終えることなく、なるべく具体的なエピソードやビジョンを盛り込みながら書くのが大切です。単なる願望や将来の夢だけを語る回答では、企業側も学生のキャリアプランについて評価しにくくなります。地に足がついていない理想論だけの回答を書いているイメージにもつながるため、ESの回答に具体性があるか、説得力がある内容になっているかを十分にチェックしておきましょう。
たとえば、「とにかく出世して偉くなりたい」「なるべく早めにお金持ちになりたい」「周囲から尊敬されたい」などの表現は、抽象的すぎる将来像なので、具体的なエピソードをセットで伝えるようにしましょう。なぜその目標を抱いたのかを伝える大学時代のエピソードや、目標のために今から取り組んでいる活動内容について伝えるだけでも、説得力は大きく高まるでしょう。
事業内容や仕事内容との関連が薄い
就活でアピールする「10年後の自分」の将来像は、その企業に応募する理由にも結びついている必要があります。事業内容や仕事内容との関連性が薄く、どんな企業に入社しても叶えられるであろうビジョンや、競合他社でも達成できるビジョンでは、採用担当者の興味を引くことは難しいでしょう。ESの志望動機の項目とも関連させながら、「貴社でしか実現できないキャリアプランを描いている」というメッセージが伝わるように心掛けてください。
たとえば、「堅実に貯金して地元にマイホームを建てて住んでいたい。」のような目標は、どの企業に入社しても達成できるビジョンと言えます。そうではなく、「官公庁のシステム開発を担当する貴社で開発経験を積み、日本を世界トップクラスのIT先進国にしたい。」などの目標を伝えられると、その企業を選ぶ理由がはっきりと伝わり、志望動機の説得力も高めることができるでしょう。
転職・起業を連想させる表現はNG
「10年後の自分」をESで回答する時には、転職・起業を連想させる表現はNGです。新卒採用を行う企業は、社会経験の少ない学生を採用し、若いうちから教育コストをかけて育成することで、将来の幹部候補になってもらいたいと考えるケースが多いです。転職・起業を連想させる表現を使ってしまうと、そうした企業の意図にマッチしない学生と判断されてしまい、内定が見送られる可能性が高まるのです。
たとえ転職・起業を視野に入れたキャリアビジョンを思い描いていたとしても、退職を想起させるような表現は使わないようにしてください。ただし、社内起業や早期転職を応援する社風であれば、転職・起業を含めたキャリアビジョンをアピールしても不利になることは少ないでしょう。
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7.まとめ
ESの頻出質問の一つである「10年後の自分」についての問いは、企業が学生のキャリア設計と自社とのマッチ度を調べ、成長意欲・上昇志向を判断しようとする意図で質問することが多いです。企業研究・自己分析の深さが問われる質問でもあるので、どれだけ真剣に就活に取り組んできたかが大きな差につながるでしょう。
10年後の自分の将来像について、うまく思い描けない方も多いかもしれませんが、将来の目標を定めることは就活の軸・企業選びの軸を決めることにも役立ちます。そのため本記事で解説してきた「10年後の自分」の考え方や回答例文も参考にしながら、将来像をイメージしつつESを作成してみてください。
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