長所「気配り」を自己PRでアピールするコツ！適した職種と注意点も

• 1.企業に評価されやすい「気配りできる」長所とは？
• 2.気配りができる人に共通する5つの特徴
• 3.気配りができる長所を自己RPでアピールするコツ
• 4.気配りができる長所が評価されやすい業種・職種
• 5.長所「気配り」をアピールする自己PR例文
• 6.気配りができる長所をアピールする時の注意点
• 7.まとめ

1.企業に評価されやすい「気配りできる」長所とは？

「気配りできる」という長所は、課題解決力やリーダーシップ、論理的思考力といった就活で定番の長所と比べると、ややインパクトが弱いように感じるかもしれません。しかし実際には、企業において気配り上手な社員は重宝されやすく、周りの状況を見て臨機応変に行動できる人材は、どの企業からも欲しがられる人材です。

というのも、社会人なれば企業という組織に属し、お客様企業などの組織と関わりを持ちながら働く必要が出てくるからです。そうした人と人とのコミュニケーションにおいて、気配りができる人材は場を和ませる役目を果たし、仕事がしやすいムードを作ってくれることが期待されています。

仕事の進め方に悩む後輩には積極的に声を掛け、困っている同僚にも積極的に手を差し伸べながら、企業という組織のことを考えて立ち回れるのが「気配りができる」人です。そんな長所を持った学生は就活においても高く評価されやすく、選考を有利に進めるチャンスが手に入るのです。

2.気配りができる人に共通する5つの特徴

「気配りができる」という長所をアピールするにあたって、まずは気配りができる人とはどういう人物のことを指すのか、具体的な特徴を押さえておきましょう。

面倒見が良い
相手の立場になって考えられる
謙虚な姿勢である
コミュニケーション力が高い
物事を客観的に俯瞰できる

これらの特徴を踏まえてエントリーシートや面接対策に取り組むことにより、説得力あるアピールにつながります。それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

面倒見が良い

気配りができる人物は、面倒見が良い人物でもあります。困っている後輩やお客様を素早く見つけることに長けており、すぐに手を差し伸べられる強みを持っています。相手が求めていることを先回りして手助けできるので、頼り甲斐ある人物と評価されやすく、後輩から慕われることも多いです。

社会人として気配り上手で面倒見が良い人材は、チームの中で信頼を得やすく、出世しやすい傾向にあります。ただし他人のことを優先しすぎて、自分のことがおろそかにならないように注意しなければなりません。

相手の立場になって考えられる

気配りができるということは、相手の立場になって考えられることも意味します。自分が相手の立場だったら何を欲するか、どう行動してもらいたいかを敏感に察知できるので、一人ひとりに合った提案を考えることにも長けています。その強みは接客業や営業職で発揮されやすく、優れた提案力によって高い成果が得られます。

人と関わる仕事の中でも、お客様にサービスを提供する仕事や、商品を提案する仕事に適性があるので、気配り上手な方はそうした業種・職種を目指してみると良いでしょう。

謙虚な姿勢である

気配り上手な人は、謙虚な姿勢であることも特徴に挙げられます。我が強く自分の信念を押し通そうとするタイプというよりは、物腰が柔らかく低姿勢で、相手のことを立てようとする意識を持っています。目上の相手にはもちろん、同僚や後輩に対しても礼儀正しく接するので、謙虚で立派な人格の持ち主と評価されることも珍しくありません。

ただし、ライバルとの競争である就活や、競争の激しい業界での仕事に取り組む場合には、謙虚さは時に弱みになることも考えられます。謙虚な姿勢を持つことも大切ですが、自分にとって絶対に譲れない状況では、しっかりと意思を伝えることが重要です。

コミュニケーション力が高い

気配りができる長所を持った人は、コミュニケーション力が高いことも長所としてアピール可能です。初対面の人との距離感や、仲の良い上司との距離感を適切に図りながら人付き合いができるので、周囲からもコミュニケーション力が高い人物と評価されやすいです。空気を読む力に長けているので、場の空気を乱したり、チームの和を崩したりすることもありません。

ただし就活でアピールする場合、コミュニケーション力の高さを長所に書く学生は多いため、ライバルとの差別化を図ることが重要になります。周囲への気配りを通じて高いコミュニケーション力を発揮したエピソードを盛り込みながらアピールすると、企業から評価されやすい説得力ある長所を回答できます。

物事を客観的に俯瞰できる

気配りができる人の特徴として、物事を客観的に俯瞰するスキルが高いことも挙げられます。アルバイトや部活動に取り組む時、目の前の課題だけではなく、チーム全体を見渡しながら行動できるので、頼りになるリーダーや部長として親しまれやすいのが特徴です。チーム全体の課題や問題点を見つけるのも上手なので、管理職向きの長所と言えます。

新卒採用では、若い学生を採用してじっくりと教育することで、将来の幹部候補・管理職候補として迎えようと考える企業も多いです。そうした企業に高く評価されるためには、周囲への気配りができる長所や、物事を客観的に俯瞰できる長所をアピールするのが効果的です。

3.気配りができる長所を自己RPでアピールするコツ

自己PRで気配りができるという長所をアピールするために、押さえておきたいのは以下の3つのポイントです。

結論ファーストで書き始める
長所が活かされたエピソードを伝える
入社後の長所の活かし方を書く

これらのポイントを盛り込みながら、あなた自身の長所を伝えるようにしましょう。

結論ファーストで書き始める

気配りができる長所を効果的に伝えるためには、結論ファーストで自己PRを伝えることが重要です。エントリーシートや面接で、自分の長所や自己PRについて問われた際には、「私の長所は、気配り上手なところです。」「私は周囲への気配りができる人間です。」など、要点を簡潔にまとめながら最初に伝えるのがコツです。

回答の最初に結論を持ってくることで、これから先に何について話すのかが理解しやすくなり、採用担当者にとって理解しやすい回答が作れるからです。一方で、小説やドラマのように、結論を最後に持ってくる伝え方では、わかりやすく伝える力が身についていないと判断されやすいです。「私は大学時代のアルバイトで…」と、エピソードから書き始めるのもNGなので、冒頭に注意しながら回答を作りましょう。

長所が活かされたエピソードを伝える

気配り上手な長所を効果的に伝えるためには、その長所が発揮されたエピソードを盛り込むことが重要です。あなたが体験したオリジナリティあるエピソードを伝えられれば、嘘や創作ではない自分本来の性格だと印象づけられるからです。一方で、具体的なエピソードがなく、抽象的な書き方だけで終わってしまうと、就活用の例文やテンプレートをそのまま使っているのではないかという印象につながります。

エピソードを伝える時には、なるべく数字や他者の言葉を盛り込むようにすると、より説得力が高まります。「部員21名のサッカー部でキャプテンを務め…」「アルバイト先の店長からは『気配りできるね』と評価されて…」など、自分の主観だけではなく、客観的な事実を伝えることが、具体性を高めて説得力を上げるコツです。

入社後の長所の活かし方を書く

気配りできる長所をアピールする時には、入社後にその長所をどう活かすかというビジョンもセットで回答しましょう。入社後の業務ではどのように長所を活かし、企業に貢献するのかという意識を伝えられると、採用担当者の印象に残るアピールになります。入社後に担当する業務を正しく回答できれば、深く企業研究できている学生という評価も得られるでしょう。

たとえば、次のようなアピール例が考えられます。

「入社後に配属される営業部では、お客様の立場になって提案できることが重要であると●●さんの社員インタビューで拝見したので、私も自分の長所を活かしながらお客様に信頼される営業職になりたいです。」

印象的な長所をアピールするためにも、自己PRの回答を書く時には改めて企業研究に取り組んでおきましょう。

4.気配りができる長所が評価されやすい業種・職種

気配りができるという長所は、組織で仕事をする以上、どんな企業でも求められる長所です。しかし、ほかの業種・職種と比べて、サービス業・接客業や小売業・飲食業では、気配り上手な長所が評価されやすく、選考を有利に進められる可能性が高いです。それぞれ評価されやすくなる理由をご紹介しましょう。

サービス業・接客業

サービス業・接客業には、医療・福祉、宿泊業、娯楽業、教育業などが含まれ、主に対人サービスを提供する業界なので、気配り上手な長所が最大限発揮できるでしょう。また、IT業界も個人のユーザーやシステム開発を受注する企業への対人サービスが含まれるので、気配りができる人材が重宝される傾向にあります。

気配りができる力は、AIやロボットに代替されにくいスキルなので、今後も需要がなくなることは考えにくいです。目の前のお客様の求めていることを汲み取り、積極的に提案できる人材は、サービス業・接客業で長く活躍する社員になれるでしょう。

小売業・飲食業

小売業・飲食業も同様に、気配り上手な長所が活かされやすい業界です。百貨店やスーパーマーケット、レストランなどの店舗スタッフとして働きながら、来店するお客様のニーズに合わせて接客することにより、企業の売上向上に貢献することができます。お客様の立場になってメニュー開発や店舗開発に取り組むことにより、企業内でも高い成果を残せるでしょう。

他者とのコミュニケーションが得意で、たくさんのお客様と接しながら働きたいと考えている方は、気配り上手な強みを活かしながら小売業・飲食業の企業へ積極的に応募してみると良いでしょう。

5.長所「気配り」をアピールする自己PR例文

続いて、気配りできる力、気配り上手な人柄についてエントリーシートや面接でアピールする時の、回答を作る参考となる例文をご紹介します。全体の流れや話の組み立て方を含めて、回答作りの際に役立ててみてください。

アルバイトでの気配りがテーマの自己PR例文

私の長所は、周囲への気配りができることです。大学1年生から勤めてきたカフェでのアルバイトを通じて、お客様のニーズに丁寧に対応し、求めるサービスを先回りして提供することを大切にしてきました。

たとえば、お客様が多く待ち時間が長い時間帯では、笑顔と元気の良い挨拶を心がけ、お客様に気持ちよくカフェを利用いただけるように配慮してきました。また、注文の際にはアレルギーの有無やサイドメニューの注文を積極的に尋ねながら、お客様が求めるものをこちらから提案できる接客スタッフを目指してきました。ほかにも空調が直接当たらないように席の配置を工夫したり、食事が美しく映るように照明と席の位置を調節したりと、居心地の良い空間作りを演出してきました。

こうした経験を活かして、貴社に入社した際にも目の前のお客様のニーズを正確に捉え、細やかな気配りで最高のサービスを提供できる営業職を目指したいです。

部活動での気配りがテーマの自己PR例文

私は気配り上手なところが長所だと思っています。私はバレー部のマネージャーとしての仕事を、チームメンバーやコーチのニーズを常に意識しながら、チームが円滑に練習できるようにサポートしてきました。

練習前や大会の出場前には、メンバーの体調やメンタル面に気を配り、辛そうなメンバーには率先して声掛けを行ってきました。試合に負けてチーム全体のモチベーションが下がっている時には、キャプテンとも相談しながら、チームを鼓舞できるような応援メッセージや食事会を準備してきたことが印象に残っています。

こうした経験をもとに、社会人になってからも周囲のメンバーや先輩・上司と連携しながら、チームが最大限のパフォーマンスを発揮できるようにサポートしつつ業務に取り組みたいと考えています。

ボランティアでの気配りがテーマの自己PR例文

私の長所は、気配りができることです。大学2年生の時には週1回のペースで介護施設でのボランティア活動に取り組み、高齢者や身体障害者の方々の日常生活を支援してきました。利用者の方に接する時には、明るく細やかなコミュニケーションを大切にし、心身のニーズを敏感に察知して対応できるように心がけてきました。

たとえばレクリエーション活動のお手伝いに参加した時には、事前に一人ひとりの利用者の好みや趣味を把握しておき、全員が楽しめるような企画を考案して施設の社員の方に提案したところ、「よく気が利くね」と評価してもらうことができました。

こうしたボランティア活動での経験を活かして、貴社でデザイナーとして採用された後も、お客様のニーズや好みに合わせたプロダクトを提案し、お客様からの信頼を勝ち取れるような存在になりたいと思っています。

6.気配りができる長所をアピールする時の注意点

最後に、気配り上手な長所をアピールする時に、注意が必要な書き方や表現について解説します。せっかくの長所の印象が薄くなったり、マイナスイメージを持たれたりしないように、以下の3つのポイントを押さえつつ就活に臨むようにしてください。

面接時の振る舞いと一貫性を持たせる
具体的なエピソードは必ず盛り込む
自信がない学生と思われないように注意

それぞれ順番にご紹介します。

面接時の振る舞いと一貫性を持たせる

エントリーシートで気配りができる長所をアピールする際には、面接時の立ち居振る舞いでも長所が感じられるような受け答えを意識してください。気配りが長所であると回答したにも関わらず、面接官の質問意図を理解できず、見当違いな回答をしてしまえば、本当に気配りができる人物なのか疑いを持たれてしまうかもしれません。

面接に臨む時には、緊張して本来のあなたの強みが発揮できなくなる可能性も高いです。そのため事前に模擬面接などの練習にしっかりと取り組み、あなた自身の長所が活かされるような面接にできるように対策しておくことが大切です。

具体的なエピソードは必ず盛り込む

気配りができる長所は、具体的なエピソードがセットになっていなければ、就活のためだけに用意したアピール文句だと思われてしまう危険性があります。就活で良い評価を得ようと、本来の人柄・性格を隠して、外聞を取り繕っているのではないかと評価されてしまうのです。

そのため自己PRでアピールしたい長所は、必ずその長所が発揮されたエピソードをセットで伝えるようにしてください。5W1Hを使ってエピソードの細部を描写すると、具体性が高まってあなたの長所の説得力も増すことになります。

自信がない学生と思われないように注意

気配りができるという長所は、自信がなく周りの目を気にしがちという短所にも通じる面があります。周囲の顔色をうかがうことも社会人としては必要な素質ではあるのですが、就活という場で自信がない学生というイメージが残ってしまうと、選考で不利になる可能性が高まります。

特に面接の段階では、気配りができる学生というよりも、自信がなさそうな学生と見られてしまうことが多くなります。自信たっぷりに面接に臨む必要はありませんが、気後れせずに堂々とした態度で面接官と接することが大切です。

7.まとめ

自己PRでは気配りができるという長所は強力なアピール材料であり、業種・職種を問わず組織で働く時に欠かせない素質であると評価されます。面倒見の良さや謙虚な姿勢、物事を客観的に俯瞰するという強みにもつながるので、就活でアピールすると高い評価を得やすくなります。

ただし、エントリーシートで書いた気配り力についての長所が、面接時のやり取りで感じられない場合、あなたの長所が十分に伝わらない可能性が出てきます。気配り上手な長所は、自信がないという短所につながることもあるので、面接には堂々とした態度で臨むことが大切です。

本記事で解説してきた「気配り」の長所のアピール方法や例文も参考にしながら、あなたの魅力が伝わる回答を作成してください。

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